寄付受付開始日:2023/07/28
更新日:2024/09/12
<ミャンマーのクーデターの現状>
2021年2月に発生したクーデターにより、軍事政権下にあるミャンマー。ニュースで取り上げられる機会は減りましたが、情勢が落ち着いたわけではありません。
長引く政情不安により経済は低迷し、人々の生活は日に日に苦しくなっています。軍と対抗勢力との武力衝突により避難生活を余儀なくされたり、焼き討ちによって家を失った人々も多くいます。
医療現場の事態も深刻であり、クーデター発生直後から現在まで、「軍政下の病院では働けない」と国公立病院に勤務する多くの医療者が職務放棄を続けています。
そんな中、多くの子どもたちは経済的な理由や医療環境が原因で、病気があっても治療をちゅうちょしたり治療を諦めたりせざるを得ない状況が2年以上続いています。
<ミャンマーの医療現場の実情>
ミャンマー国内の小児医療の中心を担ってきた国公立の子ども病院では、残った医療スタッフが子どもたちを救うために懸命に治療にあたっていますが、本来の2割程度の医療しか提供できないのが現状です。
このような状況の中、必要な時期に適切な治療が受けられない、必要な手術を受けられない事により、生命の危機にさらされている子どもたちが、ミャンマー国内では多く発生しています。
<ジャパンハートのミャンマーでの活動について>
ジャパンハートではミャンマーにおいて1995年から医療活動を開始した後、2004年からは医療拠点として「ワッチェ慈善病院」を置き、貧しく医療を受けられない人々に医療を無償で届けてきました。治安の安定しない現在も日本人医療者を派遣し、1人でも多くの子どもたちの命を救う活動を行っています。
また、2023年12月に開始された「ミャンマー専門医療プロジェクト」では、日本の先進技術を活用して、ミャンマーの子どもたちの命を救っています。
このプロジェクトは、100人に1人の割合で生まれる心臓病の子どもたちを対象とし、クーデター後医療崩壊を起こしているミャンマーにおいて国際平和に貢献しています。
すでに日本から招いた小児循環器専門医が、現地の医療者と共に2回の手術活動を実施し、29名の子どもたちを治療することができています。
医療者不足や医療レベルの低さ、家族の経済的な問題から、明日を生きたくても適切な治療を受けられない子どもたちへのご支援をなにとぞよろしくお願いいたします。
最新の情報は随時当法人ホームページ、SNSなどをご覧ください。
ジャパンハートの活動を必要としている人々に医療を届ける力になります。ご寄付後、ぜひ【Facebookでシェア】【X(旧 Twitter)でシェア】ボタンからシェアをお願いします。
■領収書の発行について
ジャパンハートは、2011年11月に東京都の認定を受けた「認定NPO法人」です。そのため、当団体へのご寄付は税制上の優遇措置(寄付控除)の対象です。
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いただいた寄付金は、内戦下にあるミャンマーの子どもたちに医療を届けるための医療支援費として大切に活用させていただきます。
【具体例】
・子どもたちに安全な治療を提供するために必要な医療機器(患者モニターや手術器具など)の購入費用
・治療で使用する薬や手術で使用する糸などの医療物資の購入費用
など
"#世界難民の日"
更新日:2024/09/12
クーデターから3年半がたとうとする今もなお、国民の生活はあら ゆる面で厳しくなっています。医療面でも深刻な状況が続いています。かつて多くの国民が頼りにしていた国公立病院は、医療従事者のやむを得ないボイコットなどの影響で、十分な治療が受けられない患者さんがいます。さらに、医療保険制度がないため、多くの人々が治療費を支払えず、治療を諦めざるを得ません。その結果、「病気になったら病院に行く」という日本では当たり前のことが、この国では大きな壁となっています。
私たちが活動しているワッチェ慈善病院には、周辺の治安が悪いにもかかわらず、多くの患者さんが治療を求めて訪れています。周辺地域での巡回診療も含めると、その数は年間9,000人にも上ります。患者さんたちは、絶望の中でワッチェ慈善病院の存在を知り、最後の望みをかけて来るのです。
