寄付受付開始日:2024/01/02
更新日:2024/02/02
2024年1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方で震度7、新潟県中越地方で震度6弱の地震があり、北陸地方を中心に各地で家屋の倒壊や、停電、断水、けがなどの被害が確認されています。
石川県能登地方は、2023年5月にも地震による被害を受け、すでに多くの人が避難所などへ避難しています。今後被害の拡大が予想される中、Civic Forceは2024年1月1日より緊急支援に向けた準備を開始。空飛ぶ捜索医療団ARROWSの一員として、2024年1月2日早朝から病院や避難所などでニーズ調査を行うとともに、緊急支援物資の配布や避難所サポートの活動を実施しています。医療支援や捜索救助のほか、今後は長引くことが予想される避難生活の改善支援や地域の復旧・復興の動きをサポートしていく計画です。
また、引き続き全国各地で豪雨被害が予想される中、他の地域の災害発生や被害状況にも注力しています。皆様のあたたかいご支援をどうかよろしくお願いいたします。
(2024年1月22日 以下追記)
発災から3週間以上が経過しましたが、未だ停電が続く地域が多く、被害はアクセスの悪い奥能登地域全域におよび、まだまだ支援が届いていない地域・地区があります。
「緊急フェーズ」が長引く中、弊団体では、緊急期の医療支援や捜索救助、物資支援を空飛ぶ捜索医療団ARROWSの一員として実施し医療従事者と連携しながら、見えにくい車中泊や在宅避難者の物資ニーズにも応えています。
また、中長期な視点での支援として、外からの支援だけでなく、地域の復旧・復興を牽引(けんいん)する人・団体をサポートする「NPOパートナー協働事業」の展開に向けて調査を行っています。中長期な視点での支援には、資金が十分ではありませんため、目標金額の設定をなくさせていただきました。引き続き、皆様のあたたかいご支援をどうかよろしくお願いいたします。
皆様からいただいたご寄付は、2024年1月発生の地震支援活動に活用させていただきます。詳細は追って「活動報告」欄にてご報告いたします。
・緊急支援チームの被災地への派遣・ニーズ調査
・緊急支援物資の調達・配布を予定(水、食料、衛生用品、感染症対策のアルコールやマスク、寒さ対策等の物資輸送等)
・ボランティアや被災地で活動する地域内外のNPOのサポート(Civc Force独自の復興支援プログラム「NPOパートナー協働事業」等)
・その他被災地のニーズに応じた支援活動 など
●活動報告
※指定寄付のうち、15%を運営費として活用させていただきます。
更新日:2024/02/02
2024年元日に起きた能登半島地震から1カ月がたちました。石川県によれば、2024年1月31日までに県内で238人の死亡が確認され、行方不明の方の捜索も続けられています。未だ断水が続く地域もあり、寒さのなか、「災害関連死」を防ぐ取り組みが喫緊の課題となっています。
Civic Forceは緊急支援プロジェクト「空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"」の一員として、緊急支援活動を開始。能登半島最北端の石川県珠洲市を中心に、行方不明者の捜索・救助、避難所や孤立集落での医療支援活動のサポート、企業と連携した物資配布などを実施しています。また、被災した地域の復旧・復興を中長期的な視点で後押しする独自プログラム「NPOパートナー協働事業」も開始しました。
発災から1カ月の活動報告をまとめた「ニュースレター(PDF)」を発行しました。ぜひご一読ください。
地震発生から3週間がたちました。Civic Forceが参画する空飛ぶ捜索医療団ARROWSは、引き続き能登半島最北端の珠洲市で医療支援活動を行い、合わせて避難所内外での物資支援も続けています。
2024年1月21日は、再開したばかりの銭湯の敷地の一角を借りて、衣類や飲みもの、衛生用品などを配布しました。珠洲市内では発災から3週間がたっても未だ広範囲で断水が続き、多くの人が「洗たくができなくて困っている」と言います。また、厳しい寒さが続く中、「着替えの肌着がなくてつらかった」と喜んで肌着を持っていかれる人も多くいました。
珠洲市沿岸部の銭湯「海浜あみだ湯」は、地震で浴場の天井や配管が破損した上、津波で室内に砂が入るなど甚大な被害を受けましたが、地域の人のためにと修繕を進め、2024年1月19日から営業を再開。再開初日から多くの人が訪れ、銭湯前の道には長蛇の列ができていました。銭湯を利用する人の中には、「発災から一度も風呂に入れなかった」という人も少なくありませんでした。
石川県内の避難者は1.5次避難所や2次避難所も含めて約1万7,600人にのぼるとされますが、珠洲市では避難所だけでなく、壊れかけた家屋や倉庫、ビニールハウスなどの一角で避難生活をおくる人がいます。避難所や被災地の外へ出て行かない理由はさまざまですが、小さな赤ちゃんやペットがいる世帯、心身の障害がある人、感染症になってしまった人、行方不明の家族を探し続けている人など個々にさまざまな事情を抱えています。
