寄付受付開始日:2023/10/09
更新日:2024/09/11
2023年10月7日日本時間午後、アフガニスタン西部を震源とするマグニチュード6.3の地震が2回発生しました。また、強い余震も複数回発生するなど、ヘラート県を中心に被害が拡大しています。現地で実権を握るイスラム主義勢力タリバンの暫定政権は8日、ロイター通信などの取材によると、2,455人が死亡し、負傷者は2,000人超、1,320棟の住宅が損壊または倒壊したことを明らかにしました。土や煉瓦でできた簡易な造りの住宅が多い被害地域では、住宅の多くが倒壊し、被害が拡大しています。
これを受け、ピースウィンズは地震発生直後から情報収集を開始、2023年10月9日に現地へのチーム派遣を決定しました。現地提携団体のスタッフが明日現地入りし、被災状況や支援ニーズの調査を行い、緊急支援として必要な食糧支援や生活物資配付などの支援を現地提携団体とともに実施する予定です。
ピースウィンズが今まで実施してきた支援について
タリバン政権下の2001年より調査を実施し、同年のアフガニスタン紛争直後より緊急支援を開始。その後も学校建設や道路の修復、井戸の掘削、女性の収入向上や水資源調査に取り組みました。現地の治安が悪化して日本人がいかれなくなってからは、日本とアフガニスタンのNGOが連携して、市民社会組織の能力強化事業を行っています。また2018年からは、帰還民や干ばつ被害者への緊急支援を現地NGOとともに始めています。
<寄付受付期間延長のお知らせ>
ピースウィンズは2023年10月7日のヘラート県での地震発災直後から現場入りし、皆さまからいただいたご寄付のおかげで、当時、支援がまったく届いていなかった地域で、厳寒の冬を前に毛布配付を行うことができました。誠にありがとうございました。
ピースウィンズでは被災者への毛布配付に続き、地震被災者の方々が再建にむけて安全な生活環境を整えていけるよう、必需品などの購入を可能とする現金給付支援を行っています。毎日のようにフィールドに出ている現地提携団体からの報告で、私たちが対象とした村々以外にも、最終的に他の団体の支援が実現せず、今でも支援から取り残されている方々がいることが判明しましたため、現在、それらの地域でも支援を届けることができるか、検討している状況です。
今回の地震ですべてを失ってしまった人々にとって、再建への道のりはこれからも長く続きます。被災した方々へ、少しでも多く日本からの応援を届けられるよう、寄付受付期間を延長いたします。(2024年3月12日更新)
皆様からいただいたご寄付は、アフガニスタン地震の被災地・被災者支援活動に使用します。
・人や動物に対する食料および救急医療用品等の物資支援
・避難所への緊急物資支援
・被災地の復旧・復興支援
・その他被災地のニーズに応じた支援
・支援に伴う事務局運営費
※現地の状況によって活動内容が追加・変更となる可能性があります。
※ピースウィンズ・ジャパン寄付金など取扱規程は下記をご参照ください。
特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン寄付金等取扱規程(PDF)
更新日:2024/09/11
ピースウィンズは、現地提携団体とともに、地震の被害が最も深刻だったヘラート県ジンダジャン郡で、家族や生活に必要な物資を多く失い困窮状態にあった被災世帯を対象に、各家庭で最も必要とする生活必需品の購入を可能にし、最低限の生活環境を確保できるよう現金給付を行い、必要な被災世帯に支援を届けることができました。
郡の中心部から離れて散在している村にも確実に支援を届けるため、現地提携団体スタッフがアクセスが困難な場所にも調査に赴き、一軒ずつ訪問し聞き取りをすることで、家屋の被災状況、負傷者の有無、障害のある人や、女性が家長の世帯など、社会的脆弱性(ぜいじゃくせい)が高い世帯を優先して対象者を選定しました。
現金給付後は、対象世帯すべてを戸別訪問をして現金の使途を確認し、現金が効果的に使用され、窮状を緩和することができているか聞き取りを行うとともに、特に妊娠中の家族や、乳幼児がいる世帯には、スタッフが栄養や母子保健に関するアドバイスを行い、その際には女性スタッフが活躍しました。
