• 冬休みのアクティビティ、工作の時間(2018年1月)

  • 概要
  • 活動情報 2018年5月24日 更新

子どもたちの生きる力を育み、心落ち着く居場所を提供し続けるために、学校での授業継続へご支援ください

母国を離れ、長く避難生活をおくる中で学校に通えなかったシリアの子どもたちは学習の遅れが目立ち、放っておけば通学を諦めてしまいます。難民キャンプで暮らす子どもたちの環境はさらに深刻です。戦闘や家族・親戚の死で受けた心のダメージに加え、閉鎖的なキャンプの生活では、本が足りずネットの通信状況も悪いため外部の情報に乏しくなります。

シリアの隣国、ヨルダン北部にあるザアタリ難民キャンプに暮す子どもたちにとって、自分たちの親から垣間みる現実は、決して豊かな、自由なものではありません。国境なき子どもたち(KnK)が5年以上支援事業を継続する中で、夢について語る子どもたちの多くが身近な人々の姿しか参考にできず、将来像を大きく描けなくなっていることを痛感してきました。

勉強する意義を見いだせなくてもおかしくない子どもたちが、何かに向かって生きたいと思えるよう、音楽や演劇、作文の授業に加えてキャリア教育を始めました。

シリア国境から10キロに位置し、5.3平方キロメートルに約8万人の人々が避難生活をおくるザアタリ難民キャンプ
ザアタリ難民キャンプ内の公立学校に通う子どもたち

KnKがザアタリ難民キャンプ、公立学校の中で授業を実施している大きな目標のひとつは、子どもたちが公教育に留まり、学業を全うできるようにすることです。キャンプ内の公立校はヨルダン政府が運営していますが、教員の養成が追いついていません。子どもたちの心のケアまで目を向けられない先生や、体罰に訴える先生もいます。KnKの教員控室には、一方的にしかられて言い分を聞いてもらえなかったり、父親が新しい妻を迎えたなど複雑な家庭の事情を抱えた子が来ては話をし、心を落ちつかせる場所となっています。

子どもたちにとって、親とは別に、話を聞いたり刺激を与えたりする大人の存在は必要です。KnKの授業は彼らの「生きる力」を育むところであり、大切な居場所となっています。

内戦の長期化で財政支援は減り、現在は4、5人しか教員を雇えておらず、2018年秋以降は授業継続の見通しが立っておりません。ぜひご支援をお願いいたします。

新学期が始まり、新しいノートや鉛筆が配られた
1日の様子を書きこんだ生徒のプリント/キャリア教育
キャリア教育の授業で、自分の1日についてクラスメートの前で発表する生徒
日本のマリオネット作家、オレンジパフェさんから寄贈されたくまのハビーブは、子どもたちに大人気。

【シリア難民キャンプ】最新の活動の様子(2018年1月~5月)

1月の冬休みの課外活動の実施を経て、2月から始まった後期・新学期。KnKでは、キャンプ内の学校にて、音楽、演劇、作文といった情操教育の授業を実施しています。学校は2部制になっており、午前中の女子シフトでは鍵盤ハーモニカやリコーダーを使った授業を通して新しい楽器に触れる機会を楽しんだり、男子シフトでは演劇で自分ではない人間を演じることで人の気持ちを考えてみたり、今学期に入ってから、今までに学ばなかったことの数々を経験する時間を提供できています。新学期開始から4月中旬までに、男女計811名のシリア人生徒に約280回の授業を届けることができました。

教員ミーティング
アラビア語のテストに集中

また、子どもたちが自分の将来を考えるためのキャリア教育も実施しています。子どもたちの持つ一人ひとりの夢に向かって、自分たちが「今できること」を考える機会を作っています。自分の生活習慣を見直したり、小さな努力をしてみたり、子どもたちの暮らしと学びへの姿勢を変える手助けにもなっています。精一杯学び、遊びながら、子どもたちが子どもらしくいられるKnKの授業は、子どもたちにとって、安心して自分らしさを出せる大事な時間となっています。

引き続き、シリアの子どもたちが学習意欲を高め、学業を全うできるよう、KnKの教員チームが一丸となりサポートしてまいります。

難民キャンプ内学校からの景色
冬休みの最終日はオープンデーが行われた
国境なき子どもたち(KnK)の授業でおしゃべりする「みつばち」たち。マルハバ!(こんにちは!)

寄付金の使いみち

シリア隣国ヨルダン北部にあるザアタリ難民キャンプ内の学校で、約800人の子どもを対象に、音楽、演劇、作文、キャリア教育の授業を提供します。

・例えば1,000円で100人の子どもたちに授業に必要な文具などの教材を1カ月提供できます。
・例えば4,500円で8人の子どもたちに1カ月授業を提供できます。

■ヨルダン/シリア難民支援(活動報告)

※「かざして募金(ソフトバンク)」で寄付をいただいた場合、上記の記載にかかわらず、当団体の活動全般への寄付となります。