農業と農村の再生から地域づくりへ ~仙台の大学生による挑戦~

寄付受付開始日:2020/02/25

  • 領収書あり
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復興の先の地域おこしへ。若者が津波被災地で取り組む農村づくり。

一般社団法人ReRoots

プロジェクト概要

更新日:2023/12/26

復興から地域おこしへ。東日本大震災から13年目の、「持続するひなびた農村」づくりに向けた新たな挑戦。

【若者から新規就農者を育て、地域福祉で安心な村を作り、農村ツーリズムで人を呼び込む。】

壊滅的な被害を受けた農地(出典:Yahoo! JAPAN 東日本大震災 写真保存プロジェクト)

仙台市若林区沿岸部の南北10キロ、東西5キロに及ぶ広大な農業地域は津波被災によって壊滅的な被害を受けました。

人口は被災前の約1,500世帯から約500世帯に激減。地元にあった2つの小学校が閉校し、若林区南部の六郷東部地域においては、60歳以上が人口の過半数、65歳以上の高齢化率も39%に上ります。また、農業においては、津波によって農業機械は流され、個人農家は営農再開が困難となり、集団化・法人化が進みました。中心となる14法人に集約されましたが、農家の平均年齢は67歳となり、後継者不足も深刻です。

こうしたなか、地元の若者が立ち上がり、被災地の「いま」と向き合い、20年、30年先の未来をデザインするプロジェクトがスタートしています。

被災地の地域おこしに向けて、農業、地域福祉、ツーリズムのテーマで取り組む

【農業の担い手育成から農村塾へ】

ReRootsを卒業して新規就農した2人 農業の担い手が育つ

ReRootsからは5名の新規就農者を輩出し、うち2名は若林区に就農し、平松農園、(株)仙台あぐりる農園を設立しました。いま、目指しているのは「農村塾」を創ること。農業技術やマネジメントを身に付け、お祭りや伝統に触れ、新規就農者が地元に根づける仕組みを、地域ぐるみで創っていきます。

【地域福祉でお年寄りが元気な村づくりへ】

地域住民と一緒に地域福祉について考える

住民訪問や、日常の困りごとを解決するための地域内の仕組み作りを行っています。住民同士が支え合って元気に暮らせる農村は、若者や都市部の人々にとっても魅力的であり、住民主体の地域福祉を形成することを目指しています。

【農村ツーリズムで人を呼び込む】

わらアート作品「トラ」。地域にある資源を活用して、人を呼び込む。

地域の農業・文化・自然などの資源を活用し、農家や住民の方と連携しながら、関係人口の増加を目指します。1年を通じてさつまいもの生育体験を行う「おいもプロジェクト」、復興した田んぼでとれた稲わらでオブジェを作る「わらアート」などのプロジェクトを通し、若林区の魅力を発信しながら、将来的には移住にもつなげていきます。

寄付金の使いみち

大学生の団体であるため、助成金や寄付による支援をいただき、これまでも活動を継続することができています。いただいた募金は、下記の活動を中心として、ReRoots全般の活動に活用させていただきます。

・ReRootsファームと野菜販売
若手農家を育て、学生の農業への関心を醸成するための講師料、農業機械・車の購入や維持費、種苗、農業資材、堆肥・肥料の購入など

・若手農家の支援と農村塾づくり
農産物の共同出荷の運搬(週3回)や、労働力不足の支援(農繁期には早朝4時~)を通じ、若手農家を支える諸費用。また担い手育成のための農村塾開校の費用

・地域福祉や地域行事を通じたコミュニティーづくり
地域福祉のワークショップやシニアスポーツ企画、サロンなどの娯楽企画、地域行事としてのお祭りのサポートに伴う費用

・農村ツーリズムの企画運営費
「おいもプロジェクト」や「わらアート」などを通じた、ツーリズム企画の実施費用

活動紹介はこちら

"#2023.311"
"#311企画これからもできること"
”#311いまわたしができること地域を応援”
”#311いまわたしができること防災災害復旧支援”
#311寄付はチカラになる

