パレスチナ・ガザ人道危機緊急支援
(日本国際ボランティアセンター)

寄付受付開始日:2023/10/11

  • 領収書なし
[パレスチナ・ガザ人道危機緊急支援 (日本国際ボランティアセンター)]の画像
過去のパレスチナ・ガザ地区での支援の様子(2020年1月23日撮影)

特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター(JVC)

プロジェクト概要

更新日:2024/10/22

ガザの状況は凄惨(せいさん)を極めています

2023年10月7日のイスラエル軍によるガザ地区への攻撃開始から、1年がたってしまいました。

ガザではこれまでに少なくとも41,965人が命を奪われ、97,590人が負傷、1万人以上が行方不明になっています(国連人道問題調整事務所(UNOCHA)、2024年10月8日)。

「天井のない監獄」と呼ばれ、陸海空を封鎖されているガザ地区には安全な場所も、外に逃げる手段もなく、ガザ市民の置かれた状況は、この1年、悲惨さを極めています。ガザの人口約220万人のうち、9割が避難を余儀なくされ、避難所となっている学校や病院、テントが立ち並ぶ地域も、そしてイスラエル軍が「安全地帯」として指定した地域さえも、イスラエル軍による空爆や砲撃などの対象となっています。

人々は恐怖におびえながら、家族の食料や水、医薬品などを探し回る日々を送っています。壊滅的な医療と衛生状況の中、全人口が感染症やその他の病気のリスクにさらされています。

JVCのガザ現地スタッフからのメッセージです。
「紛争開始から1年がたち、ガザの市民は悲惨な人道状況に苦しんでいます。インフラは破壊され、基本的な公共サービスは復旧せぬまま、住民の苦しみに拍車をかけています。多くの人が損壊した家やテントで暮らし、深刻な食料や医薬品不足に直面しています。このような困難にもかかわらず、市民は平和と安定への希望にしがみついています。

誰もが希望と平和のうちに生きる機会を求め、尊厳ある生活を送ることを望んでいます。ガザを再建し、恒久的な平和を達成するためには、国際社会の力と支援が今すぐ必要です。より良い明日への希望は、今も私たちの心の中で、消えることなく燃え続けているのです。」

これまでJVCでは、現地パートナー団体と共に、粉ミルクや医薬品の配布、現金(モバイルマネー)給付、そして子どもの栄養支援を実施してきました。
これらの活動は、皆さまからのご寄付によって、ガザの人々に届けることができています。

JVCは今後も、現地の人々のニーズに少しでも応えられるよう、支援活動を継続していきます。

これまでご寄付をくださった皆さまに、心より感謝申し上げます。

どうか引き続き温かいご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

■活動の詳細はこちらよりご覧ください

■停戦のための働きかけや現状を伝える活動についてはこちらから

<寄付受付期間延長のお知らせ>
イスラエルによる大規模侵攻開始から1年が経過した現在も、現地スタッフやパートナー団体とともに支援活動を続けております。2度目の冬が近づく中、未だ停戦には至らない状況に対して、引き続き支援活動を継続していくため、寄付受付期間を延長いたします。引き続きのご協力をよろしくお願いいたします。(2024年10月22日更新)

寄付金の使いみち

皆様からいただいたご寄付は、ガザ危機被災者支援活動に使用します。

・2歳以下の子どもの簡易健診と栄養補助食品の配布、保護者や妊産婦への個別カウンセリングや啓発活動
・乳幼児への粉ミルクの配布
・慢性疾患患者への医薬品の配布

支援の内容は、状況を注視しながら、現地の団体・組織との連携の可能性を探る中で決定していきます。

現地の状況は刻々と変わっており、予定している支援活動を拡大したり、新たな活動を検討したり、何が現地に必要なのかを見極めながらの活動となりますが、引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。

※ご寄付の一部は10%を上限に、現地に支援を届けるための管理運営費にも使わせていただきます。

活動情報

更新日:2024/10/22

ガザの状況と緊急支援の実施について(2024年10月16日更新)

2023年10月7日にイスラエル軍による大規模な軍事侵攻が開始されてから、停戦に至らないまま1年が経過しました。すでに死者数は4万人を越え、現地の住宅の9割近くが損壊、残された人々は想像を絶する悲惨な状況の中での生活を強いられています。ガザ内に安全な場所はなく、人々は何度も何度も避難を余儀なくされ、医療物資や食料の不足による死者数も計り知れません。

