• 心のケアで被災地の未来を支えたい。私たちは思いをつなぐ架け橋です。

  • 概要
  • 活動情報 2017年1月16日 更新

認定NPO法人心の架け橋いわて(こころがけ)は、東日本大震災被災地への長期メンタルヘルスケアに、宮城の「からころステーション」、福島の「なごみ」と協働して取り組みます。

東日本大震災から立ち上がろうとしている岩手県沿岸地域。時が経つほどにメンタルヘルスケアが大きな課題になっています。

震災前から精神医療資源の乏しかった岩手県沿岸地域では、震災による喪失体験や地縁・血縁・職縁の分断に由来する新たなメンタルヘルスの需要が生まれています。私たちは精神科医師、精神科専門看護師、臨床心理士、精神保健福祉士などメンタルヘルス領域の多職種のメンバーでチームを組織し、2011年11月から現在に至るまで、毎週金、土曜日に大槌町でのさまざまな支援活動を行っています。

大槌町では、津波により平地にあった町の行政、産業、住居の大半が壊滅的被害を受け、被災時の推計人口15,239人のうち約10分の1の方々が死亡・行方不明となりました。「広域医療過疎地」と呼ばれる岩手県のなかでも医療資源が乏しい地域で、精神科医療の専門施設はなく、専門家に相談することに対するスティグマ(負の烙印)もありました。現在では、5年間にわたる継続的な活動により信頼関係が生まれ、精神科医療に対する偏見が軽減されてきた一方、新たなメンタルヘルスの課題も発生しつつあります。震災ストレス由来のメンタルヘルス不調者への対応は、震災から時間が経つにつれ需要が高まってきています。

地縁・職縁・血縁の分断、再分断、変容

東日本大震災から時間がたつにつれ、被災地では生活環境の変化と高齢化が急速に進み、今後の地域社会のあり方がこれまで以上に問われています。
東日本大震災は個人のみならずコミュニティに甚大な喪失をもたらしました。それは地縁、血縁、職縁といった「縁」の分断です。縁は、目に見えず、世代間で継承され、文化風土に深く関わるもので、小さな規模のコミュニティではこれらの縁がそれぞれ重なりあっています。今回の震災がもたらしたものは、そういった「縁」の横断的かつ縦断的な分断でした。
震災後5年が経過した今、それらの「縁」のカタチは変容してきています。復興事業に伴う故郷の原風景が失われつつあり、「縁」の『再分断』、すなわち復興住宅への移動によるリロケーションストレス、高齢化とさらなる孤独化などが危惧されています。

"Union is Power" 様々な支援団体との架け橋になります

私たち「心の架け橋いわて」に使われている「架け橋」という言葉は、「太平洋の架け橋」になろうとした新渡戸稲造の精神"Union is Powe"に由来しています。災害復興には連携と協働を重んじる「架け橋」を担う役割が必須です。私たちはメンタルヘルス専門家を中心としたプロボノ集団ですが、活動開始当初から「全生活支援」を前提としたメンタルヘルス支援を目指し、専門性の異なる支援団体との連を積極的に行ってきました。行政機関や地域医療機関、教育機関、医学会、国内外のNPO法人、民間企業など、多くの支援団体と連携することで、分断・変容した地縁、血縁、職縁の再生をサポートするべく活動しています。


Yahoo!基金は、本募金のプロジェクトを支援しています。

本募金は、Yahoo!基金2016年度助成プログラムの一環※1で開始されました。
※1 Yahoo!基金2016年度助成プログラムのテーマは「知らせる、つなげる」。Yahoo!基金は、本募金を通じて「活動団体が取り組む社会課題を広くお伝えし、その活動の支援者を増やすこと」を応援しています。

被災地3県メンタルヘルス支援団体連携協働活動の実績(岩手県大槌町では毎週末にさまざまなサロンを開催しています)

・2013年12月15日メイン会場を仙台、サテライト会場を東京、釜石、盛岡、ニューヨーク、オタワ、バンコクとした「東日本大震災長期支援のための国際遠隔連携シンポジウム」を開催しました
・2014年11月9日「ここ・から・なごみ災害復興メンタルヘルス研修」を仙台で開催(サテライト会場:盛岡、東京、大槌)しました。
・2015年3月14日国連防災世界会議パブリックフォーラムに採択され、シンポジウム「大規模災害被災地への長期メンタルヘルス支援」を開催(サテライト会場:盛岡、東京、大槌)しました。

国連防災世界会議パブリックフォーラム「大規模災害被災地への長期メンタルヘルス支援」

・2016年2月28日「ここ・から・なごみ」協働企画「被災地コミュニティにおけるメンタルヘルスケア」を仙台で開催(サテライト会場:盛岡、東京、大槌)しました。
・2017年2月11日には「ここ・から・なごみ」協働シンポジウムを仙台にて開催予定です。
・毎週末にはICTを活用した住民参加型のサロン(音楽、落語、軽運動、染め物、物作り、料理、ICT入門、ヨガ等)を開催しています。
高齢者の居場所作りや世代間交流の場としても地域に貢献しています。

寄付金の使いみち

東日本大震災被災者によりよいメンタルヘルスケアを提供するための活動に使います。
支援者間で事例共有等されることで、適切な対応が取れるようになり、ケアの質が向上します。
具体的な使い道は下記の通りです。
・毎週末に全国から被災地(主として岩手県大槌町)に参集する多職種メンタルヘルス専門家の交通宿泊費
・予防的メンタルヘルス啓発教育サロンの運営費
・支援者間の情報共有や遠隔テレビ会議のための通信費
・福島県「なごみ」、宮城県「からころステーション」との協働シンポジウムや研修会開催費用(会場費、講師謝金、資料印刷費等など)、3団体メンバーの相互交流費用(交通費、通信費など)