寄付受付開始日:2025/03/27
![[2025年韓国山火事 緊急支援(ピースウィンズ・ジャパン)]の画像](https://donation-pctr.c.yimg.jp/dk/donation/projects/1743052938/737aec80-0acb-11f0-935c-bf4cf8f93dd9.jpeg?q=75&w=1100)
更新日:2025/09/16
2025年3月21日に韓国・南東部の慶尚南道山清(キョンサンナムド・ サンチョン)に発災した山火事は、乾燥と強風などの気象状況も影響し火の勢いは収まらず、さらに慶尚北道義城(キョンサンプクト・ウィソン)、蔚山(ウルサン)蔚州(ウルジュウ)でもあらたに山火事が発生するなど、被害が拡大しています。
この山林火災で、2025年3月27日時点で焼失面積は3万6,000haまで広がり、24人が死亡、2万7,000人を超える人が避難。現地では「韓国史上最悪の山火事」と報道されるなど、未曽有の火災となっています。

この事態を受け、ピースウィンズは、アジアパシフィックアライアンス・コリア(A-PAD KOREA)と合同で緊急支援チームを現地に派遣。避難所に行けない住民の方々や、懸命に消火活動を続けている消防隊員に向け、下着や靴下などの衣類のほか、飲食料を配布する支援を開始しています。
また、ピースウィンズが運営する災害緊急支援プロジェクトである空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"からも緊急支援チームが出動し、支援を開始する予定です。
被災地に、皆さまのあたたかいご支援をお願いいたします。
■領収書の発行について
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皆様からいただいたご寄付は、2025年に韓国で発生した山火事の被災地・被災者支援活動に大切に活用させていただきます。
・人や動物に対する食料および救急医療用品等の物資支援
・避難所への緊急物資支援
・被災地の復旧・復興支援
・その他被災地のニーズに応じた支援
・支援に伴う事務局運営費
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特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン寄付金等取扱規程(PDF)
更新日:2025/09/04
大船渡をはじめ、各地で大規模な山火事が相次いだ2025年春。同じ時期、お隣の国・韓国でも、大規模な山火事が発生し大きな被害が出ました。住民や消防隊員など32人の命を奪い、37,000人あまりが避難を余儀なくされた空前の規模の山火事は、3万ヘクタール以上を燃やしました。
2025年3月21日の山火事発生から3カ月以上。すべてを奪われた被災者の生活の再建、そして心の回復は道半ばですが、互いに支えあいながら少しずつ復興に向けて動き出しています。
ピースウィンズでは、そんな被災地の歩みを後押しするため、継続的にきめ細やかな被災者支援を実施してきました。この記事では、その一環として7月上旬に実施された支援プロジェクト「ダシ,ポム(SPRING,AGAIN)」の模様をご案内します。山火事に見舞われた地域はどのような状況なのか、人々の暮らしはどうなっているのか――日本での報道が乏しい復旧期・復興期の被災地の様子を知る一助にしていただければと思います。
現地に残る山火事の爪痕
2025年3月の山火事は、慶尚(キョンサン)北道や慶尚(キョンサン)南道など、韓国南東部を中心に燃え広がりました。ピースウィンズが継続的に支援を行ってきた盈徳(ヨンドク)郡も、山火事の被害に大きくさらされた地域です。
ソウルから車で5時間あまりの盈徳(ヨンドク)は、海沿いの村ではカニをはじめとする海産物が名産として知られる一方、農業などをなりわいとする山側に住む人々も多く、暮らし向きはさまざまです。あちらこちらに村々が点在し、それぞれに人々が集まって暮らしています。
快晴となった2025年7月8日、3日間にわたるプロジェクトのため、私たちは車で盈徳(ヨンドク)に向かいました。夏らしい青々と生い茂った木が立ち並ぶ山々が続くのどかな風景。しかし、目的地にたどり着く前に、山火事の爪痕を思わせる明らかな異変が現れました。
1つは、山肌が露出した異様な姿になった山々です。よく見ると、幹やわずかな枝だけを残して木々が枯れ切っているのが分かります。言うまでもなく、山火事の被害に見舞われた現場です。車で延々と走る間もその光景は続き、被害地域の大きさを物語っていました。
もう1つの異変は、たどり着いた盈徳(ヨンドク)の村々で確認できます。海から山まであちこちの村を回るなかで見かけた、他の住宅とは明らかに様相の異なるひときわ目立つオレンジの四角い建造物。この建物は、実は被災者に提供された仮設住宅です。いまや盈徳(ヨンドク)の各地で存在感を放つこれらは、山火事で自宅を失った家族の多さを代弁しています。
仮設住宅に住む人のなかには、つい最近ようやく入居できたという人も。つまり被災してから3カ月あまり、避難場所で他者との共同生活を営んできたことになります。コンテナのような印象を与える小さな仮設住宅ですが、被災者にとっては待ちに待った、再出発の象徴とも言える存在です。
「春、再び」プロジェクトに込められた思い
災害発生直後の緊急フェーズ――生きていくために必要なモノがそもそも足りない状況――をすでに脱した被災地を支援するにあたり、私たちピースウィンズは被災者の方々の「心の支援」も重視しています。長く続く復興に立ち向かうためには、心を癒やし、休める瞬間が絶対に必要だからです。
そのために今回実施したプロジェクト。それは、村々をまわっての写真撮影でした。
もちろん、ただ写真を撮るだけではありません。会場となる小さな集会所に、撮影用に韓国の伝統衣装・韓服をハンガーラックいっぱいに持ち込み、ヘアメイク担当としてプロが控え、カメラマンなど撮影班は照明などの機材をセッティングして簡易的な撮影スタジオを作り上げます。「特別な1枚」をとるためのプロたちがここ盈徳(ヨンドク)の村に集結する、それがこのプロジェクトの肝なのです。
なぜそれが「心の支援」になるのか? そのヒントは、ここに住む人々の背景にあります。
山火事で自宅を失うということは、単に住む家や生活に必要なものをなくすというだけでなく、たくさんの思い出の品を奪われるということでもあります。写真はその筆頭です。多くの被災者が、思い出の写真が手元から1枚もなくなってしまうという悲劇に見舞われています。

