寄付受付開始日:2022/03/01
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更新日:2026/03/31

2022年2月のロシアによるウクライナへの軍事侵攻から4年がたちました。事態が収束する兆候はなく、ウクライナから国外に逃れている難民の数は、590万人に達し、国内においても約370万人の国内避難民が厳しい状況に置かれています。AAR Japan[難民を助ける会]は、ウクライナ国内および隣国のモルドバと日本で難民・避難民のニーズに合わせた支援を行っています。
1.ウクライナでの活動
■地雷・不発弾の被害者やコミュニティーの支援、そして困窮する障がい者や高齢者への支援
ウクライナでは、地雷や不発弾などによる事故が多発しています。しかし、軍事費が優先される中で福祉予算が削減され、戦争で傷ついた人々への十分な支援が行き届いていません。
また、福祉サービスに頼っていた障がい者や高齢者も困窮しています。AARは、2025年度、地雷・不発弾被害者とその家族1,295人に対して、リハビリテーションなどのサービスを提供するとともに、侵攻の影響を受けている障がい者と高齢者190人に医薬品などを提供しました。また、英国の地雷除去 NGOと協働して、住民6,456人 に対して、爆発物回避教育を実施しました。
AARは引き続き、現地の団体と協力し、地雷・不発弾被害者と障がい者や高齢者を対象に同様の支援を実施します。また、地雷・不発弾により危険にさらされている地域の住民を対象にリスク回避教育を提供します。

2.モルドバでの活動
■ウクライナ難民および難民を受け入れる地域コミュニティーへの支援
ウクライナの隣国モルドバには、2026年2月時点で約140,000人のウクライナ難民が滞在しています。雇用機会や住宅の問題に加え、難民の中には障がいや慢性疾患などがある人もいて、医療へのアクセスが喫緊の課題となっています。AARは、ウクライナ難民および難民を受け入れているモルドバの、特に弱い立場にいる方々を対象とした医療・社会的支援を、現地協力団体とともに実施してきました。
2025年度では、ウクライナ難民143人とモルドバの地元住民75人に対して、診療活動および医薬品の処方を実施しました。今後も引き続き、同様のサービスの提供を実施します。
3.日本での活動
■来日ウクライナ避難民支援
ウクライナから2,000人以上の方が日本に避難しています。言葉や就労、教育など多様化する避難民のニーズに対応するために、サポートを続けています。姉妹団体である社会福祉法人さぽうと21と協働で実施しています。
<寄付受付期間延長のお知らせ>
ウクライナ危機発生より4年が経過しましたが、ロシアの軍事侵攻が収拾する兆しは見えません。今後も難民・避難民への支援などを続けていく必要があるため、寄付受付期間を延長いたします。皆さまのご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。(2026年3月30日更新)
■領収書の発行について
・2025年10月3日(金)以降の新規ご寄付分より、領収書の発行が可能です。
・難民を助ける会(AAR Japan)は、東京都の認定を受けた「認定NPO法人」です。そのため、当法人へのご寄付は税制上の優遇措置(寄付控除)の対象です。
・1回3,000円以上のクレジットカードによるご寄付で、領収書の発行を希望して寄付された方に、領収書を発行いたします。
・お手続きの際に「領収書を希望する」のチェックボックスにチェックを入れてください。お手続きが完了した後での発行希望(再発行含む)への対応はできませんのでご注意ください。
※当法人からの領収書発行時期:寄付手続き日から約2か月~3か月程で発行いたします。
※領収書の日付は、お客様が寄付手続きを行った日、またはプロジェクトオーナーに入金された日(原則として寄付手続き日の翌月末日頃)のいずれかになります。具体的な日付については、プロジェクトオーナーにご確認ください。
詳しくはヘルプページをご参照ください。
領収書に関するお問い合わせは、下記までご連絡ください。
<お問い合わせ先>
認定NPO法人 難民を助ける会(AAR Japan)
メールアドレス:info@aarjapan.gr.jp
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ウクライナ難民への緊急支援活動に、大切に活用させていただきます。支援現場で必要とされるものを届けていきます。
最新の情報は随時当会ホームページ、SNSなどをご覧ください。
認定NPO法人 難民を助ける会 公式サイト
“#ウクライナ緊急支援”
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更新日:2026/07/03
ウクライナで現地協力団体「The Tenth of April(TTA)」職員に対し、地雷や砲撃、ドローンの危険から命を守るリスク回避教育に関する研修を行ったAARの地雷対策担当の紺野誠二が引き続き報告します。

