寄付受付開始日:2014/04/14
更新日:2024/10/08
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日本では悲しいことに、いまだに年間2,739頭もの犬が人の手で「殺処分」されています。(2021年度、環境省)
1日あたり約7頭以上の犬たちが日本のどこかで人間の手によって殺されています。
私たちは広島県を拠点に、殺処分対象となった犬を引き取り、人に馴れるためのトレーニングを行って、ともに生きてくださる里親を探して送り出しています。さまざまな困難もありましたが、年間延べ約8万人の方々にご支援をいただき、その皆さまとともに日本から殺処分を無くすために活動続けています。
これまでに命を救ってきた犬は7,000頭以上。 広島県の殺処分機は6年前から一度も稼働していません。日本では前例のない取り組みとなっています。
現在、私たちのシェルターには2,600頭あまりの犬が暮らしています。日々、必要な医療的ケアと人馴れトレーニングをしながら、新しい家族を探しています。全ての犬たちが安心して暮らしていくためには、十分なフードや医療ケア、スタッフや獣医師などの人件費など、その運営費用は全体で10億円以上になります。
また、新しい家族に巡り合える犬がいる一方で、高齢の犬、簡単に治らない病気がある犬、障害を持った犬たちがいます。その数は、活動の年数を重ねるとともに増えています。彼らの毎日には、お薬や点滴などの処置、病気に合わせた療法食、体に負担のかからない環境の整備など、元気な保護犬たちに比べはるかに多くのお金がかかります。
例えば手術1回に100万円ほどかかることもあり、ピースワンコの医療費は年間1億円を超えます。
特別なお世話が必要な犬たちは「オレンジ犬舎」で暮らしています。ここではスタッフたちが一頭一頭の健康状態に合わせて、手厚いケアを行っています。薬を混ぜたフードを手で食べさせたり、排せつの介助をしたりと、根気のいる仕事ですが、犬たちが穏やかに暮らしていけるように日々努力を続けています。
ここで暮らす犬たちのほとんどが飼育放棄された「捨て犬」です。人間の身勝手な都合で殺処分寸前だった犬たちの、人に対する恐怖は簡単には消えません。スタッフはたくさんの時間と愛情をかけて犬たちの心に寄り添い、少しずつ信頼関係を築いています。
私たちのプロジェクトは「犬たちの日常」のためであり、達成したときにはっきりと形が見えるわけではありません。
しかし「どんな犬でも幸せに生きてほしい」というのは、人間の身勝手で殺処分対象となった犬たちのおびえる姿をたくさん目にしてきた私たちの、心からの願いです。
日本の犬の「殺処分ゼロ」をめざして
日本ではまだ多くの人が安易な考えで犬や猫を飼い、捨てて、ほぼ毎日殺処分機を動かし、毎年犬猫合わせて何万頭もの命を奪っています。
私たちは、この異常な状態を変えたいと思っています。これまで長年変わらなかった意識を変えるのは、とても難しいことです。
それでも、譲渡の仕組みづくりや啓発活動を含め、いろいろな方法を試行錯誤することにより、欧州の動物福祉先進国と同じように、やがて日本の犬や猫の殺処分をなくすことができるはずです。
その希望を、支援者のみなさまと一緒に実現したいと思います。
■領収書の発行について
・2020年9月14日(月)12時以降の新規ご寄付分より、領収書の発行が可能です。
・1回3,000円以上のクレジットカードによるご寄付で、領収書の発行を希望して寄付された方に、領収書を発行いたします。
・手続き完了後の発行や再発行はできません。
詳しくはヘルプページをご参照ください。
領収書に関するお問い合わせは、下記までご連絡ください。
<お問い合わせ先>
認定特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン・Yahoo!ネット募金係
メールアドレス:support@peace-winds.org
お問い合わせフォーム
皆さまからのご寄付は、保護犬の食費や医療費、高齢・病気・障害などで譲渡が難しい保護犬たちの飼育費(医療費・環境の整備費など)、犬舎や譲渡センターの維持・建築費、スタッフ人件費、災害救助犬・セラピー犬などの育成、正しい犬の飼い方や動物福祉の考え方を広めるための活動などに使わせていただきます。
【3,000円】保護犬1頭の血液検査ができます
【10,000円】保護犬1頭に混合ワクチンを接種できます
【15,000円】保護犬3頭分のドッグフード約1カ月分の支援になります
※PWJへの寄付は、寄付金控除の対象となります。
