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パレスチナ緊急支援 「天井のない監獄」にいるガザ地区の人々のために(ピースウィンズ・ジャパン)

寄付受付開始日:2023/10/09

  • 領収書あり
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空爆されたパレスチナ・ガザ地区の街の様子(2023年5月)

認定特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン

プロジェクト概要

更新日:2023/12/15

ガザ地区では空爆で多くの一般市民が犠牲になっています

2023年10月7日現地時間の朝7時前(日本時間13時前)、パレスチナのガザ地区からイスラエルに向けて大量のロケット弾が発射されました。イスラエル軍は、これに応戦してガザ地区を空爆し、双方に死傷者が出ています。パレスチナ側の武装勢力がイスラエル側に侵入し、各地で戦闘が続いている状況です。

パレスチナ・ガザ地区内の状況
ガザ地区では16年間イスラエル政府による封鎖で人や物の出入りが厳しく制限され、「天井のない監獄」と言われています。
その結果、経済状況は悪化の一途を辿(たど)っており、人口の約半数にあたる若年層の約7割が失業状態にあるなどガザ地区の人道状況は極めて劣悪な状況です。

また、毎年のようにイスラエルによる大規模な空爆が行われ、市民が居住するビルや商業ビルなどにも被害がおよび、空爆の度に子どもを含む民間人が犠牲になってきました。ガザ地区沿岸やイスラエルとの境界付近では、ガザの漁師や農夫がイスラエル兵に銃撃されるなどの事案も日常的に起こっています。このような状況下で、人々は疲弊し、希望を失いつつあります。

2023年9月中旬から連日行われていた数百人の若者も参加するイスラエルとの境界地域での抗議運動にイスラエル軍が発砲して犠牲者が出る等、イスラエルとガザ地区の間の緊張は今までになく高まっていました。

パレスチナのその他の地域の状況
今回の攻撃の背景には、こうしたガザ地区内の緊張の高まりに加え、聖地エルサレムやヨルダン川西岸地区の状況も含まれます。
今年に入ってからはヨルダン川西岸地区の各都市で、イスラエル軍の攻撃が激化していました。2023年8月末時点でのパレスチナ人の犠牲者は167人[1]に上り、「テロ行為を行った、もしくは計画した」と見なされた多くの人が拘束されています。

国際法で不法とされる「行政拘禁」が予防的懲罰的目的で常態化し、その措置に抗議するパレスチナ囚人によるハンガーストライキにより、2023年5月には西岸地区での政治的指導者が亡くなりました。現在も何度目かの長期ハンストを続ける囚人がおり、絶命の危機にあります。

また、2023年10月上旬、ユダヤ教の祝祭であるスコット(仮庵の祭り)の期間中に、数千人のユダヤ教徒がイスラム教の聖地であるエルサレムのアル・アクサー・モスクの敷地内に入るという事案がありました。アル・アクサ―・モスクの敷地は(モスク建造時から)継続してイスラム教の第3の聖地です。その歴史的な事実を尊重して、日本も含め国際的にも「現状維持」が合意されています。

合意では、このイスラム教の聖地に他の宗教の信者が自由に入域すること、また敷地内で礼拝行為を行うことは禁じられています。特に、紛争が続くイスラエルとパレスチナにとっては、この聖地の問題は極めて重要で、イスラエル建国によって郷土を奪われ、難民やイスラエル占領下での不当な境遇を強いられているパレスチナ人にとって、死守すべき最後の砦(とりで)とも言えます。

しかし、この敷地内にかつてのイスラエル王国の神殿があったと主張し、神殿の再建を目指すユダヤ教過激派が、近年はより組織的にイスラエル軍の護衛のもとに入域し、さらにはユダヤ教の礼拝行為を実行し、イスラエル国旗をかざすなど、この聖域を奪取する目的が顕著な行為が繰り返されています。それに抗議するイスラム教徒(パレスチナ人)をイスラエル軍が武力鎮圧し、モスク内を破壊するなど聖地への冒涜も繰り返されてきました。