ウクライナでの研修で、他国でAARが実施する地雷回避教育から大きく変えた点は、「紛争への備えと保護」という視点を組み込んだことです。これは、軍事攻撃を受けたときに、いかに自らの身を守るかという内容で、実際に紛争が続いている国ならではのものです。日本の小学校などで行われている避難訓練に近いかもしれません。
砲撃にさらされたりした場合には、伏せるなど姿勢を低くし、窓から離れ、頭と首を守るといった実際の動作です。これらは、知識として知っていても、普段から練習していなければ、いざというとき体は動きません。実際に体を動かして練習することが大切です。
緊急避難バッグも同様で、口頭での説明だけでは不十分です。研修では、私自身が日本で用意しているバッグの中身を見てもらいました。水や食料(ようかんと甘納豆)、薬、身分証明書、パスポートのコピー、緊急連絡先、着替え、防寒具など。実際にウクライナの人々が避難する際は、財産や土地の権利書なども重要になるでしょう。
TTA職員が講師として住民の前に立つ場面を想定したロール・プレイも研修に取り入れました。実際に自分の言葉で説明することで、研修を受けるだけでは見えなかった課題が次々と浮かび上がりました。

1,500人に命を守る学びを
研修を受けた職員はさっそく回避教育を開始しています。2026年4月には12回セッションを実施し、住民153人が参加しました。2026年末までに約1,500人を対象に実施する予定です。また、回避教育が届かない地域の住民に向けたリーフレットを3,000枚作成して配布するほか、SNSでも危険回避に役立つ情報を発信していく予定です。
これからも、ウクライナの人々が地雷や不発弾も危険から回避できるよう、地雷・不発弾対策に取り組んでまいります。AARの活動にご協力くださいますよう、お願い申し上げます。
ロシアによるウクライナ侵攻から4年。ウクライナ南部のミコライウ州では、地雷・不発弾の危険に加え、ミサイルやドローン攻撃の脅威が、人々の日常を脅かしています。AARは2026年3月から、現地協力団体「The Tenth of April(TTA)」とともに、地雷や砲撃、ドローンの危険から命を守る行動を伝える「リスク回避教育」の活動を始めました。2026年4月に現地でスタッフへの研修を行った、地雷対策担当の紺野誠二が報告します。

深刻化する民間人被害
ウクライナは、地雷や不発弾による汚染が世界で最も深刻な国のひとつです。同国の統計によれば、2022年2月から2026年4月10日までに1,029件の事故が発生し、1,439人が死傷しました。記録されない被害も含めるとさらに多いと考えられます。
被害者の約1割は子どもですが、半数近くに上ることもあるアフガニスタンなどに比べると割合は低く、子ども向け回避教育は比較的進んでいます。一方、成人には酒に酔って手りゅう弾に触れるなど、防げた可能性のある事故も少なくありません。
加えて、急速に被害が深刻化しているのが「ドローンによる地雷の散布」です。ロシア軍のドローンから小型の対人地雷(PFM-1:ちょうちょ地雷)を投下するケースが増えています。前線から遠く離れた地域にも地雷被害が広がる深刻な問題です。