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※PWJ寄付金等取扱規程(2021年3月19日適用開始)
詳しくはこちら(PDF)
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更新日:2024/10/08
ピースワンコで暮らす保護犬たちは、さまざまなトレーニングをしています。家族ができたときのために、実際にスタッフと一緒に暮らしてみることも大切な訓練です。
2024年8月のある日、1頭のワンコがお泊まりトレーニングをすることになりました。愛玩動物看護師の資格を持つスタッフ、石橋のおうちに泊まることになったのは、2019年11月26日に推定3歳でピースワンコに保護された、白いモフモフの男の子「アビゲイル」です。
ピースワンコ閉館の19時。犬舎にいる「アビゲイル」を石橋が迎えに来ました。「アビゲイル」は先日行ったばかりの病院へまた連れていかれると思ったのか、なかなか自分の部屋から出ようとしません。なんとか部屋の外へ連れ出して、クレートに入れて車に乗せ、石橋の自宅へ向かいます。
到着後、クレートを空けると「アビゲイル」は周りのにおいを嗅ぎながら、パッと出てきました。けれど、階段を前にして動かなくなってしまいました。野生で暮らしていた元野犬の保護犬にとって、階段はなじみがない異質な物体。警戒して怖がってしまう子が多いです。石橋は、体重約14キロの「アビゲイル」を抱っこして階段を上がりました。
部屋に入った「アビゲイル」は、初めての環境の中でソワソワしながらも、好奇心旺盛にあちこちを観察していました。「アビゲイル」は人懐こくて、お散歩もシャンプーも上手にできます。すぐにでも譲渡できる状態なのですが、右眼のけがのせいか、ピースワンコに来て約5年、まだ家族とのご縁がつながっていません。
石橋は「アビゲイル」のためにお水やごはんを用意して、部屋に設置しました。食べるのが大好きなのにもかかわらず「アビゲイル」は何も口にせず、隣で石橋が食事をしていい匂いがしても、全く動きません。
保護犬は警戒心が強いので、新しい環境に行くと、この場所が安全かどうか? 危険はないのか? など不安と緊張で、ごはんやお水を口にできず、トイレも我慢する子が多いです。そんな時に大切なのは、この場所は安全で怖くないことをワンコが分かってくれるまで「待つ」こと。
石橋はこの場所が怖くないことを分かってもらうために、無理に食べさせようとしたり構ったりせず、「アビゲイル」が慣れるまでそっと見守りました。
保護犬は、人に見られていると気になって食べられないけれど、人の目がないと食べられる子が多いです。「アビゲイル」も石橋がベッドに入った瞬間に一口食べ、石橋が寝ている間に、ごはんを食べていました!
ワンコは、人間と一緒に暮らすことで、少しずつ成長していきます。今年推定7歳の「アビゲイル」は、2024年8月31日、初めてお泊まりした石橋の元へ卒業していきました。「アビゲイル」のお泊まりの様子、ぜひ動画からもご覧ください。
2023年2月14日、一頭のトイプードルが殺処分寸前のところ、ピースワンコに保護されました。推定13歳のおじいちゃん犬「プラット」です。重度の歯周病で口の中がボロボロ。歯もありません。痛みはないようでしたが、歯周病の影響で下顎の骨が溶けて真っ二つに割れており、硬い物は食べられない状態。検査したところ、心拡大や僧帽弁閉鎖不全症、甲状腺機能低下症などさまざまな病気も抱えていました。
推測でしかありませんが、病気のせいで捨てられたのかもしれません。保護したその日から、スタッフの懸命な治療が始まりました。病気と高齢のせいか、里親希望のお声がかかることはなく、9カ月が過ぎようとしていたある時。「プラット」に新しい家族との運命的な出会いが起きました。
「プラット」に声をかけてくださったのは、北海道札幌市の動物病院。「プラット」が保護された7カ月後にピースワンコへやってきた、チワワの老犬「エア」に会いに広島まで来てくれた際、“2頭、家族に迎えたい”と「プラット」にもお申し出を頂戴したのです。「エア」も重度の腎不全や心臓病などさまざまな病気を抱えており、「プラット」と一緒に闘病生活を送っていました。
けれど、当時すでに「エア」の体は限界でした。それでもなぜか、この日だけは少し元気でした。「エア」はお申し出をいただいた直後、まるで「プラット」を託すことができて安心したかのように、虹の橋を渡っていきました。享年13歳でした。
2023年11月28日、「プラット」は「エア」がつないでくれた家族の元へ卒業していきました。現在「ぷー」と呼ばれて、とてもかわいがっていただいています。
