令和6年能登半島地震緊急支援(ピースウィンズ・ジャパン)

寄付受付開始日:2024/01/01

  • 領収書あり
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石川県珠洲市 2024年1月3日

認定特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン

プロジェクト概要

更新日:2025/06/27

石川県能登半島で震度7の地震が発生、皆様のご支援をお願いいたします。

2024年1月1日午後16:10ごろに石川県能登地方で発生した震度7の地震を受けて、空飛ぶ捜索医療団は、医師・看護師やレスキュー隊員、災害救助犬チームからなる緊急支援チームを現地に派遣しました。

広島県神石高原町の本部を出発した空飛ぶ捜索医療団の緊急支援チームは、すでに現地入りし情報収集を開始。倒壊、土砂崩れが数多く確認されるなか、被災状況や支援ニーズの調査および捜索・救助支援、医療支援、緊急物資支援等を実施しています。

石川県穴水町 2024年1月2日

2024年1月2日早朝には、緊急支援チーム第2陣が、広島県神石高原町からヘリコプターで飛び立ち、石川県能登半島の被災地域に向かいました。

広島県神石高原町 2024年1月2日

皆様からのご寄付は、現地のニーズを調査の上、被災地域での食料、水、医薬品、衛生用品、避難所などの緊急支援に活用します。
また緊急支援後は、地域主導の長期的な復旧・復興支援を支援します。

被災地に、皆さまのあたたかいご支援をお願いいたします。

<寄付受付期間延長のお知らせ>
令和6年能登半島地震から1年半が経過しましたが、ピースウィンズは現在も珠洲市に拠点をおき、被災地の復旧・復興を中長期的に支える支援活動をおこなっています。今後の復興支援も継続していくため、寄付受付期間を延長いたします。いただいたご寄付は、被災者への支援、被災地の復興支援などに大切に活用させていただきます。(2025年6月27日更新)

寄付金の使いみち

皆様からいただいたご寄付は、被災地の人々を支援するために、大切に活用させていただきます。

・医療支援
・捜索・救助活動
・その他被災地のニーズに応じた支援
・支援に伴う事務局運営費
※本災害の緊急支援活動に必要な資金が集まり、もし剰余資金が発生した場合は、今後の大規模災害に備えた装備・機材の維持費用にも活用させていただきます。

※ピースウィンズ・ジャパンの寄付金の取扱規程は下記をご参照ください。
特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン寄付金等取扱規程(PDF)

"#2024notopeninsulaearthquake"

活動情報

更新日:2025/07/10

能登半島地震から1年半が経過。復旧・復興を支える支援レポート(2025年7月10日更新)

令和6年能登半島地震から1年半が経過しました。
発災直後の出動以来、約1年半ぶりに石川県珠洲市に滞在した空飛ぶ捜索医療団の坂本看護師から、
今の被災地ではどんな支援が必要とされているのか?
私たちにできることはあるのか?
活動の様子とともに現地の今をお届けします。

今回の滞在で行ったこと
今回は空飛ぶ捜索医療団を運営しているピースウィンズが主催しているお茶会や薬剤師相談会をはじめ、珠洲ささえ愛センター(珠洲市社会福祉協議会)が主体で行っている健康相談会や、現地のNPO団体主催の田植えなどをサポートしてきました。その中での会話からも被災地が抱えている課題や支援活動の必要性を肌で感じる機会になったので、いくつかご紹介します。

健康相談会(2025年6月 石川県)

「やわやわ(ゆっくり)と生活も戻ってきてるけど、眠れないときもあるし、ちょっこしちきない(少しつらい)ねぇ。」
これは住民の方々と日常的な会話を交わす中で話してくださった言葉です。
地域住民の集まるさまざまな場で、お話しを聞きながら住民の方々の健康状態の把握や、日頃どんな不安をかかえているのか耳を傾け、必要に応じて定期的な個別相談やクリニックにつなぐなど、体調の悪化を未然に防ぐ取り組みを行ってきました。

参加される住民の方々の平均年齢はおおよそ80歳前後であり、血圧や脈拍測定を通じて血圧・脈拍等において身体面でのフォローアップが必要と考えられる方もいます。
お話ししてくださった方のように、身体的な健康だけでなく、仮設住宅や自宅避難で高齢独居の方々において精神的な孤独感や不安を抱えているケースも見受けられます。