盈徳(ヨンドク)郡の村には多くの日本の地方と同じく、お年寄りの姿が目立ちます。韓国では、自身のお葬式に備えて、よそ行きの特別な写真を用意しておく人が少なくありません。しかし、用意しておいた写真は山火事で失われ、日常を取り戻すので精一杯ななかで、改めて写真を撮りたいなんて願望もなかなか口にできない状況です。
「被災したから仕方ない」と言い聞かせているけれど、確かに心に空いた穴。それを少しでも埋めて、笑ってまた春を迎えられるように――プロジェクト名の「ダシ,ポム(SPRING,AGAIN)」には、そんな意味が込められています。
心の支えになる「特別な1枚」をプロの手で
支援チームは二手に分かれ、3日間で20カ所近くの会場を回ります。海沿いの漁村から農業を営む村まで、訪問先はさまざまですが、いずれの場所でも、このプロジェクトのことを知る住民の皆さんが続々と集まってくれました。
狭い会場のスペースをやりくりして、今日だけの「控室」と「撮影スタジオ」をセッティングしたら、いよいよスタートです!

撮影に臨む方には、まずプロの手でヘアスタイリングとメイクが施されます。もちろん女性だけでなく、男性もです。そして用意された衣装の中から、自身が着たい韓服をチョイス。準備中の控室からは、ああでもないこうでもないと盛り上がる声が聞こえてきます。
満足のいく姿に仕上がったら、待ちに待った撮影です。控室から現れた、美しい衣装とメイクで着飾った姿に、「またお嫁に行けそうなくらい若々しいね!」「新婚の旦那さんみたい!」などと、待合室に集まった人たちから歓声が上がります。
撮影では、最初からニコニコと満面の笑顔の方もいれば、緊張がなかなかほぐれない方も。やわらかい表情を引き出そうと、カメラマンが明るく声をかけながらシャッターを切ります。
中には「歯がないのを見せたくないから笑いたくない」という方もいました。しかしそこはプロ集団、撮影だけでなく画像の補正もお手のものです。「写真では歯を作るから」と説得し、無事笑顔の写真を撮ることができました。
ある村では、片方の目が見えず、撮影におよび腰なお婆さんがいらっしゃいました。ここでも撮影チームが手腕を発揮し、写真では、補正で目を「治した」姿を収めました。ご本人が明るい気持ちになれるような写真を撮る、それがこのプロジェクトにおいてもっとも重要なことです。
完成した写真は、その場で印刷され、支援チームの手によって額に飾られた状態で手渡されます。支援チームとしては、写真を受け取った方の嬉しそうな表情が、このプロジェクトでもっともやりがいを感じる瞬間です。

