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合計で174,979円のご支援をいただきました。多くのご支援、ありがとうございました。

【ラオス豪雨 緊急災害支援】活動再開を目指して
~現地からのレポート~(世界の医療団)

寄付受付開始日:2018/10/04

  • 領収書なし
[【ラオス豪雨 緊急災害支援】活動再開を目指して ~現地からのレポート~(世界の医療団)]の画像
家屋や村役場も豪雨による増水で流されてしまった。

世界の医療団(メドゥサン・デュ・モンド)

プロジェクト概要

更新日:2020/04/17

ラオス全土を襲った数十年ぶりの大豪雨。メコン川流域一帯では数十年ぶりの降水量を記録し全国各地で洪水被害が発生、13万世帯以上が浸水などの被害を受けました。

2018年の夏、世界の医療団の活動地であるラオス北東部のフアパン県は、記録的豪雨によって甚大な被害を受けました。

県内各地の主要道路沿いでは、電柱が崩れ落ちるほどの土砂崩れが発生し、洪水被害も各地に広がりました。隣県のシェンクワンとの県境にある川も決壊し、流域にある数カ所の橋が崩れ、川沿いにあったシェンクワン側の小病院も倒壊したことで医療器具も流されました。

世界の医療団が事務所をおく県都サムヌアでも川が氾濫、近隣の川沿いにも浸水被害が及ぶ事態になったため、事務所からパソコンなどを運び出しました。

低地に建つ県保健局の建物も浸水の被害を受けました。
サムヌアでは、寸断されていた電気・水供給も、2週間程で復旧しましたが各地をつなぐ道路では土砂災害による撤収作業が続き、活動地であるソン郡、フアムアン郡へのアクセスも困難になりました。

さらに、それら地域では長引く停電、電話やインターネットの通信手段も不安定な状況が続き、郡保健局や郡部で活動する当団体スタッフとの連絡も途絶えがちになっていきました。

こうした事態を受けて、世界の医療団は一時的に郡部での活動を休止せざるを得ませんでした。

被災した橋と小規模病院

災害への対応と活動再開に向けて世界の医療団は、こうした状況に対し、当面優先順位の高いニーズに的を絞り、県・郡保健局の豪雨被害対策活動の支援を決定しました。

支援活動の2本の柱になるのは、被害の大きかった村落の衛生状態の悪化を防ぎ、大人が子どもを守っていける生活環境を維持すること。
もうひとつは、フアムアン郡において、核となる医療施設の機能強化を図ること。

まずは、ソプラオヘルスセンターに自家発電用のジェネレーターを導入し、非常時にこそ必要不可欠なワクチンを保管できる冷蔵庫を復旧させました。また、今後の支援の方向性を定めるため、県・郡保健局と被害の大きかった村を訪問、村人との話し合いを持ち、住民のニーズを調査しました。

村人からの聞き取りの様子

これらの調査を経て世界の医療団は、現在少しずつではありますが着実に、現地の人々とともに復旧への歩みを進めるべく、日々奮闘しています。

寄付金の使いみち

この度は世界の医療団をご支援いただきましてありがとうございます。頂戴いたしましたご寄付は、ラオスにおける豪雨被害地域への支援活動に使わせていただきます。
最新の活動状況は 世界の医療団ホームページやFacebookでもご紹介しています。ぜひご覧ください。

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活動情報

更新日:2020/04/17

数十年ぶりの大豪雨による被害から、着実な復旧に向けて。

~被災3村への感染症対策アウトリーチ~
8月末から9月初旬にかけての被災後、仮設家屋周辺の衛生状態の悪化を原因とする下痢や感染症の蔓延(まんえん)を懸念していた県・郡保健局。

保健局は、ヘルスセンターを通じてサーベイランスを続けてきましたが、仮設家屋生活はこれからも続くことから、住民にできる予防習慣を強化したいと、アウトリーチによる健康教育の実施に向け調整を進めていました。

そして世界の医療団は、衛生習慣が失われがちな仮設家屋の環境を、できるだけ被災前に近い状態に戻すための支援を実施すべく調整を進めてきました。
今回は、世界の医療団の現地駐在の日本人スタッフが、県・郡保健局と4日間にわたり合同で実施した被災村へのアウトリーチ活動の報告をお届けします。

【1日目、村人の半数以上が家屋の全壊・半壊被害を被った村へ】
洪水の被害を受けなかった学校の前庭で、夕方から健康教育の準備に取り掛かります。暗くなり始めたころ、子どもたちが続々と集まってきます。プロジェクターを利用するのに都合よく真っ暗になるころ、大人も集まってきました。

先に集まってきた子どもたちがスクリーンの前に座っていきます。

余興はコメディー番組のビデオ。被災地では、直接被害を受けた方々は笑うことが少なくなり、直接の被害はなかった方々も笑うことにためらいを感じたりすることがあります。しかし、このコメディービデオで笑顔が戻り、大人も子どもも少し緊張がほぐれたようでした。

衛生教育の本番、ビデオを投影しながら、県・郡保健局は、手洗いやその他の衛生習慣を徹底することで感染症リスクがどれだけ減少するのかなどを説明します。洪水後、半数近い家族が仮設家屋に移った結果、水場へのアクセスが悪くなったうえ、水をためるバケツも洪水で流され、手洗いや食事後の片づけ、衣服の洗濯などがおろそかになりがちだからです。

