忘れられた紛争イエメン 子どもの未来と生活を取り戻すために
(日本国際ボランティアセンター)

寄付受付開始日:2023/03/23

  • 領収書なし
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現地のパートナーNGOが補修支援した教室では、今、多くの子どもたちが学んでいます。

特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター(JVC)

プロジェクト概要

更新日:2026/05/01

長引く紛争の影響を受ける子どもたちの未来を守る活動を応援してください

イエメンでは首都サナアを含めた北部を制圧しているアンサールッラー(フーシー)派と南東部を治めサウジアラビアを中心とする連合軍が支援する暫定政府との内戦が2015年から継続しています。水面下で紛争解決に向けた交渉は継続されていますが、国際社会に「忘れられた紛争」と呼ばれ、国民の3分の2以上の2,160万人が支援を必要としている「世界最悪の人道危機」と言われています。

砲撃を受けた後に倒壊した南部の都市アデン市内の建物

人々の生活はすでに8年にわたる紛争、経済崩壊、電気や安全な水の不足、コレラのまん延に新型コロナウイルス感染拡大などが重なる厳しい環境の影響を受けてきました。前線から逃げてきた国内避難民は身分証明書を紛失した人も多く、大人は農地や職を失い、子どもは学校への登録もままなりません。日々の食事の確保が精一杯で、医療費、教育費も支払えず、不就学の子どもが270万人以上いると言われています。

紛争によって逃れてきた国内避難民が住むキャンプの住居

子どもたちは生まれたときから戦争状態や武器の氾濫が当然の環境下に置かれ、青年は家族のために兵士になることを選ばざるを得ない状況に置かれています。多くの子どもたちが、創造性、協調性、情緒の育成のために欠かせない「子どもらしい時間」を過ごせないでいます。

2022年、JVCは職員を派遣し現地NGOのNahda Makers Organization(NMO)と連携して南部で現地調査を実施。「援助への依存ではなく生活を築きたい」という声を受け、国内避難民が多い地域で子どもたちの将来につながる幼稚園の園舎建設、教育関連施設へのソーラーパネルの設置を行いました。

笑顔を見せる幼稚園の園児
2022年にJVCが建設支援した幼稚園の教室

2023年度からは、タイズ県の避難民地域で身分証明書取得支援と「子ども広場(Child Friendly Space:CFS)」の運営支援を開始しました。

2024年度には約400人の児童が出生登録証、150人が身分証明書を取得し、子ども広場には200人以上が参加。読み聞かせや人形劇、外遊びなどを通じて「子どもらしい時間」を取り戻すための安心できる居場所として機能しています。

2025年度は、タイズ県の2カ所の避難民サイト(Jabal Habashi郡・Al Maafer郡)に子ども広場を設立し、2025年7月から11月にかけて合計206名の子どもが参加しました。そろばんの授業や植樹活動など新たな取り組みも始まり、子どもたちの表現力や情緒が育まれています。

寄付金の使いみち

紛争下にあるイエメンの子どもたちの生活環境と教育環境の改善を支援するために、大切に活用させていただきます。パートナーの現地NGOのNahda Makers Organization(NMO)とともに、以下の活動を実施します。

・人々が生活を営んでいくために必要最低限の権利(教育、診療、就労、支援物資の受取り)を享受する手段を確保するために、出生証明書などの身分証明証の取得をサポートします。

・子どもが安心して子どもらしい時間を過ごせるよう、学習や遊びなどの日常を過ごせる場を提供します。

・避難民の若者の生計向上につながる活動の可能性を模索します。

活動については、定期的なモニタリングおよび必要なフォローアップを行います。

活動報告

更新日:2026/05/01

現地から届いた喜びの声(2026年5月1日更新)

JVCと現地NGOのNahda Makers Organization (NMO)の支援によって、タイズ県マクバナ郡の避難民地区で、400人の児童が出生登録証を、16歳以上の150人が身分証明書を取得することができました。さらに、法的な権利、子どもの保護、身分証明や教育の重要性などに啓発活動を実施し、425人が参加しました。

身分証明書を取得した対象者からは「身分を証明するものがないことで、援助機関からの現金給付を受けられない心細さや疎外感を感じていましたが、これからは支援が受けられます」という安堵(あんど)の声や、子どもが出生登録証を受け取った保護者からは「子どもたちが出生登録証を取得して、学校での勉強を継続できるようになるのがうれしいです」という声があがっています。