こういった背景から見えてくるのは、復旧・復興期において、身体の健康面のサポートだけではなく、安心して過ごせる「人が集まる場」の継続的な提供と、精神面へのサポート体制の維持・強化が今後の重要課題であると再認識しました。

「となりのばあちゃんが、部屋の温度の調整が難しいって毎日俺のところに来るんだけど、一緒に話しをきいてくれないかな?」
仮設住宅で認知症で1人暮らしの女性が、部屋の温度調整が分からなくなってしまい、隣に住む方に助けを求めているところに居合わせ、相談を受けました。

そのため「●●のときは、エアコンの冷房スイッチを押してください。」などエアコンを使った温度調整の具体的な方法をイラストと文章で分かりやすくした掲示物を作り、女性の部屋の温度湿度計がある壁に掲示しました。その後、もともと支援をしていた機関にも継続的にサポートができるよう、情報共有を行いました。

仮設住宅で生活している高齢者への見守り支援は珠洲ささえ愛センターが中心に行っており、介護保険が適用されている方には訪問看護等の支援が受けられますが、公的支援では対応が難しい支援ニーズが発生したときなど、支援活動を単体で行っていると、ときに支援に“狭間(はざま)”ができてしまうケースがあるため、関係機関と連携し続けることが重要です。

そういった連携体制で息の長い支援を届けていくことは、空飛ぶ捜索医療団を運営するピースウィンズのモットーである「あきらめない集団」とも重なり、その重要性を改めて実感しました。

身体の健康面をサポート(2025年6月 石川県)

「もう先は長くはないんだけどさ、ほんでも、最期まで、できたら自分の家で住みたいね。」
現在、珠洲市では住まいの再建に向けて仮設住宅から公営災害住宅、あるいは自宅の修繕・再建への移行が加速して進んでいる時期です。
高齢者の中には「住み慣れた自宅で最期まで暮らしたい」との思いを強く持ち、家屋が半壊以上の状態でも解体申請に踏み出せない方もいます。

被災者の方との会話(2024年10月 石川県)

復興という段階において、生活再建を単なる「物理的な復旧」ではなく、「人生の選択」として本人の尊厳とQOLを考えながら、支援者として丁寧なサポートや関わり方を改めて深く考えさせられました。

地震、豪雨被害__いまだに残る複合災害の爪痕

いまだに残る複合災害の爪痕(2025年6月 石川県)

今回は支援活動の合間に大谷地区から輪島の方まで続く日本海沿いのエリアも訪問しました。昨年、発災数日後に支援ニーズ調査に訪れて以来の訪問でしたが、地震に加えての豪雨被害の影響はかなり大きく、その変わりようは想像をはるかに超えていました。

地震や豪雨の影響は海岸線にとどまらず山容にも大きな変化を及ぼし、周辺の街全体に大きな打撃を与えていました。
複合災害の恐ろしさを目の当たりにし、改めて今回の災害の深刻さと、今もなお続いている道路工事など、長期的な影響を実感しました。

能登半島の豊かな自然、住民の笑顔
複合災害での大きな爪痕が残る一方で、昨年の地震直後には想像できなかったほどに復興が進んでいるところもありました。地元の豊かな食を活かした飲食店の再開、珠洲の自然が見せる美しい海や空、そしてなによりも、住民の方々が向けてくださった笑顔です。

今回の滞在で目の当たりにした一つひとつの光景をとおして、地域が大変な毎日の中でも着実に復興への歩んでいることを実感し、大変感慨深い思いがしました。

「復旧・復興支援」と「将来の災害への備え」両輪で対応
今回の滞在で現場に足を運び、地域の声に直接耳を傾け、多様な課題を「現場の温度感」とともに捉えることができたことは、とても貴重な機会でした。そして、住民の方々、1人ひとりの尊厳を守りながら、長期的な視野を持った支援を継続していくことの意義を改めて実感しました。

加えて、昨今の気象変動を踏まえると、異常気象に伴う繰り返される豪雨被害等のリスクも否定することはできません。今後の災害支援活動においては「復旧・復興支援」と「将来の災害への備え」の両輪での対応が必要であると肌で感じました。

地域の声に直接耳を傾ける(イメージ画像)

