ガザ人道危機緊急支援募金(ケア・インターナショナル ジャパン)

寄付受付開始日:2024/09/18

  • 領収書なし
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水の配給の様子(ガザ地区・ラファ避難所 2024年3月18日)

公益財団法人ケア・インターナショナル ジャパン

プロジェクト概要

更新日:2025/04/21

【CARE】カザでは慢性的な飢餓に加え、人々は絶え間ない人道的危機に直面しています

2023年10月、中東・パレスチナのガザ地区で激化した紛争は、今、この瞬間にも絶え間なく続いており、2024年8月現在において、推定死者数は4万人を超えたとされています。さらに、ガザ地区の84パーセントに対して避難命令が出されている状況のなか、避難民については170万人に達したと推定されます。この数は、ガザの人口の75パーセントに相当し、その多くは繰り返し頻繁に避難を強いられており、合計220万人もの人々が緊急的な人道支援を必要としています。

被害は、女性や子どもたちへと広がっています。紛争下において、新生児と母親ほど脆弱(ぜいじゃく)な存在はありません。ガザには推定5万人の妊婦が暮らし、毎日およそ180人が出産。その多くは適切な医療支援や鎮痛剤すらないような原始的な状況下での出産を余儀なくされています。避難先のテントでの緊急出産も報告されています。
紛争が始まって以来、妊婦が流産する確率は3倍まで増加。また、仮に妊娠しても、出産で死亡する確率が3倍になったと報告されています。[*]

[*] CARE International U.K. Birth Under Bombs: 9 months of hell in Gaza.2024年7月8日

<極めて危険で困難ななかでも、一筋の希望を信じて支援の手を止めない>
ガザでの人道支援活動は、依然として極めて困難で甚大な危険を伴います。現地の援助従事者は、直接攻撃を受ける危険と常に隣り合わせにいます。そして、移動制限と国境閉鎖のために、度々、援助物資は交差点に山積みにされ、燃料不足のために援助車両は運行を停止しせざるを得ない状況です。

それでもなお、ガザにいるCAREのチームは、圧倒的な支援ニーズに対応するため、たゆまぬ努力を続けています。私たちは、ヘルスケア、安全な水と衛生設備、シェルター、社会的弱者の保護といった分野で、これまで66万5,000人以上の人々に必要な支援を提供してきました(2024年8月現在)。

避難所でシェルターキットと寝具セット(マット、毛布、枕)の配布の様子(ガザ地区 2024年4月22日)

<あなたからのご寄付は、紛争により家を失った人々への支援に>
もともとガザは極端な冬の気候ではないものの、大洪水、高湿度、強風など雨の日が多いことで知られています。これからの冬に向けては、より気温の低い日々が増えるとともに、降雨量もより不規則になることが予想されます。

適切な避難所や仮設住宅を暖めるエネルギーの不足は、今後、多くの世帯が直面するさらなる課題となっていくことは間違いありません。避難所で暮らす世帯は、風雨にさらされても耐えられる装備が圧倒的に不足しており、避難用のテントにおいてはその場しのぎのものが多く、老朽化しており、風雨に耐えられない状態です。先を見据えた対応や準備が、ガザの人々の命を救うためにますます重要になっていきます。

皆さまからのご寄付により、例えば、以下のような形で、家を追われ戦火の中で避難生活を強いられる家族を支援することができます。(1ドル=145円換算)

23,000円:毛布、マットレス、枕、シーツのセット
13,000円:ハサミ、体温計、包帯、消毒液などが入った救急箱

その他、タオル、石けん、シャンプー、歯ブラシ、歯磨き粉、消毒薬、スポンジ、つめ切り、紙おむつ、下着、生理用品、ごみ袋などを含む衛生キット など

CAREの活動を通じて、紛争のなかで、今を生きることが困難な人々へのご支援を、どうぞよろしくお願いします。

「ガザ人道危機緊急支援募金」へのご協力のお願い

<寄付受付期間延長のお知らせ>
ガザ地区の避難所に設置された水・衛生設備、イスラエルの空爆で破壊されました。引き続き支援金が必要となるため、寄付受付期間を延長いたします。(2025年4月21日更新)

寄付金の使いみち

「ガザ人道危機緊急支援募金」の活動費として使用させていただきます。

・現地パートナー団体と協力して、食糧、水、衛生キットなどの緊急に必要な緊急物資の配布
・妊産婦と新生児の健康危機に緊急的に対処するため、基礎的保健医療サービスの提供
・現地状況に応じた人道援助