『「エア」がいなかったら、この子と出会っていませんでした。きっとあの出会いはこの「ぷー」との出会いのためにあったんだなと。「エア」がつないでくれたご縁だと思っています』
『初めて保護犬と暮らして、犬との生活をイチから自分たちが作っていくというより、もともとあったものがどこかで崩れて保護犬になったワンちゃんがうちに来た時に、そこから新しい“犬生”が動き出すのを感じて感慨深かったです』
里親さまは、そう語ってくださいました。
『ベッドで「ぷー」が寝ている姿を見て、幸せが落ちてる、という気がしたんですよ。犬のカタチをした幸せがそこにいて。幸せって“感じるもの”だと思っていたけれど、カタチが存在するんですね。毎日が“特別”な感じです』
里親さまの深い愛情につつまれて、とても幸せそうな「プラット」。私たちはこれからも、一頭でも多くのワンコを「プラット」のように幸せにするために、活動を続けます。「プラット」の様子、ぜひ動画からもご覧ください。
ピースワンコには、病気やけが、高齢などで治療をしながら暮らしているワンコたちがいます。2019年6月4日に動物愛護センターからピースワンコへやってきた「スチーム」もそのひとり。アジソン病(副腎皮質機能低下症)という病気と闘っています。
「スチーム」は保護された当時、生後6カ月位の元気な男の子でした。神石高原シェルターでワンコ仲間と遊んだり、人馴れトレーニングをしたりしながら過ごしていました。ところが2021年5月のある日。食欲低下が続いて、低血糖の症状も見られたため、検査したところ、アジソン病だということが分かりました。
アジソン病(副腎皮質機能低下症)は、副腎皮質から分泌されるホルモンが不足する病気です。元気や食欲がなくなり、体重の減少や多飲・多尿、低血糖の症状がでて、進行すると命に関わることもあるため、毎日の投薬が欠かせません。
「スチーム」は脱水症状もあるので、毎日500mlの皮下点滴をしていています。点滴の輸液剤を冷たいまま入れるのは体に良くないので、スタッフは保温庫で輸液バッグを適温に温めてから点滴しています。
アジソン病は完治しない病気ですが、薬を調節しながら飲むことで安定して過ごすことができます。体調の状態に合わせた投薬をするために、「スチーム」がいつもより元気がなかったり、ちょっとふらつきがあるときは低血糖になっていないか、採血をして血糖値を測って確認しています。
ちょっと人見知りだけど、人に触ってもらうのは嫌いじゃない「スチーム」は、推定5歳。まだ若い「スチーム」がいろんな経験をできるように、スタッフは体調をみながら神石高原シェルターの受付に連れて行ったり、スタッフの家でお泊まりさせたりしています。アジソン病と闘っている「スチーム」の様子、ぜひ動画からもご覧ください。
2020年11月24日に広島県の動物愛護センターからピースワンコにやってきた「ヒルマ」は推定17歳。人間の年齢でいうと100歳くらいのおじいちゃん犬です。自分で立って歩こうとしますが、すぐによろけて倒れてしまうので、車椅子に乗せてもらってお散歩をしています。
「ヒルマ」は僧帽弁閉鎖不全症という心臓病を患っています。心臓の左心房と左心室の間にある僧帽弁がしっかり締まらなくなり、血液が逆流してしまう病気です。
血液を送り出そうとして心臓に負担がかかるため、疲れやすくなったり、咳が増えたり息が荒くなったり、体全体にさまざまな影響が生じやすく、進行すると肺水腫や心不全などの命に関わる状態を発症することもあるため、投薬などのケアが欠かせません。
自分1人では立つことも出来なくなった「ヒルマ」ですが、歩きたくて立ち上がろうとします。でもそのたびに、いろいろな所にぶつかってしまい、小さな傷を作ってしまうことも少なくありません。眼にも小さな傷が見つかったので、スタッフが目薬を点眼しています。
ごはんを食べた後やお昼寝をしているとき、「ヒルマ」はとても幸せそうな穏やかな表情で過ごしています。「ヒルマ」をお世話しているスタッフは “大変とは思いません。ごはんを食べてくれたら嬉しいし、元気に長生きしてくれたらいいなって思います”、そう語ります。「ヒルマ」の様子、ぜひ動画からもご覧ください。
2024年7月23日、広島県内の動物愛護センターから殺処分対象のワンコを助け出しました。多頭飼育崩壊から保護された子、野犬の子、大けがをしている子、病気の老犬、どの子も猶予期限がないワンコたちです。
センターで犬たちが収容されている部屋の扉を開けると、一頭のワンコが近寄って甘えてきました。その様子をじっと観察していた子たちもすぐ近寄ってきて、遊ぼう遊ぼう! とスタッフを誘ってきました。とてもかわいい子たちです。
みんな、これからもっとヒトが好きになるよ!