また、特に人が密集している避難所などにおいて、A型肝炎や下痢、皮膚炎や呼吸器などの感染症がまん延しています。医薬品が全く足りておらず、もともと疾患を持っていた人々も治療を中断せざるを得ない状況です。
ガザの悲惨な状況を改善するには、停戦が必要です。それがかなわない今、少しでもガザの人々の力になれるよう、停戦への働きかけとあわせて、現地での活動を続けています。

【粉ミルクと医薬品の配布】
現在も、ガザ内で3つのヘルスケアセンターと、40の移動診療チームを持つ現地NGOのパレスチナ医療救援協会(PMRS)とともに、これまでに5,700缶の乳児用の粉ミルクを配布し、慢性疾患患者への医薬品の配布も行っています。

粉ミルクの配布の様子(2024年9月12日、ガザ中部)
粉ミルクの配布の様子(2024年9月12日、ガザ中部)

【栄養支援】
JVCは現地NGO・アルデルインサーン(AEI)と共に、子どもの栄養改善に向けた活動も継続しています。2歳以下の子どもの栄養状態を測る簡易健診や、栄養補助食品の配布(高カロリービスケット、乳幼児用ミルクなど)、保護者や妊産婦への個別のカウンセリングや、母乳育児を含む子どもの栄養・衛生行動などについての講習などを実施しています。この活動は、自らも避難民となっている多くの女性ボランティアのサポートのもと継続することができています。

2歳以下の子どもの健診の様子(2024年9月26日、ガザ中部)
栄養支援の活動をサポートする女性ボランティアへの研修の様子(2024年9月16日、ガザ中部)

みなさまの支えによってこのような活動が継続できています。引き続きご支援のほど、どうかよろしくお願いします。

ガザの状況と緊急支援の実施について(2024年6月24日更新)

【ガザの現在の状況】
2024年6月9日、ヌセイラート難民キャンプの近隣に住んでいるJVCの現地スタッフから駐在員に、
「ヌセイラート、マガージー、デイル・バラフの東側が激しく攻撃されている。何が起こっているのかわからない。家に留まるかどこかに避難するか、どうしたら良いかわからない…」

「もう状況は地獄だ。自分の家も避難者であふれかえっている。通りが血まみれで、地獄よりもひどい状況になっている」

とボイスメッセージが送られてきました。背後には、機関銃の音が聞こえました。

このヌセイラートへの攻撃だけで少なくとも274人が死亡、698人が負傷しています。9カ月目に入ったイスラエルの侵攻でもっとも凄惨(せいさん)な攻撃の一つで、イスラエルは人質4人を救出する作戦だったとしています。

2023年10月7日以降、現地の人々が安心して眠れる日は一日もありません。次の瞬間、自分や家族がどうなるのかわからない中を必死に生きているのです。

【緊急支援実施について:ガザに粉ミルクを届けることができました】
JVCは、パレスチナ医療救援協会(PMRS)とともに、ガザへの「乳児用の粉ミルク」の支援を進めてきましたが、ようやくガザ北部に粉ミルクを搬入することができました。
現地で医療活動をおこなうPMRSのチームが、診療所や移動診療に来る新生児、また、産科があるガザ市内の3つの病院にかかっている新生児のいる家族を対象に配布を行いました。

PMRSの医師は、「ガザの人たちを気にかけてくれて、一緒に支援をしてくれて本当に嬉しいです。寛大な支援を本当にありがとうございます」と話してくれました。
粉ミルクが届いたことに医療チームみんなが歓喜していたそうですが、裏を返せば、それほどに支援が届かない状況が続いているということを示しています。

ガザのPMRSに届いた粉ミルク(2024年6月1日、ガザ北部)
粉ミルクの配布の様子(2024年6月2日、ガザ北部)

さらにJVCは粉ミルク支援のほか、現金給付支援の継続と栄養支援を再開しています。

食料などの物資不足によって、現地の物価はさらに高騰しています。
これまで母子保健の活動を共にしてきたボランティアを対象に現金給付を実施しましたが、現状を踏まえて、支援対象を拡大し、給付金額も見直していきます。
支援の対象は、2歳以下の子どもがいる世帯、他の現金収入がない、女性が世帯主となっているなど、より脆弱(ぜいじゃく)な世帯を予定しています。