国際社会が有効な介入をしないまま、現在の極めて右派のイスラエル政権のもとで着々と目的の実行が目指されており、パレスチナ人ひいては世界のムスリムにとっても聖地が奪われる危機的な状況に直面しています。
西岸でもエルサレムでも、イスラエルとパレスチナの緊張は非常に高まっていました。

ピースウィンズのこれまでの支援と今後行う緊急支援
ピースウィンズは、これまでガザ地区にて子どもや若者への支援、また、空爆後には被害を受けた市民への緊急食糧配付などを行ってきました。
今回も、安全に活動できることが確認でき次第、被害者への支援活動を直ちに実施できるよう、準備を進めています。

ピースウィンズは、いかなる理由があっても武力による暴力には賛同しません
ガザ地区からのロケット弾発射とイスラエルによるガザ地区の空爆は、これまでも繰り返されてきましたが、今回はこれまでと規模が違います。ハマス戦闘員がイスラエル側に侵入し、イスラエル兵士を人質にとっていることに対し、イスラエルは「戦争状態にある」と宣言し、状況のさらなる悪化が懸念されます。

ピースウィンズは、いかなる理由があっても武力による暴力には賛同しません。人々の安全が一日も早く確保されるよう、武力攻撃の停止を求めます。

寄付金の使いみち

皆様からいただいたご寄付は、パレスチナ緊急支援活動に使用します。

(想定される支援例)
・被害を受けた方への緊急支援
・食料支援
・緊急物資支援
・その他被災地のニーズに応じた支援
・支援に伴う事務局運営費

※現地の状況によって支援内容・活動内容が変更・追加となる場合があります。
※ピースウィンズ・ジャパン寄付金など取扱規程は下記をご参照ください。
特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン寄付金等取扱規程(PDF)

活動情報

更新日:2023/12/15

トラックで2,000世帯分の支援物資をガザ地区内へ(2023年12月15日更新)

2023年12月5日、ピースウィンズは、ラファ検問所からトラックでガザ地区内に支援物資を運び込みました。

支援物資の説明をするピースウィンズのスタッフ(2023年12月 エジプト)

ガザ地区の状況は日に日に悪くなっており、わずかな食料も価格が高騰し、手に入りにくい状況です。そこで物資支援のパッケージには、牛乳、水、豆の缶詰、牛肉の缶詰、チーズ、はちみつ、デーツなど、5名の家族が7~8日食べられる量を入れています。乾物(米、小麦粉、パスタ)や油は調理が必要となってしまうことから、現在は入れていません。

ラファ検問所に到着したピースウィンズの支援物資(2023年12月5日 パレスチナ・ガザ)

2023年11月24日からの休戦中はガザに入るトラックの数は1日あたり200台前後に増加していましたが、戦闘再開後は1日あたりで多くて50台と、エジプト国境から運ばれる物資の数が極端に少なくなっています。
 
しかも、イスラエル当局による検査には時間を要し、蓄電池や太陽光パネルの搬入は禁止される等、物資の内容にも厳しい制限が設けられています。また、エジプトとガザの境界にあるラファ検問所はもともと人の出入りのために作られたもので、大量のトラックの通過に対応できる構造になっていません。結果的に待機をしているトラックが大量に渋滞し、ガザ内に物資を届けることが困難な状況でした。

ガザ入りを待つトラックの列(2023年12月 エジプト)

私たちはエジプトの協力団体とオンラインで協議を重ね、最後は日本人スタッフ2名も現地に派遣して、物資をガザ内へ運ぶための調整を何度も行いました。そして2023年12月5日、さまざまな問題を乗り越え、ついにトラックがガザ内に入り、2,000世帯分の支援物資を届けることができました。

エジプトNGO協力団体のAhmadさん(2023年12月 エジプト)

エジプトNGO協力団体のAhmadさんは「たくさんの学生や個人がボランティアに参加してくれている。ガザで現実に起きていることに対して、私たちができる事は支援物資を作り続けてガザに送り続けること」と話します。

