• アジアの6地域で、これまで30年以上活動を行ってきました。しかし、まだ多くの支援が必要とされています。

  • 概要
  • 活動情報 2016年8月05日 更新

まだ本を知らないアジアの子どもたちのために、本を通した支援を!

本の力を、生きる力に。

本を開くことは、未来を拓くこと。
世界には、生まれた環境が違うというだけで、
本を知らない子どもたちがたくさんいます。

私たち、シャンティ国際ボランティア会は
アジアの子どもたちが、本を知り、自ら考え、
未来に希望を持って生きていけるよう、
本を通したとりくみを行っています。

ミャンマー(ビルマ)難民キャンプのコミュニティ図書館にて

私たちは、1981年にカンボジア難民キャンプで活動を始めました。当時、カンボジアでの内戦で祖国から命からがら逃れ、やっとの思いで国境を越え、タイに設置された難民キャンプに辿りついた人たちがいました。

難民キャンプでは国連などにより食料や医療の支援がはじまりました。しかし、私たちが目にしたのは、喜びどころか涙を流すことも忘れてしまい、悲しみの感情も顔に表すことすら忘れてしまった大勢の子どもたちです。
内戦の経験は、子どもたちの心に大きな傷を残していました。
衣食住が生きるために必要であることは間違いありません。でも子どもたちを見て、食べ物が体のための栄養となるように、心にも栄養を届けないといけない、と感じるようになりました。

ある時、一人の女の子が絵本を抱きかかえながらやってきました。そして恥ずかしそうに言ったのです。「お菓子は食べたらなくなるけど、絵本は何度でも読めるから好き」。その時私たちは初めて彼女の笑顔を見たのです。絵本が、少しずつ、子どもたちを変えていきました。

ラオスのビエンカム郡の小学校にて

カンボジアのタケオ州にある病院の前を通った時、大勢の人だかりが見えました。よく見ると子どもに水を飲ませて、それを吐かせています。びっくりして周りの人に話を聞くと、お母さんが薬と間違えて、農薬を飲ませてしまったのだそうです。
日本でこの話を聞くと、嘘のような信じられない話かもしれません。

でもこの様に、薬の誤飲はもちろん、字が読めないので町に行っても店の看板が読めずに買い物ができない、商売をしようとして市場に野菜を売りに行っても計算ができないので商売にならない、契約書が読めず土地をだまし取られたなど、事件・事故が起きています。子どもが病気になっても、どうしていいか分からず死を待つばかりという親がたくさんいます。字を知り健康の情報を得ることで守られる命もあります。女性の識字率の高い国・地域ほど、乳幼児死亡率が低いという結果も出ています。

字を知ることは、命をつなぐことにもつながるのです。

ミャンマー(ビルマ)難民キャンプの図書館に通う兄と妹

治安がいまだ不安定なアフガニスタンで、シャンティが運営する図書室に通ってくるナルスラという男の子がいました。手足が鉛筆のように細く、感情が見出せません。一緒に来ていたお姉さんが「その子はしゃべれないの」と伝えてくれました。小さい頃両親を亡くして以来、話すことができなくなったそうです。
ナルスラは図書館を誰よりも楽しみにしてくれました。読み書きのできないナルスラにとって、図書館での読み聞かせは、絵本の世界に触れられる唯一の時間でした。無表情だった顔にかすかな笑顔も見せてくれるようになりました。シャンティの図書館スタッフも気にとめていつも声をかけていました。

ある日、図書館スタッフが目に涙を浮かべながら「ナルスラがしゃべりました」と報告してくれました。彼が発した言葉は、「先生、僕の家に来てください」だったそうです。精神的に受けた深い傷のために今まで開けなかった心の扉がそっと開いた瞬間でした。より厳しい状況にあっては、本を読むそのひと時が、打ちのめされている状況から立ち直るためのきっかけになることもあることを、ナルスラが教えてくれました。

ラオス、ビエンカム郡の小学校

子どもたちの未来へ向けた一ページを、一緒にめくっていただけませんか。
まだ、本を知らないアジアの子どもたちのために。

活動地では、子どもたちや地域の方々と一緒に事業を実施しています。

各国の活動情報はシャンティブログを通してお届けしています。ぜひこちらからご覧下さい。

http://sva.or.jp/wp/

寄付金の使いみち

お寄せいただいたご寄付は、以下の国や地域での図書館活動に使わせて頂きます。

○カンボジア:30年近く続いた内戦が終わり、近年、経済発展を遂げている一方で広がる経済格差、伸び悩む教育の質、貧困、高い非識字など、挑戦すべき課題は山積みのままです。
○ラオス:少数民族や女子などマイノリティへの格差は今も なお課題になっています
○タイ国内ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ:1984年以降、ミャンマー(ビルマ)の軍事政権と少数民族の反政府勢力との抗争などからタイへ逃れた10万人の難民が暮らしています
○ミャンマー:長期間の軍事政権下での支配により、2011年3月に文民政権が成立後、急激に民主化が進んでいますが、いまだ少数民族と政府との武力衝突が続いています
○アフガニスタン:15歳以上の成人で日常生活に困らない程度の読み書き(識字)ができる人は36%。特に女性は20%にとどまり、治安もまだ安定していません。