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2025年9月 台湾 台風18号 緊急支援(ピースウィンズ・ジャパン)

寄付受付開始日:2025/09/24

  • 領収書あり
[2025年9月 台湾 台風18号 緊急支援(ピースウィンズ・ジャパン)]の画像
台風18号の爪痕(2025年9月24日、花蓮県)

認定特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン

プロジェクト概要

更新日:2025/09/25

【台湾 台風18号 緊急支援】被災地に向けチームが出動、緊急支援を開始します

2025年9月23日14時30分頃(日本時間15時30分)、台湾に上陸した台風18号の大雨により各地で大きな被害が発生。台湾当局は、9月24日の時点で台風の影響による犠牲者は14人にのぼり、46人がいまだ行方不明と発表しました。

この台湾での被害に対し、ピースウィンズ・ジャパンは緊急支援を開始しました。

9月24日、ピースウィンズの台湾法人である「ピースウィンズ・台湾」より調整員4名が花蓮県に向かいました。日本からも空飛ぶ捜索医療団のスタッフが9月25日午前のフライトで台湾に向かい、被災地に入る予定です。

ピースウィンズは、現地でニーズを調査し、これまでの災害支援、避難所支援の知見を活かして、被災者の方々に支援を届けます。皆様の温かいご支援をよろしくお願いいたします。

台湾でのこれまでの活動
ピースウィンズは、2009年8月に発生した台風8号で被害を受けた台湾南部で医療支援を行いました。2015年8月にも台風で被害のあった地域に災害救助犬とレスキューチームを派遣し、行方不明者の捜索にあたりました。

また、2024年4月に台湾東部の花蓮県で発生したマグニチュード7.2の地震の被害を受け、ピースウィンズが運営する空飛ぶ捜索医療団は地震発生直後から情報収集を開始。提携団体である台湾災害医療チーム発展協会が現地へ向かい、救助活動を実施しました。

現地のレスキューチームとの合同訓練を行うなど、頻発する災害における迅速な支援活動のため、さらに協力体制を強化しています。

■領収書の発行について
ピースウィンズ・ジャパンは広島県の認定を受けた「認定NPO法人」です。そのため、当団体へのご寄付は税制上の優遇措置(寄付控除)の対象です。

1回3,000円以上のクレジットカードによるご寄付で、領収書の発行を希望して寄付された方に、領収書を発行いたします。

※お手続きの際に「領収書を希望する」のチェックボックスにチェックを入れてください。お手続きが完了した後での発行希望(再発行含む)への対応はできませんのでご注意ください。
※当団体からの領収書発行時期:寄付手続き日から約2カ月~3カ月程で発行いたします。
※領収書の日付は、お客様が寄付手続きを行った日、またはプロジェクトオーナーに入金された日(原則として寄付手続き日の翌月末日頃)のいずれかになります。具体的な日付については、プロジェクトオーナーにご確認ください。

詳しくはヘルプページをご参照ください。

領収書に関するお問い合わせは、下記までご連絡ください。

<お問い合わせ先>
認定特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン
メールアドレス:support@peace-winds.org

寄付金の使いみち

皆様からいただいたご寄付は、2025年9月に台風18号の被害を受けた台湾の被災地・被災者支援活動に大切に活用させていただきます。

・避難所での聞き取り、支援ニーズ調査
・物資支援
・そのほか被災地で必要とされている支援

※ピースウィンズ・ジャパン寄付金など取扱規程は下記をご参照ください。
特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン寄付金等取扱規程(PDF)

#グッドギビングマーク認証団体
"#Donationdeduction"

活動報告

更新日:2025/10/20

【台湾 台風18号 緊急支援】復旧が進む街と、今なお残る災害の爪痕。台湾・花蓮の今(2025年10月20日更新)

家の中から運び出された、使えなくなった家電や家具がまだ玄関先に残されている(2025年10月15日、花蓮県・佛祖地域)

2025年9月23日に上陸した台風18号の大雨により、台湾東部・花蓮県では大規模な洪水災害が発生しました。翌9月24日には空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"の緊急支援チームが出動。現地にて台湾法人「ピースウィンズ・台湾」のスタッフと合流し、緊急支援活動を実施してきました。