支援を受け取った一人の男性はインタビューで「地震で家が全壊したので、今テントに住んでいますが冬が特に厳しいです。支援のおかげで、食べ物と冬用の衣類、そして医療費に充てることができました。」と話してくれました。また別の女性も、「今回、被災してから初めて支援を受け取りました。私は結核を患っているので、薬代が必要でした。本当にありがたかったです。」と安心した表情を見せてくれました。
こうした聞き取りの結果、最も多かった現金の使途は食料、その次が医療費ということがわかりました。また家庭によっては、厳しい冬をしのぐための住居修理費や光熱費、衣類に多く充てたり、労働のために必要な交通費や、子どもの教育費に一部を充てる例も見られ、世帯ごとのニーズに対応することができました。
皆さまからの温かいご支援のおかげで、今回の地震被災者の方々に必要な支援を届けることができました。心よりお礼を申し上げます。
今回の「アフガニスタン地震緊急支援」は終了いたしますが、ピースウィンズでは、長引く食糧危機に対応するため、現在でも現地の人々とともに活動を行っております。
活動詳細はこちら
皆さまの温かいご支援を引き続きどうぞよろしくお願いします。
ピースウィンズは、アフガニスタン西部地震被災世帯への毛布配付に続き、再建にむけて安全な生活環境を整えていけるよう必需品などの購入を可能とする現金給付支援を現地提携団体とともに行っています。
現金給付支援を受けた被災世帯の方々からは「家族の命はなんとか助かったものの、住んでいた家と生活のすべてをなくしました。この支援金は生活を立て直すために使います」、「まずは水と食料を確保し、一部は家の修繕に充てます」、「私は夫を失って、どう生活再建できるか途方に暮れていました。支援に心から感謝します」といった声が届いています。
毎日のように現場に出ている現地提携団体からの報告で、私たちが対象とした村々以外にも、最終的に他の団体の支援が実現せず、今でも支援から取り残されている方々がいることが判明したため、現在、それらの地域へも支援を届けられるよう、検討しています。
今回の地震ですべてを失ってしまった人々にとって、再建への道のりはこれからも長く続きます。被災した方々へ少しでも多く日本からの応援を届けられるよう、皆さまの温かいご支援を引き続きどうぞよろしくお願いします。
ピースウィンズは、アフガニスタン西部地震被災世帯への毛布配付に続き、被災により困窮する脆弱(ぜいじゃく)世帯へ現金給付支援を行うため、現地提携団体とともに準備を行っています。
2023年10月7日に地震が発生し、4カ月がたとうとしていますが、家屋が全壊または半壊した地域ではいまだに多くの方々がテント生活を余儀なくされています。
地震発生後、現地提携団体スタッフが複数回にわたり被災地に赴き、今回の地震被災者支援の調整を担っているヘラート県経済局および被災者からの被災状況やニーズの聞き取り、国連機関や他の人道支援団体との面会・調整、市場調査を行いました。
これらの現地における事前調査により、被災した方々は家屋とともに食糧や必要物資の多くを失い、生活必需品が不足していましたが、被災しなかった地域や被災が少なかった場所の市場には食糧や物資が十分あり、当該市場へ被災者がアクセスするための移動手段(個人タクシーや公共交通機関などを利用)は今回の震災以前と同様、機能していることが分かりました。
同時に、被災の度合いにより、また被災世帯の家族構成により生活に必要な物資が異なり、また1度に物資を受け取っても適切に保管できるか不安があることから、被災世帯の多くが現金を希望していることも分かりました。
支援が届いていない脆弱性(ぜいじゃくせい)の高い地域の被災世帯へ現金給付支援を届けるため、ピースウィンズは現在、現地提携団体とともに現地当局や他の人道支援機関・団体と連携・調整のもと、支援対象世帯の選定を行っています。
アフガニスタン西部地震の被災者の方々への皆さまの温かいご支援を引き続きどうぞよろしくお願いします。
ピースウィンズの提携団体スタッフ2名は2023年10月18日、現地関係当局との最終調整そしてヘラート市内で毛布調達を終え、同日、ヘラート市内から車で約2時間のクシュク郡クドロ村の被災世帯に毛布を配付しました。