活動情報

更新日:2023/12/26

仙台市若林区の復旧から復興、そして地域おこしへ 農村の持続に学生が取り組む

~2023年度の活動~

【農業】
(恒常的な活動)
・若手農家の農作業支援
・郷のわCSAの運営補助(消費者に直接野菜を届ける、若手農家の取り組み。年7回の野菜受け渡しと、収穫体験や交流会を実施)
・ReRootsファームの運営
・仙台市荒町での野菜販売(毎週土曜日)※今年度10月末終了

4月 地域農家の支援(稲の育苗の準備)
5月 「モノ・つなぐ市」(埼玉県新座市)野菜販売出店
9月 CSA制度「りるサポ」発送:支援者に向け野菜を発送する
市場deマルシェ(宮城県塩竈市) 野菜販売出店
みやぎヌーボーマーケット(宮城県仙台市)郷のわの販売補助
12月 CSA制度「りるサポ」発送

【コミュニティー・福祉】
(恒常的な活動)
・三本塚市民農園の運営:地域外の農園利用者と住民が結びつくコミュニティー農園を運営する

4月 第1回井土のこれから大会議(運営補助)
6月 第2回井土のこれから大会議(運営補助)
市民農園茶話会
7月 スポーツ交流会
六郷東部夏祭り(運営補助)
笹屋敷夏祭り(運営補助)
8月 藤田防災訓練(運営補助)
第2回井土プチマルシェ(運営補助)
9月 地域福祉に関してのアンケート調査の実施
福祉ワークショップ
10月 第3回井土プチマルシェ(運営補助)
六郷東部ふるさと交流祭(運営補助)
地域福祉に関してのアンケート調査の実施
11月 七郷市民祭り(運営補助)
市民農園芋煮会

※運営補助とあるものは、住民など主催の行事。その他はReRoots主催。

【農村ツーリズム】
(恒常的な活動)
仙台いも工房りるぽての営業(2023年8月に閉店)

5月 第1回おいもプロジェクト開催
7月 わらアート うさぎ製作
9月 せんだいわらアート展示開始
10月 第2回おいもプロジェクト開催
12月 第3回おいもプロジェクト開催

~活動の経過~

【地域おこし段階 2021年~】

若林区の沿岸部には、スーパーもコンビニエンスストアも、銀行のATMもありませんが、豊かな農村風景と海が広がっています。そして何より、未曽有の災害を乗りこえた農家、住民の姿と、400年以上の歴史がある伝統・文化はここにしかありません。
こうした地域の資源を生かし、若林区沿岸部が魅力あふれる「ひなびた持続する農村」として存続できる可能性を探っています。

・農村塾形成
ReRootsのOGが(株)仙台あぐりる農園と平松農園で営農しており、地域農業の後継者を育成する「農村塾」づくりも目指しています。就農するということは、地域に就職するようなもの。若者が技術や経営マネジメントを身につけ、地元の文化や人にも溶け込める仕組みをReRootsと農家が一体となって模索しており、数年後に農村塾を開講します。

地域の生産法人、農家のもとを1軒1軒訪ねて世論形成を行い、農家の話し合いの場もできるなかで、地域ぐるみの運動として生み出すことがポイントです。ReRootsの学生も、労働力不足を抱える生産の現場に飛び込んで支援をしたり、消費者と直接結びつく販路づくりに共に取り組んだりしながら、農家と学生が共同で展望を描きます。

学生が農家の農作業を支援している様子。

・地域福祉
若林区沿岸部では、六郷東部地区が高齢化率43.4%、七郷東部地区が同34.1%と高齢化が進行しており、コミュニティーや地域福祉の機能の維持が懸念されます。そこで、地域住民や、福祉施設、行政機関などと連携を取りながら、住民が安心して暮らせる農村づくりを進めます。

2023年度には、特に高齢化が進む六郷東部地区の303世帯全戸を対象として、生活や福祉に関するアンケート調査を実施しました。生活の実態を調査し、どのような支援の仕組みが必要なのかを分析し、町内会やその他諸機関と連携しながら、地域福祉の仕組みづくりを構想します。また、地域でのお祭りなどの行事運営や、住民自体のコミュニティーづくりの取り組みにも支援を行い、農村の中で信頼関係を築きながら、ともに地域づくりを進めています。

