差別を乗り越えともに学ぶ
「障害のある子どもの教育支援」プロジェクト

寄付受付開始日:2022/11/29

  • 領収書なし
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差別を乗り越えともに学ぶ「障害のある子どもの教育支援」プロジェクトへのご協力をお願いします。

公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン

プロジェクト概要

更新日:2023/12/15

障害のある子どもたちが社会で居場所を得て、質の高い教育を受けられるように。「障害のある子どもの教育支援」プロジェクトへのご寄付をお願いします。

トーゴでは、障害があることを恥と考える文化が根強く残っており、障害のある子どもは家庭内に隠されたり、地域でいじめの対象となったりしがちです。加えて、学校の設備は十分整っておらず、障害のある子どもたちへの教授法も導入されていません。

こうした状況から、障害のある子どもの多くは一度も学校に通うことなく、教育を受ける機会を奪われています。そのため、多様性を尊重する「インクルーシブ教育(※)」の普及が必要とされています。

(※)インクルーシブ教育:障害の有無や貧富の差、都市や農村など居住地による区別なく、すべての子どもが分け隔てなく学べる環境のこと

対象地域の子どもたち

このプロジェクトでは、小学校の教室やトイレ、給水設備の整備、スロープの設置などによる学習環境の改善を図るとともに、教師・保護者へのトレーニング、地域での意識啓発を通じて、障害のある子どもたちが社会で居場所を得て、質の高い教育を受けられるようになることを目指します。

※本プロジェクトは、2018年7月~2021年6月に中央州モー県で実施した活動内容を踏襲して実施します。これまでの経験とノウハウをいかして、同県での活動の定着を図るとともに、実施地域をカーラ州バサール県に広げ、さらなるインクルーシブ教育の普及を目指します。

点字に関するトレーニングを受ける教師

寄付金の使いみち

対象校の子ども、教師、保護者、地域住民に対して
●小学校での学習環境の整備(7校で教室・トイレ・給水設備の整備、16校でスロープ設置)
●小学校でのインクルーシブ教育の促進(教師に多様性を尊重する教育や点字・手話に関する研修を実施、50校に障害のある子どものための教材支給)
●障害のある子どもへの支援(35の子どもクラブ設置、100人に義足・義肢などの補助器具支援)
●障害のある子どもをもつ保護者への支援(50の父親・母親クラブの設置、収入向上支援)
●地域における意識啓発(ラジオ、20村で啓発イベント)
●市民社会団体の育成と政府への働きかけ(連携する地元NPOや政府対象の講座や研修)

※本プロジェクトでは、身体に障害のある子どもたちを対象としています。

「障害のある子どもの教育支援」プロジェクト

活動情報

更新日:2023/12/15

2022年3月からトーゴで実施している「障害のある子どもの教育支援」プロジェクト。現在までの活動をご報告します。(2023年12月15日更新)

建設工事終了後の落成式に参加する子どもたち

2つの小学校で、新しい教室と男女別トイレ、井戸(給水設備)を建設し、障害のある子どもが安心して学べる環境を整備しました。トイレの入口にはスロープを設置し、車椅子で使用できる広い個室も備えています。

完成した教室の外観

また、教師100人にインクルーシブ教育に関する知識や手法、手話・点字のスキルを学ぶトレーニングを実施し、障害のある子どもを受け入れる体制を構築しました。さらに、住民からなる障害支援ボランティア100人および収入向上ボランティア40人にトレーニングを実施。ボランティアたちが中心となり、障害のある子どもの保護者を支えるための「父親・母親クラブ」の活動や収入向上支援、地域でインクルーシブ教育を促進するための対話型の啓発セッションを実施しました。

今後もボランティアが中心となり、障害のある子どもとその保護者を地域全体で支えながら、インクルーシブ教育を促進していきます。

トレーニングを受けた収入向上ボランティア

現地の声:ジャフィさん、障害支援ボランティア
「父親・母親クラブのメンバーに、障害についての正しい知識や、障害のある子どもを支援するための方法を伝えてきました。これまで、障害のある子どもを学校に通わせていなかった保護者が子どもを学校に通わせ始めるなど、彼らの意識と行動が確実に変わってきています。

また、住民への啓発セッションも行い、障害のある子どもへの理解とサポートを得られるよう働きかけました。今では、障害のある子どもをからかう人はいなくなりました。障害のある子どもと障害のない子どもが仲良く遊ぶ姿が見られるようになったのは、大きな成果です」

現地の声:アサナさん、11歳、障害のある女の子(アコナさんの娘)
「私の足は変形しているので、以前はクラスメートに笑われていました。このプロジェクトで支給していただいた補助器具のおかげで、両足が矯正され、とても動きやすくなりました。本当にありがとうございます」

現地の声:アコナさん、前述のアサナさんの母親
「村の人たちに変形している娘の両足を笑われ、つらい思いをしてきました。このプロジェクトのおかげで、補助器具を使って、娘の足を矯正することができるようになりました。娘は前よりも動きやすくなったようです。補助器具を正しくつける方法やメンテナンス方法も教えていただいたので、これからも娘が補助器具を使いながら快適に過ごせるよう、サポートしていきたいです。ご支援いただき、心から感謝いたします」

現地の声:アフォナさん、障害のあるコモウさんの母親
「補助器具を支給していただいたおかげで、息子は楽に動けるようになりました。今では、2キロ歩いて幼稚園に通っています。幼稚園では友だちと元気いっぱいに遊んでいます。プラン・インターナショナルが掲げる『社会から排除されがちな障害のある子どもを支援する』という考えに感銘をうけています」