活動情報

更新日:2025/05/09

ガザ封鎖:2カ月以上支援物資が届かず、在庫は枯渇寸前に陥っています(2025年5月9日更新)

現地の女性と子ども(ガザ地区 2024年3月10日)

イスラエル政府がガザのすべての検問所を封鎖し、支援物資や商業物資の搬入を妨げてから2カ月以上が経過しました。食料の在庫は底をつき、商品の価格は少なくとも400パーセント上昇し、ガザ全域の人道危機と飢餓はさらに深まっています。

世界食糧計画(WFP)が支援するパン屋は1カ月以上前にすべてシャッターを下ろし、WFPがガザの家庭に供給している食料は、今や完全に枯渇しています。

「私たちのスタッフも含め、ガザにいる誰もが同じ状況に直面し、明日をも知れぬ不安を抱えています」と、CAREパレスチナ(ヨルダン川西岸・ガザ)事務所のジョリアン・ヴェルデウィック所長はいいます。

「誰もが例外なく、残された食料の配給に頼らざるを得なく、わずか1斤のパンと豆の食事で生き延びています。私たちの診療所には、妊婦や子どもたちが衰弱し、やせ細った状態でやってきます。栄養失調の割合が上昇し、炊き出しに列をなす子どもたちの悲痛な姿を目の当たりにしています。すべての人が生きるために頼っている主食の小麦粉は、ますます手に入りにくくなっており、多くの人が腐敗した小麦粉を食べています」

CAREは、エジプト、ヨルダン、ヨルダン川西岸にある倉庫に、医療品、衛生・尊厳キット、テント、食料、女性用衣料品などを大量に保管しています。緊急医療を求める数百人の患者を毎日受け入れているデイル・アル・バラのCAREのプライマリー・ヘルスケア・センターには、慢性疾患、感染症、緊急医療に必要な医薬品が1カ月分もありません。

「ガザにいるCAREのチームは、現在、デイル・アル・バラの診療所で一次医療サービスを提供し続けることと、必要とする避難民のコミュニティーにトラックで水を提供することに集中しています」と同所長は力を込めます。

「私たちの備蓄物資が枯渇すれば、可能な限りサービスの提供を長引かせるために、さらに配給を増やさなければなりません。プライマリー・ヘルスケア・センターのドアを閉めることはありませんが、サービスの範囲はますます制限されていくでしょう」

支援をもたらすためには、イスラエル政府は包囲と封鎖をやめ、妨げのない支援アクセスを容易にし、ガザ全域で必要とする人々に支援物資が届くようにしなければなりません。停戦は、人命を救い、人質の解放を確保し、人道支援従事者が大規模に対応できるようにする唯一の方法です。

「私たちに仕事をさせてください」ガザで活動する主要な人道支援団体のCEOが人道支援システムの崩壊に警鐘を鳴らしています(2025年5月1日更新)

パートナー団体のMA'AN Development Centerと共同で運営する倉庫と配布場所を訪問(ガザ地区 2025年2月17日)

2025年4月17日付 ロンドン発 1年半に及ぶ戦闘、市民と人道支援従事者への甚大な犠牲、そして6週間にわたる全面的な包囲の結果、ガザの人道支援システムは完全な崩壊に直面しています。

ガザで活動する43の国際支援団体とパレスチナ人支援団体を対象とした新たな人道アクセス調査によると、およそ1カ月前の2025年3月18日に停戦が終了して以来、95パーセントにあたるほぼすべての団体が活動を停止するか、大幅に縮小せざるを得なくなっており、広範囲に及ぶ無差別爆撃によって、移動するのも非常に危険な状況となっています。

ガザの人々、特に女性と子どもたちは、その代償を払っています。家族は破壊された家のがれきの中で暮らしています。 飢饉(ききん)は単なるリスクではなく、ガザのほぼ全域で急速に進行している可能性が高まっています。国連は、ガザの人道危機はここ1年半で最悪だと警告しています。

人々を生かす手段を奪われた病院は、死体安置所と化しました。51,000人以上のパレスチナ人が死亡したと報告されています。部分的に機能していた最後の病院のひとつ、ガザ北部のアル・アハリ・アラブ病院は、2025年4月13日に爆撃を受けました。

「これは、私たちの世代で最悪の人道的失敗のひとつです。ガザに住む一人ひとりが、生き延びるために人道支援に頼っています。イスラエル当局が2025年3月2日にすべての支援物資を封鎖して以来、そのライフラインは完全に遮断されています」

「私たちは物資を準備しています。訓練を受けた医療スタッフもいます。専門知識もあります。私たちにないのは、アクセスすること、つまり、私たちのチームが安全に仕事ができるというイスラエル当局の保証です」