在宅や車中泊で避難生活をおくる人々の状況は見えにくく支援を届ける難しさがありますが、本日、物資を取りにきた皆さんと話をしながら、どんな思いでどんな避難生活を送っているのか、何に困っているのか、少しずつ見えてきました。
物資配布を担当したスタッフは、「必要なものを聞いても『私は大丈夫。もっと支援が必要な人がいるから』と遠慮する人もいる。丁寧に話をすることでニーズが見えてくる面もある」と言います。引き続き銭湯の一角で物資配布を続けながら、まだ支援が届いていない、より多くの人へ物資を届けていく計画です。
被災地への物資支援は、政府による「プッシュ型支援」が大規模に展開され、自衛隊などが多くの物資を届けています。プッシュ型とは国が被災した都道府県からの具体的な要請を待たずに必要不可欠と見込まれる物資を調達・輸送する支援ですが、発災から時間がたち一人一人のニーズ・要望に応えるきめ細やかな支援が求められています。
Civic Forceは民間ならではの支援として、能登半島の玄関口である七尾市と珠洲市の2拠点に倉庫を構え、両地域を行き来する物資輸送プロジェクトを開始。珠洲市で活動するスタッフが被災した方々のニーズを把握し、物資管理専門のスタッフがその要望に基づく物資を、できるだけタイムリーに届けられるよう尽力しています。
物資の調達・輸送にあたっては、緊急災害対応アライアンスSEMAをはじめ全国の企業の皆さんと連携しています。倉庫の活用にあたっては両市の地元企業にお世話になっており、輸送は2011年の東日本大震災以来、連携する ハートインターナショナル が荷受けや荷下ろしなどきめ細やかに対応いただいています。
これまでの支援について詳しくはこちら
たくさんの迅速なご支援、本当にありがとうございます。
地震発生から2日目の2024年1月2日、石川県珠洲市で緊急支援活動を開始した私たちのもとに、地元消防の方から行方不明者の救助要請がありました。
「倒壊した家屋の下に人がいる」との情報を聞いて駆けつけたところ、倒れた家屋の柱や家具の隙間に挟まれ、動けなくなっていた高齢の女性が見つかりました。声をかけたところ、確かに応答する声が聞こえ、私たちは地元の消防チームの皆さんと連携して女性を救出。2階の窓から担架で女性を外へ出しました。意識もしっかりしていて、その後、車で数分のところにある指揮所にて、ARROWS医療チームの医師が診察。病院へ搬送しました。
助かったのは、その家に住んでいた71歳の女性。発見・救出を指揮したCivic Forceの黄春源は「手遅れになる前に見つけられて本当に良かった」と話していました。
もう一つの捜索現場では、ARROWSの救助犬が瓦礫の中から1人を発見。残念ながら、すでに息を引き取られていて、ARROWSの医師が死亡を確認、ご遺族の皆様にお伝えする「死亡宣告」を行いました。
大規模な災害を前に、被災した地域は混乱と疲弊、そして悲しみに包まれていますが、行方不明者発見の可能性を信じて、私たちは今日も捜索活動を続けています。
また、各地の避難所で「災害関連死」が増えるのを防ぐため、2024年1月2日から珠洲市内の避難所(中学校)で診療所を開設。心身に不安を抱えている方々の相談に乗り、必要に応じて薬を処方するなど一人一人に寄り添う支援を心がけています。
このほか、Civic Force佐賀事務所では2024年1月3日、佐賀市内の倉庫から簡易トイレや寝袋などの備蓄物資を運び出し、被災した地域へ届ける計画です。
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<主な活動実績>
東日本大震災以降、佐賀や広島のNPO団体と協力して捜索救助や救急医療、空からの支援体制の強化をはかってきました。医師を含む専門家が、より迅速に被災地に入ることで、一人でも多くの命を救い、ニーズにあった支援を届けられるよう尽力しています。
これまでの緊急支援の実績は、以下の通りです。
・2012年7月:九州北部豪雨支援
・2014年8月:広島土砂災害支援
・2015年9月:関東大雨災害支援
・2016年4月:熊本地震支援
・2017年7月:九州北部豪雨支援
・2018年7月:西日本豪雨支援
・2018年9月:北海道胆振東部地震支援
・2019年7月:佐賀豪雨支援
・2019年10月:台風19号支援
・2020年1月:新型コロナウイルス緊急支援
・2020年7月:7月豪雨支援
・2021年7月:熱海土石流支援
<空飛ぶ捜索医療団"ARROWS">
昨今の度重なる自然災害で迅速な緊急支援活動を実現するため、Civic Forceは、2019年12月に空飛ぶ捜索医療団"ARROWS"に参画。その矢先に起きた新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、医療機関や福祉施設にマスクや医療資機材、トレーラー・テントを提供し、最前線で戦う人々をサポートしてきました。
このプロジェクトでは領収書の発行をおこなっておりません。
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