2025年10月14日には、日本から第二陣となるスタッフを派遣。発災から現在までボランティアやさまざまな団体が手を取り合って復旧作業を続けてきたなかで、被災者の声を取りこぼさないように、あらためてニーズ調査を進めています。

発災からおよそ3週間がたった被災地・花蓮の今をレポートします。

多くの熱情が集まり、日常を取り戻しつつある中心部

道路に泥は残っていないものの、ほこりなどが舞わないように散水する様子(2025年10月15日、台湾 花蓮)

もっとも大きな被害を受けた光復郷(グワンフー)の中心部は、少しずつ日常を取り戻しつつあります。発災当初から現場で支援活動を続けている空飛ぶ捜索医療団の調整員は、被災地の変化をこう語ります。

「当時は歩くのも怖いくらい泥が多く、洪水で流された車が道端にいくつも転がっている状況でした。それに比べると、現在の街並みは大きく変わってきています」

光復駅周辺では、道路を覆っていた泥はほとんど排除され、懸命な復旧作業の成果が着実に見え始めています。

発災直後に信者や地元の被災者が自主的に開設し避難所となっていた教会もその役割を終え、地元老人たちの憩いの場として、本来の静かな日常を取り戻しています。

「鏟子超人(スコップヒーロー)」と呼ばれるボランティアたち
この迅速な復旧を支えたのが、多くのボランティアの存在です。

台湾でボランティアはシャベルを手に取り泥かきを行う姿への称賛を込めて「鏟子超人」と呼ばれる。(2025年10月15日、台湾 花蓮)

日本で添乗員の仕事をしているというある女性は、今回の洪水被害のニュースを聞きつけ、台湾に戻ってボランティア活動に参加していました。

「泥かきは本当に大変で腰が痛みます。それでもいろんな人が手を取り合って頑張る姿を見て、私も花蓮の力になりたいと思って作業しています」

こうしたボランティアが、休みの日には時に1日2万人ほど参集し、街中を覆っていた泥をかき出していったのです。

シャベルを手に取り泥かきを行う姿への称賛を込めて、台湾でボランティアは「鏟子超人」と呼ばれています。彼らの功績をたたえ、光復郷の街中ではマントを羽織ったシャベルが描かれているポストカードが配られていました。

また、光復郷の街には、そんなヒーローたちをサポートする存在もいます。私たちがお会いしたのは、泥かき作業で疲れた被災者やボランティアたちのためにマッサージを施すボランティア団体です。

被災者やボランティアの疲れを癒やすマッサージのボランティア団体(2025年10月15日、台湾 花蓮)

1日に10数人へ施術をしている彼女たちは「あなたたちのように来てくれる人々のおかげで、花蓮はがんばっていけます。本当にありがとう。マッサージで愛が伝わりますように」と、温かい手で疲れをほぐしてくれます。

こうした1日でも早い被災地の復旧を願うさまざまな熱情が集結し、“灰色の街”だった光復郷は、復旧に向けて大きく変わっていったのです。

生活再建はまだ先の話……
しかし、その一方で道路は片付いたものの、駐輪場にはまだ洪水被害の爪痕が残っていたり、復旧が進む駅周辺から少し車を走らせると、風景は一変します。

田んぼは大量の泥に覆われたまま干上がり、多くの家屋の前には泥が山積みになっている場所も少なくありません。その現状を目の当たりにしたスタッフも、思わず息をのむほどでした。

避難所で聞こえてきた、小さな声

虎爺旅館にて出会った被災者に話かける空飛ぶ捜索医療団の横井看護師(2025年10月15日、虎爺旅館にて)

災害の爪痕は、被災者の心にも深く残っています。この日空飛ぶ捜索医療団は、避難されている方々を自主的に受け入れている「虎爺旅館」を訪問。ここで出会ったおばあさんは、悲しげな表情でこう語ってくれました。