みんな、これから優しいご家族と出会えて幸せになれるからね!
この日、緊急搬送された野犬の女の子も保護しました。
イノシシに襲われ、首を噛まれて、瀕死(ひんし)の状態でした。
検疫施設に連れて帰り「ルシウス」と名付け、最高の獣医師と検疫スタッフが集まって最善の医療処置を行いました。
処置中に何度か呼吸が止まりましたが、そのたびに「ワン! 生きたい!」という声と共に、蘇生してくれました。私たちも「ルシウス」の生きる可能性を信じて手を尽くしました。
けれど……。
傷が深すぎて、最期はみんなに見守られながらなでられながら、「ルシウス」は虹の橋を渡っていきました。みんなの頬が涙でぬれていました。
全国の動物愛護センターでは「ルシウス」のように深い傷を負っている子や、重い病気を抱えているワンコが、殺処分対象になっています。でも、どの子も必死で生きようとしており、すがる思いで助けを求めています。
私たちにできることは、また次のワンコの幸せのために最善尽くすこと。
それしかできません。
「ルシウス」、本当に頑張ったね。一生、忘れないよ。
涙をこらえ、次のワンコのために、これからも微力ですが頑張って参ります。
(ピースワンコ プロジェクト リーダー 安部 誠)
2024年7月4日、福岡市にある東部動物愛護管理センターから咬傷(こうしょう)犬の柴犬を保護しました。飼い主に捨てられたのか、放浪していたところを保護された際、警察官をかんで殺処分対象となったそうです。ピースワンコ福岡譲渡センターの第一号の保護犬となり、「めんたい」と名付けられました。
柴犬は警戒心が強く、うなったりかんだりするという理由で遺棄されることが絶えません。全国的にも殺処分対象になっていることが多い犬種です。
ピースワンコ プロジェクトリーダーの安倍誠や福岡譲渡センターの本川店長たちに保護された「めんたい」は、咬傷(こうしょう)犬に見えないくらい甘えてくれ、譲渡センターへ移動する際のクレートにも、自分から入ってくれました。
「柴犬は一度信頼した人にはとても忠実です。柴好きな人や、柴と暮らしている人、「めんたい」を理解してくれる人につなげて、幸せになってもらいたい」
安倍はそう語ります。
九州の殺処分数は500頭以上。全国の犬の殺処分数は2,434頭なので、全体の約2割を占めている状況です。私たちは福岡譲渡センターを拠点に、九州の殺処分ゼロも実現したいと思っています。「めんたい」と私たちの活動の様子、ぜひ動画からご覧ください。
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認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパンは、国際協力NGOとして多くの国や地域で難民や災害被災者などの支援に取り組み、国内でもさまざまな社会問題の解決に注力してきました。
中でも人と犬の助け合いを掲げて立ち上げた「ピースワンコ・ジャパン」事業では、2011年度に犬猫の殺処分数ワースト1を記録した広島県で、犬の「殺処分ゼロ」に向けた取り組みを続けてきました。殺処分対象の犬の保護・譲渡活動を通じ、これまでに2,200頭を超える保護犬を、里親様の元へ譲渡することができました(2020年6月末現在)。災害救助犬、セラピー犬、低血糖アラート犬などの育成にも力を入れています。
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