寄付受付開始日:2018/01/16
更新日:2025/01/23
さまざまな家庭の事情により、家族と離れ、施設や里親家庭などで生活する子どもたちがいます。
そのひとつが児童養護施設。現在、全国約600カ所の施設で、およそ23,000人の子どもたちが生活しています。施設は子どもたちの家であり、多くの仲間と共に親がわりでもある施設の職員に見守られながら子どもたちは成長します。
施設を巣立った若者たちを待ち受ける厳しい現実
令和4年度には、1,697人の児童養護施設の子どもが高等学校を卒業し、そのうち51.6%(875人)が就職し、38.9%(659人)が大学・専門学校などに進学しています。4年前と比べて進学率は7%以上増加しましたが、全国の高等学校卒業児の進学率は77.2%となっており、大きな差があります。(こども家庭庁「社会的養育の推進に向けて」令和7年1月より)
また、進学しても、学費や生活費をアルバイト収入などで工面したり、貯金を取り崩して工面したり、奨学金を利用する若者たちが多いのが現状です。
一方、高校卒業直後に正社員就労した若者も、22.4%が3カ月以内に、37.6%が1年3カ月以内に離職するというデータ(※1)もあり、全高校卒業者の同離職率17.4%(※2)と比べると、大きな差があります。
(※1)ブリッジフォースマイル 「全国児童養護施設退所者トラッキング調査2023結果概要」2024年11月より
(※2)厚労省「新規学校卒業就職者の在職期間別離職状況」より
自立をめざす若者たちを支える支援の輪
このように、施設退所後に自活して生きていく中では、家族や親族を頼ることができず、適切な支援にもつながれず、困難な状況を抱えることがあります。そのため、児童養護施設では、入所中から、退所後の生活を見据えた訓練や、退所後も相談支援や就労支援を実施しています。また退所者への支援は施設だけでなく、NPO法人などさまざまな団体によって取り組まれています。
支援の輪を継続して続けるために
しかし、それぞれの施設や団体だけでは、継続的に支援していくことは難しいなど、課題も多くあります。そこで、赤い羽根福祉基金の助成事業によって、支援者同士の輪を広げ、子どもたちに必要な新たな支援を作り上げていく取り組みを進めています。
皆さまからのご寄付は、「児童養護施設などを退所した子どもたちの自立支援」として役立てさせていただきます。
たとえば…
○就職活動を応援
児童養護施設等を退所して、進学しながらアルバイトで生計を立てている人たちには、就職活動の費用は大変な負担となります。
そこで、就職活動に必要なスーツや靴、かばん等の購入費、旅費、運転免許等の資格取得費、就職活動時の生活費などを支援します。
○就職に必要な資格の取得を応援
児童養護施設等退所後に、大学や専門学校等で学ぶ若者の未来を支援するため、就職に必要な資格取得にかかる費用を支援します。
たとえば、資格取得に必要な備品費、教科書・書籍購入費、実習費、受験費(模試受験料や試験対策講座受講費など受験準備費を含む)、実習・受験に係る交通費等を支援します。
○再就職に向けた支援
就職してもさまざまな理由で継続が難しいケースが多々あります。施設を退所してしまうと、頼れる家族や信頼して相談できる相手がいない場合、悩みを抱えたまま社会的に孤立し、生活が困難となってしまい、再就職も困難になりがちです。
そこで、孤独な若者に寄り添って相談や再就職の支援を行うための経費や、若者自身の再就職活動を支えます。
赤い羽根福祉基金では、このほかにも「児童養護施設などを退所した子どもたちの自立支援」のための活動を応援していきます。ぜひ皆様のご支援をお願いします。
【赤い羽根福祉基金とは】
赤い羽根福祉基金では、本プロジェクト以外にも、既存の制度や施策では対応できない社会課題解決のためのさまざまな活動を、積極的に応援しています。
赤い羽根福祉基金ホームページ
これまでの助成事例も上記サイトからご覧いただけます。
"#educationsupport"
更新日:2025/01/23
社会的養護とは、保護者のない児童や、保護者に養育させることが適当でない児童を、公的責任で社会的に養育し、保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行うことです。