しかし、患者さんたちは悲壮感を抱いているわけではなく、「やっと治療が受けられる」という安堵感(あんどかん)から、笑顔を見せることが多いです。
3歳のピューピュートゥエちゃんは、ワッチェ病院に救われた1人です。
ピューちゃんは生まれつき腸に病気を持ち、生後2週間で人工肛門の手術を受けましたが、クーデターによる小児病院の閉鎖でその後の治療の道が断たれました。
両親は手術費を捻出するために家畜を売り、なんとか私立病院で2回目の手術を受けさせるも、それ以上の治療継続は困難。そんな中、彼らはワッチェ病院のうわさを聞いてやってきました。どんなに治療がつらくても、ピューちゃんとお母さんは最後の手術に向けて笑顔で頑張っています。
今のミャンマーではまだまだ生存率が低い病気も多く、私たちにはどうしようもできない現実があるのも事実です。
それでも、カンボジアでジャパンハートが小児がんの治療を開始したことで多くの小児がんの子どもたちが救われるようになったように、ミャンマーでもそんな未来をつくるべく模索する日々です。
生まれつき心臓病を持って生まれてくる子どもは、およそ100人に1人と言われています。
しかしミャンマーで子どもの心臓病の専門治療ができるのは、ヤンゴン市内にある病院一つだけです。
そこもクーデター後の医療崩壊や医療者の職務放棄の影響で、危機に瀕しています。
モモさん(14歳)は、肺動脈弁狭窄症(はいどうみゃくべんきょうさくしょう)という心臓病を持って生まれてきました。
ミャンマー北西部の村で生まれ育った彼女は、9歳の時に体調を崩し病院を受診した時に、心臓病があることを知りました。
徐々に友達と同じペースで歩くのが難しくなったり、疲れやすくなっていましたが、両親は経済的な問題や医療状況の悪化から途方に暮れていました。
そうした中で体力の低下に加え、村の状況も悪化し始めます。
村の近くで紛争が起こっても、モモさんはみんなと同じように走れないため、周りの人におぶってもらいながら逃げていたそうです。
「このままだと命が危ない。日本の専門チームが来るからお金は気にせず、とにかく病院に来なさい」と熱心に声を掛けたところ、母娘2人でバスに乗り10時間かけて病院まで来ました。
初めてあった時のモモさんは、ベッドまでの10mほどの距離を歩いただけで、ハアハアと肩で息をしていました。
唇も青白くなっていることから、病気が進行し、少しの距離を歩くことも大変なことは明らかでした。
後日、心臓から肺に向かう血管の狭くなっている部分を拡げる治療が行われました。
術後「唇の色もとても良くなったね」と声を掛けると、モモさんはにっこり。
翌日には、同じように治療を受けた患者さんと楽しそうに話をしながら廊下を歩く彼女の姿がありました。
今のミャンマーの小児医療の現状はとても厳しく、私たちの知らないところで、命を落としてしまう子どもたちがたくさんいます。
私たちにできることには限りがありますが、それでも目の前にやって来てくれた大切な生命 を一つでも多く救いたい、そんな想いで活動しています。
ミャンマーでの活動のアップデート情報として、ミャンマーで臍帯(さいたい)ヘルニアと闘う2歳の男の子アウン・カン・モー君の治療の様子をお伝えいたします。
アウン・カン・モー君は2歳の男の子。クーデター直後の2021年3月にミャンマー北西部で生まれました。
胎児の頃におなかの壁が正常につくられず、へその緒(臍帯(さいたい))の中に腸などの臓器が入り込んだままの状態で生まれる「臍帯(さいたい)ヘルニア」を患っています。本来であれば、生まれてすぐにへその緒の中の臓器を元の位置に戻すための手術を受ける必要がありましたが、情勢に翻弄(ほんろう)され、治療を受けられずにきました。
背景にあるのが、ミャンマーで続く医療者のボイコットです。国公立の医療機関に勤める医療者たちがクーデターへの反対の意思表示として大規模なボイコットを起こし、2年半がたった今も多くの医療機関が機能不全の状態に陥っているのです。