「家族は全員無事でしたが、洪水で大切なペットの猫が濁流に流されてしまったんです」

「長引く避難生活で足腰が痛む」とつぶやくおばあさんの足元を見ると、少しむくんでいるようでした。慣れない避難生活は、心身の疲労だけでなく、運動不足などから体の不調をきたすことも少なくありません。空飛ぶ捜索医療団の看護師が、就寝時の姿勢についてアドバイスをするなど、健康相談も行いました。

また、一部の避難所は閉鎖され始めていますが、今なお40名近くが身を寄せる避難所も残っています。

一人暮らしの高齢者が多い「大安託児所」では、他県の職員の方々が応援で運営にあたっていました。ここでは、「クーラーがないため、熱中症対策のスポーツドリンクや乳清飲料が不足している」という声が聞かれました。

復旧が進む中心部とは裏腹に、支援から取り残されそうな被災者がいます。特に高齢者にとって災害のショックは大きく、立ち上がるには支援と時間を必要としています。地区によっては「水道は使えるようになったけれど、飲むことはできない」といった声も聞かれるなど、復興は先の話で、被災された方々の生活再建への道のりはまだまだ道半ばであるのが現状です。

一日も早い復興に向けて
一見すると復旧が進んでいるように見える場所でも、まだ多くの方々が不自由な生活を余儀なくされています。

空飛ぶ捜索医療団は、引き続き被災された方々一人ひとりの声に耳を傾け、一日でも早い復旧・復興に向けた支援活動を続けてまいります。皆様の温かいご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。

街全体が復旧・復興に向けて、力を合わせて立ち上がろうとしている!(2025年10月10日更新)

街並みの様子(2025年10月4日、台湾 花蓮)

台湾東部の花蓮県で大規模な洪水災害が発生してからおよそ3週間。2025年9月27日からの3連休にはのべ6万人以上のボランティアと軍による懸命な復旧作業で、街を覆っていた泥や土砂の除去は一気に進み、「灰色の世界」だった街並みは少しずつ活気を取り戻しつつあります。

それでも、一時は600人以上が避難していた市内の小学校と教会の避難所からは少しずつ人が減っていき、わが家での生活を再開するために帰宅する被災者がいる一方で、家の復旧がままならず、さらに避難生活を余儀なくされる被災者もいます。

延々と続く泥かきと掃除で体力は限界に

空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”とピースウィンズ・台湾が支援してきたふたつの避難所のうち、教会避難所は2025年10月3日に閉鎖。県政府が管理・運営する小学校の避難所には、10月4日の時点でもまだ177人が避難しているなか、県政府としては学校再開に向けて帰宅を促したり、民泊への移送を提案したりしています。

しかし、住み慣れた故郷を一時的にでも離れることに消極的な避難者も多く、一刻も早く家に戻れる状態にすることが求められました。

被災者の声を直接聞くために、ニーズ調査を続ける空飛ぶ捜索医療団とピースウィンズ台湾のスタッフ(2025年10月4日、台湾 花蓮)

日々、状況が変わっていくなかで変わらず続くのが、街を飲み込んだ土砂や泥を排除する作業です。まだ日中の気温が高い上に湿度も高いなか、1日作業するだけでも体力は激しく消耗し、連日の作業で体の疲労は蓄積されるばかり。

高温多湿の中で行う泥かきは特に高齢者にとって過酷な作業となる(2025年10月3日、台湾 花蓮)

それでもわが家での日常生活を再開するためには家のなかの泥をかき出し、使えなくなった家具を撤去したり、災害ごみを片づけたりしなければなりません。その作業は果てしなく、多くの被災者からは疲労を訴える声を聞きました。

「1日でも早く日常生活を取り戻したい。けれど、体は疲れて、脚が動かなくなるよ」

「泥かきする被災者の足の負担が少しでも減らせることを願って」着圧ソックス4,300足を用意し、被災者に届けた(2025年10月4日、台湾 花蓮)

こうした声に対しピースウィンズでは、熱中症対策として避難所に冷たい飲み物と冷蔵庫を、さらに疲労が蓄積する体を少しでもいたわるように、血行を促進して疲労軽減に効果があるとされる着圧ソックスを支援物資として配布しました。