「全国退所児童等支援事業連絡会」が平成28年度に実施した調査では、児童養護施設をはじめとする社会的養護施設の9割を超える施設が、退所した子どもや若者たちへの電話やメール、SNSや自宅訪問などによる相談を行っています。一方で、施設を退所して3年が経過すると、転居などによって連絡が取れなくなる児童が3割にも上ることが明らかになっています。
また、社会的養護施設では、現在施設にいる子どもたちへの養育や支援をするなかで、退所者へ継続的に支援する体制の確保が困難であること、退所者の支援を行うNPOなどの団体では、施設や里親などの社会的養護の関係者との連携が難しいなどの課題も明らかになりました。
この実態把握を踏まえ、中央共同募金会では2018年度から、児童養護施設や自立援助ホームなどの支援団体と連携し、「盛和塾」の皆さまからのご寄付を原資として、児童養護施設等を退所した若者が、社会人として自立していけるよう支援する、「赤い羽根福祉基金 盛和塾 社会人定着応援プログラム」をスタートしています。
「赤い羽根福祉基金 盛和塾 社会人定着応援プログラム」概要
「赤い羽根福祉基金 盛和塾 社会人定着応援プログラム」報告(PDF)
ひとりでも多くの、児童養護施設の退所者が、自らの未来に希望を抱きつつ、社会人として生きがいを感じながら生活していけるよう継続支援していくために、皆様からのご寄付が必要です。
【盛和塾 社会人定着応援プログラムのご報告】
<助成を受けた学生から寄付者の方へのメッセージ>
〇大学4年生
就職活動期間は「社会的に大人になる」覚悟を持ち、将来設計を考えて活動してまいりました。その際、経済的・精神的に苦しくなることも多かったです。
特に、就職活動に力を入れたことによる収入の減少が苦しかったことを覚えています。就職活動が終わった現在でも、新生活を始める費用に不安を抱いていました。そんな際、皆さまに応援していただき、とても感謝しています。今後は社会人として、世界に羽ばたける人材となることを誓います。そして、いつの日か私も皆さまの一員として他者を応援できる人材となりたいと思います。
〇専門学校3年生
金銭的に余裕ができたことで、心にも余裕ができ、前向きに自分の将来に向けて歩むことができました。寄付してくださった人たちを忘れず、大きな壁にぶつかっても「応援してくれている人がいる」という気持ちで精進していきたいと思います。
〇大学4年生
自分に自信がなくなることもありましたが、たくさんの方々に応援していただいているという証は、私にとってとても大きな支えになりました。金銭面のサポートと共に大きな勇気をくださりありがとうございました。
<助成を受けた学生から寄付者の方へのメッセージ>
〇大学2年生
(養護教諭第一種免許状 取得)
私たちの資格取得のために、あたたかい支援をしていただきありがとうございます。夢に向けて勉学に励む中で、経済面で挫折することが多かったように思います。しかし、支援のおかげで支えられていることを実感し、夢を諦めたくないなと思いました。心から感謝しています。
〇大学3年生
(児童指導員、保育士資格 取得)
施設を退所し、一人暮らしでの大変さを感じている中、このような支援をいただき、本当に感謝しています。
何を挑戦するにも経済的問題がストレスになることが多いですが、応援してくださる方がいるという恵まれたこの環境に感謝を伝えたいです。諦めずに自分の夢を叶えたいと思います。
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赤い羽根福祉基金は、1947年から続く日本最大の募金運動である「赤い羽根共同募金」を推進する中央共同募金会が設立しました。
赤い羽根共同募金は、毎年全国で5万5千件を超える助成を実施して、地域の課題を解決する活動に取り組んでいます。
このノウハウを生かし、わが国で現在増加する社会課題に対して先駆的、広域的な活動に取り組む団体を支援し、社会を変える運動を起こしていくのが、赤い羽根福祉基金です。
赤い羽根福祉基金にご寄付いただくことは、社会に貢献する土台づくりを支援する活動です。
このプロジェクトでは領収書の発行をおこなっておりません。
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