令和6年能登半島地震緊急支援(災害NGO結)

寄付受付開始日:2024/08/02

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まだ使える自転車を救出する(2024年4月4日、輪島市町野町)

災害NGO結

プロジェクト概要

更新日:2024/08/23

「助かったものを救う」

朝礼部屋の標語、助かったものを救う(2024年3月3日、七尾市)

2024年元日に揺れた北陸地方。被災地にばかりいる私たちでも、まさか、と思いました。
特に奥能登半島まで入ってみると、その被害の大きさに再び驚きました。
これはたくさんのものが失われる被害だと感じました。
人の命だけでなく、家財、産業、地域コミュニティー、まちなみ、など。

復旧が少しずつ始まった今でも、少しずつ失われるものがあるし、守れるものもあります。
崩れた家の中の貴重品や、遠方に避難した人が多い地域のつながりや、大きな被害を受けた地域で暮らし続ける人たちの心など。

救出したい車の鍵を見つけだす、photo by Tarou(2024年4月12日、輪島市町野町)
拠点は物資倉庫として活用、物資仲間の支援団体にも共有しています(2024年2月2日、七尾市中島町)
人の集まる場にしてホッとできる時間づくり(2024年3月5日、輪島市門前町七浦)

せっかく大きな被害を乗り越えたもの、それをできるだけ救いたい。
だからこそ、今未来を考え、被災者支援者地球に思いやりと責任を持つ、を軸に活動しています。
半島地形、もともとの高齢化など、いろいろな課題が甚大な被害に絡まって、課題は膨れるばかりでもあります。

倒壊件数も多く、今後の復旧や復興をどう進めるのか、たくさんの手が必要です(2024年3月、輪島市町野町)

災害NGO結としての力はわずかです。その分、2011年から13年ほど、いろいろな被災地の最前線で活動してきたノウハウを活かしながら、つながっている仲間たちと連携しながら、毎日現場や一人ひとりと向き合いながら、できるだけ地域と一緒に前に進むお手伝いができればと思っています。

【能登半島地震】広域支援ベースにしぎしの活動紹介1(外部動画サイト)
【能登半島地震】広域支援ベース活動紹介2災害支援の1日(外部動画サイト)
【能登半島地震】広域支援ベースにしぎしの活動3松波酒造の復旧(外部動画サイト)

SNSにて、毎日報告をしています。被災地の最新の様子は、下記からご覧ください!
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寄付金の使いみち

みなさまからいただいた寄付金は、令和6年能登半島地震で助かったものを救うために以下のような活用をさせていただきます。

1.専門家派遣、スタッフ派遣
日常ではない被災地での対応は、一つひとつがイレギュラーで難しい対応も多くあります。医療・福祉・土木・建築、それらの支援調整など全てにおいて専門知識+被災地での経験が必要です。人が鍵になる現場ばかりだからこそ、そうした人への人件費や旅費交通費などへあてさせていただきます。

2.燃料費
被災地域が広いほど、走り回る距離も長くなります。一日で50キロほど走る時も。最前線で活躍する重機やダンプ、各現場までの移動車両、どこにどんな被害があるかくまなく地域を回るバイクなど、一つの災害でもたくさんの車両を活用するため、そうした費用に当てさせていただきます。

3.復旧に必要な備品、消耗品費
支援活動に必要な資機材、消耗品の購入費用に活用します。事務用品や、電動工具、掃除道具、熱中症対策用品、炊き出しサロン経費など。

4.拠点運営費
大きな災害ほど、たくさんの支援の手が必要ですが、同時にそうした人の滞在場所も必要です。全国各地からボランティアとして来てくれる一人ひとりの負担が軽くなれば、3日の滞在が1週間になるなど、長期的な支援につながります。ボランティアの活動を支える拠点設置や運営に関わる経費、光熱費や通信費などにあてさせていただきます。(ボランティアやスタッフの飲食費は含みません)

5.創造的な支援実施経費
被害を受けたマイナスの状態から、マイナスを埋める復旧活動だけでは、復興は難しい場合があります。時には、住民の方が被災を受け止め前向きになれるような事業、被災地域の関係人口を増やすための取り組みなど、被災地にあった創造的な仕掛けが必要な時があります。地域と一緒に前に一歩進むための事業経費に活用します。