「生存そのものが手の届かないところまで来ており、人道支援システムは限界に達しています」と12の人道支援団体のCEOは共同声明で述べています。

 調査対象団体のうち24の団体が、ガザでの移動規制が強化され、支援物資を届ける能力が妨げられていると報告しています。19の支援団体が、ガザの外で貨物が立ち往生していると報告し、その数は少なくとも9,000パレットにのぼっています。

ガザはいまや、人道支援従事者にとって地球上で最も死者が多い場所という悲惨な記録を保持しています。私たちは、銃撃の中で活動することはできないうえ、スタッフが殺されている間、沈黙を守ることもできません。

ガザでは2023年10月以降、国際人道法の下では、人道支援従事者は保護されなければならないにもかかわらず、 400人以上の人道支援従事者と1,300人以上の医療従事者が殺害されたと報告されています。

最近、15人のパレスチナ人救急隊員と救助隊員が殺害され、その遺体が集団墓地に埋められているのが発見された事件は、世界的な怒りを引き起こしましたが、多くの違反行為や攻撃は報告されていません。

敵対行為の8週間の一時停止が転機になるとの期待にもかかわらず、民間人や人道支援従事者に対する暴力は悪化する一方です。イスラエル軍が砲撃を再開して以来、少なくとも14の団体が、イスラエルの砲撃が直接または間接的にスタッフや関連施設を攻撃したと報告しています。

 毎日、人道支援従事者、その大半はパレスチナ人が標的にされ、拘束され、妨害され、殺されています。それと同じように、戦闘において民間人を保護するための規則が、毎日、平然と無視されています。 私たちのスタッフやパートナー、輸送隊、事務所、倉庫が砲撃されるとき、そのメッセージは明確です。

これは容認できません 。

 一方、イスラエル当局は、国連事務総長が「人道支援を最後のカロリーや小麦粉一粒にまで制限する」と表現した、ガザでの人道支援提供に関する新たな認可メカニズムを提案しています。この仕組みは、危険な新しい世界的前例となり、軍事的・政治的動機とは無関係に支援を届ける余地をなくすことになります。曖昧な基準に基づく新たなNGOビザ(査証)や登録規則は、人道的報告を検閲し、私たちの任務遂行を妨げることになります。

私たちは、すべての当事者に対し、私たちのスタッフの安全を保証し、すべての入国地点を通じて、ガザへの、そしてガザを横断する支援物資の安全で自由なアクセスを許可すること、そして世界の指導者たちがさらなる制限に反対することを求めます。

私たちは、市民と病院、学校、避難所を含む民間インフラを保護し、国際法のもとで義務づけられている水、電気、衛生といった基本的なサービスを直ちに回復することを求めます。

私たちは、人質の解放を要求します。
私たちは、恣意的に拘束されているすべてのパレスチナ人の解放を求めます。
私たちは、即時かつ恒久的な停戦を断固として要求します。

人道支援は決して政治的な道具として使われてはなりません。人命救助が議論の的になってはなりません。何世紀にもわたり、行動を統制し、民間人を保護するために発展してきた戦争法を、今、廃棄すべきではありません。

私たちは私たちの仕事をしようではありませんか。

署名者:
INGER ASHING, CEO, Save the Children International
ABITABH BEHAR, Executive Director, Oxfam International
SEAN CARROLL, President and CEO, American Near East Refugee Aid (Anera)
STEVE CUTTS, interim Chief Executive Officer, Medical Aid for Palestinians (MAP)
NICOLAS DOTTA, CEO, Médecins du Monde Spain
JAN EGELAND, Secretary General, Norwegian Refugee Council (NRC)
REENA GHELANI, CEO, Plan International
MANUEL PATROUILLARD, Managing Director, Humanity & Inclusion - Handicap International
MORGANE ROUSSEAU, CEO, Médecins du Monde Switzerland
REINTJE VAN HAERINGEN, Chair - Executive Committee, CARE International
JOEL WEILER, CEO, Médecins du Monde France
ROB WILLIAMS, CEO, War Child Alliance

衛生キットを配布した時の様子(ガザ地区 2024年1月6日)

ご参考:パレスチナにおけるCAREの活動

ガザ:避難所に設置された水・衛生設備、イスラエルの空爆で破壊(2025年4月21日更新)

攻撃により破壊された状況(ガザ地区 2025年4月)

EUの支援を受け、ガザの学校に避難している数千人の人々に水や衛生サービスを提供していた重要な支援設備が、過去2週間にわたるイスラエル軍の空爆により損傷、または破壊されました。