ガザ入りを待つトラックの列とピースウィンズのスタッフ (2023年12月 エジプト)

しかし、今回のトラックで運べる支援物資では現地のニーズには追い付きません。
 
ピースウィンズの現地スタッフであるサミーラは「食べる量は最低限にとどめているので6kg痩せた」と話しました。彼女は4人の子どもを守るために、食料の確保などに奔走しています。ガザにいる人々は皆、彼女と同じように必死に命をつないでいます。
 
ガザの人々を支えるため、これからも継続的に支援を送り続けることが重要です。皆さんのあたたかいご支援を、よろしくお願いいたします。

ガザ地区空爆開始から2カ月。即時停戦を!(2023年12月8日更新)

2023年12月1日に休戦の期限が切れ、戦闘が再開してしまいました。イスラエル軍による空爆、地上侵攻は一層激しさを増し、避難所となっている学校や病院などへの容赦ない攻撃が今も続いています。
2023年12月5日現在で既に6,600人の子どもを含む15,899人以上が殺害されました。

破壊された街並み(2023年11月30日 パレスチナ・ガザ)

現在はガザ地区北部に加えて中部でも地上侵攻が行われており、パートナー団体のスタッフは「イスラエル軍の戦車が迫ってきたため避難した。明日自分が生きているかも分からない。飲み水を求めた人が殺到しているが、燃料不足で淡水化施設も稼働しておらず、状況は悪化する一方だ」と語ります。
 
当団体のスタッフの一人は既に自宅が破壊され、一緒に避難生活を送っていた姉の夫と娘は、別の場所に避難しようとしたところをイスラエル軍に射殺されました。そのとき、娘はまだ息があったのですが、救出に向かう人々や救急車も銃撃されたため救助できず、失血で命を落としたとのことです。「2週間、彼らの遺体に近づく事もできず、2023年11月下旬の一時休戦でようやく埋葬できた」と聞きました。

無残に破壊されたスタッフの車(2023年11月30日 パレスチナ・ガザ)

もう一人のスタッフも「周囲の建物はほとんど破壊され、近くの総合病院も激しく攻撃された。飲み水は底をつきかけ、友人や親戚の安否確認もできない」と語っています。

破壊されたスタッフの家に残る不発弾(2023年11月30日 パレスチナ・ガザ)

以前からガザ地区は慢性的な物資・エネルギー不足の状態にありましたが、戦闘開始以降は支援物資をガザの外から入れることがまったくできなくなりました。2023年10月21日に人道目的の物資をエジプトから少しずつ入れられるようになり、2023年11月24日からの休戦中にガザに入るトラックの数は1日あたり200台前後に増加していました。

しかし、戦闘再開後は1日あたりで多くて50台と、エジプト国境から運ばれる物資の数が極端に少なくなっています。エジプトからガザに搬入される物資のイスラエル当局による検査には時間を要し、蓄電池や太陽光パネルの搬入は禁止される等、物資の内容にも厳しい制限が設けられています。

また、エジプトとガザの境界にあるラファハ検問所はもともと人の出入りのために作られたもので、大量のトラックの通過に対応できる構造になっていません。その結果、水、電気、燃料、食料、医薬品を始めとする物資はいよいよ底をつきかけ、飢餓や栄養失調が危惧されています。

また、数百人がいる避難所にトイレが一つしかなかったり、十分な広さがなく過密状態になっていることに加え、2023年11月にガザは雨期に入り、衛生面の懸念も高まっています。実際に感染症が急拡大しており、国連機関は「病気が空爆以上に人々の命の脅威となる可能性がある」と警鐘を鳴らしています。

ピースウィンズが支援する避難所で生活する人々。左から二番目が当団体スタッフ(2023年11月30日 パレスチナ・ガザ)