ご寄付のうち、最大5%を管理運営費として活用させていただく場合があります。また、当該活動に必要な経費以上のご寄付を頂戴した場合は、その後の被災地支援でも活用させていただきます。

"#2024notopeninsulaearthquake"

活動情報

更新日:2024/08/23

2024年7月レポート(2024年8月22日更新)

「扇風機の風が来て、冷たいビールを飲んだら涙がでてきた」と話すおじちゃん。
金沢のみなし仮設に入居していたが、地域にできた建設型仮設住宅への移動を希望されています。しかし、簡単に入居は決まらず順番待ち。仕事が始まってしまったので、解体を決めた家で生活を始めています。

最初に解体を決めた時に、電気は切ってしまったそう。再度通電するのが難しいらしく、電気と水が使えないままの生活です。
そんな生活状況が判明したので、一緒に活動する仲間がポータブル電源やひんやりマットなどを持っていってくれました。

訪問先のおうちで談笑(2024年7月、輪島市)

地震直後の避難環境が整わなかったことで、冬の間にかなりたくさんの方が遠方に避難されました。ライフラインが確保できる生活をと、とりあえず出てきた金沢などに生活拠点を移された方も多くいらっしゃいます。

そうして仮住まいの場所をみなし仮設(アパートなど賃貸物件を仮設住宅とみなす制度)をとして生活を続けられていたケースがたくさんあるのだと思います。
このおじちゃんも、書類上はみなし仮設を利用しているものの、在宅に戻っているケースでした。

仮設住宅を訪問(2024年7月、珠洲市)

書類上と実際の居場所が違うケースは、特に今回多いかもしれません。
奥能登各地で同じケースに出会っています。
理由はさまざま。都市部での生活に適応できなかった、仕事が再開したから地域に戻る必要があった、など。
みなし仮設→建設型仮設への住み替え申請は、今までの被災地史上最も多発しているのではないでしょうか。

書類上は、みなし仮設制度を利用しているので、公的な見守りの優先度は下がります。しかし、実際は水も電気も来ていない家で生活されていたりする。
つながりが深く、地域の方の動向をお互いに把握しあっている地域でも、山間部などにひっそり戻ってきた方を随時把握するのは困難です。
行政側がそれを把握するのもかなり至難の業。

在宅や仮設、みなし、それぞれの生活状況の定期的な把握が大きな課題です。
しかしこの課題をクリアできるような解決策は今のところありません。
被災された方の生活の見守り事業は、各地でスタートしています。でも、広い能登半島中をつぶさに見守るだけの人員は、どこも確保できていません。

仮設住宅で棚作りワークショプ(2024年7月、珠洲市)

多くの方が仮設住宅での生活を始めています。
しかし、仮設に入った方全員の生活が安定した、というわけでもありません。

建設型の仮設住宅、基本的に水回りにお部屋がついているタイプです。
1部屋〜3部屋までのパターンがあります。
一人暮らしの方は、もちろんワンルーム(1K)
二人暮らし世帯も、このワンルームタイプの場合があります。ふた部屋タイプにあたればラッキー。

5人世帯で3部屋だと生活できないから、と両親と子どもたちを仮設に住まわせて、自分は在宅でどうにか生活されているケースもあります。

どのタイプにしても、かなり狭くて収納がないのが仮設のスタンダードになっています。同じ家族といえど、プライベート空間がとれなくなっています。
親子2人で一部屋なので、親が部屋に寝るので車中泊をしている息子さんがいらっしゃったり。娘が夜勤から帰ってきて同じ部屋にいたら寝られなくてかわいそうだから、と外を歩きに出るお母さんがいらっしゃるとの話を聞きました。

介護虐待のようなことや、気を使いあってお互いが苦しいようなことが起きています。
今後も狭いことで起きる家族内の課題が出てきそうです。DVなども増えるかもしれない。

水や電気が整わない自宅か、狭い仮設なのか。
どっちが良いと思うのかそれぞれですが、少なくとも、仮設住宅の入居が済んだからもうOKだよね、とは言えないなと感じます。

地域の方とクッキング(2024年7月、七尾市)

仮設住宅など仮の生活だからこそ、進んでいく課題もあります。
今までの避難生活によって、体の機能が大幅に落ちてしまった方も多くいらっしゃいます。

今まで集会所での集まりに歩いて通えていたけど、地震後の生活で体力が落ちてしまって、同じ場所なのに帰り道がしんどくなったという話も。
災害後に認知症になったり悪化するという事例はたくさんあります。
今回の能登半島は高齢の方も多いので、この課題は今後大きくなりそうです。