2025年4月3日、ガザ市内の2つの学校に対する空爆により、30人が死亡、70人以上が負傷。2024年10月に設置された移動式トイレ5基、太陽光発電による海水淡水化装置1基、ごみ収集コンテナ8個が破壊されました。

さらに4月12日には、ガザ市内の別の避難所施設も攻撃を受け、同様の水・衛生設備が被害を受けています。4月13日にはデイル・アル=バラハにある海水淡水化プラントも空爆されました。現在、被害の全容把握に向けて、現地の安全確認を待っている状況です。

CAREパレスチナ(ヨルダン川西岸地区およびガザ)カントリーディレクターのジョリーン・フェルトワイク氏は次のように訴えています。

「私たちはすべての紛争当事者に対し、人道支援を継続できる環境を守るよう強く求めます。
ガザの人々は、生きるために必要な水、衛生、生活の基本を奪われています。暴力は今すぐ止めなければなりません。命をつなぐための人道支援活動は、何よりも守られるべきです。」

ガザ:拡大し続ける子どもたちの急性栄養不良(2024年12月17日更新)

2024年6月23日ガザ地区。空爆が絶え間なく続く中、1人の女性の陣痛が始まり、翌日午前2時ころに息子を出産しました。彼の名前はヤマン[*]([*]名前は変更されています)。

母親は、いまだ続く紛争の中で、生まれてまもない息子ヤマンと2歳になる息子を育てています。子どもたちに与えるミルクやおむつがなく、オムツを見つけたとしても、1枚ずつ法外な値段で売られている状況です。

「夫は現在働いておらず、状況は非常に厳しいです。ミルクやおむつを探す希望も失い、私たちは飢えています」と母親は語ります。

「ガザのすべての母親が同じような経験をしていると思うし、私と同じような状況にあるガザの女性たちをたくさん知っています。私たちの精神状態や母親としての疲労は言うまでもありません。私たちが適切な栄養を得られていないため、ほとんどの子どもたちが自然な母乳をうけつけません。2024年10月から今に至るまで、私たちはまた飢えに苦しんでおり、小麦粉さえ手に入らない缶詰しか食べていません」

■約34万5,000人が壊滅的食糧不安に見舞われる可能性が高い

ガザ地区:IPCデーズグラフ

IPC(総合的食料安全保障レベル分類)の分析によると、2024年11月から2025年4月までの間に、人口の91%にあたる200万人近くが危機的またはそれ以上のレベルの食糧不安に陥り、そのうち約34万5,000人が壊滅的食糧不安(IPCフェーズ5)に見舞われる可能性が高く、特にラファと北部に影響を及ぼすと予測しています。[*1]
[*1]IPC Acute Food Insecurity and Acute Malnutrition Special Snapshot | September 2024 - April 2025

■増え続ける子どもたちの急性栄養失調

ガザ地区:急性栄養不良割合グラフ

2024年9月から2025年8月にかけて、6~59カ月の子どもにおいて推定60,000件の急性栄養不良(global acute malnutrition, GAM)が発生し、そのうち12,000件は重度急性栄養不良(severe acute malnutrition, SAM)の症例と予測されています。また、妊娠中および授乳中の女性16,500人が急性栄養不良の治療を必要とする見込みです。[*2]
[*2]IPC Acute Food Insecurity and Acute Malnutrition Special Snapshot | September 2024 - April 2025

【CAREの支援】
CAREは、ガザ地区でこれまで804,087人に人道支援を届けてきました。

[支援内容]
・WASH(飲料水、衛生キットの配布など)
・ポリオ予防接種の実施
・尊厳キットの配布
・心理社会的支援
・避難所と生活必需品の提供など

ガザにおける人道支援のアクセス状況は、頻繁な略奪や現地で活動する支援ワーカーへの攻撃、爆発物の残骸による危険、主要な道路の破壊などのさまざまな障害により著しく悪化しています。しかしながらそうような中、CAREは中東地域とガザ北部地域で活動を続けています。

ガザ:武力衝突激化から1年ー活動を継続・拡大するために5,000万ドルを必要としています(2024年10月25日更新)

ガザ・レスポンス・チーム(ガザ地区 2024年8月)

CARE「ガザで最も危険にさらされている人々のために5,000万ドルが必要」
悲劇的な2023年10月7日の出来事から12カ月がたち、ガザでは容赦ない暴力と苦難の1年が続きました。激しい紛争によって、ガザでは少なくとも41,000人が死亡し、住民の大半が避難しました。また、医療や教育のインフラは壊滅的な打撃を受け、ほぼ全域で食糧不足が生じ、飢饉(ききん)の脅威が高まっています。戦闘の激化に加え、人道的アクセスの制限が強化され、支援活動への負担はますます大きくなっています。