現地の声:アンティさん、障害のあるワシミムさんの母親
「車椅子を支給していただいたおかげで、息子は行きたいところに自分で行けるようになり、近所の人たちと積極的に交流できるようになりました。息子の生活を改善してくださり、本当にありがとうございました」

子どもの身体に合わせて補助器具を製作

2022年3月~2023年6月主な活動の成果
活動地域:中央州モー県、カーラ州バサール県
・小学校の教室・トイレ・井戸の建設、備品の支給(2校、児童1,134人:うち障害のある児童23人)
・村落教育委員会に対する学校施設の維持管理トレーニングの実施(女性8人:うち障害のある女性1人、男性25人)
・障害のある子どもへの補助器具の支給とリハビリ支援(女の子66人、男の子81人)
・簡易手洗い装置および液体石けんなどの衛生キットの支給(対象60校)
・教師に対するインクルーシブ教育、手話と点字に関するトレーニングの実施(女性20人、男性80人)
・巡回教師に対するトレーニングと活動支援(女性1人、男性3人)
・障害支援ボランティアに対するトレーニングの実施(女性65人、男性35人:うち障害のある人2人)
・収入向上ボランティアに対するトレーニングの実施(女性31人、男性9人)
・住民に対する対話型の啓発セッションの実施(女性92人、男性124人)
・父親・母親クラブの設立とトレーニングの実施(女性999人:うち障害のある人30人、男性880人:うち障害のある人25人)
・政府関係者や市民団体とのワークショップや会合の開催(女性52人、男性154人)
・「国際障害者デー」に合わせた啓発イベントの開催(女性3万6,838人、男性3万6,553人)

完成した井戸の水を使う子どもたち

【経過報告】トーゴ「障害のある子どもの教育支援」プロジェクト

プロジェクト開始から1年経過。「障害支援ボランティア」や「父親・母親クラブ」のメンバーなど、地域におけるインクルーシブ教育の普及をリードできる人材が育っています(2023年8月21日更新)

障害のある子どもを持つ多くの保護者は、偏見や差別を恐れ、子どもを家に閉じ込め、保護者自身も地域社会に参加できずに肩身の狭い思いをしています。そのため、地域の保護者同士が互いに助け合えるよう、「父親・母親クラブ」を設立。これまでに50のコミュニティで、障害のある子どもの親たちを含む1,879人の保護者が参加し、障害に関する正しい知識やインクルーシブ教育について学びました(参加者の半数以上が女性)。

「父親・母親クラブ」は定期的に集会を持ち、日々の悩みを話し合ったり、子育てについて学び合ったりしています。また、クラブメンバーが障害のある子どもの家庭を訪問し、地域社会に溶け込めるよう後押ししています。

啓発メッセージ入りTシャツを着た子どもたち

「障害支援ボランティア」が啓発活動をリード
障害のある子どもの支援に関心がある住民100人(女性65人)を障害支援ボランティアとして選定し、インクルーシブ教育の促進、障害のある子どもを支えるコミュニティの支援体制づくり、リハビリテーションなどのテーマについてのトレーニングを実施しました。トレーニングを受けた障害支援ボランティアは、プランや地元NPOの指導のもと、障害のある子どもの家庭を訪問し、就学支援やリハビリテーションを行うとともに、住民向けの啓発セッションをリードする役割を担っています。

地域で障害に対する差別をなくし、インクルーシブ教育を促進するためには、広く情報発信をすることが重要です。そのため、10コミュニティを車で巡回しながら、スピーカーを通して7万3,371人(女性3万6,838人)にインクルーシブ教育の重要性について伝えました。その後、各コミュニティで、障害支援ボランティアが中心となり、インクルーシブ教育導入のための対話型の啓発セッションを住民向けに実施しています。

障害支援ボランティアによる住民向けの啓発セッション

障害のある子どもたちが安心して学べる環境づくり整備にも取り組んでいます
対象地域の2つの小学校に、教室、井戸(給水設備)、トイレを建設。太陽の光が差し込むように設計された教室はとても明るく風通しが良いため、子どもたちは快適に学べるようになりました。さらに、新しい井戸のおかげで、暑い時期でも清潔で安全な水を得られるようになりました。

また、トイレが建設されたことで、子どもたちは屋外で排せつをしなくて済むようになり、衛生環境が著しく改善しました。トイレは男女別のため、女の子も安心して利用できます。障害のある子どもも快適に過ごせるよう、入口にはスロープが設置され、車椅子で使用できる広い個室も備えられています。

入口にスロープが設置されたトイレ

引き続き、地域の人々とともに、障害に関する正しい知識やインクルーシブ教育の重要性を広め、誰もが互いに尊重し合い、助け合える地域づくりを目指します。

【経過報告】トーゴでインクルーシブ教育の普及に力を注ぐ住民たち~障害のある子どもの教育支援プロジェクト~

ダンス!ダンス!ダンス!~トーゴのお祭りで「インクルーシブ教育」をPR~

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寄付人数
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プロジェクトオーナー

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公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン

プラン・インターナショナルは、女の子が本来持つ力を引き出すことで地域社会に前向きな変化をもたらし、世界が直面している課題の解決に取り組む国際NGOです。世界75カ国以上で活動。世界規模のネットワークと長年の経験に基づく豊富な知見で、弱い立場に置かれがちな女の子が尊重され、自分の人生を主体的に選択することができる世界の実現に取り組んでいます。

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