寄付受付開始日:2022/02/25
更新日:2024/07/19
ロシアがウクライナ全土に対する軍事作戦を開始してから2年以上が過ぎましたが、戦闘終結の気配はなく、最近では電力などの社会インフラの破壊が続き全土で長時間の停電が起きるなど、人々の暮らしは厳しくなる一方です。
ウクライナの首都キーウと隣国モルドバの首都キシナウに事務所を置くピースウィンズは、ロシアによる攻撃が始まった直後から支援事業を行ってきましたが、まだまだ支援の手が届いていない人々が数多くいます。ウクライナの人々が笑顔を取り戻す日が来るまで私たちは活動し続けます。私たちに力を貸してください。
▼今後の活動予定
1.戦闘の激しい東部・南部地域の人々への現金支給
2.特別支援学校などへの物資提供
3.爆撃で破壊された建物の修繕
4.巡回医療や社会心理的支援の提供
<寄付受付期間延長のお知らせ>
ウクライナでは、ロシア軍によるハルキウへの攻撃激化が注目されていますが、他の地域もまた攻撃を受けています。長引く危機は、人々の生活にさまざまな影響を及ぼします。ピースウィンズは、その時々のニーズにあった支援を続けておりますが、残念ながら、未だその終わりが見えません。そのため、寄付受付期間の延長をいたします。(2024年5月30日更新)
皆様からいただいたご寄付は、ウクライナ緊急支援活動に使用します。
(想定される支援例)
・被害を受けた方への緊急支援
・食料支援
・緊急物資支援
・その他被災地のニーズに応じた支援
・支援に伴う事務局運営費
※現地の状況によって支援内容・活動内容が変更・追加となる場合があります。
※ピースウィンズ・ジャパン寄付金など取扱規程は下記をご参照ください。
特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン寄付金等取扱規程(PDF)
"#ウクライナ緊急支援"
更新日:2024/07/19
2022年2月に始まった、ロシア軍のウクライナ侵攻。
2年が過ぎて、国際社会の関心が薄れかけた2024年7月8日、キーウ市内の小児病院が爆撃を受け、2人が死亡、10人が負傷しました。
この日はキーウだけでなく東部ドニプロペトロウシク州、ドネツク州など各地への激しい攻撃があり、当局によれば、あわせて33人が亡くなったとされています。
現場はピースウィンズのオフィスからわずか4kmの距離。
爆撃の瞬間の様子を、ピースウィンズウクライナ事業担当の東に聞きました。
ミサイルに襲われたオフマディト小児病院
攻撃があったのは現地の午前。通勤ラッシュも終わって、人々が仕事をはじめたころ、アプリで警報が鳴りました。
いつもはしばらくすると解除される警報に、ウクライナの人々はある意味慣れています。しかし、この日はもう一度警報が鳴って「直ちに避難してください」というアナウンスが流れました。その矢先に、大きな爆撃音が鳴り響いたと言います。
東とピースウィンズのスタッフは、提携団体とミーティングを行い、互いに状況を確認してから、支援を開始するために動き始めました。
スタッフが到着した現場は、非常に混乱していました。入口には警察が立っており、規制線も張られていて、大勢のボランティアが押しかけており、ニーズの調査をしようにも近づくことが難しかったと言います。
まず必要なのは衛生用品
攻撃から3日目の2024年7月10日。ようやく安全が確認され現場に入ることができ、病院の医師に話を聞いたり、具体的なニーズや状況を聞くことができました。
現場では病院の関係者ががれきの撤去を行っていました。医療機器の多くが被害を受けていて、どの機器がどれだけ被害を受けているか、何がいくつ必要なのかということを、病院内で確認しているところでした。
病院はほとんど機能しておらず、入院していた患者は市内の6つの病院に転院していました。そのうちのひとつの病院を、東とスタッフは訪問しました。
そこには10人の小児がんを患う子どもたちが搬送されていました。医師にどんな支援が必要か話を聞くと、まず「衛生用品」が上がったといいます。ピースウィンズでは、これまでの多くの緊急支援の経験で、衛生用品のニーズが高いであろうことはわかっていました。早急にウェットティッシュや子ども用の防水シーツを手配して、病院へ運び込みました。
小児病院だからこそ気をつけなければいけない支援
子どもたちが入院する病院では、衛生用品以外に粉ミルクのニーズがありました。しかし「市販のものは、放射線治療を受ける子どもが摂取できない成分が入っている」と医師からの指摘がありました。病気を患う子どもたちが口にするものは、ただ買って渡せばいいというものではありません。安全に摂取できるよう具体的なリストをいただいて手配して搬入しました。
