寄付受付開始日:2021/07/30
更新日:2024/05/31
2021年8月以降 アフガニスタン国内の治安は大幅に改善されました。しかし長期化した内戦の傷跡は深く、アフガニスタンの人々は厳しい貧困、自然災害(地震/干ばつ/洪水)などさまざまな困難に苦しんでいます。
UNHCRは現在、アフガニスタンのすべての州(34州)で援助活動を行えるようになり、これまで人道支援を受けたことのない地域も含めて、もっともぜい弱な立場にある人々に広く支援を届けられるようになりました。
一方で、UNHCRアフガニスタンは、2つの緊急事態(「西部・ヘラート州の大地震」と「パキスタンからのアフガニスタン人帰還の急増」)のため深刻な活動資金不足に直面しています。
■アフガニスタンの人々が直面している困難
約2人に1人が貧困
・貧困を「健康・教育・生活水準」という多次元でとらえる国連開発計画(UNDP)の「多次元貧困指数」においてアフガニスタンは政権交代前から人口の55.9%[*1]が「多次元貧困」に該当。(2015/2016調査データ)
・2021年以降、経済は崩壊。長引く干ばつ、食料価格の高騰、失業により2,500万人[*2]のアフガニスタン人が貧困に陥っている状態。他国からの開発援助も停止中です。
[*1]UNDP, Multidimensional Poverty Index 2023, Unstacking global poverty: data for high impact action, Briefing note for countries on the 2023 Multidimensional Poverty Index, Afghanistan(PDF)
[*2]UNHCR, Five things you should know about Afghanistan
■自然災害の被害が甚大
最近の主な自然災害
2021年 洪水 死者数 260人
2021年 干ばつ 被災者数 1,100万人
2022年 地震 死者数 1,036人
2023年 地震 死者数 1,480人以上
■約3人に1人が危機的な食料不足
深刻な栄養不良(消耗症)の子ども9.5%
人道的危機を抱えるのが175万人、急性食料不安にあるのが約1,525万人。
栄養不良の中でも消耗症は差し迫った死のリスクにつながる危険な状態。
胎児~乳児期の栄養不良は体のみならず脳の発達も阻害すると言われています。
アフガニスタンの5歳未満の子どもの発育阻害率は41%(世界で最も比率が高い国のひとつ)
■パキスタンからの帰還が急増
UNHCRはアフガニスタン国境で緊急支援を行っています
2023年10月、パキスタン政府は2023年11月1日からパキスタンにいる非正規滞在のアフガニスタン人を送還することを目的とした「不法滞在外国人送還計画」を発表しました。
その後、パキスタン国内のアフガニスタン人に対する逮捕・拘留が急増。その状況を受けてパキスタンにいるアフガン難民を含む多くのアフガニスタン人がパキスタンからアフガニスタンに帰還しています。
アフガニスタンに向かう国境通過ポイントに到着した人々は疲れ果て、緊急支援を必要としています。パキスタンから再び避難を余儀なくされたアフガニスタン人家族には、仕事、学校、家を捨て、わずかな荷物を持っていく以外の選択肢はありませんでした。
・UNHCRは国境通過ポイントで緊急支援を行っています。
・国境通過ポイントでは、高齢者、障がい者、性暴力の被害者など、リスクが高い人々を特定して保護支援につなげるための聞き取りも行っています。
・多くの人はほとんど何も持たずにアフガニスタン国内の目的地に到着します。食料、教育、医療、生計手段へのアクセスなど基本的な支援を必要とするため、アフガニスタン国内の帰還した地域でも支援を行います。
・UNHCRはカブール、ジャララバード、カンダハールで帰還者に現金給付支援を実施しています。
・アフガニスタンの冬は厳しいため、気温が下がる中、防寒支援も実施しています。(食料、燃料、防寒用品を買うための現金給付支援などを含む)
アフガニスタン国内UNHCRの援助活動
UNHCRと一緒に支えてくださいますよう、心よりお願い申し上げます。
更新日:2024/05/31
UNHCRはアフガニスタン全34州に支援を届けています
国内避難民 325万2,741人(2023年12月1日時点)
2023年~【国外から】の新規帰還民 3万5,226人(2023年12月15日時点 ※自主帰還した難民のみの人数)
2023年~【国内から】の新規帰還民2万932人(2023年12月1日時点)
■PARRs(帰還・社会復帰優先地域 Priority Areas of Return and Reintegration)
UNHCRとパートナー団体は、国内避難民(IDP)や帰還民の多いアフガニスタンの80の地域をPARRs(帰還・社会復帰優先地域)と定め地域の学校や医療施設の建設など、帰還民・国内避難民と、受け入れ地域の人々の双方に利益がもたらされ社会統合が促進されるような援助活動を実施しています。
※UNHCRはPARRs以外の場所でも援助活動を行っています。
■ パートナー団体との協働
2023年12月現在UNHCRは世界各地のパートナー団体(900団体以上)と協働しています。各地のパートナー団体と協働することにより、援助を必要としている人たちのさまざまなニーズに対して、包括的で効果的な支援を行うことを目指しています。
アフガニスタン国内においては14のパートナー団体と協働しています。
2023年UNHCRはアフガニスタン(34州中31州)で約26万人の支援対象者へ支援を実施しました。
約11万人に現金給付支援
人々が故郷から逃れることを余儀なくされたとき、彼らは必要最低限の物を持って避難します。現金を受け取ることで難民のさまざまなニーズを満たすことができます。
約15万人に救援物資の提供
危機に直面した際に不可欠な毛布やマットレス、シェルターや給水容器、栄養補助食品など、命を守るさまざまな救援物資を届けています。
2021年1月1日から9月18日まで、UNHCRはアフガニスタンで、国内避難民約34万人を支援しました。
その内訳は、
約18万1,000人への支援物資(食料以外)、
12万人への衛生キット、
2万人の女性・少女への生理用品キット、
1万2,000人への家族用テント、
特定のニーズを持つ4,000人(高齢者、危険にさらされている子どもと女性、深刻な病状の人、障がいのある人)への現金支援、
1,000人近くへの食料配給、
300人以上への緊急シェルターキットの提供などです。
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国連UNHCR協会は、国連の難民支援機関であるUNHCRユーエヌエイチシーアール(国連難民高等弁務官事務所)の活動を支える日本の公式支援窓口です。
UNHCRは、世界中で家を追われた難民・国内避難民への水や食料・毛布などの物資の配布や、難民キャンプなど避難場所の提供、保護者を失った子どもの保護や心のケアなど、最前線で難民支援に尽力しています。1991年から10年間、緒方貞子さんが国連難民高等弁務官を務めました。
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