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    美しい田園風景を取り戻したい

  • 概要
  • 活動情報 2017年1月16日 更新

福島・浜通りの農業の復興はこれからです

原発事故によって福島県の農業は甚大な打撃を受けました。なかでも、安心が身上の福島の有機農産物は安全ではなくなったと消費者から敬遠され、既存の有機農家の多くは半数以上の顧客と販路を失いました。しかし震災後くじけず地道に続けてきた「農家が先頭に立って顔の見える関係を復活させる」活動により、福島県の中通りおよび会津地区では徐々に販路を回復しつつあります。

浜通りモニタリングツアー

しかし、帰還困難区域を含む浜通りの原発周辺の市町村では、津波被害、避難指示、居住制限や作付け制限によって農業を基盤から破壊され、5年半たった現在でも復興というには程遠い状況です。
この地域のコミュニティーは本来農業を基盤とした農村が基礎となっていました。しかし震災と放射能汚染による避難などで、農村の力は弱まっています。南相馬市は風評を心配し稲の作付けを制限したことから、多くの農家が作付けを止め大量の耕作放棄地が発生しました。
また原発から20キロ圏内の小高区では2016年7月に避難解除されたものの、住民の帰還は高齢者が中心で1割程度に留まっています。さらに耕作者不在で水路、農道など農業インフラの維持が困難になり、荒地の広がりはイノシシ、サルなどの深刻な獣害を呼び起こしています。

食べ物を生産するだけではない農業の多面的機能は、震災復興の重要な鍵

農業はお年寄りから子どもまで幅広い世代で取り組むことができ、生産物をともに食べること、農作業を一緒に行うことできずなを再生することもできます。また農業インフラを維持するための共同作業は農村の再生には欠かせません。しかも、農業はその地域にある自然資源と人材を活かし復興につなげることができます。よって地域資源を活かす農業にはコミュニティを再生できる力があるのです。

水路の整備

弊団体は震災後に県内全域で農業の復興を目標とした活動実績があり、震災から6年を経て、そのノウハウを浜通りに集中的に生かしていきます。
(1)原発周辺地域で有機農業を継続してきた、または一度中断したが再開した農業者の活動を支える裏方としてバックアップする
(2)対面販売(マルシェ)で販売する場を設けることで農家が自信と地元消費者との交流を回復する。また復興住宅入居者など新たなコミュニティーを創る必要がある場所で、市民農園などの近隣住民同士のつながりの場を創る(コミュニティーカフェ)
(3)高齢化や経験の浅い新規就農者、市民農園に対応した有機農業技術講習会を開催する
(4)都市住民との交流を深めて浜通り地域に関わりや関心を持つ人口を増やす(スタディーツアーや農作業体験イベント)
 農業基盤から破壊された原発周辺地域における復興は、他県や同じ県内の中通り・会津の被災地と比べて過酷な状況にあり、長期的な視点での取り組みが必要となります。多くの皆さんの理解と支援をお願いします。

避難解除されたばかりの南相馬市小高区で有機栽培を続ける農家の田んぼの見学・交流。

Yahoo!基金は、本募金のプロジェクトを支援しています。

本募金は、Yahoo!基金2016年度助成プログラムの一環※1で実施しています。
2017年1月と2月の2か月間、皆さまからのご寄付と同額をYahoo!基金がマッチング寄付※2します。
活動へのご支援よろしくお願い致します。

※1 Yahoo!基金2016年度助成プログラムのテーマは「知らせる、つなげる」。本募金は、助成プログラムの第1次書類選考を通過した団体を対象に「活動団体が取り組む社会課題を広くお伝えし、その活動の支援者を増やすこと」を目的に行っています。
※2 マッチング寄付金額には50万円の上限があります。50万円を超えても寄付は行えます。

Yahoo!基金「知らせる、つなげる」復興支援・防災減災への取り組みを知って応援特集

・有機農家のための技術講習会
先進的な有機農家の技術を学ぶ講習会を稲作、野菜、果樹、畜産など分野ごとに開催しています。参加は会員に限らず、研究者や生産者、消費者まで多岐にわたっています。

稲作技術検討交流会の様子

・福島県内農家をめぐるモニタリングツアー
主に首都圏の消費者を対象に、刻々と変わる福島県の農業の状況を肌で感じてもらうために定期的に開催しています。

浜通りモニタリングツアーの様子

・福島県内でのマルシェの運営企画
生産者と消費者が直接つながる場(=地産地消)であるマルシェが県内各地で開催されるように、各地域の会員や農家と協力しながら進めています。

マルシェの様子

・生産者と消費者をつなぐ農と食の学校
福島県内の優れた農産物をより深く消費者に知ってもらい、なおかつ生産者と現場でつながることのできる体験型の農と食の学校です。

エゴマの学校の様子

・福島県産農産物の販売支援
福島を支援してくれている方々への農産物販売や、県産品の良さをアピールして有機農家の販路拡大の一助となることを目指しています。
・首都圏アンテナショップ ふくしまオルガン堂の運営(2013年3月~2016年3月)
福島の農家の生の声を届けるアンテナショップとして運営。
3.11後の福島を知ってもらい、それでも種をまく……福島と共に歩んでもらう交流の場、避難された方々の集える場、農業の復興の取り組みを伝える場、おいしい農産物や食文化に出会う場、生産者と首都圏の消費者との交流・顔の見える関係づくりの場などを目指し、その成果は3年という短い間にもかかわらず、私たちが想定していたものよりもはるかに大きなものとなりました。2016年4月からは子のつながりを生かして福島県に人を呼び込むことに注力する活動に軸足を移すため、3月末に閉店しました。

寄付金の使いみち

現在、弊団体では浜通りに地元の人と外の人がつながるコミュニティーカフェを兼ねた体験交流施設を計画しています。この寄付金で、これらの運営資金として使わせていただきたいと考えています。具体的にはカフェを中心にしたファーマーズマルシェの初期立ち上げ資金、浜通り地区の農家と交流するスタディーツアーの運営資金などに充てたいと思います。