「忘れてほしくない」……薄れていく国際社会の関心
侵攻開始から2年。多くの方々に支えられ活動をしてきましたが、日本を含めた国際社会の関心は薄れつつある、と私たちは感じています。
それはウクライナの人々も同じで、「忘れてほしくない」という言葉を支援の現場でよく耳にします。私たちが日本から支援に来たことを伝えると「そんな遠い国の人たちが支援してくれる、心を寄せてくれている」ということに、感謝を伝えていただくこともあります。
今回のミサイル攻撃は日本のメディアにも取り上げられましたが、時間がたてばまた関心は薄れていってしまうかもしれません。「忘れてほしくない」と訴えるウクライナの人々に対してひとりひとりの関心と支援が続くことで、ウクライナの人々の不安な心も支えることができます。
ぜひ日本の皆さんにも、あらためて日常を奪われたウクライナの人々に関心を持っていただければと思います。
ピースウィンズは2024年7月10日、ロシア軍による大規模攻撃で被害を受けた2カ所の病院と支援拠点を訪問し、関係者から被害状況や支援ニーズについて話を聞きました。
ミサイルが着弾した小児病院は、透析病棟が倒壊したり高層の建物の窓や壁が損壊したりしたため、建物の修繕に多額の資金が必要とのことです。また、高度治療の機器など多くの医療機器も破壊されました。小児病院に入院していた患者は、州内の他の病院などに転院したことから、ピースウィンズは各病院を訪問するなどしてニーズ調査を実施しています。
ミサイルの残骸が直撃した私立病院では、医療従事者5人と患者2人の命が奪われ、職員1人が依然として重体となっています。病院関係者によると、建物の一部が大きく損壊したほか、多くの医療機器が破壊されたとのことで、現在、医療機器の損害状況を確認しているとのことでした。
2024年7月8日の攻撃では集合住宅も被害を受け、被災した住民は近隣の支援拠点である学校に一時的に避難しています。支援拠点の管理者から被災者のための温かい食事のニーズが寄せられたことから、外食チェーン店の協力を得て、20人分の夕食を届けました。
ピースウィンズは、被災した人々が必要とする支援を一日も早く届けられるよう、今後も緊急支援活動を続けていきます。
ロシアによるウクライナ各地での大規模攻撃を受けて、ピースウィンズは緊急支援を開始しました。
2024年7月9日、首都キーウでミサイルが直撃し大きな被害が出た小児病院から移送された患者10人がいる病院にウェットティッシュや防水シートなどの衛生用品、粉ミルクを持参。このうち、ニーズの高かった衛生用品をお渡ししました。
移送された患者は、1歳9カ月から17歳までで多くは子どもでした。
小児病院から移ってきた医師から、小児がん患者が接種できる食品の希望があった他、ベッドや消耗品などのニーズを確認しています。それぞれ内容を精査した上で支援をする予定です。
今後も、ニーズ調査を続け足りない物資などを届けていきます。
皆さまからのご支援でより多くの物資を届けられます。どうぞ、よろしくお願いいたします。
ウクライナ北部のチェルニヒウ州には、2022年2月のロシアによる侵攻の際、一時的にロシア軍に占領された地域があり、少なからぬ女性がジェンダーに基づく暴力にさらされて心や体に傷を負いました。
こうした人々を支えるために、ピースウィンズはニジィン産婦人科病院、および地元NGOであるアンドリーウ・ファミリー基金(AFF)と協力して、産婦人科医、看護師、検査技師、臨床心理士、ソーシャルワーカーなどから成るモバイル・クリニックを構成。村々を巡回して健康診断を行っています。ニジィン産婦人科病院は妊婦検診から出産、婦人科の診療まであらゆるニーズに応える地域の基幹病院です。
この事業のために超音波検査機などの医療機器を購入。これらを搭載した専用車両を整備して、プロジェクトは2024年2月に本格的に始動しました。
モバイル・クリニックでは婦人科検診、子宮頸がん(しきゅうけいがん)検診、妊婦相談、さまざまな健康相談などを受け付けています。これまでの受診者は合計892人で、そのうち78人に何らかの問題が見つかって病院で詳しい検査を受け、70名が手術を受けることになりました。
非常事態下で暮らすなか、家族の面倒を見なければならない女性たちは自分のことを後回しにしがちです。受診した人の半数以上が1年以上婦人科病院にかかっていなかったことがアンケート調査でわかりました。