「知っている」と「行動できる」の差
今回の出張では、TTAの地雷回避教育チームを研修しました。伝えたかったのは、地雷の種類ではなく、被害に遭わないための行動を伝えることこそ回避教育で最も重要だということです。被害に遭わないために必要なのは、リスクの高い地域を感知する力です。どくろマークだけでなく、地元の人が設置した「地雷」の看板などにも注意を払うことが重要です。
さらに、知識を行動につなげ、「大丈夫だろう」と危険に近づかない意識を持つことが欠かせません。講師が受講生と対話を重ね、納得を引き出すことが重要であり、研修ではその手法について考えてもらいました。
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ロシアによるウクライナ軍事侵攻から4年。AARは、現地協力団体と連携して、障がい者への支援などの活動を行っています。

戦禍で苦しむガリーナさん
ミコライウ州に暮らすガリーナさん(64歳)は、自らも障がいを抱えながら、寝たきりの母親と、夫とともに暮らしていました。侵攻後、ガリーナさんが住む村では、連日のように砲撃が続きました。一時的に村が占領され、武装した兵士から脅迫を受けるなど、命の危険を感じる体験をしたこともあります。
戦況が悪化した際、ガリーナさん家族は西部テルノーピリ州へ避難しましたが、慣れない環境と移動の負担から、母親が避難先で亡くなりました。その後、故郷へ戻りましたが、自宅は損壊していました。支援団体や近隣住民の助けで自宅を修復し、生活を再開しましたが、ガリーナさん自身も障がいと慢性的なストレスで、心臓の不調や高血圧、経済的な理由から歯科治療を受けられず、健康状態が悪化していました。
こうした状況を受け、ガリーナさんに対して、AARと現地協力団体は、診察や投薬、歯の治療などの医療支援を行いました。ガリーナさんは、「生き延びる機会を与えてくれて、心から感謝しています」と話します。

ウクライナでは、ロシアの攻撃によって、毎日のように停電や移動の制限が発生し、安全、医療、水、情報など、生きるために必要なものが奪われています。現地協力団体のスタッフであるセルゲイさんは「侵攻が始まってから、人々が必死に生きる姿と、困難に耐える苦しみを目の当たりにしてきました。特に、障がい者を支えることが、私の使命だと思っています」と話します。

ウクライナにおいて人道支援を必要とする人の数は、2022年の290万人から1,080万人に膨れ上がりましたが、国際社会からの援助は不足し、十分な支援が届いていません。人々が希望を失わずに困難に立ち向かう力を取り戻せるよう、AARのウクライナ人道支援にご協力をよろしくお願い申し上げます。
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長引く戦時下でのウクライナの人々の実情を、東京事務局の紺野誠二が、同国南部ミコライウ州からお伝えします。

支援者側に蓄積する疲労
ウクライナでは今も激しい戦闘が続いています。比較的平穏なミコライウ州でも、前線に近い地域では、毎日のようにドローンによる攻撃が行われています。
悲惨な状況が続き、国際的支援も大幅に減っている現状から、人々は諦めや無力感に強く苛まれているようでした。抑うつや深い孤立感など多くの方が心の問題を抱え、心のサポートを受けることにすら抵抗感が出てきているようでした。支援する協力団体のスタッフ自身もまた、苦しんでいます。広大な面積を持つミコライウ州を駆け回り、過酷な状況の中で支援を続ける姿には、本当に頭が下がる思いでした。

少しでもクリスマスに幸せを
ミコライウ市のいたるところでクリスマスの準備が進められていました。停電が頻発するため、商店の前に置かれた発電機が大きな音を立てていますが、雑貨屋などではかわいい飾り物が売られていました。戦禍や厳しい冬の中にあって、少しでもクリスマスの幸せを感じたいという、人々の切実な思いを見た気がしました。
戦時下の心を癒やす憩いの場
AARが現地協力団体と運営している市内の「コミュニティハウス」では、利用者の方々が私を温かく出迎えてくれました。ここでは、避難生活を送る女性や高齢者、障がいのある方々が集まって話し合ったり、心理カウンセリングを受けたりすることができます。
みんな、それぞれ、心身が傷つき、深い課題を抱えています。コミュニティハウスに来て、少しでも気分が軽くなり、日々を過ごす力になっているのなら、これに勝る喜びはありません。