撮影の様子や盛り上がりを見るなかで、最初は遠慮がちだった住民の方からも、「やっぱり私も……」と写真を希望する声が出てきます。当初は数人の予定だった撮影が、最終的に20人近くまで膨らんだ村もあります。
また今回撮影チームは、個人の写真だけではなく、記念写真の撮影希望にも柔軟に応じました。
ご夫婦や親子、友人同士で写真を撮る方も多いです。中には「2人で一緒に写真を撮るのは初めてだ」とうれしそうに話すご夫婦もいらっしゃいました。

着替え・メイクなどの準備から実際の撮影、写真の完成に至るまで、一連の工程には時間がかかります。タイミングによっては自分の撮影順が来るのを待つ時間も長くなるので、数時間も会場にいらっしゃる方もいました。しかし、長い待ち時間を辛抱強く過ごし、最後には笑顔で写真を受け取って、お礼を言ってくださる――そんな姿を見ると、被災者の方々の心の温かさに感じ入るとともに、「心の支援」の重要性に改めて気づかされます。
そして、思い出を形として残す写真の力も実感する機会になりました。
支援側にも目を向ける、消防署での活動
今回のプロジェクトの対象としたのは、地元の住民だけではありません。9日に訪れたのは、地元盈徳の消防署です。
中には自身も被災者のケースがありながら山火事対応に尽力し、しかしその努力にスポットライトが当たりにくい――。そんな地元消防の皆さんへの感謝の気持ちを表す意味で、同じように写真撮影が実施されました。

撮影会場となった部屋に、次々と職員の皆さんが訪れ、写真を撮影していきます。会場に並べられた完成した写真を見て、嬉しそうに声をかけてくださる方も多くいました。
私たちの行動の指針の一つは、被災地で目を向けられにくい存在に光を当てること。それは、被災者の方に限りません。
復興への長い道のりを伴走支援
実は、今回のプロジェクトが実現・成功した背景には、これまでの支援活動で地域とのつながりを作り、ピースウィンズを信頼していただけたことがありました。地元の皆さんとの関係を維持することで、今もっとも必要な援助を知ることができたり、スムーズに支援を実施したりすることができます。
今回の訪問ではプロジェクトの傍ら、事前のヒアリングの成果を生かし、各村でサイズの合った長靴を贈る支援もしました。漁業や農業などのなりわいに必要となる長靴を提供することで、山火事以前の日常を取り戻すための一歩を踏み出してほしいという思いが込められています。
大きな災害からの復興には長い時間がかかります。ピースウィンズはその道のりを、今回のような心の支援も含め、伴走者としてきめ細やかにサポートしていきます。
ピースウィンズは、山火事発生から3週間が経過した時点で、被災者を対象に集団での心理支援を実施しました。
発災当時、多くの被災者の方々が避難所に集まっており、環境の変化と山火事の衝撃により混乱を感じていました。そこで私たちは「ムービングオンマインド」とともに、トラウマの回復を中心としたアートセラピーやムーブメントを通じたプログラムを提供しました。
集会所を会場に、全2回のプログラムを実施しました。この活動報告では、私たちの活動の一部をご紹介します。
・ さまざまな道具や運動を活用し、心身の緊張を一時的に解きほぐしてリラックスする時間を取りました。
・ セルフタッチを通じて、自己肯定感や心理的なやすらぎを感じる時間を用意しました。
・ お手玉を交換したり、スカーフをなびかせたりする活動を通じて、隣の人と一緒に動くことで、集団内での連帯感やつながりを体験しました。
・ 「創作活動」を通じて自己表現の機会を提供し、未来への希望やポジティブな感情を表現できるよう支援しました。