ピースウィンズは2023年10月7日の情勢悪化からこれまでに、ガザ地区内で調達した食料、水、衛生用品、温かい食べ物などを約1,500世帯、約10,000人に提供してきました。

また、エジプトで手配した2,000世帯分の食料が2023年12月5日にガザに入りましたので、直ちに配布に取り掛かります。

ガザのいたるところで展開される武力攻撃が止まらず、ガザの人道危機は日々「最悪」が更新されています。現地との通信も困難で、今後の支援活動は一層困難になることが予想されますが、今後も「必要な人に必要な支援を」を合言葉に、あらゆる手段を用いて支援活動を継続してまいります。
 
また、イスラエル・パレスチナ双方で無辜(むこ)の市民がこれ以上犠牲にならないために、一刻も早い停戦を訴えてまいります。
 
支援者の皆様のお力添えを、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

ガザ地区の避難所に温かい食事を提供しました(2023年11月20日更新)

パレスチナ・ガザ地区では、イスラエル軍の軍事侵攻により人道危機が悪化しています。2023年10月末に大規模な地上戦が展開されて以降、地域によっては2週間以上も物資支援が届いていません。空爆で多くの商店は破壊され、残った商店でも食料は底をつき、国連世界食糧計画(WFP)は飢餓や栄養失調に警鐘を鳴らしています。
各地の学校や福祉施設では大勢の人々が避難生活を送っていますが、膨れ上がる人数に対して物資不足は極めて深刻です。

(2023年11月 パレスチナ・ガザ)
(2023年11月 パレスチナ・ガザ)

2023年10月末、ガザ地区の市民団体が運営する特別支援学校の代表から、ガザにいるピースウィンズのスタッフに、「学校では約1,300名が避難生活を送っている。人々が飢えないよう何とか支援できないか」と支援の要請がありました。
そこでピースウィンズは、同校にて2023年10月31日から16日間、延べ19,000人に毎日温かい食事を提供しました。

(2023年11月 パレスチナ・ガザ)
(2023年11月 パレスチナ・ガザ)

この間も学校のすぐ傍では大規模な空爆が相次いでいましたが、現場に残っている学校の職員やボランティアの多大なる協力により、その日に手に入った食材を使って、米料理、豆の煮込み、パスタなどを一日も中断することなく用意することができました。

学校を運営する市民団体の代表からは、通信が大変困難な中ほぼ毎日、支援の様子が写真付きで送られてきました。
ガザの人々の底力に圧倒されると同時に、一般市民が言葉に尽くせないほどの非常に厳しい現実にさらされている不条理を痛感します。

(2023年11月 パレスチナ・ガザ)

ピースウィンズは、今後もスタッフの安全確保に留意しつつ、一人でも多くの命を守るために支援活動を継続し、同時に停戦に向けた働きかけを行ってまいります。
 
引き続きのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

緊急支援の第3弾となる食料・衛生用品の配布を行いました(2023年11月14日更新)

2023年11月2日、ピースウィンズはガザへの緊急支援の第3弾となる食料・衛生用品の配布を行いました。

物資配布の様子(2023年11月2日 パレスチナ・ガザ)

今回の支援は、ガザ地区中部を拠点に活動するパレスチナのNGO「Unlimited Friends Association(UFA)」との協働で実施しました。UFAはピースウィンズが過去に実施した子どもの健康と栄養改善を目指す事業でも協働した信頼のおける団体です。2023年10月7日以降、激しい空爆に晒(さら)されて人道物資すら十分に入らない深刻な人道的危機に陥っているガザ地区で、国連機関や国際NGOと協働して、今も休むことなく、積極的にガザ地区中部の住民のために緊急支援活動を続けています。

ピースウィンズもUFAと協働して、ガザ地区中部の避難所にて避難生活を送る150世帯に食料や衛生用品をまとめた支援パッケージの配布を計画しました。2023年10月中の実施を目指して準備がほぼ整った矢先に、現地との通信手段が遮断されてUFAの担当者と連絡がとれなくなりました。しばらくは先方の安否が確認できない不安な日々を余儀なくされました。
幸いなことに2023年10月31日にはUFA担当者より連絡があり、支援パッケージ配布にかかる最終確認ができました。