<人道支援局長が見たガザの現状>

人道支援局長が見たガザの現状

CAREは、ガザでの数十年にわたる経験を持ち、根深く、強固な関係を築いています。現地スタッフとパートナーは、大きな個人的リスクに直面しながらも、支援を必要としている人々に手を差し伸べるため、たゆまぬ努力を続けています。過去1年間で、189人の人道支援従事者が死亡し、500人以上の医療従事者が亡くなっています。継続する敵対行為、道路の損壊、国境地帯での軍事的制限により、新たな支援物資の輸送は事実上遮断されています。

文字通りの通行止め、そして比喩的な障害にもかかわらず、CAREのスタッフとそのパートナーは、安全な水、ヘルスケア、シェルターなどの分野で重要な支援を行っています。これまでに、女性と女子を中心に、72万3千人以上[*1]、危機的状況にある人口のおよそ35パーセントにあたる人々に支援を届けました。

しかしながら、その支援はまだ十分とは言い難く、支援を必要としているすべての人々に届けるには多くの課題があります。CAREは、停戦、すべての民間人の人質の解放、完全な人道的アクセスを求め続けています。

そうしてこそ、緊急に必要とされている広範な活動を始めることができるのです。皆さまのあたたかいご支援のおかげで、私たちは新たなニーズに迅速な対応が可能となっております。昨年(2023年)1年間のガザでのCAREの活動の概要は以下のとおりです。

[*1]複数のサービスを受けた人がいるため、部門別参加者数の合計は全体の合計を上回る

水と衛生|これまでの支援件数:595,098人
・ボトル入りの飲料水、緊急衛生キット、基本的な尊厳グッズの配布
・水のトラック輸送、貯水用ポリタンクの世帯への提供、ごみの収集や浄化槽の汚泥除去などの衛生サービスの提供
・今後の活動:地下水井戸、ポンプ場、海水淡水化プラント、貯水、トイレ、入浴施設、農場内の灌漑(かんがい)網など、家庭やコミュニティーの水・衛生施設の復旧

シェルターと基本的生活必需品|これまでの支援実績:44,358人
・避難場所の安全を確保するためのプライバシー・パーティションなどの配布
・テント、仮設シェルター資材、軽度の損傷を受けた住宅ユニットの修理キット、雨天や冬季の天候に備えてシェルターを補強するためのシーリング材/防水材の提供
・スリーピングマット、マットレス、毛布、枕、調理器具、皿、食器類、ジェリー缶、洗濯バケツ、ごみ袋、ガスコンロ、ソーラーランプ/サーチライトなどの家庭用品の配布

健康|これまでの支援実績:246,162人
・性と生殖に関する保健に重点をおいた、緊急薬品、使い捨て用品、消耗品などの医療施設への支援
・CAREのパートナーによって運営されている6つの移動アウトリーチ・チームが、一次保健相談と性と生殖に関する保健サービスを提供
・子どもたちやケア提供者向けにデザインされた保健キット、妊娠中の母親や乳幼児向けの物資、救急箱、子ども向けのレクリエーションセットの配布
・コミュニティー保健ワーカーによる、伝染性・非伝染性疾患、母子ケア、心のケア支援、応急手当に関する啓発講座
・2024年7月に開設されたプライマリー・ヘルスケア・センターでは、プライマリー・ケア、妊産婦の健康、安全な出産、心理社会的支援などのサービスを提供し、毎日約200人の患者にサービスを提供している

保護|これまでの支援実績:8,706人
・女性、女子、高齢者、また妊産婦のための特別なニーズに対応した、年齢と性別に特化した尊厳キットの配布
・性的暴力やジェンダーに基づく暴力の防止などに関する啓発活動
・女性、男性、女子、男子の経験を理解し、特定のニーズを満たす方法を特定するための迅速なジェンダー分析[*2]の完了
・ジェンダーと保護の問題に関する現地パートナー・スタッフへの研修

食糧安全保障と生計|これまでの支援実績:17,364人
・避難家族に栄養価の高い食料をバスケットで提供

私たちは、状況が許す限りすぐに、満たされていない莫大(ばくだい)なニーズに応えるため、あらゆる努力を惜しみません。

私たちの資金調達目標である5,000万ドルは、緊急のニーズに応え続けることを可能にすると同時に、今後数年間の困難な時期における地域社会の再建を支援します[*3]。