このプロジェクトはみなさまからのご支援とジャパンプラットフォームの助成を受けて実施しています。戦争の長期化によって、心と体に負担を覚える女性は増えています。私たちはこれからも彼女たちの苦しみが少しでも軽減するよう、できるだけの支援を行っていきます。引き続き、みなさまからのご支援をよろしくお願いします。
ロシアがウクライナに侵攻して20カ月を過ぎましたが、2023年11月25日には首都キーウに大規模なドローンによる攻撃があるなど、戦闘は継続しています。戦争が長引くなか、ピースウィンズはウクライナのNGO「Right to Protection (R2P=保護の権利)」とともに、国内避難民が多い西部・中部のリヴィウ、ヴィニッツァ、チェルノフツィの3つの州で、食料や衛生用品を提供し、心のケアや法律・福祉相談を続けています。心のケアは避難民を受け入れているホスト地域のみなさんにも提供しています。
ウクライナで長年保護活動を続けてきたNGOであるR2Pの特徴は、心理学の専門家と法律家、ソーシャルワーカーらで構成され、機動的に動くモバイルチームを持っていることです。彼らは、避難所や知人宅に身を寄せる国内避難民を訪問して、必要な支援を提供します。
●折り紙教室の先生を夢見る少女クリスティナ
ヴィニッツァでモバイルチームが出会った1人が10歳の少女クリスティナさんです。激しい戦闘が起きた南部マリウポリに暮らしていた彼女は、爆発が起きるたびに地下室でおびえる恐ろしい経験を経て、2023年3月、家族と一緒にヴィニッツァに逃れてきました。見知らぬ土地での生活に戸惑いましたが、R2Pのモバイルチームが行う活動に参加して、模型を作ったり、絵を描いたりするうちに、創作の楽しさを覚え、明るさを取り戻していきました。
とりわけクリスティナさんの心を強くとらえたのが折り紙でした。R2Pの心理療法士オレナ・カミンスカさんと話した彼女は将来の夢をこう語ったそうです。「子どもたちに折り紙を教える教室を開きたいです」。
●年金証書の再発行も
モバイルチームには法律の専門家もいるため、法的手続きも支援できます。たとえば、マリウポリからヴィニッツァに逃れてきたミコライさんは、暮らしていた共同住宅が砲撃で壊され、がれきの下で3日間身動きができませんでした。誰がどのように助け出してくれたのか、全く記憶がありません。その後、ロシア占領地区に連行され、占領軍から暴行を受けるなどしたこともあり、脳卒中を起こし身体に障害が残りました。
また、年金証書を失い、生活していくことも、治療を受けることも難しくなりました。モバイルチームはまず年金証書の再発行手続きをし、次に医療機関や地元NGOと連携して、歩くのが難しい彼が歩行器を得られるよう手助けしました。
ウクライナの人々が置かれた厳しい状況は今も続いています。引き続き、ご支援をどうぞよろしくお願いします。
2023年2月6日にダム決壊のニュースを受けて、提携団体Pet Patrolは、犬や猫を保護するためのケージやペットフード、必要なワクチンなどのほかに、被災した(人間用の)食糧や飲料水を調達し、車に積み込んで現地に向かいました。
ヘルソンではとても広範囲に被害がおよんでいたので、複数の動物保護団体で連携協力して犬や猫の保護活動を行いました。洪水の発生した地域に取り残されていた犬や猫は手分けして保護し、ミコライウまで運びました。保護した動物の多くはとてもおびえていた、と提携団体のスタッフが教えてくれました。
現地から届いた動画をぜひ、ご覧ください。
ピースウィンズは、これからも安全を確保しながら洪水の影響を受けた地域の人々に対し、物資支援やペット支援を継続します。
ウクライナペットに対する支援は、戦争が終わるまで継続的に実施していく必要があります。
継続的なご支援をお願いいたします。
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認定NPO法人ピースウィンズ ・ジャパンは、日本に本部を置き、国内外で自然災害、あるいは紛争や貧困など人為的な要因による人道危機や生活の危機にさらされた人々を支援する国際協力NGOです。
これまでに世界34の国と地域で活動してきました。日本国内での社会問題の解決を目的とした活動にも力を入れており、地域活性化や犬や猫の殺処分ゼロを目指した動物の保護・譲渡活動などに取り組んでいます。
医療を軸とした災害緊急支援プロジェクト「空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"」を運営し、国内外の災害被災地で支援活動を行っています。
このプロジェクトでは1回3,000円以上の寄付から領収書の発行が可能です。
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