中秋節で家族や大切な人とゆっくりと過ごすために
台湾では、2025年10月6日に三大節句のひとつ、中秋節を迎えます。日本と同じように、中秋の名月を愛でながら家族や大切な人と過ごす大切な日で、この伝統的な祝日をゆっくり過ごすために、街全体が復旧・復興に向けて、力を合わせて立ち上がろうとしています。

中秋節を迎える連休中の駅前の様子。被災地の1日でも早い復旧・復興を願い、ふたたび街はボランティアの人たちであふれた(2025年10月4日、台湾 花蓮)

光復郷(グワンフー)の街には、ふたたびボランティアの人たちでにぎわい、復旧作業はさらに加速。必要な物資も各地から集まる一方で、体調不良や介護などの家庭の問題、また掃除と片付けに忙殺されて時間がないなど、さまざまな理由からなかなか支援物資を取りに行けない世帯も存在します。

そうした人々にもしっかりと支援が届けられるように引き続き被災者の声に耳を傾け、被災地の1日でも早い復旧・復興に向けて支援活動を続けていきます。皆様の温かいご支援をよろしくお願いいたします。

被災地で避難者を支える地元の人々とともに(2025年10月6日更新)

誰ひとりこぼれ落ちることなく、必要な支援を本当に必要としている人に届けるためにはどうすればよいのか。その答えのひとつが、“被災地で避難者を支える地元の人々”です。今回のレポートでは、この1週間で空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”のスタッフが出会った、誰かに頼まれたわけではなく、自主的に支援活動を行う地元の人々の存在を紹介します。

ボランティアを含め500人を受け入れ、被災者を支えた

被災した蔡さんの自宅にて(2025年9月30日、花蓮県)

光復郷の郷長でもある蔡(サイ)智輝さんは、住民が自主的に開設した教会避難所の運営者でもあります。自身も被災していますが、教会でボランティアを含め500人ほど受け入れ、被災者を見守ってきました。

「避難者はみな教会のイスや床に雑魚寝で寝泊まりしているため、ほぼ眠れていない状態が続いていました。寝不足によるストレスや被災時の精神的ダメージが見られ、物資などの支援だけでなく、心のケアがこれからは必要になってくるでしょう」

家の外には、浸水で使い物にならなくなった家具や災害ごみが山積みになっていた(2025年9月30日、花蓮県)

また、サイさんは、ボランティアが多く集まり町の復旧を支えてくれたことに感謝しつつ、一方で小さな村などには支援が足りていない現状も訴えます。県政府が主導する大きな支援はどうしても中心部などに集中し、小さな集落などは後回しになってしまう課題は、台湾でも起きているようです。

もうひとつ、サイさんが気にかけていたことがあります。高齢者の食事の問題です。

「県政府が今後もお弁当を支給していきますが、これまでお年寄り向けの柔らかい食事が提供できていません。老人向けの弁当を届ける企業が市内にあったのですが被災してしまい……高齢者が多い地域なので、このことも心配事のひとつになっています。こうしたささいな問題も含めて、県政府と村の連携は今後の大きな課題ですね」

感染予防の意識を少しずつ広めていく
李雪燕(リー・シャオイエ)さんも、教会の避難所を支えるひとりです。ご自身の家は被災は免れましたが、教会の幹部でもあり、ボランティアとして運営をサポートしています。彼女が気になったのは、衛生環境の問題でした。

「避難所内の衛生環境の悪化が気になって、ボランティアとして毎日、清掃していました。それと台湾では、手洗い等でせっけんを使う習慣はあまり一般的ではありません。コロナ禍を機に私も含め一部の人たちは手洗いやマスクの重要性を意識するようになりましたが、こうした感染予防に対する認識は特にこの周辺の原住民にはなじみがなく、なかなか理解を得ることが難しいこともあります。それでも、避難者の健康を守るためには、地道に伝えていかなければなりませんね」

トイレなどが感染症の温床になることを防ぐため、清潔さを保ち、アルコール消毒を行う(2025年9月27日、花蓮県)