今回の滞在で感じたことや経験を大切に、これからも、その地域、そのときに、本当に必要な支援を届けていきたいと思います。

【能登半島地震】eスポーツで人々の健康に貢献!(2025年6月27日更新)

「行けー!」「ゴールまであともうちょっとだ~!」「がんばれ~!」

令和6年能登半島地震と豪雨で被害を受けた石川県珠洲市の仮設住宅や避難所で、参加者が一体になって夢中になるお茶会が開催されています。お部屋にいながらハイキングにでかけたり、ボウリングをしたり、ときには福笑いを一緒に楽しんだり。空飛ぶ捜索医療団と「TANO」がコラボレートしたコミュニティー支援の一幕です。今回は、珠洲市で実施しているコミュニティー支援についてレポートします。

●「久しぶりに夢中になったよ!」楽しみながら健康サポート!

珠洲市でのコミュニティー支援の様子(2025年5月 石川県珠洲市)

空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”が実施している「コミュニティー支援」は、仮設住宅への入居など新しい環境下での生活をサポートするだけでなく、保健医療の観点も取り入れたさまざまなイベントを企画。参加した方々への健康チェックを実施し、持病の悪化や体調不良などを未然に防ぐ役割も担っています。

「より集まりやすく、そして楽しみながら健康をサポートするには、どのような催しを行ったらよいか?」とスタッフが検討していたところ、NTT西日本 北陸支店 鎧塚さんとの、ひょんなことからの出会いがきっかけで、「TANO」を活用したコミュニティー支援が実現しました。

●TANOとは
TANOTECH社が開発した「TANO」とは、福祉・介護・教育現場向けのゲーミフィケーションテクノロジー。モーションセンサーを利用することでセンサーの前に立つだけで体がコントローラーとなり、300種類以上の運動・発声・脳活性化プログラムを非接触・非装着で楽しくトレーニングすることができます。運動プログラムはリハビリテーションに適した体の動きを取り入れ、年齢に関係なく誰でも簡単に利用できるのが大きな特徴です。

TANOについて/TANOTECHホームページより

もともとNTT西日本様とTANOTECH様は震災前から連携し、「TANO」を地域への貢献事業として介護施設や公民館などに導入、多くの住民に楽しまれていました。

そして昨年の能登半島地震を受け、「自分たちにも何かできることはないか」と話し合った結果、市町や大規模な二次避難所など被災した各地域に「TANO」を貸し出すことを決定。空飛ぶ捜索医療団のコミュニティー支援とつながって活用の場が広がり、これまで26回のイベントを実施、延べ約180名の方が参加してくれました。

NTT西日本 担当者鎧塚さんは、今回の支援についてこう話してくれました。

「“ちょっと足悪いんだよね”っていう方でも、上半身だけで楽しめる。年齢や身体の不自由も問わず、お子さんたちも汗だくになって夢中で遊んでくれている姿を見ることができて、とても嬉しく思います。私たちは機器の提供(ハード)面での支援が主ですが、空飛ぶ捜索医療団との連携によって、本当に求められる場所で活用していただいていることに、大変ありがたく感じています。」

●理学療法士との連携でさらに安全に

珠洲市でのコミュニティー支援の様子(2025年5月 石川県珠洲市)

TANOを活用したイベントは、運動に夢中になることで心身ともにリフレッシュが期待できる一方、利用者が体を痛めてしまわないよう、石川県や珠洲市総合病院のリハビリの理学療法士とも連携し、参加者にあった身体の動かし方で実践しています。

肩回りが凝っている方には上半身を動かせるゲームを選択したり、足腰が弱い方には座りながら軽い足踏みで参加できる「バーチャルハイキング」などのゲームに参加してもらうなど、より効果的な使い方を心がけています。

新しい環境になかなか慣れず、少しふさぎ込みがちだったという参加者のひとりは、TANOの経験をきっかけにリフレッシュできたことで気分も前向きになり、日々の運動量も回復してきたと話してくれました。

珠洲市も含めた奥能登の各被災地では、現在も仮設住宅での避難生活が続いている方が多く、本当の日常を取り戻すまでには、まだまだ時間がかかります。空飛ぶ捜索医療団は、これからも被災地を想うさまざまな分野の人々と手を取り合い、被災者の方々の健康を守り続けていきます。

