寄付受付開始日:2024/04/30
更新日:2024/05/08
日本時間2024年4月3日午前8時58分ごろに、台湾東部海域を震源とするマグニチュード7.2の地震が発生しました。2024年4月23日未明にもM6を超える地震が2回起こっています。
震源地に近い花蓮県では13名の死者、1,146名の負傷者が報告され、1,247の建物が使用に関して危険と判断されています。
2024年4月18日から台湾に入り、現地で調査と支援活動の調整に動いているスタッフは言います。
「花蓮に到着したときは、本当に大きな地震があったのかと思うほど、人々は普通に生活していました。地震で斜めに倒壊したビルも、今では更地になるなど、見た目はどんどん復興していっているようでした。
ですが、表面上のこのような状況によって、社会的弱者である障がい者や高齢者などの顔が見えなくなっているのではないかという危機感を覚えました。
パートナー団体が運営している避難所では住む場所を奪われた人が、今も約30人身を寄せ合っています。他に行くあてがないのです。
観光業で成り立っている花蓮では、500人以上が職を失いました。震災直後、80%の人が花蓮での観光をキャンセルしたからです。
問題がなさそうな家でも、地震の揺れで屋根に取り付けてあった水タンクや、リビングにあるテレビが落ちて壊れるなど、外からでは見えない被害があります。
社会的弱者にとって、この地震の余波はじわじわと未来が見えない不安と恐れを覚えさせ、彼らの精神と肉体を苦しめています。」
1週間の現地調査を終え、今、私たちのもとに集まっている募金では活動資金が足りないことがわかりました。少なくともあと3~4カ月は一人ひとりに寄り添った支援が必要です。
台湾の皆さまからは2011年の東日本大震災や、今年の能登半島地震でも、最初のころにADRAに届いたご寄付の半数以上が台湾の方からでした。今こそ、台湾の皆さまに恩返しをしたいと思います。
今回の地震を乗り越えようと、台湾で耐えている方々のためにお力をお貸しください。応援をお願いいたします。
■領収書の発行について
ADRA Japanは、東京都の認定を受けた「認定NPO法人」です。そのため、当団体へのご寄付は、税制上の優遇措置(寄付控除)の対象です。
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<お問い合わせ先>
特定非営利活動法人ADRA Japan
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こちらのプロジェクトへのご寄付は、2024年4月3日に発生した台湾地震とそれに関連する地震で被災し、助けを必要としている方々の支援活動のために大切に使わせていただきます。
具体的には、
・現地調査、支援調整、情報発信(通信費、交通費、人件費など)
・避難所の維持に必要な資機材、人員の確保
・避難生活をされている方の生活サポート(移動手段 など)
・食料、水、生活必要物資(衛生用品、衣類など)の調達、配付
・現金給付
・心理ケア活動
・そのほか現地のニーズに応じた支援
なお、活動を支える事務所の管理運営費などのため、最大20%を運営費として大切に活用させていただきます。
【緊急】台湾地震|被災された方に寄り添う支援を
更新日:2024/05/08
2024年4月3日、台湾を襲ったマグニチュード7.2(台湾気象当局発表)の地震は、多くの家屋やマンション、ビル、ホテルなどに被害をもたらし1,247の棟が、使用に関して危険の疑いがある、と認定されました。
その1,247の建物のすべては、専門家によって調査されます。
2024年5月2日時点での花蓮県政府の発表によると、赤紙が貼られた67棟が主要構造部や基礎の損傷で、取り壊す必要があると判断されています。
黄色紙が貼られた64棟は、しっかりと補強修繕が実施され、専門家による調査で問題がなければ使用許可とされますが、それまでは住むことができません。こうした影響で1,921世帯が住む場所を失っています。
2024年4月18日から26日まで台湾に入り、現地で調査と支援活動の調整に動いていたスタッフは、次のように語りました。
「18日の午後8時ごろに花蓮駅に到着したのですが、駅を出て驚きました。倒壊しているビルはなく、ホテルやビルの明かりがあちこちから見え、車やバイクを運転する人、お店を開いて商いをする人、屋台を開いて食事を提供する人など、何事もなかったかのように生活している人々の姿が目に入ったからです。本当にあの大きな地震があったのかと思いました」
「到着した次の日には、最初の地震で建物が傾いたことで、テレビや新聞で有名になった天王星ビルまで足を運びました。現場は作業の終盤を迎えており、ショベルカーやトラックを使ったがれきの撤去作業が行われていました。それが2日後には独特なオイルの臭いと共に、新しいアスファルトで舗装された更地になっていました」
一呼吸置くと、彼は深刻な面持ちで続けました。
「それは、天王星ビルなど存在せず『地震はなかったんだよ』と思わせてしまうかのような風景でした。目の前の光景は、支援を必要としている人たちが、もういないかのように錯覚を起こさせ、被災者のなかでも特に弱い立場の人の顔が見えなくなっているのではないかという危機感を覚えました。
実物ではなく、テレビや写真、インターネットで動画や写真を見た人が、『こんなに復興が早いのなら、もう大丈夫だろう』と、浅はかな考えをしてしまう危険があります。現に、日本でも台湾地震のニュースはほとんど聞かれなくなりました」
災害が起こると、いつも子どもたちや寡婦の方、障がいを持っている方、安定した職に就けていない方、高齢者など、社会的弱者が置き去りにされてしまいます。
ADRAでは、弱い立場にある方々が置き去りにされないよう、一人ひとりに寄り添い、必要な支援を届けていきます。
皆さまのご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。
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