また、現地NGO・アルデルインサーン(AEI)と共に長年にわたって実施してきた母子保健事業の経験を生かして、子どもの栄養改善に向けた活動を開始しました。

2歳以下の子どもの健診を実施し、子どもの栄養状態を確認して、栄養失調予防用のミルクや高カロリービスケットを配布するとともに、母親への個別カウンセリングをおこなっています。
治療の必要が判明した子どもについては、できる限り、国連機関が提供する治療にアクセスできるよう橋渡しもおこないます。

2歳以下の子どもの健診の様子(2024年6月10日、ガザ中部)

命の危険や、この先の生活への極限ともいえる不安の中で子育てを続けるガザのお母さんたち。そして、紛争下で育っていく子どもたち。

少しでもガザの人々の力となれるよう、これまでの私たちの経験を生かしながら、現地での新たな活動を着実に進めてまいります。
みなさまの支えによって活動が継続できています。引き続きご支援のほど、どうかよろしくお願いします。

ガザの状況と緊急支援の実施について(2024年4月12日更新)

【ガザの現在の状況】
停戦は未だされておらず、2024年3月19日現在、ガザの死者は3万人を、死傷者は10万人を超えています。また、食糧や水の供給が十分ではない中、住民たちの飢餓状態が深刻化しています。

【ガザの医療事情について】
JVCでは、当初実施した医療支援に加え、特に栄養状況の悪化の影響を大きく受ける乳幼児を対象とした粉ミルクの配布支援や、物資の搬入が難しい中で、それぞれが必要な食糧や生活用品を購入することができる現金(モバイルマネー)の給付などの活動も追加して実施しています。

モバイルマネーの給付は、ガザで長年活動をともにしてきた現地NGO・アルデルインサーン(AEI)と共に実施している支援活動です。

アルデルインサーン(AEI)のスタッフ自身がほぼ全員避難民であり、また、銀行窓口が閉鎖するなど給付までさまざまなハードルがありましたが、何とか皆様のお気持ちを給付金として、ガザに届けることができました。

今回の対象は100人で、1人200ドルを支援しており、2024年3月には実際に給付を受け取った方からのメッセージが少しずつ届いておりますので、ご紹介いたします。

以下は、支援対象者のお一人で、小さなお子さんを含む7人家族での避難生活を続けるHさんからのメッセージです。

「JVCの資金で、過去のボランティア(地域保健促進員)を対象に200ドルの資金援助をしてくれると聞いた時、本当に嬉しかったです。

今、家族7人で小さなテントで暮らしながら、水や食料の入手の難しさなど、多くの問題に直面しています。本当に助けが必要な状況でした。

現在の私たちはほとんどの場合、缶詰を食べています。時々援助を受けられた時、まずは野菜、米、パスタ、小麦粉、油、砂糖、そしてお金に余裕があれば肉を買おうと考えますが、値段が高騰しており、購入することはまずできません。
食料の値段は法外で、小麦粉は以前の何倍もの価格で売られています。

JVCの支援は、私の子どもたちに喜びを運んでくれました。本当にありがとう。
この5カ月間ずっと、食料が不足しています。今回の給付金で買ったジャガイモと卵で料理を作ってあげると、子どもたちがとても喜びました。

他に買いたいものもありましたが、高価で諦めざるを得ませんでした。
でも、本当にありがとう。感謝しています。」

今回の支援で購入された物品(2024年3月15日、ガザ地区)

2023年10月以降、JVCは現地とのネットワークを生かして、緊急支援を続けています。

医療支援、粉ミルク支援は苦戦していますが(常に現地で調整しています)、現金(モバイルマネー)支援は着実に現地の人々に届けることができています。嬉しい声をいただく皆に共通しているのが、第一に感謝の言葉と、残念ながら「足りない」という状況の報告です。
現地で起きていることを考えれば、支援はいくらあっても足りないのが実情でしょう。

今、ガザが抱える余りにも大きな傷から流れる血は、どんなに止血を試みても広がり続け、とどまることがないようにも感じられます。

流れる血を止めるためには何よりも根源を絶つ=停戦が必要ですが、それがなされない今は、できる治療を続けるしかありません。

状況は本当に深刻です。

ある意味で対症療法としての支援を続けるしかない現状が悔しいですが、この支援をやめる訳にはいきません。
皆様からお預かりしたご寄付のおかげでつながった命、生まれた笑顔、少しでも満たされた空腹感が、ガザにはたしかにあります。

