寄付受付開始日:2022/08/23
更新日:2023/02/27
【アフリカのソマリアに迫る飢饉(ききん)】
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、国際社会を不安定化させるとともに、世界の食糧・燃料価格を急騰させました。それにより、この40年で最悪の干ばつに苦しむアフリカのソマリアでは、人口のおよそ45%に相当する710万人が食糧危機に直面。
また、5歳未満の子ども150万人が年末までに急性栄養失調に陥ることが懸念されています。そうした厳しい環境下において、自らの生活を守るためにテロ組織などの武装勢力へと加入する若者が増え、状況はさらに不安定化しています。にもかかわらず、世界の関心はソマリアには向けられていません。実際、国連が要請する支援金額のうち、2022年6月時点で集まったのはわずか2割ほどです。
そこで私たちは、この人災に対して緊急支援を実施するとともに、人々が暴力ではない道を歩むことをさらに後押しすることで、今まさに発生している負の連鎖を解いていきます。
【緊急支援プロジェクトの内容】
<最も取り残されている約2万人への緊急支援>
最初の3カ月では、特に脆弱(ぜいじゃく)な状況にある乳幼児・5歳未満の子どもや、妊産婦・授乳中の女性など約2万人を対象に、現地政府や国連機関、現地NGOとの連携で緊急支援を実施します。
まず、都市部から水を運搬しタンクに貯水することで、水へのアクセスを確保します。加えて、現地NGOとの連携でニーズ調査を実施し、栄養不良と判断された対象者に対しては、栄養治療食や栄養補助食品、または、ビタミンA、鉄、ヨウ素などを含む栄養改善のビタミン剤、必須栄養素を含む食料品などを提供します。
また、水や物資へのアクセスがある都市部の国内避難民キャンプに関する情報提供や、移動を希望する人々のサポートも実施します。さらに、医療措置が必要とされる場合には、医師などの専門機関に連携します。
本プロジェクトを実施するソマリア中部は、特に飢饉(ききん)のリスクに直面している一方、国際的な支援は南部に偏っており、今まさに取り組みが求められています。
さらに、中部の多くはいわゆるテロ組織アル・シャバーブに支配されており、彼らによる食糧の搾取やテロ攻撃により甚大な被害が発生しています。
また、私たちは同エリアにて「テロ組織からの投降兵リハビリテーション施設」を運営しており、現地政府や国連機関、現地NGOと協働してきました。本プロジェクトは、こうした経験やネットワークを生かしながら実施します。
詳細についてはこちら
【命を守るため、どうか皆様のご協力をお願いいたします】
2022年10月30日までのキャンペーン期間終了を待たず、2022年8月中旬より緊急支援を開始しています。
<寄付受付期間延長のお知らせ>
ソマリアでは予断を許さない状況が続いており、2023年4月〜6月の期間にほとんどの地域で食糧危機の状況が「人道危機」に陥り、72万7千人が「飢饉(ききん)」の段階に至ることが予想されています。こうした現地状況を受け、当法人は現地での支援活動を継続することを予定しており、活動資金が必要となるため、寄付受付期間を延長いたします。(2022年12月27日更新)
■領収書の発行について
1回3,000円以上のクレジットカードによるご寄付で、領収書の発行を希望して寄付された方に、領収書を発行いたします。
※手続き完了後の発行や再発行はできません。
※当団体からの領収書発行時期:毎年1月末~2月初旬頃に前年1年分(1月1日~12月31日)の領収書を発行いたします。なお、12月寄付分の当法人への入金は翌月の1月末日頃になるため、翌々年での領収書発行となります。
※お急ぎで領収書発行をご希望の場合、以下お問い合わせ先までご連絡・ご相談をお願いいたします。
※領収書の日付は、お客様の寄付手続き日ではなく、ヤフー株式会社から当団体への入金が完了した日(原則として寄付手続き日の翌月末日頃)です。
※寄付金控除について:当法人は認定NPO法人などの寄付金控除団体ではございませんため、寄付金控除の対象外です。ご注意ください。
※Tポイントによるご寄付の場合は、領収書発行の対象外ですのでご留意ください。
詳しくはヘルプページをご参照ください。
領収書に関するお問い合わせは、下記までご連絡ください。
<お問い合わせ先>
特定非営利活動法人Accept International・Yahoo!ネット募金係
電話:03-4500-8161
メールアドレス:support@accept-int.org
【ソマリアにおいて最も取り残されている約2万人への緊急支援】