この村では全ての住民が被災し、家屋が全壊または半壊していましたが、ピースウィンズが毛布を配付するまでは支援がひとつも届いていない状態でした。
ダブルサイズとシングルサイズの毛布2枚セットを受け取ったある被災世帯主は「地震で家が倒壊してしまったのでベッドに使っていたシーツなどを使った手製のテントで寝ています。隣の郡(ジンダジャン郡)には援助団体がたくさん入っていると聞いていましたが、この村には、支援がまったく届いていませんでした。こうして遠方まで届けてくださり、ありがとうございます。」と笑顔で話してくれました。
昼間は子どもたちがたくさん外にでていました。家を失ったり、家が残っていたとしても余震による崩壊の不安から、住民の多くがテントで寝泊まりしていました。
ピースウィンズは、アフガニスタン西部地震の被災者の方々へ迅速に支援を届けるため、引き続き活動をして参ります。
アフガニスタンでの緊急支援活動に、皆さまの温かいご支援をよろしくお願いします。
ピースウィンズの現地提携団体スタッフ2名は、カブールからのフライトの遅れもありましたが、2023年10月17日にヘラートに到着しました。
ヘラート市内にて今回の地震支援について調整を行っている現地当局などと再度面会をし、今回の物資支援について調整を行いました。
現地では余震が続いており、余震の不安から外に避難して過ごしている方々が数多くいます。
甚大な被害を受け、住民のほとんどが家屋を失った地域では、生き延びた人々は支援団体の用意した避難キャンプに身を寄せている一方、そのようなキャンプに行くこともできず、支援も届いていない村がまだ多く存在していることを確認しました。そのため、私たちは支援が届いていない村に赴き、毛布を配付する準備を進めています。
現地で被災された方々は、余震や先の見えない避難生活を受けて、不安な時間を過ごしています。
ピースウィンズは、引き続き、被災地域へ迅速に支援を届けるために活動します。
現地時間2023年10月10日、ピースウィンズの現地提携団体スタッフは、震源地であり、最も深刻な被害を受けた被災地の一つであるジンダジャン(Zindajan)郡へ向かいました。
被災地域では被害状況の調査・今後の支援に向けた関係各所との調整を行いました。
大きな被害がなかったとされる市街地でも、余震の不安により、被災者が小さなテントの中で過ごしていたり、ホテルに宿泊していた宿泊客が屋外で眠る状況もみられました。
現地で被災された方々は、余震や先の見えない避難生活を受けて、不安な時間を過ごしています。
ピースウィンズは、引き続き、被災地域へ迅速に支援を届けるために活動します。
2023年10月7日に発生したアフガニスタン西部を震源とする地震を受け、ピースウィンズの提携団体スタッフが被害の大きいヘラートへ出発しました。
提携団体スタッフは、「自然災害がなくても、政情不安と貧困の中で多くの人が苦しみながら一日いちにちを生きている中で、また大きな地震が起きてしまいました。言葉になりません。私たちは昨年の東部地震でも、すべてが倒壊して家族や大切な家財を失った人々と出会い、支援しました。今回も、日本を含む国際社会からの思いを、いち早く、私たちが届けたいと思います」と言葉を残し飛行機に乗り込みました。
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認定NPO法人ピースウィンズ ・ジャパンは、日本に本部を置き、国内外で自然災害、あるいは紛争や貧困など人為的な要因による人道危機や生活の危機にさらされた人びとを支援する国際協力NGOです。これまでに世界37の国と地域で活動してきました。日本国内での社会問題の解決を目的とした活動にも力を入れており、地域活性化や日本の犬の殺処分ゼロを目指した動物の保護・譲渡活動などに取り組んでいます。
医療を軸とした災害緊急支援プロジェクト「空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"」を運営し、国内外の災害被災地で支援活動を行っています。
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