ウクライナの状況は依然として厳しいままですが、人々の心の灯となるような活動を続けていきたい――。その思いを新たにしました。
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AARは、ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナで、地雷や不発弾による被害が特に深刻な地域のひとつであるミコライウ州において支援活動を続けています。隣国モルドバのキシナウ事務所代表のハリル・オスマンが、最新の活動について報告します。

民間人の死傷者14,383人
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)によると、ウクライナでは2025年9月だけで214人の民間人が死亡しました(うち少年3人、少女1人)。また、916人がミサイル、ドローン、不発弾などによる攻撃で負傷しています。2022年2月24日の侵攻開始以降、累計で民間人の死者は14,383人(うち少年396人、少女314人)、負傷者は37,541人に達しています。
ミコライウ州は紛争の直接的な影響を受けている地域のひとつであり、発電所や病院などのインフラがロシア軍の攻撃によって被害を受けています。また、隣接するヘルソン州を中心に、約13万9,000人の国内避難民が避難しており、特に医療体制がひっ迫し、増大するニーズに十分に対応できていません。また最近では、ロシア軍が国内のエネルギー施設への砲撃を強化し、停電が頻発しています。

病院へリハビリ機材を供与
AARは2025年8月から9月にかけて、ミコライウ市内2カ所の医療施設でも、医療および理学療法用機材を提供する支援を行いました。「ミコライウ州退役軍人病院」には、肩関節を自動で動かし可動域を回復させる機器などリハビリ機材4台を納入。「ミコライウ市立第5病院」には、下肢の筋力回復や循環改善のためのリハビリ用エアロバイクなど8台のほか、椅子やテーブルなどの医療家具を20台ずつ供与しました。
納入後は、医療スタッフを対象に、機材の使用方法や最新のリハビリ技術に関する研修も実施。新しい機材の導入によって両病院では負傷者治療の受け入れ能力が拡大し、2025年9月末までに成人41人(女性7人、男性34人)がリハビリサービスを受けています。
病院でのリハビリ支援を受けた人の声をご紹介します。
ヴァレンティンさん
「私は開戦初日からウクライナ軍に従軍していましたが、戦闘中に左足首を負傷し、足を上げることができなくなりました。AAR が支援する病院で、最新の機器を使用したリハビリに励んだ結果、体力と可動域を回復しつつあります」

AARのウクライナ支援に引き続きご協力くださいますよう、心よりお願い申し上げます。
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ロシアによるウクライナ軍事侵攻が始まってから3年半余り。故郷を追われ、病に苦しみながら、恐怖と不安の中で避難生活を続ける人々がいます。AAR は現地協力団体とともに隣国モルドバで、ウクライナ難民と地域住民200人に医療支援を届けました。
自身と娘が病気を抱えるナタリアさん
「あの時の恐怖と絶望は、今でも言葉にできません」。ウクライナ難民のナタリアさん(70歳)は、こわばった表情で語り始めました。重いぜんそくの持病を抱える娘の命を守るため、命がけでウクライナ・ドネツク州からモルドバへの避難を決意したそうです。