空飛ぶ捜索医療団では、蔡さんや李さんのようなキーパーソンともコミュニケーションをとりながら必要とされた衛生用品などの物資を支援するとともに、スタッフ自身も気づいたときに避難所周辺を掃除するなど衛生環境の改善に努めました。こうした行動を見てまねたり、一緒に清掃してくれる人も、少しずつ増えていったといいます。

営業を一部停止し、自主的に避難者の受け入れを始めた

医師の診療を受けられるなどの環境から、ホテルには車いすや介助が必要な被災者も避難してきた(2025年9月30日、花蓮県)

現地調査を進めていくなかで、自主的に避難者の受け入れを始めたという旅館に出会いました。被災地、光復から車で約20分ほどの離れた地区にある『虎爺(フーイエ)温泉館』です。およそ280名ほどの被災者が避難してきたといいます。

営業を一部停止し避難者を受け入れ、ホテルの居室やホールを開放し、食事は3食を提供。1日20万元ほどかかる受け入れ費用は全額自己負担で行い、生活用品などは県政府ではなく、個人からの支援が多く集まり、助けられたといいます。

ホテルには全国から支援物資が届けられた(2025年9月30日、花蓮県)

被災地には、自身も被災しながらも被災者や避難者を支え、周辺地域には「自分たちができること」を考え、被災者に手を差し伸べる人がいます。こうした人々の存在が、こぼれ落ちそうな脆弱(ぜいじゃく)な人たちの力になっているのです。

空飛ぶ捜索医療団は、復旧作業を支援するとともに、大きな支援の裏側でこぼれ落ちてしまうような被災者の声にもできるだけ寄り添い、被災地と被災者を支えていく活動を続けていきます。

皆様の温かいご支援をよろしくお願いいたします。

避難所を守る支援。文化は異なっても共通する被災地の課題に取り組む(2025年10月1日更新)

洪水被害の様子(2025年9月27日、花蓮県光復郷)

台湾東部花蓮県で大規模な洪水災害が発生してから約1週間。台湾では2025年9月27日(土)から3連休を迎え、被災地・光復郷(グワンフー)には軍の支援部隊が増員されるとともに各地からおよそ2万人のボランティアが駆けつけ、急ピッチで街の復旧作業が進められています。

9月25日に現地入りした空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”の調整員は、濁流が流れ込んだ光復郷の街を見て、こう表現しました。

「ひっくり返った車、窓にへばりつく葦(あし)、街路を覆う泥。まさに灰色な世界だ」

中央災害対策センターによると、2025年9月28日の時点で花蓮県光復郷の洪水災害による死者は17名、行方不明者7名、負傷者は93名にのぼり、現在もせき止め湖からの流水が続き、予断を許さない状況が続いているといいます。

混沌(こんとん)とする被災地

建物に流れ込んだ土砂をかき出す被災者。山のように積み上げられた土砂に被害の大きさが伺える(2025年9月26日、花蓮県光復郷)

2025年9月28日、堤防がふたたび決壊したとのうわさが広まり、一時、市内ではボランティアも含め多くの人が高台に避難する事態が起きました。

その後、県政府から「現時点では危険な状況とは見なされていません。どうか慌てないでください」との放送がながれ、混乱は収まりましたが、もともと土砂や土石流が堆積し、川がせき止められてできた湖は不安定で、いつ二次災害が起きるかわからない状況から県政府や消防による警戒状態は続いています。

3連休を利用し、台湾各地から集結するボランティア(2025年9月27日、花蓮県光復郷)

さらに街にはボランティアが一気に参集した影響で多くの人であふれ、交通機関や道路は混雑するなど、復旧作業が進められる裏側は混沌(こんとん)とした状態だといいます。

避難所を守るために、粘り強く、丁寧に話し合う
ピースウィンズは、台湾法人である「ピースウィンズ・台湾」のスタッフと、空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”の調整員で支援活動にあたり、引き続き被害状況の確認やニーズの聞き取り調査を進めながらできる支援を模索しています。