[*2]Rapid Gender Analysis(PDF)
[*3]CAREは、現在の緊急対応を効果的に管理し、他の緊急事態にもリソースを継続的に投入できるよう、ガザ危機基金への寄付金の20%を、今回のような緊急事態へのスタッフの迅速な派遣を含む、技術支援、管理、緊急事態への準備費用に充てるために留保します。

ポリオのワクチン接種の様子(ガザ地区 2024年9月)

継続的な取り組み
CAREのガザでの活動は、ヨルダン川西岸地区と同様に、緊急対応だけではなく、コミュニティーが安全で持続可能な生計を立てるための長期的な協力にも及んでいます。CAREは、危機発生時に外部チームを派遣するような緊急支援に特化した機関とは異なり、コミュニティーに深く根ざし、信頼関係を築き、現地の専門知識に基づいて人道的対応を行っています。

パレスチナのコミュニティーにおける私たちの活動は75年以上にさかのぼり、95パーセントがパレスチナ人であるCAREの国内事務所スタッフと、ジュズール、パレスチナ農業救済委員会、マアン開発センター、パレスチナ医療救済協会、パレスチナ赤新月社などの信頼できる現地パートナーによって、事業が実施されています。

CAREの地域主導で世界とつながったアプローチは、世界的なCAREのインフラとリソースを活用することを可能にし、同時に、多くの国際組織が活動することが困難な状況であっても、脆弱(ぜいじゃく)なコミュニティーに手を差し伸べることを可能にしています。現在の紛争が明日終結したとしても、パレスチナの人々は前途多難な道のりに直面するでしょう。

CAREの献身的なスタッフとパートナーは、寄付者の支援とともに、パレスチナの人々が困難と絶望から立ち直ろうと奮闘し、より希望に満ちた未来を目指すなかで、パレスチナの人々に寄り添っていきます。

希望への道
壊滅的な紛争が始まって12カ月が経過しましたが、ガザからの報道は依然として厳しい状況です。しかし、明るい話題も毎日耳にします。ポリオ撲滅キャンペーンの成功、感染症のまん延と闘うための、安全な水と衛生設備の改善など。CAREの新しいプライマリー・ヘルスケア・クリニックは、安全な妊娠・出産への支援を含め、何百人もの人々に必要なケアを提供しています。

これらやそのほか多くの成果に対して、私たちはガザの勇気ある仲間たち、彼ら・彼女らと肩を並べて働く現地のパートナーたち、そして彼ら・彼女らの人命救助活動を可能にする献身的なドナーたちに深く感謝しています。私たちは、増え続ける新たなニーズへの対応拡大に向け準備を進める一方で、暴力の停止、すべての民間人の人質の帰還、完全かつ妨げのない人道的アクセスを改めて求めます。そして、ガザの人々を代表して、私たちの活動への皆さまの寛大なご支援に感謝いたします。

▼心のケア支援とレクリエーション活動は、暴力や度重なる移住に直面した子どもたちが心を強く保てるよう支援することを目的としています

レクリエーションに参加する子ども(ガザ地区 2024年8月)

妊産婦の健康における最前線
<ルハイファ・アル・ファッラ、首長国赤新月病院産婦人科部長>
ガザ地区のほとんどの病院が使えなくなった後、私たちは移動診療所に頼らざるを得なくなりました。パレスチナの人々にサービスを提供するために、このようなクリニックを立ち上げた人たちもいます。助産師の役割は、最も基本的な手段でサービスを提供し続けることです。産前産後のケア、心理的なサポート、どんな問題や障害にも対処できるような相談など、女性にサービスを提供しています。

病院への襲撃が続き、首長赤新月病院とアル・ナセル・メディカル・コンプレックスが使えなくなったため、私たちは妊娠中や授乳中の母親にサービスを提供し、手助けするために、これらの診療所を設置せざるを得なくなりました。ここに来る女性の大半は、貧血を患っていたり、体が弱く免疫力が低下していたり、栄養失調に苦しんでいます。受診の間に体重が大幅に減っている女性もいます。

また、尿路感染症などの感染症のケースや、この戦争中に流産したケースも多く、その割合はおよそ50パーセント以上も増加しています。死産のケースも多く、空爆や恐怖、絶え間ない避難の結果、赤ちゃんは母親の胎内で亡くなっています。

また抗生物質や鎮痛剤、ビタミン剤全般が不足し、女性たちは私たちが処方するビタミン剤を頼りにしています。なぜなら、ご存じのとおり、現在食ベ物の品質が落ちており、女性たちは皆、缶詰に頼らざるを得ないためです。このようなことが原因で、体が弱くなり、免疫力が低下しているのです。しかし残念ながら、ビタミンや栄養補助食品は非常に不足しています。