翌朝、県・郡保健局とVHC(村落健康普及委員会)メンバーの協力を得て、世界の医療団は衛生用品の配布を行いました。家屋全壊家族には、水を保管するためのバケツも配布し、仮設家屋のそばに水をため、手洗いや清掃習慣の復活を促進する環境を整えました。

【昼からは2村目に移動】
村のVHC(村落健康普及委員会)メンバーとの打ち合わせの後、夜は健康教育を実施。

翌朝、郡保健局の水衛生管理局スタッフ、村長、世界の医療団は、衛生環境アセスメントチームを組み、仮設家屋エリアの衛生状態をチェックします。着目点は、トイレの有無と使用状況、水場へのアクセス、家庭ごみの処理状況です。

水源とトイレ設置計画位置の距離を測る衛生環境アセスメント班。

この村では、仮設エリアが複数カ所に分かれており、仮設トイレ(地面に穴を掘って用を足す簡易小屋仕立てのトイレ)は設置されていませんでした。また、水場から遠い丘の上にも仮設があり、住民の不便は明らかでした。

アセスメント終了後、結果を全員で共有し、問題点を抽出し対策を検討しました。また、郡保健局スタッフは、建設資材は準備するけれど、トイレの建設自体は、VHCが村民の協力を促す必要があることなどを説明します。

アセスメント後の打ち合わせ。

この村では、新居住地エリアに割り当てられた土地の開墾さえ始まっていません。仮設暮らしが長期にわたる可能性も念頭に、共同トイレ設置2カ所、水場1カ所を計画しています。

【午後、3村目に移動】
この村は、学校が倒壊したため、仮設家屋で子どもたちは勉強しています。また、川沿いに住んでいた10家族が家と家財を失いました。

もともとこの村の居住範囲は小さいのですが、洪水後、仮設家屋を被害がなかった家々の隙間に建てたり、豚やアヒルなど家畜が居住エリアで放し飼いにされたり、水場で使用済みの水が池のようにたまっていたり、村全体の衛生状態を悪化させる要因が多く見受けられました。

ヘルスセンタースタッフや保健局スタッフは、この機会に村全体の衛生習慣の強化をしたいと考えています。世界の医療団は、全家庭に衛生用品を配布することで、県・郡保健局による衛生習慣の強化を支持します。

【アウトリーチ4日目の朝】
衛生用品を配布した後、被災10家族と話し合いの時間をもち、その他生活物資支援ニーズを詳細に聞き取りました。県当局も把握していない物資支援も届けられており、小さな村だけにニーズは満たされつつあり、被災家族からは、これら支援に対する感謝の言葉がきかれました。

ただ、この村はフアムアン郡のなかでも貧困度が高い村のひとつ、いち早く生計を立て直すことが重要です。県当局によると、政府は、被災した田畑からの収穫をいち早く補填すべく、被災後は代替作物の苗や種を支援することが多いとのこと。

この村では、家が流された跡地は、各持主が既に畑を開墾する準備をしています。

もともと家があった土地は、すぐに開墾して畑として利用。

このため、被災家族は農具を要望しました。洪水で農具一式が流されてからは、被災していない家族から借りているとのことで、双方不便があるようでした。

これら3村では、衛生教育、衛生環境アセスメント、衛生用品配布のほか、県・郡保健局が健康診断、予防接種、母子保健サービスを実施しました。関係者全員が懸念していた、被災を起因とする感染症の兆候は今のところなく、ひとまず安堵(あんど)したようです。

今後も県・郡保健局はサーベイランスを継続、世界の医療団は、共同トイレ・水場建設計画を彼らと進め、支援が行き届いていない必要物資の配布を進めていきます。

家族構成に応じて、緊急支援物資を配布。

<ご支援ください>
私たち世界の医療団は、地域に根ざした保健医療・小児医療サービスの強化を通じて5歳未満児の死亡率低減を目指しています。大規模な豪雨被害・洪水被害に続く、生活基盤の崩れや不衛生状態が招く2次的な健康被害を防ぎ、一日も早く通常の活動が再開できるよう協働パートナーとともに現地にて活動しています。

衛生環境を改善できるよう仮設住居者が共同で利用するトイレや水場の整備を行い、感染症予防に欠かせない衛生用品、零下近くまで気温の下がる冬の到来に備え、被災後の生活に必要不可欠となる衣料や毛布などの生活物資を届けます。

皆さまのあたたかいご支援をお願いします。

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プロジェクトオーナー

世界の医療団(メドゥサン・デュ・モンド)

Médecins du Monde(メドゥサン・デュ・モンド)は、1980年に仏パリで設立された国際NGOで、世界各国に医師・看護師などのボランティアを派遣するほか、現地の医療システムの構築や復旧を支援し、皆が基礎的医療へアクセスできるよう活動しています。



また、状況を改善すべく、多くの人に現状を伝える「証言(アドボカシー)」活動も行っています。



1995年の阪神淡路大震災の際にフランスから緊急医療支援チームが派遣されたことを機に日本に設立された世界の医療団(メドゥサン・デュ・モンド ジャポン)も他の世界15カ国にある拠点と共同もしくは単独で人道医療支援活動を国内外で実施しています。

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