寄付受付開始日:2019/08/02
更新日:2024/09/13
ウガンダ共和国には約1,722,000人(2024年7月末現在)の難民が暮らしており、ウガンダ政府の政策によりアフリカ最大の難民受け入れ国となっています。ウガンダの北にある南スーダンや西隣に位置するコンゴ民主共和国(以下、DRC)では、紛争などの影響で難民として国外に避難せざるを得ない人々も多く、現在なお新たな難民が流入しています。
多くの難民が住み慣れた土地へ戻ることができず、避難先で安全は確保されても栄養状況や生計手段に不安を抱えた生活を余儀なくされています。ピースウィンズは、ウガンダ西部のチャカII難民居住地区で、DRCからの難民の人々の生計支援向上のために支援を行っています。また、難民の人々だけでなく、同地域に居住して受け入れの負荷を受ける地元住民(ホストコミュニティー)も対象にして活動を実施しています。
長期化する避難生活と継続する難民流入でウガンダ国内でも課題となっているのが、特に脆弱性(ぜいじゃくせい)の高い女性や女児への性的暴力被害です。ピースウィンズが活動する難民居住地区でも性被害の報告があがっています。さらに性被害のケースは、報告されないことも多く、報告数以上の女性や女児が性被害に苦しんでいると推測されています。
そこで、ピースウィンズは、2021年からウガンダ西部のチャカII難民居住地区およびウガンダ北部のインヴェピ難民居住地区内に、女性支援センターを建設し、女性の自立を促すことを目的とした事業を3年間実施しました。
女性支援センターは、希望する難民やホストコミュニティーの女性が自由に利用できるような場を提供し、特に女性支援センター内に設置した福祉相談窓口は、家庭内での問題や困ったことなどを気軽に相談できる場として機能し、3年間の事業実施中、2カ所の女性支援センターにて、合計1,445名の女性が相談窓口を訪れました。また男性にも女性の立場や現状を理解してもらえるように、男性を対象として性暴力に関する啓発活動も実施しました。
さらに女性がわずかでも自分の力で収入を得ることは、自信をもつこととなり、経済的自立のみならず精神的自立を促すことができると考え、難民居住地区を含めたウガンダ国内で需要のある縫製および美容・理容、せっけん製作技術を学ぶ生活能力トレーニングを合計829名の女性に実施しました。トレーニング修了者には、識字・会計トレーニングも行い、自分でお店を始めたり、就職した人もでています。
現在、女性支援センターはピースウィンズの手を離れ、ウガンダ国内で難民事業を担当している首相府とも協力し、コミュニティーに基づいた団体(Community Based Organization)として登録されています。当事業開始から女性支援センターに関わり、ピースウィンズの事業で運営に関するトレーニングを受けた運営委員会によって運営され、難民居住区に住む女性たちによって、生活能力トレーニングなどの女性支援の活動が継続されています。
しかしながら、食料不足や経済的困窮から、こうした収入につながる技術支援はいまだ多く求められています。2024年4月からはウガンダ西部のチャカII難民居住地区にて、難民とホストコミュニティーの農家を対象にした農業支援を開始しました。この事業では、農業知識と技術を学び実践できる拠点を作り、コミュニティーの農業を通した食料確保と栄養改善、収入改善に取り組んでいます。
ウガンダで行う南スーダンやコンゴ難民の、特に脆弱(ぜいじゃく)性の高い高齢者や障がい者、女性や子どもなどの生活や給水・衛生環境、食料自給力の改善に向けた活動などに使用させていただきます。また、調査や物資購入の際に発生した費用としてもご使用させていただく予定です。
なお、さまざまなサポートをするためにご寄付のうち最大15%は運営費(事務所の管理運営費、調査・提言活動のための費用など)として活用させていただきます。また、今回の支援が終了した場合、今後のレスキューおよび被災者緊急支援の準備に活用させていただきます。
更新日:2024/09/13
現在ピースウィンズはウガンダ西部のチャカII難民居住地区で、上述した女性支援センターでの事業の経験を活かしつつ、農業技術支援事業を実施しています。近年世界情勢の大きな変化により、国際機関や他の援助機関によるウガンダ国内の難民への支援額は縮小傾向にあります。そのような中で難民およびホストコミュニティーの食料不足は続き、人々の収入不足や栄養不良も課題となっています。
ウガンダ政府は難民とホストコミュニティーの平和共存も鑑み、難民に対して、居住および農作や酪農に活用するための小さな区画の土地を与え、難民の自立を推奨しています。
そのような中、ピースウィンズは、チャカII難民居住地区で農業を行っている難民、ホストコミュニティーに対して、食料不足と生計状況の改善を目的として、地域に適した農業知識の得られるようなトレーニングを実施しています。難民居住地区内にデモンストレーションファームを設置し、農業トレーニング受講者とともに土地に適し、かつ栄養価も考えた多様な換金作物を育成して、難民居住地区内で広く知識と技術が広がるようにしています。
以上、ウガンダの難民居住地区でのピースウィンズの活動を紹介させていただきましたが、具体的課題や現地の状況、対象者によって、支援のかたちはさまざまです。一方で、どのようなかたちの支援でも、より効果的に、そしてより長く支援の効果が発揮されるよう、難民や地元住民の自主的・自立的な参画を大切にしています。
ピースウィンズは、関係機関と連携・調整しながら、現場のニーズに沿った支援のかたちを考え、支援実施中も支援対象者の声に耳を傾けながら、最適な支援のかたちを実現できるよう、今後も努めてまいります。ぜひご支援、よろしくお願いいたします。
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認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパンは、紛争や災害、貧困などの脅威にさらされている人々に対して支援活動を行うNGO (Non-Governmental Organization = 非政府組織)です。日本に本部を置き、世界各地に支援を届けて続けています。
日本国内での社会問題の解決を目的とした活動にも力を入れており、地域活性化や犬や猫の殺処分ゼロを目指した動物の保護・譲渡活動などに取り組んでいます。
医療を軸とした災害緊急支援プロジェクト「空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"」を運営し、国内外の災害被災地で支援活動を行っています。
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