時折、粉ミルクや紙おむつなどを配りに来る団体もありますが、現在は何も届いていません。ラファへの侵攻以来、交差点が閉鎖され、支援は入って来ることができなくなりました。市場に行けば野菜や果物があるという女性でさえ、その値段は驚異的で、ごく一部の人を除いて、ほとんどの人には手が出ないといいます。

私たちはプレッシャーの中で働くことに慣れています。間違いなく以前の戦争よりも悪質で破滅的な戦争ですが、これは私たちが経験した初めての戦争ではなく、私たちは最低限の手段を駆使して働くことに慣れています。

何万人もの避難民が避難しているアル・マワシの診療所での助産婦ルハイファ・アル・ファッラ(ガザ地区 2024年8月)

ガザ北部の包囲:数十万人が壊滅的な状況下に、CAREのパートナーの医療従事者も2名死亡(2024年10月22日更新)

ガザで患者に医療支援を行うJuzoorの医師(ガザ地区 2024年3月)

ガザ北部に残る数少ない医療施設と医療従事者への攻撃が激化、CAREのパートナー「Juzoor」の医療従事者2名が死亡
2024年10月17日:イスラエル軍がガザ北部の各地に大規模な強制移住命令を出してから13日目、CAREのパートナーであるパレスチナのNGO「保健と社会開発のためのJuzoor」は、2024年10月15日にジャバリアのアル・ファルージャの医療施設で職務を遂行していたアフマド・アル・ナジャール医師と、2024年10月12日に両親とともに殺害された助産師ライラ・ジュニードさんの2名の医療従事者を、この1週間で失いました。

ジャバリア難民キャンプをはじめとするガザ北部への激しい砲撃が続くなか、Juzoorのスタッフやガザ北部の住民の証言から、壊滅的な状況が明らかになりました。

2024年10月13日、アラア・アル=サイヤド医師も勤務中に重傷を負い、現在こん睡状態にあるなか、より高度な治療を提供できる病院に搬送するための努力が続けられています。

亡くなった2名の記憶は私たちを鼓舞し続け、罪のない命を救い、この無制限な暴力に終止符を打つことを求める私たちの使命を継続する道を照らし続ける
「Juzoorの医療スタッフのご家族は、絶え間ない爆撃の脅威のなか、1年以上にわたって恐怖と不公正に耐えながら、地域社会に奉仕しようとしています」と、ジョリアン・フェルドウェイクCAREパレスチナ(ヨルダン川西岸・ガザ)事務所長はいいます。

「これらの犠牲は、この暴挙によって生活が完全に破壊された地域社会に奉仕するために、医療従事者や人道支援活動従事者が毎日命の危険にさらされ、計り知れない個人的犠牲を払っていることを強調しています。亡くなった2人の記憶は私たちを鼓舞し続け、罪のない命を救い、この無制限な暴力に終止符を打つことを求める私たちの使命を継続する道を照らし続けるでしょう」

病院に運ばれてくる負傷者のうち、23人以上の妊婦が榴散弾(りゅうさんだん)や銃撃で負傷し、骨折
CAREは、1年前に紛争が激化して以来、医療専門家からなるJuzoorチームの並外れた活動を支援してきました。Juzoorは、空爆と包囲の中、ガザ北部で活動を続けることができた数少ない組織のひとつです。2024年10月6日に受けた強制退去命令とそれに伴う極度の危険にもかかわらず、Juzoorのチームは、避難所や保健センターで人命救助活動を続けながら、今いる場所にとどまることを選びました。

「状況は恐ろしさを通り越し、非常に困難で言葉では言い表せないものです。死者、切断された体の一部、負傷者がいたるところにいます。北部のすべての地域から緊急通報を受けています。救急車は負傷者のもとへたどり着けません。

先週から病院に運ばれてくる負傷者のうち、23人以上の妊婦が榴散弾(りゅうさんだん)や銃撃で負傷し、骨折に苦しんでいます。カマル・アドワン病院や他の準営業病院は避難命令を受けていますが、どのような場合でも避難する方法はありません」と、ガザ北部のカマル・アドワン病院のJuzoorスタッフで産婦人科医のタグリード・アル=イマウィ医師はいいます。

「小児科は負傷者であふれ、外科は負傷者であふれ、受付も負傷者であふれ、病院は何度も砲撃を受け、狙撃兵の標的にもなっています。このため、人々は今、病院に来るのを恐れています」と同医師は語りました。