被災者の方々が3カ月近くにわたる避難所での集団生活を終え、仮設住宅に入居されたタイミングに合わせ、2025年6月25日からは心理サポートも行っています。共同生活で互いに助け合いながら過ごす中でも、打ち明けられなかった心の内はきっとあったはずです。
今回それぞれの仮設住宅に入居したため、心理カウンセリングも1対1の個別訪問形式で行われました。プライバシーが確保された静かな空間で、リラックスして心の内を話せるよう、細心の注意を払って準備しました。


今回の心理サポートは、心理ケア活動家たちのグループである「共感人(コンガミン)」とともに行っています。活動家の方々は、小さいながらもきれいなテーブル、一輪の生花、そして心を込めてお菓子まで用意してくれました。被災者の方々が少しでもリラックスした状態で気持ちを話せるようにと準備してくれました。
お話しの場では、長い間誰にも話せなかった気持ちを打ち明け、涙を流された方もいらっしゃいました。

現場で最も心が痛む瞬間は、被災者の方々から「自分が恥ずかしい」「このような支援を受けるのが申し訳ない」という言葉を聞く時です。彼らは紛れもなく被害者であるにもかかわらず、悪いことをしたかのように感じていらっしゃいます。その気持ちは、突然すべてを失った時に訪れる無力感から来るのかもしれませんし、「他人に頼ってはいけない」という長年の考えから、さらに縮こまってしまうのかもしれません。
今回私たちがおこなった心理サポートが、心からの傾聴を通じて、被災者の方々が自らの心を整理し、再び自分自身を温かく見つめ直すきっかけになることを願っています。
山火事が発生してから3カ月がたちましたが、心の傷はまだ深く残っています。だからこそ、私たちはよく分かっています。災害支援の終わりは、単なる「状況の終了」ではなく、被災者が日常を取り戻すその時まで続くということを。

2025年3月21日に韓国で山火事が発生してから1カ月が過ぎました。災害から時間がたち報道が途切れがちになっても、今も避難所などで生活を続ける被災者は多く、生活再建や復興への道のりはまだまだこれからです。
ピースウィンズはこれまで義城(ウィソン)、安東(アンドン)、山清(サンチョン)、盈徳(ヨンドク)地域に緊急支援活動の範囲を拡大。支援が行き届きにくい地域を含めて、被災者に寄り添ったきめ細やかな支援を続けています。
集会所避難、メリットと問題点
地域の公民館には、多くの被災したお年寄りが生活しています。突然の悲劇に見舞われた被災者にとって、少しでも「日常」に近い生活を送ることは心の回復の面で何よりの薬。身近な人々だけでなく、多くの人が避難する大規模な避難所より、慣れ親しんだ地元の施設で過ごしたほうが落ち着けるという方が少なくありません。
しかし、避難生活が長期化するにつれ、こうした場所への支援の届きにくさが問題となっています。例えば毎日の食事については、各里(村)の里長らが調達しています。車で10~15分程度かかる大規模な避難所で提供される食事を弁当として受け取り、公民館の避難者に配っているのです。
高齢者が多いこうした避難場所。人手が限られるなか、この配達を毎日こなすのは決して簡単ではありません。しかも食事は、避難者のもとに届くころには冷めてしまっています。
温かい食事と心が生み出すひととき

避難されている方々に少しでも元気になっていただくには何をすればいいのか……。考えた末、ピースウィンズはいつもと違う温かい食事を用意することにしました。避難人数が比較的多い2カ所の公民館にチキンやミニキンパなどを提供。チキンはお年寄りも食べやすいよう、やわらかい部位を選びました。
久しぶりに冷たい弁当ではなく、温かい料理を口にした被災者の方々は、普段より多く召し上がったそうです。さらに、私たちに「ここに座って一緒に食べましょう、私たちは食べきれないから」と優しく声をかけていただいたことも。困難な状況のなかでも他人を思いやる温かい心に、私たちも深い感銘を受けました。
温かい心と食事が食卓を彩り、皆で笑顔を分かち合う大切なひとときになりました。
体も心も温まる「入浴支援」