継続的にニーズ調査を進めている教会と小学校の避難所には、2025年9月28日の時点ではおよそ600人が避難しており、その多くは高齢者です。特に住民が自主的に開設した教会の避難所では、避難者は礼拝で使用されるベンチで寝るなど、厳しい環境だといいます。日中は家の片づけや掃除に追われ、避難所に戻ってきてもゆっくり休める場所はない状況で、「睡眠不足」の悩みは多くの避難者から聞かれました。

こうした環境下で、長引く避難生活と睡眠不足によりストレスは増大し、疲労も限界を迎え、なかにはトラウマによるPTSDの兆候も出始めている避難者もいるようです。

寝返りも打てない狭いベンチで寝る避難者。長引く避難を見据え就寝スペース確保も提案(2025年9月26日、花蓮県光復郷の避難所)

また、避難所のごみ周りやトイレなどの衛生環境が日に日に悪化していることも課題として挙げられました。避難所の環境は健康に深く影響し、心身ともに疲労が積み重なっていくことで体調を崩し災害関連死につながったり、感染にも留意する必要があります。

避難所内での感染を予防するため、ハンドソープなどの衛生用品を配布(2025年9月27日、花蓮県光復郷の避難所)

こうした事態を受け、空飛ぶ捜索医療団では、環境改善の提案を行っています。しかし、日本と台湾とは文化の違いから、ごみの出し方や避難所生活におけるルールなどへの理解や考え方は異なり、課題や改善策を提案してもすぐに受け入れてくれるわけでもありません。

それでも、災害関連死や感染予防の課題は世界中どの災害地においても共通することから、空飛ぶ捜索医療団のスタッフはこれまで多くの災害支援を行ってきた知見を生かし、各避難所の責任者や個々の避難者と粘り強く、丁寧にコミュニケーションを重ねながら環境改善を促すカタチの支援を続けています。

ボランティアが集結し多くの人でごった返す光復郷の街は、復旧に向けた懸命な作業が続いています。今後、少しずつ街もきれいになっていくはずですが、そのなかで表には見えにくい課題や、見過ごされがちな小さな被災者の声が埋もれていってしまう可能性もあります。

空飛ぶ捜索医療団は、こうした大きな支援の裏側でこぼれ落ちてしまうような被災者の声にもできるだけ寄り添い、被災地と被災者の復旧を支えていく活動を続けていきます。

皆様の温かいご支援をよろしくお願いいたします。

洪水災害が起きた台湾花蓮県光復郷の街で何が起きたのか?(2025年9月29日更新)

洪水被害の様子(2025年9月25日、花蓮県)

発災から3日がたち、被害状況が明らかになってきました。もっとも被害の大きかった光復郷(グワンフー)では14人が死亡。一時5,000人以上が避難し、街には川が氾濫して濁流が流れ込み、多くの家屋や店が浸水被害に遭いました。

今、被災地はどのような状況なのか。2025年9月24日から25日にかけた現地の様子をお伝えします。

まるで光復郷の街が壊滅してしまったよう

2025年9月24日、午後6時半頃、光復郷に到着。警察と消防隊員が道路に堆積した土砂や泥を排除する作業を続け、ほとんどの道路は通行可能になっていましたが、各家や店では片付けをしている人の姿が見られます。

私たちは、はじめに避難所となっている教会へ向かいました。ここは、災害に備えて地域住民が自発的に設置した避難所で、地元の子どもたちが交通整理を行い、物資の集積場所に着くと、ひとりの若者が迎えて案内してくれました。この教会では、子どもも大人も、みんなで協力し合って避難所は運営されているようです。

避難所となっている教会(2025年9月25日、花蓮県)

教会には、食料や飲み物は十分に用意されていましたが、毛布やマットレスなどはなく、普段は礼拝が行われる席で寝ています。教会に避難してきた被災者の方々は、今のところ体は元気そうでしたが、いつまで避難生活は続くのか、日常生活に戻ることができるのか、それぞれ今後の不安を口にしました。

この教会に避難していた方に、お話を聞くことができました。

避難されている方からお話を伺いました(2025年9月24日、花蓮県)