UFAは2023年11月1日に支援パッケージの梱包(こんぽう)作業を行い、翌2日にはガザ地区中部デール・エル・バラハ県の避難所となっている学校にて、老人や障害者のいる家庭、母子家庭など、より困窮している150世帯への配布を完了しました。

物資をまとめて支援パッケージを作る(2023年11月1日 パレスチナ・ガザ)
物資配布の様子(2023年11月2日 パレスチナ・ガザ)

支援パッケージには、各種缶詰、チーズ、砂糖、紅茶、せっけん、生理用品、洗浄液、ウェットティッシュなどが入っています。当初、ペットボトル入りミネラルウォーターを数本入れる計画をしていましたが、市場で手に入らずあきらめました。しかし、UFAは給水車にて避難所施設の給水タンクへの給水を毎日実施しており、この緊急支援でも150世帯へのミネラルウォーター配布に代えて、避難所となっている6校への給水を行うことにしました。

既に2023年11月2日に1校、2023年11月3日にはさらにもう1校への給水を終えました。これにより、各学校に避難している数千人の人々の2~3日分に相当する水を届けることができます。

水支援の様子(2023年11月2日 パレスチナ・ガザ)
食料支援の様子(2023年11月2日 パレスチナ・ガザ)

支援を届けた人々からは、皆さまからの温かい心遣いとご支援に大きな喜びと感謝の声が届いています。引き続き、ガザ地区の人々の命を守る緊急支援へのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

ガザ地区での空爆が激化してから1カ月がたちました(2023年11月7日更新)

2023年11月4日現在で既に3,900人の子どもを含む9,488人が殺害され、イスラエル軍による病院や救急車の車列、一般家屋等への無差別な攻撃が今も続いています。
そこに住む約220万人の人々には逃げる場所もなく、ガザの病院は負傷者と遺体であふれかえり、燃料や物資の枯渇によって平時であれば救えたはずの命さえも失われています。

市内の様子(2023年11月2日 パレスチナ・ガザ)

彼らは毎日のように「死」が目前に迫る恐怖と戦っています。彼らは自分と家族の命を守るので精一杯な状況にあり、最悪の事態を覚悟しつつも、われわれの支援活動を今までと変わらず支えてくれています。

2023年8月、スタッフとガザ市内にて。左端が筆者。(2023年8月 パレスチナ・ガザ)

2023年10月7日以降は水、電気、燃料、食料を始めとする物資の搬入が止まり、今もエジプト国境からごくわずかな物資が入るのみです。地上侵攻の結果、ガザ市を含む北半分は完全に遮断され、物資が届かず、飢える人が出ているという報告もあります。
 
ピースウィンズは、これまでに、ガザ地区内で調達した食料、水、衛生用品、温かい食べ物などを約1,060世帯、約6,900人に提供してきました。

水支援の様子(2023年11月2日 パレスチナ・デール・アル・バラハ県)
食料支援の様子(2023年11月2日 パレスチナ・デール・アル・バラハ県)

ガザ全土で無差別攻撃が強まり、物資の供給もそれを運ぶ燃料も底をつきかけ、今後支援活動は一層困難になることが予想されますが、引き続き「必要な人に必要な支援を」を合言葉に、あらゆる手段を用いて支援活動を行っていきます。
 
私は2023年10月まで毎月一度はガザを訪れてきましたが、少なくとも紛争が激化するまでは、地域コミュニティーは秩序が保たれており、ガザで危険な思いをすることは一切ありませんでした。しかしついに過去に類を見ない無差別攻撃と物資不足により、ガザの社会そのものが限界を迎えつつあると言っても過言ではありません。
 
われわれは、日本政府を含む国際社会に対して、イスラエル・パレスチナ双方でこれ以上無辜(むこ)の市民が犠牲にならないために一早い停戦を、また、現在禁じられている燃料も含めた支援物資の搬入を認めるよう外交の力で当事者に働きかけること強く求めます。
 