一家が暮らす地域で唯一、小児外科医療に対応していた国公立病院の医師たちもボイコットに加わっていて、病院の手術室は今も閉じられたままです。両親は親戚や知人からお金を借りて私立の病院に行ったこともあるそうですが、1回あたり約3万円という高額な治療費を払い続けることはできず、自宅で経過観察を続けるほかありませんでした。1年以上もそうした状況が続いた後、お母さんが地域の人を通じてジャパンハートのミャンマーでの活動拠点である「ワッチェ慈善病院」について知り、受診してきました。
アウン・カン・モー君が患う「臍帯(さいたい)ヘルニア」は、生まれつきおなかの壁に大きな穴があいていて、その穴から肝臓や腸などの臓器が飛び出している状態を指します。今回の場合は、へその緒の膜が大きな袋のようになって、本来はおなかの中にあるはずの肝臓や腸管の大部分が飛び出していました。そのため、今回の手術では袋のなかの臓器をおなかに戻し、袋を小さく縮めることを目指しました。
手術前は2日間の絶食となり、ぐったりした様子で手術当日を迎えたアウン・カン・モー君。看護師が呼びに来た時もまだ寝ていて、何が起きているのかよく分かっていない表情のまま、お母さんに抱っこされて手術室に入っていきました。
手術が終わったのは、およそ5時間後。ICU=集中治療室に移ったアウン・カン・モー君は、手術前とは打って変わって大きな声で泣き続けていて、お母さんは逆にほっとしたようです。隣に寄り添い、穏やかな口調で声をかけていました。アウン・カン・モー君はその後1週間ほど、ICUで過ごしました。人工呼吸器は必要なく比較的落ち着いた状態でしたが、それまで外に出ていた肝臓や腸管の一部をおなかの中に戻したことで他の臓器にも影響があり、最初の数日間は呼吸が苦しそうでした。
それでも、看護師が中心になって24時間態勢で付き添い、少しずつ回復していったアウン・カン・モー君。数日すると体を起こしてベッドの上で座れるようになり、大好きな豆乳も少しずつ飲めるようになっていきました。約1週間後には点滴も全て外れ、もといた病室へ。手術前から緊張した表情が続いていましたが、少しずつ表情が柔らかくなり、笑顔も見せてくれるようになりました。
クーデター後の混乱のなかで、医療崩壊に陥るミャンマー。
ジャパンハートが活動する「ワッチェ慈善病院」にも各地から患者が殺到しています。今、ミャンマーにはアウン・カン・モー君と同じように治療の機会を待つ子どもが数多くいます。そして、医療機関にたどり着くことすらできず、人知れず命を落としている人も大勢いるはずです。
アウン・カン・モー君のお母さんは次のように話していました。
「今、ミャンマーでは大勢の子どもたちが治療を待っています。私たちもワッチェ慈善病院でジャパンハートに出会っていなければ、今も手術を受けられず、困っていたと思います。病院のスタッフや他の患者さんたちが自分の家族のように私たちのことを見守ってくれているように感じました。本当にありがとうございました」。
治療の機会を待つ子どもたちに医療を届け、1人でも多くの命を救うために。私たちは引き続き活動を続けていきます。
ジャパンハートでは、ミャンマーにて年間約1万件の外来診療および1,500件の手術を無料で実施しています。日本からのボランティアや現地の医療者、スタッフ一丸となって、手術期間中は1日に20~30件もの手術を早朝から深夜まで行っています。
1人でも多くの患者さんに治療を届ける活動に、ぜひご協力をお願いいたします。
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ジャパンハートは、2004年に設立された日本発祥の国際医療ボランティア団体です。「医療の届かないところに医療を届ける」を活動理念に、途上国で子どもの診療・手術などを無償提供、大規模災害発生時の医療チーム派遣を実施。日本国内ではへき地・離島への医療者派遣や小児がんの子どもの外出支援を行っています。
2020年からは、新型コロナウイルス感染症対策として全国75カ所以上のクラスター現場に医療チーム250名以上を派遣。全国700以上の医療・福祉機関へマスク200万枚などの物資寄付、全国600以上の福祉施設への感染予防指導なども継続しています。国際連合UNIATF Award 2020を日本から唯一受賞。
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