児童養護施設の子どもたちのための教材開発・学習支援

寄付受付開始日:2023/01/17

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児童養護施設の子どもたちに向けた教材開発・学習支援を行っています。

認定NPO法人3keys(スリーキーズ)

プロジェクト概要

更新日:2023/10/23

児童養護施設などに保護される子どもたちは、虐待、育児放棄などの環境下にあり、学習基盤が脆弱(ぜいじゃく)な状態になっています。そのため、その状況をカバーする教材が必要です。

全国で毎年発見・対応されている児童虐待の件数は増加の一途をたどっています。
児童養護施設には虐待の中でも特に状況が深刻な子どもたちが入所することになり、保護される子どもたちは、想像を絶するような環境下で生活を送っていることが多くあります。

児童相談所への相談件数は増加の一途をたどっています。

ニュースなどで報道される死亡に至るような凄惨(せいさん)な虐待だけでなく、ネグレクトなどにより、保護者とのコミュニケーションや、遊びの中で、文字や数字などに触れるといった体験を家庭内でできず、小学生になるまでに習得すべき学習基盤が脆弱(ぜいじゃく)な状態になっている子どもたちも多く見受けられます。

たとえば、幼児期に家庭内で「おはじき」や「お買い物ごっこ」のような遊びを行っている場合、小学校に入学した段階で、一定程度「数の概念」などを理解していますが、虐待や育児放棄で絵本を読んでもらったこともなければ、一緒に買い物に行ったこともない、保護者とさまざまな遊び・コミュニケーションを経験していない場合、数字をただの記号として認識してしまっていることがあります。

具体的には、「1+1=2」は「1と1が合わさった概念」ではなく、そのまま丸暗記してしまっている子どももいます。その場合、1桁の計算までは解けるのですが、数が増えていけば暗記できなくなってしまい、その時点で勉強へのつまずきが始まってしまいます。

食事や洗濯などの手を止めて、子どもの学習を見る施設の職員さん。1人につき6人くらいの子どもを担当しています。

その結果、学校の授業で教わる内容を理解できないまま、授業についていくことを諦めてしまう子どもたちがいます。そして、学年だけが上がっていき学習の積み重ねができないまま、さらに授業についていけずに自己嫌悪になり、ますます勉強を敬遠するという悪循環に陥ってしまいます。

子どもたちがひとりでもつまずかず学習に取り組める教材が、児童養護施設では今必要とされています。

3keysでは、学習基盤が脆弱(ぜいじゃく)な傾向にある、児童養護施設の子どもたちには、学習する上で前提とされる知識や経験がカバーされている教材が必要だと考え、オリジナルの教材開発に2018年から取り組んできました。

これからもより良い教材を子どもたちに届けていくために、教材の開発と改良を進めていきたいと思っております。ぜひご支援をよろしくお願いいたします。

寄付金の使いみち

市販の教材は、保護者による継続的なサポートや意欲づけが必要な内容であったり、一定の読解力や基礎学力を前提としているなど、児童養護施設の現場では、子どもたちが学習を取り組む際につまずいてしまうポイントがあります。

みなさまからいただくご寄付は、こうしたポイントを踏まえ児童養護施設などの子どもたちが学習を進めやすい教材の開発と改良のために使用させていただきます。また開発した教材を、実際に児童養護施設などの学習支援現場で活用したり、使用実績を増やすための活動にも使用させていただきます。



"#StopChildAbuse"

活動情報

更新日:2023/10/23

新たに開発した教材として、英語と国語の音声教材などの作成・導入を進めています。

現在以下の音声教材の作成と導入を進めていおります。施設の子どもたちのフィードバックを受け、さらに改良を重ねていきます。

(1) 国語の語彙(ごい)(単語と熟語)の音読教材
小学校1~2年生で必要とされる単語と熟語の音読教材です。

母国語である日本語の語彙(ごい)は、日常会話や家庭学習の際、大人からの音声でのサポートが無意識に行われるのが一般的です。

しかし、親が外国籍であったり、虐待やネグレクトなどで幼少期に絵本の読み聞かせやコミュニケーションが不足していたりといった理由から、音声による語彙(ごい)学習の経験が非常に不足している子どもたちが施設にはいます。
日本語の知識は基礎的なものとしてその他の教科でも必要とされますが、そうした子どもたちに対応した国語の音声教材はほとんど市販されていません。

音が出るタッチペンを活用し、多忙な施設職員の負担を減らしながら音読をサポートします。

音声が出るタッチペンを用いることで、子どもたちが自主的に学習に取り組めます。

(2)英語の語彙(ごい)(単語と熟語)のイラスト付き音読教材
小学校で英語の授業がスタートし、つまずきも増えたことから、なかなか子ども一人ひとりにつきっきりで学習面のサポートをすることが難しい施設でも使える英語教材の必要性が増してきました。

英語の音読教材は世の中に増えてきていますが、市販の教材は日本語と英語の翻訳のみを組み合わせたものが多く、前提となる日本語の力が不足している子どもたちには適していない現状があります。

そこで今回の教材では、英単語を日本語だけでなく、イラストや写真等のビジュアルと組み合わせることで、日本語の習得状況にかかわらず、より感覚的に英語学習を進められるものにしていきます。

こちらも(1)と同様に音が出るタッチペンを活用し、大人の手を借りなくても、音・ビジュアル・英単語の3つを結び付けながら学習を進められるようにします。

施設からのフィードバックを受け、子どもたちにとってより良い教材を作成します。

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プロジェクトオーナー

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認定NPO法人3keys(スリーキーズ)

認定NPO法人3keysは、2009年4月に任意団体としてスタートし、2011年5月に法人登記、2017年3月に東京都より認定NPO法人格を取得しました。

生まれ育った環境によらず、すべての子どもたちの安心・安全な育ちや権利が保障される社会を目指し、児童養護施設の子どもたちへの学習支援をはじめ、10代向け支援サービス検索・相談サイト「Mex(ミークス)」や、子どもたちが安心して過ごせる居場所「ユースセンター」を運営しています。また大人向けには啓発セミナーや研修会を開催し、子どもたちの現状を発信する啓発活動も行っています。

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