• 2015年にネパールで起こった大震災は甚大な被害をもたらしました。

  • 概要
  • 活動情報 2018年9月14日 更新

ネパール大地震から数年ー依然として必要な復興支援に加え、将来の災害に備え、コミュニティーの防災能力強化も喫緊の課題

2015年4月にネパールでマグニチュード7.8の地震が発生し、およそ9,000人が死亡、住宅など90万棟が倒壊しました。甚大な被害をもたらした大地震から早くも数年が経過しましたが、カトマンズ盆地にある古い住宅密集地域には壊れたままの家に住み続ける人がいます。

老朽化していたところに地震の被害を受け、修繕された井戸

シャプラニールでは、生活に不可欠な井戸や学校等の共有インフラ修繕など、住宅密集地の復旧と復興支援事業を実施しています。また将来の災害に備え、カトマンズ地域のコミュニティー防災力強化に取り組んでいます。

仕立ての仕事をするビヌさん

ビヌ・マハルジャンさん(40)は、夫が定職についておらず裁縫の仕事で家族3人を養ってきました。自分の裁縫道具がなかった頃は、自宅から離れた仕立て屋で働いていましたが、家事もこなさなければならず、多くのお金を稼ぐことはできませんでした。

2015年に起きた地震によって、カトマンズ盆地内にある彼女の自宅は大きな被害を受けました。地震直後は部屋を借りましたが、被災のため仕事が十分にできずに家賃が払えなくなり、家族は結局、本来人が住める状態ではない危険な自宅に戻り、今もなお住み続けています。その上、地震後は麻痺に苦しむ義母の薬代がかさみ、支出が多くなっていきました。

そのような中で、シャプラニールとパートナー団体のSOUPによる生計向上支援が彼女の元に届きました。支援により、彼女は仕立て用のミシンを2台購入することができ、家事や義母の世話をしながら自宅で働くことができるようになりました。彼女は現在、月に5,000ルピー(2018年9月時点 約5000円)を稼いでいます。彼女の家族が基本的な生活を送るにはまだ足りない額ですが、それでも、彼女はとても幸せそうで、自宅で自分の裁縫道具で仕事ができることに喜び、感謝しています。

ワークショップで熱心に耳を傾ける参加者

また、防災センターの開設や被災者が体験談を共有するワークショップの開催など、地域の防災力強化にも取り組んでいます。

ワークショップで発表者は地震が起きた時の行動や被害の状況、直面した問題を参加者に共有。避難場所の事前確認、防災グッズや緊急連絡先の用意、住居の耐震構造の重要性などの教訓が得られた他、共有することでトラウマの軽減につながりました。 震災後、人々は災害に対する備えがいかに大切か自覚し始め、防災に関する情報に耳を傾けるようになったといえます。防災の意識は日常生活を送る中で薄れてしまいがちですが、このような場を設けることで定期的に思い出すことが必要だと考えています。

復興作業が続くネパールですが、このような防災・減災への取り組みは、次なる地震に備えるためにも地域住民をつなぐ架け橋としても重要です。

大規模災害による被災の苦しみは、日本もネパールも同じ。継続した支援に力をお貸しください。

事務所長 小松より

ネパール大地震からすでに数年が経過しましたが、被害が甚大かつ広範にわたり政府の対応が十分には届いていません。また、新たに施行された憲法の内容に反対する民族グループによる抗議活動が激化したことによる経済状況の混乱などの影響により、地震からの復興作業は思うように進んでいないのが現状です。
私たちは今後も引き続き一日も早い復興を目指し、支援活動を行ってまいります。変わらぬご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。

寄付金の使いみち

地域で命を救う、地震復興・コミュニティーでの防災管理意識の普及・防災力強化。
・次の災害に備えて:普段からの近所付き合いの集落単位で、地域防災リーダーの育成やハザードマップの作成、救急救命用具の設置、避難用品の備蓄といった防災・減災活動を行います。
・リソースセンターの運営:復興に関わる情報をまとめて見られる場所がなく、住民はうわさともつかない情報に翻弄(ほんろう)されています。そのため、復興関連情報を集め、共有・発信するリソースセンターの開設を考えています。

■活動報告
ネパール大地震緊急救援・復興支援