「娘と孫と一緒にモルドバ行きの列車に乗り込み、灯りがすべて消された狭い車内で声を潜め、1週間の道中、必死に国境を目指しました。自分たちが通り過ぎた地域が数時間後にミサイルで襲われたことを、後から知りました」とナタリアさんは言います。その瞬間の恐怖、決断の重さ、絶望と希望が交錯する感情が、言葉の端々からあふれ出し、緊張が伝わってきました。
無事モルドバに到着したものの、心筋梗塞の既往があったナタリアさんは慢性心不全になり、胸や背中の痛みで生活が困難になります。働くことができず、頼れるのはUNHCR(国連難民高等弁務官)からもらえるわずか約5千円(日本円換算)と教会の食料支援だけ。医療費を捻出する余裕はありませんでした。
そんな時、AARの医療・社会的支援センターの存在を知り、ナタリアさんは勇気を出してセンターを訪れました。センターで診察を受けた後、別の病院で健康診断を受け、さらに紹介された神経内科医のもとにも足を運びました。そして再びセンターに戻り、医師から処方された血圧を下げる薬を飲み始めました。日々の苦痛は少しずつ和らいでいったそうです。
「前は痛みで眠れない時もあったけど、今は眠れるようになりました。日々の生活が楽になりました!」とナタリアさんは、こわばっていた表情を崩し笑顔を見せてくれました。そして最後に、力強く語りました。「世界が平和になること、子どもが健康でいることが私の希望です。日本の皆さんに“ありがとう”と伝えてください」。
センターを支える専門家
センターでの活動を担うのは、医療や心理・社会的サポートの専門家たちです。医師のイガーさんは病院で働くかたわら、センターでの医療支援を行っています。「センターでの支援は病院の診療と違い、患者と深く関わる機会です」と話します。「ここでは、必要な薬を提供するだけでなく、紹介先の手配や社会的支援との連携まで考える時間があります。診察だけでは届かない、生活全体を支える支援を行えることに大きな意義を感じています」。
戦争と病気による苦しみの中で、難民や受け入れ地域の人々は今日も必死に生きています。ご支援くださる皆さまの力が、確かに人々の生活をつなぎ、希望を生み出しています。
AARのウクライナ難民支援に引き続きご協力くださいますよう、心よりお願い申し上げます。
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ロシアのウクライナへの軍事侵攻は3年を越え、4度目の夏を迎えようとしています。停戦の実現に向けた外交努力が試みられていますが、停戦する見通しはたっていません。AARでは危機発生直後以来、難民・避難民支援を開始し、現在はウクライナ南部ミコライウ州で戦禍に苦しむ障がい者など、特に困難な状況下にある方々を支援しています。

AARはこの度、現地NGO「Desyate Kvitnya」と連携して、ミコライウ州にコミュニティーセンターを開設しました。コミュニティーセンターでは、爆発物の被害を受けた方や、障がいのある方、高齢者など、特に支援を必要とする人々の回復と前進を支えるため、心理的なサポートや情報提供、社会サービスへのアクセス支援などを行います。

2025年6月11日には開所イベントが行われ、近くの病院の代表者や、地域の人々が参加しました。この明るく温かな空間が、訪れる人々に安心と希望をもたらし、傷ついた人々の心が癒やされる場所となるよう、地域社会に根ざした活動を行ってまいります。今後とも、AARのウクライナ難民・避難民支援にご協力のほどお願いいたします。

ロシアのウクライナへの軍事侵攻は2022年2月24日に始まりました。東部地域の戦闘や全土への無人機(ドローン)攻撃が続き、開戦より3年がたった現在も1,000万人を超える難民・国内避難民が困難な状況に置かれています。AAR Japanは危機発生直後に難民・避難民支援を開始し、現在はウクライナ南部ミコライウ州で戦禍に苦しむ障がい者世帯を支援しています。

ミコライウ州内で暮らしていたユーリイさん(59歳)と妻(56歳)は、近所の用事を済ませに外出したとたん、すぐ近くで大きな爆発音が聞こえました。驚いて家に駆け戻った瞬間、別のミサイルが着弾し、爆風で地面にたたきつけられたといいます。下半身に激痛が走り、「右脚が破片で切り裂かれて足の指も1本なくなっていた。妻も頭に大けがをしていました」。ユーリイさんは自ら重傷にもかかわらず、懸命に意識を保ちながら妻に応急手当てを施し、病院に搬送されました。
ユーリイさん夫婦はAARの現地協力団体「The Tenth of April」(TTA)が提供したテントに仮住まいしています。ユーリイさんは右耳の聴力をほとんど失って補聴器が欠かせなくなり、歩行補助具の杖(つえ)なしでは歩けません。右脚の痛みが絶えず痛み止めの薬を常用する必要があるほか、支給された杖(つえ)も使い続けて不具合が生じています。
そんな体調でのテント暮らしは過酷で、とりわけ厳冬期は耐え難いと言います。「あの日から家族の生活は一変しました。まずは家を建て直したいが、こんな体では働けないし、政府の年金でほそぼそと生活するのがやっとです」。ユーリイさんは無力感に陥っています。