今回の支援で購入された物品。オムツなど購入した人も(2024年3月15日、ガザ地区)

JVCは引き続き、ガザ緊急支援のための資金を募ります。

今予定している支援活動を拡大したり、新たな活動を検討したり、何が現地に必要なのかを見極めながら、停戦のための働きかけと並行して、現地での支援活動を続けていきます。

活動の詳細はこちら

ガザの状況と緊急支援の実施について(2023年10月24日更新)

【ガザの現在の状況】
現地時間2023年10月15日午後1:30現在、ガザでは2,329人が死亡、9,000人以上が負傷しています。51日間続いた2014年のガザ戦争時の被害者数を9日間で超え、まだ増加しています。

イスラエルは空だけでなく陸や海からも攻撃を実施すると予告し、36万人もの兵士をガザ周辺に配置しています。

また、2023年10月13日から引き続き、ガザの北部と中部からの強制的な退避勧告を出していますが、昨日、南に向かう退避中の人々を載せたトラック数台が空爆され、一瞬で70名が亡くなりました。

【緊急支援実施について:エル・ワファ病院を通じた医療支援】
「天井のない監獄」と呼ばれるガザ地区は安全な場所に逃げる手段がなく、ガザ市民の置かれた状況は特に深刻です。

現在、時の経過とともにどんどんと空爆による負傷者が増える一方で、医療物資の不足により患者を断らなければならない病院が出てきています。

過去にJVCが協働したことのあるエル・ワファ病院も、専門外の負傷者を受け入れざるをえない状況です。
JVCは病院スタッフと連絡を取り合い、現地の医療事情が非常に厳しいことを確認した上で、まずはエル・ワファ病院を通じて、最も必要とされている医薬品、医療用物品、燃料などの支援を開始いたします。

爆風で割れたドア(2023年10月11日 ガザ市のエル・ワファ病院の様子)
爆風で割れたガラス(2023年10月11日 ガザ市のエル・ワファ病院の様子)

【エル・ワファ病院スタッフの話】
爆風で病院内の窓ガラスが割れるなどの被害が出る中、診療を続けています。
空爆の負傷者も受け入れているため、もともと112名が収容人数の病院ですが、現在は満床時の150%以上となる160名前後を受け入れています。
薬・医療用品・食料などさまざまな資材も足りていない状態です。

【ガザの医療事情について(2023年10月11日時点)】
空爆が始まった後、ガザの8つの病院が医療物資や医薬品、燃料の不足を懸念し、医療サービスを制限しました。大規模な空爆によって負傷者の数が増え、多くの人々が病院に運ばれ、医薬品や医療用品の在庫が減少しています。2023年10月11日には、保健省がガザ内の8つの病院が患者を帰宅させ、閉鎖を余儀なくされたと発表しました。

エル・ワファ病院はもともとリハビリと、身寄りのないお年寄りや重度障害者のための病院で、救急救命に対応した病院ではありませんが、緊急事態の中で、空爆の負傷者も受け入れざるを得ません。
リハビリや回復のため入院、転院してきた負傷者の増加により、エル・ワファ病院でも医薬品や医療に必要な物品が少なくなっています。医療行為を継続するため、治療が必要な人を帰宅させたりする事態にならないために、支援を必要としています。

空爆の衝撃で落下した天井のパネルや通気口(2023年10月11日 ガザ市のエル・ワファ病院の様子)

皆さまから寄せていただくご支援が現地の力となります。
ガザへのご支援、どうぞよろしくお願いいたします。

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寄付総額
2,328,502
残り日数
あと 109
2025/04/11 18:00 まで
寄付人数
2,549

※寄付をするには Yahoo! JAPAN IDの取得(無料)が必要です。

  • Vポイント
    Vポイントを使って1ポイントから寄付できます。
Yahoo!ウォレット
クレジットカードで100円から寄付できます。

プロジェクトオーナー

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特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター(JVC)

JVCは、1980年の設立以来、アジア、アフリカ、中東、日本で、その地に生きる人たちとともに活動を続けてきました。現地で当事者が発する声を大切に聴きながら、歩みを進めています。
目の前の課題を解決するだけでなく、上下や貧富をつくる社会構造をこの世界からなくすために、志を同じくする人々の力、思いを結束し活動しています。

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