韓国のお年寄りにとって、銭湯は単に体を洗うだけの場ではありません。親しい近所の人たちと会話を交わす大切なコミュニティーの場でもあります。
被災者たちは山火事によって、そんなささやかな楽しみも奪われてしまいました。市内には今も営業している銭湯がありますが、身一つで避難した被災者が市内まで移動するのは非常に困難です。集団避難生活を送るなかでは、一人で移動すること自体も大きな負担になり得ます。
そこでピースウィンズは、市内の銭湯3カ所と協力し、避難中の方々に無料で利用できる「入浴券」を配布。さらに、入浴を希望する方のために車を提供し、必要な洗面用具も支援しました。
入浴券を利用したある被災者の方は、「家は全部焼けてしまったけれど、久しぶりに体をきれいに洗ったら、まるで羽が生えたような気分です」と満面の笑顔を見せてくださいました。私たちにとっても、被災者の方のそんな明るい表情を見るのは本当に久しぶりのことでした。
この支援は、体だけでなく心までも癒やすお風呂の力を実感するきっかけになりました。もちろん困難に満ちた現実がなくなるわけではありませんが、こうした小さな喜びを積み重ねることが少しでも心の支えになると信じて、支援を続けていきます。
支援が届かない場所を探して

ピースウィンズは、すでに関係を築いた避難所に対する支援と並行して、まだ支援の手が届いていない場所を探す活動も続けています。
2025年4月3日には、約50人が滞在しているモーテルを訪問し、実態調査を行いました。目についたのは、モーテルの入り口に山のように積み上げられた衣類です。救援物資として届いたものですが、聞いてみると、ほとんどがサイズが小さすぎて着られない服や下着だったとのこと。
お年寄りが多い地域の特性上、必要なのはゆったりとしたサイズの服だったのですが、ニーズと支援が嚙み合わずこうした残念な結果になってしまいました。一方でこのモーテルは、洗濯に必要な基本的な道具すらない状況でした。ピースウィンズはこれを聞き、洗濯と食事の支援を併せて行いました。
「最初に入浴券の話を聞いたときは信じられなくて、実際に銭湯に電話して確認した」というモーテルのオーナーさん。それが事実だとわかったときはとても感動したと言います。「私たちの話をちゃんと聞いてくれて、本当にありがとう」と感謝の言葉もいただきました。
本当に必要な支援を適切に届けることは、決して簡単なことではありません。相手の話に心から耳を傾け、誠実に対応する姿勢からこそ、適切な支援の前提となる信頼関係が生まれます。

山火事による被害からの復旧は、今まさに始まったばかりです。住居や生計・生業の再建、精神的な安定、コミュニティーの再生……。人々の生活を立て直し、日常を取り戻すには、長い時間がかかります。ピースウィンズはこれからも、復興の道のりを着実に進んでいけるように、被災者の方々に寄り添った支援を続けていきます。
みなさまからのご寄付が活動の力となり、被災者の方々にとって希望の灯となります。災害で苦しむ人々のために、あたたかいご支援をお願いいたします。

前日まで物資支援や健康相談等の支援を行ってきた慶尚北道のヨンドク郡では、消防による消火活動とまとまった降雨により山火事は鎮圧されました。しかし、複数の山林で同時多発的に発生していた山火事は、場所によっては今も炎をあげて山を焦がし、完全鎮火に向けて現在も消火活動は続けられています。現地の模様を、ピースウィンズの近藤史門カメラマンがレポートします。
支援者同士もお互いを支えながらともに立ち向かう
2025年3月30日、この日支援チームが向かったのは、韓国南部の山清(サンチョン)郡の山火事現場。早朝に現場に近づくと濃い白煙に包まれ、所々で炎が上がっていました。あたり一帯は山間部で、人口密集地域は少ないものの、今も十数機のヘリコプター(なかには軍用の大型輸送ヘリの姿も)が山で放水しては川に戻ってきてホバリングしながら水をくむ往復を繰り返し、消火活動にあたっています。

上空からの放水とは別に「地上鎮火隊」と呼ばれる山火事の消火作業を行う消防部隊が現場の山間を登っていき、くすぶり続ける炎を背中に背負ったポンプで消火活動を行っています。命の危険を顧みず、山火事現場に入っていく鎮火隊の姿は、韓国の人々に大きな賞賛を持って迎えられています。
鎮火隊は、早朝、本部で食事をとるとそのまま目の前の山へ入っていきます。ピースウィンズはピースウィンズ・コリアと連携し、朝7時30分に本部を訪問。鎮火隊の人々にフルーツなどの食糧支援を手渡しました。