【能登半島地震から1年】誘発地震により心身への影響の懸念が続く奥能登(2024年12月26日更新)

能登半島では、2024年11月26日にまたも半島西方沖を震源とする最大震度5弱の地震が発生しました。元旦に発生した大地震とは別の活断層が動いた「誘発地震」とみられています。

元旦の地震で被害を受けた車両。その周辺では豪雨による土砂崩れで通行止めになった道路の復旧工事が今も行われている(2024年12月 石川県珠洲市)

地震発生後、空飛ぶ捜索医療団の支援スタッフは、被災者を訪問。幸いにも住居への大きな被害はみられませんでしたが、「眠れなかった」「動悸(どうき)が収まらなかった」など、度重なる災害を短期間に経験している方々の精神面への影響が心配されるため、引き続き戸別訪問などで一人ひとりに寄り添っていく支援をおこなっています。

在宅避難者のお宅へ通い近況を伺う空飛ぶ捜索医療団珠洲事務所代表(2024年12月 石川県珠洲市)

また、被災したあと、住み慣れたコミュニティーを離れた避難先(避難所や仮設住宅への入居など)での暮らしは、心理的ストレスが増えてしまい、精神的健康に悪影響を与えることが高い傾向にあります。

コミュニティー支援イベントを合計80回以上開催
被災者の方々の健康を守るための支援活動として、健康相談会やコミュニティー支援を目的としたイベントなどをセンターとともに開催することで、よりきめ細かな支援を目指しています。

コミュニティー支援のイベントでは健康に関する情報も共有(2024年12月 石川県珠洲市)

これまで珠洲市内のほとんどの地区で合計80回以上のイベントを開催。延べ1,000人近い被災者の方々に参加していただき、支援をおこなってきました。
参加者の中には、「仮設住宅で人と話す機会がなく、寂しさを感じていました。お話ができて嬉しいです」と涙ながらにお話してくれる方もいます。

仮設住宅で行ったミニ畑を作るイベントにて(2024年12月 石川県珠洲市)

寄せられる健康への不安に寄り添い続ける
■これまで被災者の方から寄せられた相談(一部)

・不眠や便秘などの症状が出ている
・避難所での生活が始まってから足のしびれがある
・環境の変化などで一年近く受診できていない
・仮設住宅の暮らしで孤独を抱えている
・震災後うつの傾向を感じている
お話しした被災者の方々は、体調の悪化を防ぐために必要に応じてクリニックへの付き添いや、訪問診療などにつなげています。

もし戸別訪問をしなければ、人知れずに体調不良や悩みを一人で抱えていたかもしれません。空飛ぶ捜索医療団では、こうした方が取り残されないように、今後も各関連団体と連携を強め、心身の健康を守っていく活動を続けていきます。

ホームページにて活動報告を随時更新しています。ぜひご覧ください。
【能登半島地震から1年】震災から二度目の冬。家電支援で暖を届ける
【能登半島地震から1年】誘発地震により心身への影響の懸念が続く奥能登_全文はこちら

インスタントハウスを復興のシンボルに。石川県珠洲ホースパークで“能登復興祭”を開催(2024年8月30日更新)

2024年7月20日、令和6年能登半島地震で被災した石川県珠洲市にて珠洲ホースパークを運営する「みんなの馬株式会社」様のご協力のもと、「能登復興祭」を開催しました。

地域の絆を再び結ぶ一歩を踏み出す
能登復興祭は、石川県珠洲市の地域コミュニティー支援の一環として企画し、NGO、企業、馬、自然、食、アートが融合した複合的なイベント。開催場所である珠洲ホースパークは、蛸島町の仮設住宅密集地域のすぐ近くにあり、震災で分断された被災者の方々が再び交流を深めるための重要な拠点として位置付けることができます。能登復興祭を通じて地域の方々が集える場を提供することで、精神的な支援を目指しました。

地震の傷跡が残っている珠洲ホースパーク(2024年7月20日 石川県珠洲市)

インスタントハウスの新たな役割
ペイントワークショップでは、アフリカンペンキアーティストのSHOGENさんを迎え、「明るい未来」をテーマに、参加者全員でインスタントハウスに自由に絵を描いていきました。「みんなの心が帰る場所」をイメージし、避難所として利用されていたインスタントハウスを被災者と復興支援関係者との共同作業で「秘密基地」に大改造。参加者、支援者、老若男女問わず参加者それぞれが自由に表現し、たくさんの笑顔が生まれていく様子を見て、とても心が温まる時間になりました。

