• 密集したテントで厳しい避難生活を送る人々(トルコのコレクティブセンターにて)

  • 概要
  • 活動情報 2017年5月15日 更新

今世紀最大といわれるシリア人道危機発生から6年。支援はまだ不足しています。

 人道危機の発生から6年がたったイラクとシリアの人道危機は、未だ終結の糸口の見えない21世紀最大の人道危機と言われており、2017年4月現在、シリア国内だけでも1,350万人もの人々が紛争の影響下にあると言われています。国外に脱出するシリア難民の数は約496万人、シリア国内には630万人の国内避難民と470万人の支援を必要としている人々、イラク国内にも320万人を超える国内避難民、1,000万人以上の支援を必要としている人々がいます。
 ジャパン・プラットフォーム(JPF)は、2012年11月よりシリアの人道危機によって発生した国内避難民および周辺国に逃れた難民への支援を、2014年6月よりイラク国内に大規模に発生した国内避難民に対する支援を開始しました。
 これまでJPFでは、イラクとシリアおよびその周辺3カ国(レバノン、ヨルダン、トルコ)で支援を行い、越冬支援等の緊急物資配布事業、飲料水の提供や衛生的な環境の整備等を行う水衛生事業等の命を守りつなぐ支援事業を実施するとともに、長引く避難生活に適応するための心のケアの提供や、中断してしまった子どもたちの教育にも力を入れています。
 JPFでは今後も周辺国で長期化する避難生活への対応を継続しつつ、イラクやシリアの国内では紛争下において最も厳しい状態に置かれている人々への支援も実施していきます。

<レバノンにて難民の脆弱(ぜいじゃく)層の子ども達への教育を支援する活動の中で出会ったシドラちゃん(仮名・8歳)のケース>
 シドラちゃん(仮名・8歳)は、うまく言葉を発することができません。話をしようとするとどうしても言葉に詰まってしまいます。
 シドラちゃんと家族はシリアで内戦に巻き込まれました。シドラちゃんの目の前で爆弾が爆発し、そのショックでうまく話ができなくなってしまいました。
 レバノンに避難しているおよそ50万人の学齢期の子どものうち約半数が学校に通うことができていないとされていますが、シドラちゃんもそのうちの一人です。レバノンに避難してから数年学校に通っていなかったため、1年前からADRAの学習教室に通っています。
 シドラちゃんは言葉をうまく発することができませんが、他の子どもたちと同じように授業に参加し、一緒に学んでいます。シドラちゃんの将来の夢は算数の先生になることです。学校に通うことのできない子ども達が、教育を受け、将来への希望を持ち続けることを目指しています。

今世紀最大の人道危機に対して、支援はまだ十分ではありません。

紛争下において厳しい状態に置かれている脆弱な人々への支援を重視しています。

 JPF によるシリアでの人道危機に対する緊急人道支援では、14の加盟NGOが事業を展開しており、これまでの総支援金額及び総裨益(そうひえき)者数は約87億円及び約161万人にのぼります。
 JPF加盟団体の中には20 年以上にわたってシリアやイラク及び周辺各国での活動実績を持つ団体もあります。彼らは、国連などとの連携のみならず、難民を受け入れているホストコミュニティーの政府機関と良好な関係性を維持し、現地のコミュニティーのニーズに根ざしたきめの細やかな支援を実施しています。
 女性や子ども、障がい者といった通常の難民よりも困難な状況に置かれている脆弱層は、通常の支援の対象者と比べて特定が難しい上に、より支援を必要としている状況にあります。このため難民家庭への戸別訪問による聞き取り調査を通じ、本当に必要な支援対象者のもとへ確かに支援を届け、脆弱な人々の命を守りつなげて来ています。

緊急で命を守り繋ぐ支援と共に、長引く避難生活に適応するための心のケアの提供や、中断してしまった子どもたちの教育にも力を入れています。

寄付金の使いみち

お預かりしたご寄付は、ジャパン・プラットフォーム加盟NGOによる人道支援事業の活動資金として活用いたします。
各事業では、収束の見えないこの紛争の影響を受けている脆弱な人々のニーズを把握し、緊急で命を守り繋ぐライフセービング事業(越冬支援等の緊急物資配布事業、飲料水の提供や衛生的な環境の整備等を行う水衛生事業等)を実施するとともに、長引く避難生活に適応するための心のケアの提供や、中断してしまった子どもたちの教育にも力を入れてまいります。

詳細は下記ウェブサイトをご参照ください。
イラク・シリア人道危機対応