支援者の皆様のお力添えを、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

ガザ市の避難民に食料を届けました(2023年11月6日更新)

食料配布の様子(2023年10月29日 パレスチナ・ガザ)

パレスチナ・ガザ地区では、2023年10月7日より極めて深刻な人道危機に直面しています。各地の学校では、爆撃で家を失ったり、より安全な場所を求める大勢の人々が避難生活を送っていますが、職員が退避していなくなったところでは、避難している人々への水、食料をはじめ、必要な支援が提供されていません。各避難所では、残った職員や避難民自身が日々の必要をまかなうべく奮闘しています。

そこで2023年10月27日、ピースウィンズは大型小売店の在庫を活用して、ある小学校に避難する人々へ食料品を届ける緊急支援を決定し、翌2023年10月28日の実施を目指して準備を進めました。

この小学校には、279世帯合計1,388名(うち2歳以下が180名)が避難生活を送っていました。ピースウィンズのガザにいるスタッフは大型小売店と調整し、280個分の食料パッケージを小学校まで届けてくれることで合意できました。実施に向けてエルサレム事務所との最終確認を終えたのは、2023年10月27日午後5時過ぎでした。

その直後、午後7時過ぎに「ガザ地区における未曽有の空爆が開始され、通信手段が全滅し、ガザ地区との連絡が一切遮断された」と報じられました。2人の同僚とは携帯電話でもインターネットでも連絡がつかなくなり、翌2023年10月28日までは、予定していた食料支援の実施はおろか、同僚2人と緊急支援に関わってくれる方々の安否を案じるばかりでした。

ところが、2023年10月29日朝の4時過ぎに、幸いにも携帯電話とインターネットでの連絡が可能となった一人のスタッフから連絡があり、早朝にもかかわらず、既に大型小売店と小学校と連絡を取っていて、2023年10月29日中に食料支援の実施を完了する了解を取り付けていたこともわかりました。もう一人の同僚の無事も確認できました。

配布の準備(2023年10月29日 パレスチナ・ガザ)

2023年10月27日夜に開始した「未曽有の空爆」はその規模、破壊力、頻度がこれまでをはるかに上回り、アル・ジャジーラの特派員によれば100機ほどの軍用機がガザ地区の隅々まで同時に空爆を続けたと言います。みな一睡もできずに過ごしていたはずです。大型小売店は何とか被害を免れて在庫も確保でき、予定通り午後1時には、従業員が朝から梱包(こんぽう)した280個の食料パッケージが、破壊された町の中を走る小型トラックで無事小学校に届けられました。

トラックで運び込まれた食料(2023年10月29日 パレスチナ・ガザ)
配布された食料(2023年10月29日 パレスチナ・ガザ)

小学校に到着すると、避難している人々に温かく喜んで迎えられたそうです。若者たちが率先して食料パッケージの荷下ろしに励んでくれたことが写真からも伝わってきます。この極限状態にあって、食料パッケージを作り配達してくれた大型小売店の従業員をはじめ、避難所で手伝ってくれた人たちの秩序、高貴さ、覚悟には感服するばかりです。

ピースウィンズは、スタッフの安全確保に注視しながら、今すぐできる支援を実施していきます。
引き続きのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

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認定特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン

認定NPO法人ピースウィンズ ・ジャパンは、日本に本部を置き、国内外で自然災害、あるいは紛争や貧困など人為的な要因による人道危機や生活の危機にさらされた人びとを支援する国際協力NGOです。これまでに世界37の国と地域で活動してきました。日本国内での社会問題の解決を目的とした活動にも力を入れており、地域活性化や日本の犬の殺処分ゼロを目指した動物の保護・譲渡活動などに取り組んでいます。
医療を軸とした災害緊急支援プロジェクト「空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"」を運営し、国内外の災害被災地で支援活動を行っています。

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