ペイント前のインスタントハウス(2024年7月20日 石川県珠洲市)
ペイント参加者と完成したインスタントハウス(2024年7月20日 石川県珠洲市)

炊き出しで地域を支える
イベント当日は、株式会社トロナジャパン様と334-C 沼津千本ライオンズクラブ様のご協力で、約400食の炊き出しも提供されました。スタッフの方々が、その場でピザを焼き、エビフライを調理。焼き立てのピザやサクサクのエビフライは、特に子どもたちに大好評でした。

参加者からは「美味しいピザを食べられて嬉しい」「エビフライがサクサクしていて美味しかった」という声が寄せられ、炊き出しをしてくれてありがとうと手を合わせる方もいらっしゃるなど、地域住民の多くの笑顔を見ることができました。

馬との触れ合い体験の様子(2024年7月20日 石川県珠洲市)

馬との触れ合いで心の癒しを
みんなの馬株式会社様のご協力により、馬との触れ合い会も開催しました。元調教師の角居勝彦氏がインストラクターとして参加してくださり、訪れた子どもたちや家族連れの方々は馬のブラッシングや餌やりなどを体験。馬との触れ合いが癒やしとなり、一時的にでも震災のつらい記憶から離れ、またある人には向き合える時間にもなっていたようでした。この体験が皆さまの「明るい未来」へと進む力につながることを願っています。

実際に提供されたピザ(2024年7月20日 石川県珠洲市)

参加者の声
今回の能登復興祭に参加された皆様からは、さまざまな感想が寄せられました。その一部をご紹介します。

「ペイントや馬との触れ合いは子どもたちにとって素晴らしい経験になりました。来年もぜひ参加したいです。SHOGENさんの『大人が率先して描いて、かっこいい大人の背中を見せて』と言っていたことがとても印象的でした。」(家族連れ、30代女性)

「下書きをせずに絵を描くということが今までなかったから、本当にいいの? と思っていたけれど、書き始めて自分にしか出せない色を見つけて、とても楽しかった。」(10歳女児)

「なかなかこんな機会がないと、(珠洲ホースパークの)中に入れないし、お馬さんが見られて良かった。こういうイベントごとはいっぱいやってほしい。」(蛸島仮設住宅在住の方々)

「インスタントハウスをこんな形で活用していただけるとは思っていませんでした。地域の皆さんと一緒に楽しい時間を過ごせて良かったです。」(県外、40代男性)

今後の展望
能登復興祭は、コミュニティー支援と地域復興の一環として意義深いイベントとなりました。支援者、企業、被災者、地域の方々が一緒にインスタントハウスをペイントすることで、一方的な支援ではなく、互いに協力して復興を目指すというモチベーションを共有することができました。

ピースウィンズでは、今後も被災地が抱えるさまざまな課題と向き合い、地域の声を反映させながら能登の現状を知ってもらうイベントを開催するなど、引き続き継続的な支援と復旧・復興につながる活動を続けていきたいと考えています。

【令和6年能登半島地震】から半年。現在の被災地の様子と活動レポート(2024年7月5日更新)

2024年1月2日、捜索・救助活動を行った現場の現在の様子(2024年6月 石川県珠洲市)

奥能登を震源とした「令和6年 能登半島地震」の発生から半年が経過しました。空飛ぶ捜索医療団は珠洲市内を拠点に、現在も看護師をはじめとした支援チームが支援活動にあたっています。
街では、道路の復旧が進み、お店も徐々に営業を再開しはじめていますが、その一方で、がれきが撤去されていない地域や、いまだに断水が続いている地域など、被災地にはまだ多くの震災の傷跡が残っています。

被災者に寄り添った支援を続けてきたからこそ見えてきた、現在の被災者を取り巻く課題や状況をお伝えします。

「共助」のチカラで、支援が行き届かない人々を支える

珠洲市健康増進センター所長と稲葉医師(2024年2月 石川県珠洲市)

