寄付受付開始日:2023/10/13
更新日:2024/09/17
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック以降、これまで潜在的にありながらも見過ごされていたジェンダーに関するさまざまな課題が顕在化。雇用情勢の悪化による経済的困窮や、ドメスティック・バイオレンス(DV)、若年妊娠など、日本の女の子や若年女性たちが直面するリスクは多岐にわたっています。なかでも、周囲に自身の悩みや問題を相談できずにいる女の子たちはさらに深刻な状況に置かれています。
このプロジェクトでは、女の子の権利推進とエンパワーメントに注力してきたプランの豊富な知見を活かし、社会や家庭から孤立し生きづらさを抱えている日本の女の子と若年女性を支援します。
女の子のための居場所「わたカフェ」(東京都豊島区池袋)の提供や全国からアクセスできるチャット相談を通じ、専門知識を備えた社会福祉士・精神保健福祉士、臨床心理士、助産師が彼女たち一人ひとりの声に耳を傾け寄り添いながら、前向きな人生を歩めるよう後押しします。また、行政や市民社会への啓発活動も行い、女の子や若年女性を取り巻く現状や課題についての理解と環境整備を促進します。
「女の子のための居場所・相談」プロジェクトの活動のために大切に活用させていただきます。
活動内容
・東京都豊島区池袋での女の子のための居場所「わたカフェ」の運営・有資格者※による専門相談
・「わたカフェ」利用者を対象とした生理用品や食料などの物資支給・情報提供
・有資格者によるチャット相談の提供
・東京都豊島区および周辺市区の行政、市民への啓発活動
※有資格者:社会福祉士・精神保健福祉士、臨床心理士、助産師
対象者
日本国内の15歳から24歳までの女の子と若年女性、行政、市民など
「女の子のための居場所・相談」プロジェクト
「わたカフェ」
更新日:2024/09/17
2024年8月7日に東京・池袋にてプランの国内支援グループが開催した報告会には、日ごろから女の子や若年女性への支援に携わる自治体関係者、民生委員、NPOスタッフ、約50名が参加。各界で女性支援に取り組んでいるゲストによる報告やディスカッションに熱心に聴き入りました。
報告会の様子はこちらの動画でご覧いただけます。
行政、企業、アカデミア、「わたカフェ」—異なる立場から女性支援について発信
豊島区長・高際みゆき氏、西武信用金庫理事長・髙橋一朗氏、法政大学現代福祉学部助教・岩田千亜紀氏をお迎えして、日ごろ取り組まれている女性支援についてお話しいただきました。
多業界が連携して女の子を支援できる社会へ
続くパネルディスカッションでは、ご活躍の場がそれぞれ異なるお三方に、「女の子や女性はどんな存在か」「さまざまな業界、業種の人々が連携して社会全体で女の子を支えていくためには」「その際、留意されたこと」というテーマでお話しいただきました。
パネルディスカッションの要約、報告会参加者の声は、公式ウェブサイトでご紹介しています。ぜひお読みください。
公式ウェブサイト
わたカフェ
国内支援事業の一環として、コロナ禍の最中の2020年8月に東京・池袋にオープンさせた、女の子と若年女性のための居場所「わたカフェ」では、生きづらさを抱える女の子たちを支援するために、これまでさまざまな取り組みを行ってきました。このたび、そこで得た知見や培ったノウハウを一冊の報告書にまとめました。
現場だからこそ見える「女の子の不安や生きづらさ」を可視化した一冊
雇用・賃金の男女格差、家庭や社会における性別役割分担、ジェンダーに基づく暴力……。家庭や社会に余裕がなくなるなか、女の子や若年女性は、こうした問題を一人で抱え込まなくてはならないケースが増えています。
そんななか、「わたカフェ」では、女の子たちに安心して過ごせる居場所を提供し、社会福祉士や臨床心理士、助産師らがさまざまな悩みの相談に乗ることで、前向きに人生を切り拓けるようサポートをしています。
報告書では、日々現場で女の子たちに向き合ってきたスタッフが、以下のようにさまざまな角度から、女の子の生きづらさや、それに寄り添うノウハウについて掘り下げています。
報告書の主な内容
「女の子・若年女性の生きづらさ~約260人のデータから」
「居場所・相談員に期待すること~「わたカフェ」を利用した女の子の声から」
「居場所スタッフ座談会~女の子に信頼してもらうために必要なこと・姿勢」
「専門家の視点から~自己責任論ではなく、女の子の問題の可視化と理解を」
「居場所運営のTips集」
理解を深める一歩に
日本国内の若者や子どもたち、特に女の子の貧困や生きづらさはなかなか可視化されていません。ともすると、自己責任論により追い詰められてしまうケースもあります。
まずは、彼女たちの抱える問題の背景や経緯、思いへの理解を広めることが大切であると、プランや「わたカフェ」のスタッフは考えています。
報告書は、居場所・相談事業に関わる方々に活用いただくことを目的に発行されましたが、ぜひ一般の皆さまにも、この冊子を通じて理解を深めていただければと思います。
日本の女の子への支援報告書は、こちらからご覧ください。
わたカフェ
パイロット期間を経てプロジェクトが本格稼働した今期は、居場所や心のよりどころを必要としている女の子たちに「わたカフェ」や「チャット相談」の存在を知ってもらい、利用につなげる取り組みに注力しました。2022年7月から2023年6月までの1年間で、「わたカフェ」を1,457人、「チャット相談」を1,462人が利用し、半数以上が複数回利用するなど、女の子たちの「安心できる居場所」として定着しつつあります。
利用者のなかにはスタッフに自身の悩みを吐露する女の子もいます。ひとり一人の声に耳を傾け、できることを一緒に考え、寄り添うことを中心にした支援を続けています。
利用者の声:Aさん(25歳、「わたカフェ」の利用者)
「わたカフェを知る前は、図書館とファミレスが居場所でした。家にいると病んで落ち込むので外に出ますが、図書館やファミレスでいると寝てしまうことが多く、男の人も出入りする場所なのでいつも緊張していました。わたカフェは、変な言い方ですが安心して寝ていられる場所。わたカフェにきてコンディションを整えるのがこの一年のルーティンでした。この場所がなければ、これから進む道も開かれなかったと思います。
一番役に立ったのは、助産師講座を受けたとき、生理の話ができたこと。自分の生理のことを改めて話す機会なんてなかったけれど、立ち止まって話してみることで大切さを実感しました。婦人科受診をすすめてもらって漢方を飲むようになり、とても楽になりました」
活動の成果(2022年7月から2023年6月までの1年間)
■15歳から24歳の女の子が安心して過ごせる居場所の提供
・利用者数(1,457人)
・軽食の提供(690食)
・生活応援品の提供(285セット)
■有資格者による専門相談の提供
・「わたカフェ」での専門相談利用数(741回)
・女の子のためのチャット相談利用数(1,462回)
■東京都豊島区および周辺市区の行政、市民への啓発活動
・支援団体・行政職員の視察受入れ(42名)
・支援者・市民向け講座の実施(22名)
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国際NGOプラン・インターナショナルは、誰もが平等で公正な世界を実現するために、子どもや若者、さまざまなステークホルダーとともに活動しています。子どもや女の子たちが直面している不平等を生む原因を明らかにし、その解決にむけ取り組んでいます。子どもたちが生まれてから大人になるまで寄り添い、自らの力で困難や逆境を乗り越えることができるよう支援します。
このプロジェクトでは領収書の発行をおこなっておりません。
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