上記記載の通り、プロジェクト実施地域において以下支援を行うため活用させていただきます。
・緊急支援物資の配布(ナツメヤシ、小麦、粉ミルク、油、砂糖、エネルギーバー、ビタミン剤、栄養治療食などを含む)
・都市部からの水の運搬
・都市部の国内避難民キャンプに関する情報提供や誘導
・必要に応じた医療機関への連携
更新日:2023/02/27
1.緊急物資の提供
皆様からのご支援のおかげさまで、ソマリア中部の町ドゥサマレブの南に位置するIDP(国内避難民)キャンプで、医療スタッフの診断、医薬品・栄養剤の処方と、栄養状態を保つための食糧提供を開始することができました。
このキャンプはアル・シャバーブとの支配地域から40kmほどに位置しており、干ばつと戦闘から逃れてきた人々が急増しています。飲料水・生活用水の提供は現地NGOの主導で支援がされていますが、本キャンプは新設されたばかりのため、人々の健康や栄養状態の維持・改善に向けた取り組みはなされておらず、事態は深刻です。
そこで、避難民の方々や現地行政機関などと協議の上、脆弱(ぜいじゃく)な子どもや女性の栄養補給の上で特に不足している1カ月分の米10kg・豆10kg・栄養価の高い粉ミルク2.5kg・料理用油3リットルを、支援1日目として750名程度に提供しました。
また、栄養・健康上の問題を抱える妊娠中・授乳中の女性や5歳未満の子どもに対し、医療スタッフによる問診や血圧検査を実施し、必要な医薬品や栄養剤の配布を行いました。
重度急性栄養失調や中程度の栄養失調の子どもに加え、発育や代謝に必要なビタミンやミネラルの摂取が不足し、免疫力が低下して栄養不良の子どもが多く見られました。こうした子どもたちには、ビタミンや鉄分などのミネラルを多く含む子ども用のシロップや、免疫力を高めるビタミンCなどを含むサプリメントを提供しました。
また妊娠中や授乳中の女性は、胎児や乳児の栄養や母体に必要な鉄分・葉酸などのミネラルが不足し貧血状態が見られました。そこで、マルチビタミンの補給や鉄分不足を補うサプリメントなどを提供しました。
極度の栄養不足により自力で歩くことが出来なくなってしまっている子どもなど、深刻な状態に置かれる対象者には、上記の医薬品・栄養剤の配布の他に、キャンプ付近の医療施設に紹介し、緊急治療を行っていただくことにしました。
各支援活動の当日には、副市長やIDPキャンプの運営組織リーダー、現地メディアなども同行し、支援対象者の状況を確認するとともに、改めて各取り組みの重要性について合意することができました。
今後、他のIDPキャンプなどについても迅速に必要とされる支援を実施していきます。医療・栄養剤処方と食糧支援に加え、水が不足しているキャンプなどでは水の配給、そして健康や栄養に関する情報提供・啓発活動も行って行きます。
2.現地の様子、支援対象者の声
テロ組織アル・シャバーブの支配地域から40kmほどに位置し、干ばつや戦闘から逃れてきた人々が急増しているIDP(国内避難民)キャンプでの支援の様子を動画でお届けいたします。
皆様からのお力添えにより、干ばつやアル・シャバーブの脅威などにより取り残されてしまっている人々に対し、意味のある支援を実施することができています。
現地の様子をご理解いただける短い動画になりますので、ぜひご覧ください。
3.水および医療品の提供
ソマリアではおよそ3年連続でまともに雨が降っておらず、水の価格も急騰していることから貧困層の方々は特に厳しい状況に直面しています。
水不足によって発生する重大な問題は、脱水症状だけでなく、下痢やコレラ、はしかなどの流行です。水不足により不衛生な水を使用せざるをえないと、さまざまな病気のリスクが高まります。さらに、栄養失調に陥った5歳未満の子どもたちなどは、免疫力が低下しているケースが多く、そうした病気にかかりやすい状況にあるため、清潔な水へのアクセスは極めて重要です。
そこで私たちはこれまでに、清潔な水にアクセスできない2つのキャンプに対し給水車を用いて、脆弱(ぜいじゃく)な子どもたちや女性を含む計2,000名程度に、1カ月分の安全な飲料水・生活用水を届けています(食料配布と合わせると合計5,300名程度に支援を提供)。加えて、すでに下痢などの影響で脱水症状に陥っている子どもたちには、医療機関との連携のもと、それを治療するための医薬品も配布しています。
また、遊牧民としてラクダやヤギ、羊などの家畜とともに生きるソマリア人にとって、水不足はさらに深刻な問題にもつながっていきます。それは、雨が降らないことによって家畜の餌となる草木が枯れ果てたり、脱水状態に陥ったりすることで、家畜が大量死してしまう問題です。Food Security and Nutrition Analysis Unit (FSNAU)によれば、2021年7月から2022年4月の間で300万頭の家畜が死亡しています。
