女の子が差別なく学べるように
「ジェンダー平等推進のための教育」プロジェクト

寄付受付開始日:2023/07/27

  • 領収書なし
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ネパール「ジェンダー平等推進のための教育」プロジェクトへのご協力をお願いします。

公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン

プロジェクト概要

更新日:2024/06/27

複数の差別に直面しているネパールの少数民族の女の子が差別なく学べる環境と仕組みを作るために、寄付募集を開始しました。

ネパールのマデシ州は、経済・社会の両面で発展から取り残された地域で、「排除されたグループ」と呼ばれる少数民族マデシの人々が多く暮らしています。特にマデシの女性は、少数民族への差別、ジェンダーやカーストに基づく差別など、複数の差別に直面しています。

対象地域の子どもたち

マデシ州の女性の識字率は47.7%に留まり(男性は74.0%)[*1]、早すぎる結婚(児童婚)や結婚持参金(ダウリー)の問題も顕著です。対象地域の子どもたちは年齢に応じた学年に通うことが全国と比べて少なく、教育を受ける女の子の割合は男の子より低い傾向にあります[*2]。小中学校の多くは女子トイレがないなど学習環境が劣悪で、中途退学や留年の多さも課題です。

このプロジェクトでは、幼稚園併設の小中学校24校を対象に、女の子や障害のある子どもに配慮した教室や衛生設備の建設・修繕を行い、ジェンダーや障害に関する教師の能力強化に取り組みます。また、若者クラブによる啓発活動を通して、ジェンダー平等や子どもの保護に関する知識を普及します。

劣化が進み危険な教室

[*1]CBS(2020).Nepal Multiple Indicator Cluster Survey 2019,survey findings report.
[*2]MoEST(2020).Nepal:Flash I Report 2076(2019-2020).

※このプロジェクトは、外務省(NGO連携無償資金協力)の支援のもと実施しています。

寄付金の使いみち

ネパールでの「ジェンダー平等推進のための教育」プロジェクトの活動のために大切に活用させていただきます。

活動実施地域
ネパール マデシ州ダヌシャ郡

活動内容(支援策)
・幼稚園併設の小中学校での学習環境の整備(14校で教室の整備、16校で水衛生設備の整備、6校で月経時の女の子のための休憩室の設置など)
・児童図書や教材の支給(12校)
・ジェンダー平等に関する教師トレーニング(教師144人)
・学習継続に困難を抱える子どものための補助授業の実施(延べ1,800人対象)
・貧困世帯の子どもたちへの学用品の支給(480人)
・衛生管理やジェンダー平等に関するオリエンテーション(24校)
・若者クラブによる啓発活動(ポスター作成、壁画ペイント、ラジオ放送、SNS発信など)

対象者
・対象校の子ども1万3,828人、教師384人、保護者や政府職員など503人、
・地域住民約3万人

「ジェンダー平等推進のための教育」プロジェクト

活動情報

更新日:2025/03/06

地域住民の意識の変化で特に女の子の就学が以前より奨励されるように。教育に対する地域の協力体制も強化され、ジェンダーに基づく差別のない学習環境が促進されています(2025年3月6日更新)

学校継続に困難を抱える子どものための補習授業

プロジェクト1年目は、教師に対する、ジェンダー平等と障害に配慮した教授法のトレーニングを実施し、幼稚園から小学校高学年までの教師93人が参加しました。

児童の学習評価に関する教師トレーニング

トレーニングでは、教育現場でのジェンダーバイアスを排除することや、障害のある子どもに配慮した学習環境を整備することに焦点を当てました。教師たちは、グループワークを通じて、ジェンダー平等をどう授業に取り入れるか、障害のある子どもをどのように支援するかなどについて、積極的に意見交換を行いました。これにより、地域全体で質の高い教育を提供するための基盤が強化されつつあります。

トレーニングを受けた教師が地域の素材を活用して作成した低コスト教材

また、若者ボランティアによる学校に通っていない子どもの特定と就学促進の活動も実施。戸別訪問や地域での啓発活動を通じて、607人の不就学児童が特定され、そのうち320人(48.1%)が新たに公立・私立・宗教学校などさまざまな教育機関に入学することができました。

若者ボランティアの積極的な活動を通じて、地域住民の意識も変化し、特に女の子の就学が以前よりも奨励されるようになりました。教育に対する地域での協力体制が強化され、ジェンダーに基づく差別のない学習環境が促進されています。今後も、地域全体で協力しながら、誰もが平等に教育を受けられる社会の実現を目指していきます。

学校に通っていない子どもの家を訪問し、就学を呼びかける若者ボランティア

2024年度主な支援内容と対象
幼稚園併設の小中学校での学習環境の整備
・教室の建設・修繕(2校8教室、女の子396人・男の子416人)
・トイレ、手洗い場、給水設備の建設・修繕(4校、女の子1,219人・男の子1,259人)
・月経衛生管理スペース(2校、女の子529人)とごみ処理スペースの設置(12校、女の子2,987人・男の子2,977人)
・教室備品の支給および学習コーナーの設置(15校、女の子1,280人・男の子1,381人)
・学校施設の維持管理トレーニングの実施(女性11人・男性29人)