仮設住宅でサロンのお知らせ(2024年7月、輪島市)

残念ながら、関連死についての課題も大きくなっていくと感じます。
県発表の犠牲者数が増えてもいるし、現地でそうした話も耳にします。

生活再建のめどが立たないこと、今までできたことができなっていくこと、いつもあったものがなくなっていくこと、収入のめどがたたないこと、生活再建への希望が持てないこと。
変わらず続く息苦しい気配が、関連死を増やすことがないように、できることを続けていきたいと思っています。

全文はこちら

【毎月の活動レポート】
2024年1月
2024年2月
2024年3月
2024年4月
2024年5月
2024年6月
コラム:「能登半島にボランティアが足りない」報道に現地で思うこと

七尾から奥能登を支える5つの活動(2024年8月2日更新)

助かったものを救うために、奥能登の入口である七尾市中島町に拠点を置いて活動をしています。活動内容は大きく5つ。

【拠点運営】
たくさんの支援を奥能登に届けるために、物流が滞らない場所を作りました。支援物資を一時保管したり、支援者が寝泊まりできるように整備・運営しています。
2024年1月から5月末までのボランティア参加者は、約4,500名。

活動拠点に集まってくれるたくさんのボランティアさん。全国からの仲間とともに、能登半島を支えます(2024年2月22日、七尾市中島町)

【物流】
災害発生直後から、企業や支援団体からたくさんの支援物資を受け入れ、奥能登の各地で必要としている場所に水や食料などを届けています。

通行がしにくくなった道路を広げる活動。倒壊家屋が多い現場では、まず道路確保からでした(2024年1月21日、輪島市門前町の商店街通り)

【現場ガテン】
倒壊した建物に閉じ込められた車の救出や、家の下敷きになった貴重品の取り出しなど。各地の災害ボランティアセンターと連携し、ボランティアセンターでは対応できないブロック塀崩しや、危険度の高い家屋からの家財運搬なども引き受けています。

津波被害がある地域もあります。それぞれの被害と世帯状況などによってどこまでお手伝いするかを相談しながら(2024年3月、能登町内浦地区)

【炊き出しサロン】
地震直後は命をつなぐ食事提供のため、避難所や人の集まる場で炊き出しを実施。
少しずつ食事支援の必要性が低くなってきたことから、サロンとして集まる場づくりの支援に切り替えています。たくさんの方が遠方に避難されたり、仮設住宅で新しいコミュニティー形成が必要なため、心をつなぐ食や場の提供を続けていく予定です。

【ものづくり】
母屋が住めないため納屋で住みはじめたおばあちゃんのために、台所やベッドをつくったり、拠点にお風呂をつくったり、解体する木材を取ってきて表札にしたり。仮の生活で必要な物や、今までの思い出を守るため、その人らしい生活を支えるために、大工チームを中心にものづくりをお手伝いしています。

訪問入浴車を活用して、お湯を届ける活動も。高齢で自衛隊風呂に入れない方などへ届けました(2024年3月、七尾市)

【毎月の活動レポート】
2024年1月
2024年2月
2024年3月
2024年4月
コラム:「能登半島にボランティアが足りない」報道に現地で思うこと

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寄付人数
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プロジェクトオーナー

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災害NGO結

2011年の東日本大震災以降、全国30カ所以上の被災地で復旧復興のお手伝いをしてきました。その経験を元にして、「被災地にどんな被害が広がり、何が課題なのか、どんな支援が必要なのか?」被害の見極めと支援の見立てを得意としています。

毎回被災地の課題ごとに、活動のスタイルを変えながら、被災地にとって何が一番良いか? を考えながら、被災地で地域を支える方を支える活動をしています。

被災地で活動して分かったことは、「自然災害は社会課題の入口」だということ。災害が普段隠れている課題を浮き彫りにします。被災地の復旧支援とともに、環境問題・高齢化問題・子どもの貧困など、いろんなことを自分ごとに捉えられるようになればいいなと思っています。

この団体に関連するプロジェクトはこちら

領収書発行について

このプロジェクトでは領収書の発行をおこなっておりません。

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