また、子どもたちが安全に過ごせる場所として「子どもに優しい空間(Child Friendly Space:CFS)」を設置し、200人以上の避難民児童および地域の児童が参加しています。子どもたちは「毎日、子ども広場に来ています。とても楽しいです」と話してくれました。

保護者からは「以前はどこに行っているか分からなかったけど、今は子ども広場で遊んでいるので安心しています」「とても内向的だった子どもが、自分の気持ちを表現できるようになりました」という声があがっています。

2025年度の新たな取り組みとして、ファシリテーターの提案でそろばんの授業が始まり、子どもたちに大人気となりました。「算数が一番嫌いだったが、そろばんのおかげで一番好きな教科になった。将来は会計士になりたい」という声が届いています。また、環境教育の一環として植樹活動も取り入れ、子どもたちが自分で植えた植物の世話を通じて責任感や命・自然への関心を育んでいます。

そろばんをする子どもと見守るファシリテーター

ファシリテーターへの研修では障がいのある子どもへの接し方も学び、全ての子どもが安心して参加できる居場所づくりを目指しています。

保護者からは「CFSのファシリテーターやコミュニティー委員会のメンバーが子どもたちの勉強を後押ししてくれてうれしい。これまではそういったことをしてくれる存在がいなかった」という声が届いています。子ども広場が子どもたちの安全な居場所として、コミュニティー全体で子どもを守る場として機能しています。

子ども広場の子どもたち

さらに、「子ども広場」は、紛争により心に深い傷を負った子どもたちの心理的な回復にも大きな役割を果たしています。

例えば、マクバナ地区から避難してきた少女は、幼い頃に銃撃の現場に遭遇した経験から強い恐怖心を抱え、人と話すことも難しい状態にありました。しかし、子ども広場に継続して通う中で、少しずつ友だちやスタッフと関わることができるようになり、現在では笑顔で活動に参加し、将来の夢について語るまでに回復しています。

このように、CFSは子どもたちに安心して過ごせる空間を提供するだけでなく、遊びや学び、人との関わりを通じて心のケアを行い、子どもたちが再び前向きに生きていく力を取り戻す場として重要な役割を担っています。

笑顔でポーズを見せるマリアちゃん(写真左)

国内避難民の身分証明書取得と教育支援を開始します(2023年7月12日更新)

避難の際に身分証明書を喪失した人々や、避難先で産まれ出生証明書を持たない子どもが多くいます。出生証明書の発行費用は高額ではありませんが、行政機関での発行となり、親の身分証明書も必要とされます。身分証明書がないと携帯電話を買えない、医療サービスを受けられない、検問所の通過ができない、就業できないなど、人間らしい生活を送る上でさまざまな困難に直面します。

また、多くの国内避難民の児童が、相次ぐ避難で学校に通えなくなるなどして不就学となっています。紛争が8年目に入り、空爆・砲撃などによる心理的な影響や困難な経済状況の中で、多くの子どもが創造性、協調性、情緒などの育成のために欠かせない「子どもらしい時間」を過ごせないでいます。

紛争により破壊されたタイズ県の学校。紛争下で教育の機会が奪われている子どもは絶えない

そこで、私たちは現地NGOのNahda Makers Organization (NMO)とのパートナーシップのもと、タイズ県またはホデイダ県にて国内避難民キャンプの住民を対象に、児童の出生登録証の取得や身分証明書(16歳以上)の取得をサポートします。また、子どもたちを暴力や搾取から守り、安全に安心して過ごせる居場所として「子どもに優しい空間(Child Friendly Space: CFS)」の設置と運営を行います。CFSを運営するファシリテーターへの研修を実施したうえで、心理的ケアやレクリエーションのためのキットを提供するなどして、子どもが子どもらしく過ごせる居場所を提供します。

タイズ県の避難民キャンプの子ども達

活動の進捗(しんちょく)については、定期的なモニタリングなどを行い、最新情報はウェブサイトにも掲載していきます。

以前にNMOが実施した「子どもにやさしい空間(CFS)」の様子

引き続き支援を求めています

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プロジェクトオーナー

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特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター(JVC)

JVCは、1980年の設立以来、アジア、アフリカ、中東、日本で、その地に生きる人たちとともに活動を続けてきました。現地で当事者が発する声を大切に聴きながら、歩みを進めています。
目の前の課題を解決するだけでなく、上下や貧富をつくる社会構造をこの世界からなくすために、志を同じくする人々の力、思いを結束し活動しています。

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