ヘルソン州南部からミコライウ州に避難してきたオクサナさんの息子ボグダン君(13歳)は、「ラーセン症候群」と神経感染症の合併症のため、生まれつき起き上がることも話すこともできず、呼吸や栄養摂取などすべてを医療機器に頼っていますが、周囲のことはすべて理解しているといいます。
開戦以降、オクサナさんは息子のボグダン君の世話のために働けなくなり、収入が途絶えて生活は困窮しています。ボグダン君は在宅用の呼吸補助器が常に必要ですが、発電施設への攻撃で停電が常態化し、その度に救急車を呼んで病院に搬送しなければなりませんでした。地元NGOからバッテリー駆動の小型発電機を提供されたものの、停電が丸2日続くこともあり、そんな時、オクサナさんは一睡もせず昼も夜もボグダン君を見守っています。
こんな状況でもオクサナさん一家はウクライナを離れようとはしません。「ここは私の故郷です。私たちはウクライナの領土のため、子どもたちの未来のために戦わなければならないのです」とオクサナさんは話します。
AARと現地協力団体TTAは事前調査を踏まえて、障がい者の個別支援として185世帯に健康診断の費用、医薬品・衛生用品、歩行補助具、呼吸補助器などを順次届けるほか、州都ミコライウ市内の2つの医療機関にリハビリテーション機材を提供します。
軍事侵攻が長期化する中、ウクライナ国内では多数の障がい者に加え、ロシア軍の攻撃で負傷した人々の苦境が続いています。AARのウクライナ支援へのご協力を重ねてお願い申し上げます。
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ロシアによる軍事侵攻が始まって以来、ウクライナ国内では地雷や不発弾による犠牲者が増え続けています。AAR Japanが英国の地雷除去専門NGOヘイロー・トラスト(THE HALO TRUST)と連携して、キーウ州、ハルキウ州、ヘルソン州で実施した地雷・不発弾の調査活動を報告します。

2023年9月から2024年8月までの間、ヘイローの調査チームはキーウ州、ハルキウ州、ヘルソン州などの68の村で活動を実施。地域住民や軍関係者への聞き取り調査などを通じて、新たに6つの危険地域を特定し、地雷の存在を示すマーキングを行いました。また、前述の3州で27件の爆発物処理要請にも対応し、46個の爆発物を特定しました。そのうちの44個は遺棄された弾薬または不発弾であり、残りの2個はクラスター弾でした。
地雷除去活動において、最も基本的かつ重要なステップとなるのが調査活動です。地雷が存在しないことが確認できれば、安全な土地として使用することができます。また、リスクが高い場所を特定できれば、除去活動をより効率的かつ効果的に行えるようになり、何より新たな被害者を生むことを防ぐことができます。

仮に、ウクライナでの軍事衝突が終結したとしても、地雷・不発弾は残されたままです。AARは現在、ウクライナでの地雷・不発弾対策として、地雷や不発弾の危険から身を守る方法を教える地雷回避教育を行っています。引き続き、AARのウクライナ緊急支援活動にご協力くださいますよう、お願い申し上げます。
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認定NPO法人 難民を助ける会
AAR Japan[難民を助ける会]は1979年に日本で発足した国際NGOです。
現在、シリア難民をはじめ、ロヒンギャ難民やコンゴ難民などの難民支援や、障がい者支援、地雷対策などを、世界17カ国で実施しています。
特に困難な状況にある方たちに迅速に支援を届けることをモットーとしています。世界各国での緊急支援の経験を生かし、いち早く現場に駆け付け活動しています。
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