これにより、家畜から得ていた肉やミルクのみならず、その販売によって得られていた現金収入を失ってしまうことで、状況はさらに深刻化します。こうした背景からも、水の配給は重要なのです。
4.取り残された人々への追加支援の実施
ソマリアでは2022年12月までに「飢饉(ききん)(famine)」の宣言が発令されるとの予測が出ていましたが、現地コミュニティーや国際社会からの支援により、年内の宣言はかろうじて回避することができました。
しかし、依然として予断を許さない状況は続いています。
実際に、大干ばつにより被害を受けた人は約780万人にのぼり、約130万人が避難を余儀なくされています。さらに、食料が十分に得られていない人は約560万人にのぼるなど、状況は極めて深刻です。
上記の図の通り、2023年4月〜6月の期間にソマリアのほとんどの地域で食糧危機の状況が「人道的危機」に陥り、72万7千人が「飢きん」の段階に至ることが予想されています。これは、雨期に十分な降雨量が期待できず、大干ばつが続くことにより、家畜の大量死や穀物などの深刻な不作が見込まれるためです。
実際に、ソマリアでは、雨期である2022年10月から12月の期間に十分な雨が降らず干ばつが長引いており、引き続き支援が必要とされています。当法人では、2022年8月より実施してきたソマリア中部・ガルムドゥグ州ドゥサマレブ近郊の国内避難民(IDP)キャンプ10カ所への食糧・医薬品・水の支援に加え、2022年11月より特に支援が必要と判断された3つのIDPキャンプで追加の支援施策を実施しています。
対象者は5歳未満の子どもや授乳中・妊娠中の女性など、干ばつやアル・シャバーブとの紛争から逃れて来た特に脆弱(ぜいじゃく)な状況にある方々を抱える計563世帯(計3,380名程度)です。また、対象となる避難民の方々の数が増えているキャンプにおいては、随時追加で支援を届けています。
人々が生活するために必須にもかかわらず、厳しい生活環境や食糧価格高騰などにより手に入りにくくなってしまっている、米(10kg)・食用油(3L)・豆(2.5kg)・粉ミルク(2.5kg)を主に配布しています。
これらに加え、支援対象の脆弱(ぜいじゃく)な子どもや女性の栄養補給の上で特に不足している食品を提供すために、対象者の方々の健康状態の確認や聞き取りのもと、現地の主食である小麦(10kg)、砂糖(10kg)、デーツ(10kg)も支援しています。
特に現地で親しまれているナツメヤシの実であるデーツは、幼い子どもにも食べやすく、たんぱく質や脂質などを多分に含む栄養源として重宝されています。また、食糧から摂取しづらいビタミンや鉄分などのミネラルの不足については、子ども用のシロップとサプリメントの提供によって補っています。
支援の範囲は食料品の提供に留まらず、医療や教育などの社会サービスへのアクセスが乏しくなっている状況にも対処しています。具体的には、食料品パッケージに最寄りの病院の連絡先を記載し、人々が体調不良を相談しやすい体制を整えるとともに、健康状態が特に深刻な人々を最寄りの病院を直接紹介し、診療が受けられるようにしています。
加えて、現地の小学校などをベースに、国内避難民を含む地域の子どもや若者への基礎教育や職業訓練に関する支援も開始しています。
今後も、紛争状況や2023年4月〜6月にかけて予測されている飢饉(ききん)の発生のリスクなどを踏まえて状況を注視し、現地で必要とされる施策を実施していきます。
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当法人は、ソマリア、イエメン、ケニア、インドネシアなどにおいて、元テロリストやギャングなどの紛争当事者を受け入れ、彼らの更生支援を通じてテロや紛争のない世界を目指す日本発の国際NGOです。
2011年に団体発足後、2017年に法人化し、「アクセプト(受け入れる)」という姿勢のもと紛争当事者の脱過激化・社会復帰支援を行っています。
こうした活動は国内外で高い評価を得ており、2020年度にはパリ平和フォーラムにて「地球規模課題を解決するソリューション」として日本から初選出されました。
また、ソマリアにて年間約220名の投降兵・逮捕者を受け入れるなど、各地において着実に成果をあげています。
このプロジェクトでは1回3,000円以上の寄付から領収書の発行が可能です。
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