「ありがとう」と言って笑顔を向けてくれる鎮火隊の方もいる一方で、すでに発災から1週間以上たっているなかで疲労の色を隠せない鎮火隊の方もいます。無言で黙々と食事をかき込み、足早に車両に乗り込む姿が多く見られました。

世界中で起きるあらゆる災害で、被災者への支援が最優先であることに変わりはありません。しかし同時に、現地で救援活動を行う支援者にも支援が必要となる場合が多くあります。体力的にも精神的にも疲弊した状態での支援活動は、事故や事件などの二次被害に発展する可能性もあるからです。
一人ひとりが安全に活動し、1日でも早くすべての山火事を鎮火させるには、地上鎮火隊のように災害の最前線で救援活動を続ける支援者への支援も必要です。こうした大規模災害では、支援者同士もお互いを支えながらともに立ち向かう姿勢が求められるのです。
【韓国 山火事】緊急支援募金を受け付けています
ピースウィンズは、韓国で起きた山林火災による被災者を救うための支援をおこなっています。みなさまからのご寄付が活動の力となり、被災者の命を救い未来につながります。災害で苦しむ人々のために、あたたかいご支援をお願いいたします。

2025年3月28日、日本から派遣された空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"の看護師、調整員はソウルで現地チームと合流すると、すぐに被害の激しい慶尚北道 盈徳郡(ヨンドク郡)に移動しました。この日被災地には、久しぶりにまとまった雨が降り、道中、運転する現地スタッフは「あぁ雨だ……本当によかった……」と言葉をもらしたといいます。
韓国・南東部の慶尚南道山清(キョンサンナムド・ サンチョン)での発災を皮切りに、複数の場所で山火事が発生。韓国政府は、120機以上のヘリコプターを投入し懸命な消火活動にあたりましたが、"特別警報"が出るほど長く続いた乾燥と強風で消火活動を上まわる勢いで火は延焼を続けていきました。山林火災による死亡者は29人にのぼり、2,900棟以上の家屋が被害を受けたと報告されています。
懸命な消火活動と久しぶりに降った雨の影響もあってようやく火の勢いは収まり、政府は発災から1週間がたった2025年3月29日に山火事は鎮圧状態に落ち着いたと発表しました。しかし、まだ鎮火にはいたっていない状況で、一部山林で再燃が確認されて緊急で消防ヘリが出動するなど予断を許さない状況が続いています。
ピースウィンズが運営する空飛ぶ捜索医療団の緊急支援チームは被災地に到着後、避難所を訪問。同行した近藤史門カメラマンから届いた被災地の現状と支援活動のレポートをご紹介します。
報道されない小さな集落で"こぼれ落ちた"ニーズを聞く

ヨンドクは、今回の山火事による被害が顕著に拡大したエリアのひとつ。この日、最初に訪れた避難所は地元行政と赤十字によってオーガナイズされ、ところ狭しと設営されたおよそ80張の簡易テントに、それぞれ複数の方が避難されていました。
マットを敷いただけの雑魚寝ではなく、プライベートが確保されたテントや、血圧計などがならぶ健康観察のエリアも確保されています。またインスタントフードだけでなく、お弁当やキッチンカーによるあたたかい食事も用意されるなど、この甚大な被害のなかでも予想以上に早く生活環境は整備されているという印象です。

避難所には高齢者も多いことから避難所で不足しがちな衛生用品のほか、フルーツや生鮮食品なども購入し避難所に届けました。
しかし、延焼が続いていた頃と比べるとメディアのニュースバリューは薄れ、かつ報道で名の知れた被災地や避難所でもないこのエリアは、今後急速に支援が不足する可能性があります。
公的支援は、大規模な支援を得意としていますが、統一された大きな支援ではカバー仕切れない"こぼれ落ちた"ニーズは、世界中どの災害現場でもみられます。管製による支援だけでなく、小さなニーズにも柔軟に対応できる民間NGOの強みが加わることで取りこぼさない被災者支援が実現され、そのなかで見えてきた課題が中長期の復興を見据えた支援にもつながっていきます。
火は消えても、家の再建、インフラの復旧、山林の再生には途方もない長い時間がかかる