珠洲市では、全人口のほとんどの住民が被災しました。これは、被災者を支える行政の職員の方も例外ではありません。また被災による人口流出は、被災者を支える人員リソースの確保にも大きく影響しています。
私たちは、発災直後から市が運営する「保健医療福祉調整本部」の立ち上げから運営までをサポートし、現在も社会福祉協議会が運営する支援チーム「ささえ愛センター」と連携して戸別訪問やコミュニティー支援などを続けています。

「令和6年能登半島地震」地震回数は1,880回
気象庁で定めた「令和6年能登半島地震」を対象とした震度1以上の地震が発生した回数は、2024年1月から6月までに合計1,880回を記録。回数のみを比較すると、この約半年で2023年に日本国内で発生した震度1以上の地震回数2,227回に対してすでに8割以上も発生しています。

また、国土交通省が実施した地震活動の調査では、2024年1月1日に発生した最大震度7の地震の発生以降、地震活動は低下しているものの発生前と比較すると地震活動は依然として活発であるため、引き続き、強い揺れに注意するよう発表されています。

余震によって床に落ちた珠洲事務所に設置された時計(2024年6月 石川県珠洲市)

令和6年6月3日(月)6時31分、またしても石川県能登地方を震源とするM5.9の地震が発生しました。現地に常駐している空飛ぶ捜索医療団のスタッフ全員の無事を確認しましたが、住民の方々の不安は計り知れません。現地スタッフは、市などと手分けして戸別訪問を実施し、住民の方々の安否確認などに奔走しました。

【仮設住宅支援】入居後の「孤立」を防ぐ

学校敷地内に建てられた仮設住宅(2024年6月 石川県珠洲市)

住み慣れた地域コミュニティーや避難所での共同生活を離れ、仮設住宅へ引っ越した方々が抱える重要な課題の一つとして「孤立」があります。
仮設住宅への入居によって日常に落ち着きを取り戻せる半面、震災で目の当たりにした悲惨な記憶がよみがえってしまったり、将来への不安に対して独りで悩みを抱えてしまうことで、深刻な精神疾患や持病の悪化を招いてしまうおそれがあります。

最悪のケースでは、悩みや身体の不調を訴えることができないまま、人知れず自ら命を絶たれてしまう場合(災害関連死)も少なくないことが、過去の災害からも明らかになっています。(厚労省:東日本大震災仮設住宅住民における自殺念慮の疫学調査)

【自宅避難者支援】戸別訪問で見えた格差
「全壊」や「半壊」と判定され、国などから出る補助金などの公的制度がいくつかありますが、その制度の対象外となった世帯、つまり制度から漏れて公費の補助がなく、自力で復旧・修復を余儀なくされている世帯(準半壊や一部損壊)は、珠洲市内だけでも約5,000件存在しています。その世帯ごとの経済状況や家庭環境はさまざまあり、抱える事情により復旧・修復作業や手続きを行うこと自体が容易なことではありません。

自宅避難者の健康チェック(2024年6月 石川県珠洲市)

空飛ぶ捜索医療団の看護などの現地スタッフが、市や社会福祉協議会が運営する「ささえ愛センター」と連携して被災状況などを把握し、住民が戸別に抱えている課題への伴走支援を行っています。
戸別訪問を通じた食事の支援や物資支援をはじめ、煩雑な公的制度手続きへの相談やサポートなども行い、被災者でもある市の職員の方々のサポートとなれるよう、日々取り組んでいます。

空飛ぶ捜索医療団“ARROWS”は、現在も珠洲市を拠点に支援活動を行っています。復興までの道のりは長く、被災者の方々の不自由な生活は続きます。「必要な人に必要な支援」を届け続けるために、皆さまのあたたかいご支援をお願いいたします。

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認定特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン

認定NPO法人ピースウィンズ ・ジャパンは、日本に本部を置き、国内外で自然災害、あるいは紛争や貧困など人為的な要因による人道危機や生活の危機にさらされた人びとを支援する国際協力NGOです。これまでに世界37の国と地域で活動してきました。日本国内での社会問題の解決を目的とした活動にも力を入れており、地域活性化や犬や猫の殺処分ゼロを目指した動物の保護・譲渡活動などに取り組んでいます。
医療を軸とした災害緊急支援プロジェクト「空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"」を運営し、国内外の災害被災地で支援活動を行っています。

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