住民を訪問し、しめ縄文化を習う。

・農村ツーリズム
現在では、沿岸部にも市の跡地利活用事業で観光施設ができたほか、海岸や震災遺構施設などにも人が訪れ、地域ににぎわいが生まれつつあります。しかし、多くの場合、観光客は地域に訪れても、施設などに来るだけになってしまい、農村地域の文化や人、農業などとは結びつきません。

そこで、ReRootsでは、住民や農家の方と結びつき、地域還元型の往来づくりを進めていきます。消費者との交流を目指す農家の方や、生まれ育ってきた地域文化を活用したいと考えている住民の方と協力しながら、訪れた人に若林区のファンとなってもらうことを目指します。

おいもプロジェクトの様子。自分たちで植えた苗の成長実感でき、ファミリー層に好評だ。

【復興支援 2014~2020年】

ガレキを取り除いても、農家は農機具や作業場も失っており、本格的に営農が再開できるまで、地道な復興が続きます。一面ガレキだらけになった光景から、農家の涙ぐましい努力によって豊かな農村風景を取り戻していったことは、本当に目を見張るものがあります。

しかし、同時に後継者不足は深刻化し、集団移転や2つの小学校が閉校になったことで、地域のお祭りが出来なくなる集落もあります。このままでは、地域全体が衰退してしまうので、若者による農業と農村の再生は住民や農家からみても悲願といえます。

そこで、農業再生の取り組みとして、ReRootsファームによって農業の担い手を育成(2022年までに5名の新規就農者を輩出)してきました。また、イベントなどでの農家の野菜の販売や、遊休地を活用した市民農園の運営やCSA制度を、現在まで継続して行っています。

コミュニティー再生においては、地域のお祭りの運営協力、娯楽を生み出す映画上映会の開催のほか、福祉調査と見守りを兼ねて学生が住民を訪問し、地域に根づいた取り組みを進めました。さらに、住民主体の農村ツーリズムとして「おいもプロジェクト」や、復興した田んぼの稲わらを使った「せんだいわらアート」によって人が訪れるようになり、農村に活気が生まれてきました。

野菜販売の様子。復旧作業が終わっても地域に残り、農業やコミュニティーの再生を支えた。

【復旧支援 2011~2014年】

甚大な津波被害から農地を復旧させるため、若林ボランティアハウスを2011年7月に設立し、全国・世界からボランティアを受け入れました。2014年3月までの3年間にのべ約3万人が参加し、約500件の依頼をこなし、畑の復旧は完了しました。

ガレキ撤去の様子。農地の回復のため、手作業でガレキを取り除いた。

【受賞歴】

  • 令和5年度賀川豊彦賞奨励賞(2023年度):公益財団法人賀川事業団雲柱社
  • 仙台みどりと風の会 市民活動応援賞(2022年度):仙台みどりと風の会
  • 平成30年度「新しい東北」復興・創生顕彰(2018年度):復興庁
  • 第13回JTB交流文化賞 組織・団体部門 最優秀賞(2017年度):JTB
  • 第2回ディスカバー農村漁村の宝 選定地区(2015年度):農林水産省
  • 第3回毎日地球未来賞 クボタ賞(2013年度):毎日新聞
  • Revive Japan Cup 復興まちづくり大賞(2013年度):復興庁
  • 第10回オーライ!ニッポン大賞 内閣総理大臣賞(2012年度):農林水産省
震災復興・地域支援ボランティアReRoots PV

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寄付人数
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プロジェクトオーナー

一般社団法人ReRoots

ReRootsは仙台市若林区において、地元の大学生約60名が主体となって活動しているボランティア団体です。被災直後から「復旧から復興へ、そして地域おこしへ」のコンセプトを掲げ、中長期的視野をもって活動しています。

がれき撤去の復旧支援、営農再開やコミュニティー再生の復興支援に取り組み、農業の担い手不足、過疎化・高齢化といった地域課題の解決を目指しています。

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