今回、ヨンドク郡の被災地に入ったのは、2025年1月にアメリカ・ロサンゼルスで起きた山林火災の緊急支援にも出動した戸田看護師。この日訪れたのは前日に開設されたばかりの新しい避難所で、被災者が続々と避難所に集まってきていました。
ひと部屋ずつ被災者を訪問して必要な物資を手渡しながら、看護師が話をすると避難者からは、特に健康の悩みが次々と聞かれました。不安からくる不眠症、肩や腰のこり、持病が原因の体のむくみなど、日本の避難所でもよく聞かれる症状がここ韓国の避難所でも現れています。避難生活が長期化すれば、災害関連死も懸念される状況です。

戸田看護師は、避難所で必要な生活のリズムや、ストレスとの向き合い方、症状が悪化した際の病院にいくべき目安など、過去の経験と知識から丁寧にアドバイスをすると、「ありがとう」といって手を握り、涙を流す被災者の方々が多くいました。
「山火事現場は、心が切なくなります。片付けるものもなく、跡形もなく燃え焦げてしまうと思い出もすべて消えてしまう。火は消えても、焼失してしまった家の再建、インフラの復旧、そして失われた周辺の山林の再生には途方もない時間とお金がかかります。心に寄り添いながら息の長い支援が必要です」
未曽有の大規模災害に接し、被災者には身体にも心にも大きな負担がかかっています。被災者の訪問は、明日以降も継続する予定で、被災者が避難所を出て新しい生活を始めるまでの間、一人ひとりに寄り添う支援が求められています。
【韓国 山火事】緊急支援募金を受け付けています
ピースウィンズは、韓国で起きた山林火災による被災者を救うための支援をおこなっています。みなさまからのご寄付が活動の力となり、被災者の命を救い未来につながります。災害で苦しむ人々のために、あたたかいご支援をお願いいたします。
韓国で発生した山火事に対応するため日本を出発したピースウィンズの緊急支援チームは、2025年3月28日、ソウル駅で姉妹団体ピースウィンズ・コリアのチームと合流しました。特に被害の激しい韓国南東部、慶尚北道 義城郡(ウィソン郡)(訂正) 盈徳郡(ヨンドク郡)へ移動しています。

チームの調整員は、「現地の被害を調べていますが、他の災害と比べて公式の情報が少ない印象です。過去にない大規模な山火事に、自治体も混乱している様子が見受けられます。現場に入って被災者のニーズを調査する必要性は高いと思います」と話します。
ロサンゼルスの山火事でも現場支援に入った看護師は「韓国には既に活動を開始している現地チームもいるので、密に連携を取って必要なニーズを見極めたいと思います」と支援への意気込みを語りました。
またソウルでは「日本から、わざわざ駆けつけて来てくれてありがとう」と現地の方々から何度か声をかけられています。

ヘリコプターによる懸命な消火活動と前日からの降雨もあり、発生から7日目となる3月28日には幸いにも鎮圧状態に。
安堵(あんど)の声が広がる中、まだ自宅に戻れない被災者の方もたくさんいます。
公的な避難所まで行けず、やむなく小規模な公民館などに身を寄せる人々も。
ピースウィンズでは、大きな支援ではカバー仕切れない 、こうした"こぼれ落ちた"小さな支援ニーズにも目を向けていきます。
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認定NPO法人ピースウィンズ ・ジャパンは、日本に本部を置き、国内外で紛争や災害、貧困など人為的な要因による人道危機や生活の危機にさらされた人々を支援する国際NGOです。大西健丞により1996年に設立され、世界各地に支援を届け続けています。
ピースウィンズが運営する、医療を軸とした災害緊急支援プロジェクト「空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"」は、国内外の災害被災地にいち早く駆けつけ、専門的な支援活動を行っています。
日本国内での社会課題の解決を目的とした活動にも力を入れており、地域活性化や子ども支援、犬や猫の殺処分ゼロを目指した動物の保護・譲渡活動などに取り組んでいます。
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