「あの日、昼に川の水位が急上昇したことから避難命令が出て、住民はみんな高台へ避難しました。洪水はものすごい勢いで、私たちも車で急いで高い場所に移動しましたが、振り返ると街全体に濁流が流れ込んでいました。

少したってから家の状況が心配だったので、屋根づたいに家に戻り、状況を確認しました。私は雑貨店を経営していますが、お店のなかの商品はほとんどが泥水につかり、店先から家のなかまで土砂が流れ込んでいて、普段は手が届かない高い棚にあったものが椅子などがなくても届くような状況です。街全体が泥にまみれ、まるで光復郷の街が壊滅してしまったようです。

ちょうど子どもが学校にいて、なんとか連絡をとったら彼は家に帰りたいと言いました。けれどまた洪水が起きる可能性もあったため、学校に留まるように伝えました。今は、何より家族のことが心配です」

洪水の恐怖を伝えてくださいました(2025年9月24日、花蓮県)

「光復郷に36年間住んでいますが、これほどひどい災害は初めてです。年長者の方から40年前にも洪水の被害があったと聞きましたが、被害があったのは一部で今回のように大規模で、街全体が浸水する災害ではなかったそうです。

2025年9月22日の夜、家の裏側の川が台風の影響で流れがとても早く、周辺にはその音が強く響いていました。それでよく眠れなかったのですが、翌9月23日の午後3時くらいに川が氾濫して土石流が家に押し寄せてくる少し前に、急いでこの教会に逃げてきました。街に濁流が流れ込んでくる光景を見て、本当に身の危険を感じてとても怖かったです。

なんとか避難して命は助かりましたが、家は廊下も各部屋も、庭もどこも泥に覆われ、家具も散乱してぐちゃぐちゃになっていました。片づけに行かないといけないのですが、洪水がまた来るのではないかと、怖くてなかなか戻ることができません」

教会避難所には高齢者が多く、一刻も早く家がもと通りになることを望んでいますが、自分たちで家の片づけを行うには体力的に厳しく、避難生活はさらに長引く可能性もあるといいます。県政府が運営する避難所の職員も、より緊急に必要なのは住宅再建支援だと訴えます。

“思いやり”がうれしく一番大切

翌9月25日、洪水のピークは過ぎたものの、市街地の一部では今でも道路に水が流れ続けています。堆積された土砂を取り除く作業は急ピッチで進められ、被災者は家のなかの掃除や整理に追われています。日中は30℃を超える炎天下で、屋外作業は大変です。

支援物資を準備するピースウィンズスタッフ(2025年9月25日、花蓮県)

ピースウィンズは、教会避難所に冷蔵庫と冷凍庫を設置。そして今後の長期的な避難生活を見据えて、おもに生活必需品や衛生維持に必要な物資支援の準備を進めています。

ある被災者はこう話してくれました。

「食料などは支援のおかげでそれほど不自由はありません。今の私たちには、“思いやり”がうれしく、一番大切だと思います。あなたたちが来て私たちを気遣ってくれたことで、とても、とても温かい気持ちになりました。本当にありがとうございます」

ピースウィンズは引き続き、衛生用品、下着など生活必需品を支援。教会避難所を中心に周辺の小学校の避難所のニーズ調査を続け、一人でも多くの人を救うために、一人ひとりに寄り添いながら、避難生活の長期化に備えた生活改善策を模索していきます。

皆様の温かいご支援をよろしくお願いいたします。

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認定特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン

認定NPO法人ピースウィンズ ・ジャパンは、日本に本部を置き、国内外で紛争や災害、貧困など人為的な要因による人道危機や生活の危機にさらされた人々を支援する国際NGOです。大西健丞により1996年に設立され、世界各地に支援を届け続けています。
ピースウィンズが運営する、医療を軸とした災害緊急支援プロジェクト「空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"」は、国内外の災害被災地にいち早く駆けつけ、専門的な支援活動を行っています。
日本国内での社会課題の解決を目的とした活動にも力を入れており、地域活性化や子ども支援、犬や猫の殺処分ゼロを目指した動物の保護・譲渡活動などに取り組んでいます。

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