教師の能力強化
・ジェンダー平等に関する教師トレーニングの実施(女性34人、男性59人)
・児童中心型の教授法に関する教師トレーニングの実施(女性36人、男性6人)
・児童の学習評価に関する教師トレーニングの実施(女性36人、男性10人)

地域主体の教育支援体制の構築
・学習継続に困難を抱える子どものための補助授業の実施(女の子915人、男の子484人)
・補助授業の指導者に対するトレーニングの実施(女性57人、男性15人)
・衛生管理トレーニングの実施(女性17人、男性28人)

若者クラブによる啓発活動
・国際デーの啓発活動の実施(女の子2,645人、男の子2,694人)
・女の子のためのサッカー大会の実施(女の子176人)
・戸別訪問を通じた不就学児童の就学促進により入学した児童(320人(その内女の子166人))

地方教育行政におけるジェンダー主流化促進
・学校改善計画(SIP)改訂ワークショップの実施(女性310人、男性328人)
・学校改善計画(SIP)にジェンダー平等やインクルージョン、子どもの保護に関する活動計画を含めた学校(23校)
・地方行政と地域住民、保護者による共同モニタリングの実施(女性3人、男性8人)
・関係者の連携・協働体制構築ワークショップの実施(女性28人、男性96人)

公式ウェブサイトでは、プジャさん(14歳、8年生)とアミティさん(プランと連携している地元NGOのスタッフ)の声をご紹介しています。ぜひお読みください。

世界月経衛生デーのスピーチコンテストで女の子の権利を訴える女子児童

立ち上がれ、ネパールの女の子たち!(2024年6月27日更新)

All Girls Standing Strong!(立ち上がれ、女の子たち!)

このプロジェクトを実施しているマデシ州は、貧困やジェンダー不平等、教育へのアクセス不足などの課題が多く、特に女の子や障害のある子どもたちの教育環境の改善が急務です。

マデシ州で女子教育を妨げている3つの課題
1.劣悪な学習環境
多くの学校で教室や机、椅子、トイレなどが不足しており、安全性や衛生面に問題があります。トイレの不足により、女の子たちは生理の期間中、学校を休みがちになります。

2.教師の知識・技能不足
教師たちに、子どもに合った教え方やジェンダー平等についての知識が不足しています。教育の質の低さが、留年や中途退学が多くなる一因となっています。

3.ジェンダー平等を阻む社会規範・慣習
ジェンダーに基づく偏見や差別が根強く残っているため、男の子の教育が優先され、女の子は早く結婚することが期待されています。結婚後は家事や育児に専念するよう、家族や親せき、近所の人々などから圧力がかかり、女の子の不就学・中途退学の原因となっています。

子どもたちが安心して学べるよう老朽化した校舎を修繕・新設
これまでに、小学校1校に新しい4教室を建設し、別の1校で老朽化していた4教室を修繕しました。また、小学校4校で男女別トイレや手洗い場、給水設備を整備しました。これにより、約320人の子どもたちが安全で衛生的な環境で学ぶことができるようになりました。

点字ブロックと手すりがついた新しいトイレ
新しく建設された2階建て校舎の4教室

教師や保護者の能力を高めるトレーニングを実施
ジェンダー平等やインクルーシブ教育に関するトレーニングを通じ、教師たちは子ども中心型の教育方法やジェンダー平等の推進方法を学び、質の高い授業を行えるようになってきています。また、地域の保護者や学校運営委員会もトレーニングに参加し、教育に対する地域全体の理解が深まり協力体制が強化されました。

身近な素材を用いた教材づくり

「スポーツは男の子だけのもの?」固定観念を変える女子サッカー大会を開催!
ジェンダー平等を推進するため、地域でさまざまなイベントを開催しました。2024年5月には、この地域で初の女子サッカー大会を実施し、8校から176人の女の子が参加しました。試合は一週間にわたって行われ、選手たちは自主的な練習の成果を発揮しました。市長や教育行政担当官、保護者、地域の人々も応援に駆けつけ、大盛況でした。

この大会は、「スポーツが男の子だけのもの」という地域に根強くある固定観念を変え、女の子たちの主体性を育むだけでなく、地域全体でもジェンダー平等を支援する気運が高まりました。

地域の大声援を受ける女子選手たち

持続可能なよりよい教育環境づくりにむけて
これまでに学習環境の改善や教師の能力強化など、さまざまな成果をもたらすことができた一方、女の子の社会進出に対する地域社会の懸念はいまだ根強く、早すぎる結婚を断れない女の子も多いなど、まだ多くの課題が残されています。地域全体で協力し、ジェンダー平等と質の高い教育を推進し続けることが重要です。今後も、子どもたちの未来を明るいものにするために、持続可能なよりよい教育環境づくりに取り組んでいきます。

立ち上がれ、ネパールの女の子たち!~ジェンダー平等推進のための教育プロジェクト~

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寄付人数
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プロジェクトオーナー

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公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン

国際NGOプラン・インターナショナルは、誰もが平等で公正な世界を実現するために、子どもや若者、さまざまなステークホルダーとともに世界80カ国以上で活動しています。子どもや女の子たちが直面している不平等を生む原因を明らかにし、その解決にむけ取り組んでいます。子どもたちが生まれてから大人になるまで寄り添い、自らの力で困難や逆境を乗り越えることができるよう支援します。

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