この11日間、食べ物も水も手に入らず、苦しみは日に日に悪化
イスラエル軍は、ガザ北部に残る約40万人のパレスチナ人に適用される強制移住命令を発令し、一方でガザ市や北部の他の地域への食糧の流入を阻止しています。国連によると、9,000人の妊婦が、暴力と今回の強制移住命令によって、またしても避難を余儀なくされています。

最初の報告では、包囲網の強化と空爆の強化以来、ガザ北部で少なくとも350人のパレスチナ人が死亡したと推定されていますが、人々が病院にたどり着くのに苦労しているため、死者数を決定するのは依然として不可能な作業です。数千人がガザ市やさらに南部に避難しているか、食糧、医薬品、水を断たれたまま足止めされています。

「この11日間、食べ物も水も手に入らず、苦しみは日に日にひどくなっています」とガザ北部のジャバリア近郊に住む2児の父、イスマイルさんは2024年10月15日にこう語りました。「病院も、安全な場所も、安全な飲み水も、子どもたちのための薬もありません。多くの人々がジャバリアから避難し、避難所もなく路上にいます」

ガザ市の学校に避難しているアラアさんは、「子どもたちのための食べ物やミルク、栄養のあるものは何も手に入りません」「次にいつ水が手に入るのかわかりません。4、5日後にまた水が手に入るまで、海水を2つの缶に満タンにするために長い列を作って待たなければなりません。飲料水に関しては、家族全員で3日ごとに14~15リットルの水を手に入れることができます」と語りました。

子どもたちのための食べ物やミルク、栄養のあるものは何も手に入りません
高いレベルの飢餓、豪雨、安全な水の不足、ポリオや感染症のまん延が、女性と子どもの命にさらなるリスクをもたらしています。ガザ北部の子どもの3人に1人が急性栄養失調や消耗症に苦しんでおり、現在の妊娠の推定40パーセントは危険性が高いと考えられています。

 2023年10月以降、病院が攻撃され、約1,000人の医療スタッフが殺害されたため、病院では医師、助産師、看護師の数が減少しています。

 「私たちが働き続ける能力は、刻一刻と低下しています。私たちが受けている直接的な脅迫のために、多くの病院職員が退職し、他の職員は拒否し、私たちは業務を続けています。機能的な手術室は1つしかなく、外科医も1人しか残っていません。ほとんどの薬局は閉鎖され、私たちの病院の薬局では、緊急に必要な薬のほとんどを使い果たしてしまいました」とアル・イマウィ医師はいいます。

「ガザ北部の3つの病院だけが、十分な燃料も血液も供給されず、最小限の能力で稼働しています。集中治療室の患者に対する高度な外科手術は、現状では不可能です」

ガザ北部の包囲と暴力の劇的な激化は、何十万人もの窮地に陥った市民に援助を届けることを不可能にし、CAREとほかの組織が脆弱(ぜいじゃく)な市民に救いの手を差し伸べることを妨害し続けています。

CAREは、即時かつ永続的な停戦、民間人、援助関係者、および民間インフラを攻撃から守ること、完全かつ妨げのない人道的アクセス、ジェンダーに対応した人道的活動のための資金を劇的に拡大することを改めて求めます。

 「私たちのスタッフやパートナーによると、3日前にガザ北部に入ることが許可されたのは燃料トラック1台だけで、それは、避難民のコミュニティーに水を送るための給水所の運営に使われていました」とヴェルドウィジク事務所長はいいます。

 「死や破壊、肉体的な苦しみに加え、この強制移住と包囲が引き起こしている極度の心理的外傷は、手に取るようにわかる破壊的なものです。包囲され、爆撃され、飢えに苦しみ、1年間も容赦ない暴力に耐えてきた住民を助けるために、燃料、水、食糧を積んだ数十台のトラックの進入を許可することは、すでに非人道的なこの状況をさらに衝撃的なレベルにまで引き上げている。ガザに安全な場所などどこにもないのです」

共同声明:19の援助団体は、ガザ北部の市民がさらに大量に強制移住させられ、人道的大惨事が劇的にエスカレートすることを警告(2024年10月11日更新)

テントで暮らす避難民のこども(ガザ地区 2023年12月)

<ガザ北部におけるイスラエルの新たな強制移住命令は、市民をますます縮小した地域に強制移住させ、支援活動を危険にさらす恐れがあります>

イスラエルは2024年10月6日、ガザ地区北部に残るパレスチナ人を対象とした新たな集団移住命令を発令し、南への退去を命じました。この動きは、北部におけるすでに悲惨な人道的状況を悪化させ、国際的・国内的な人道支援団体が、すでに非常に限られている支援活動を行うことを妨げています。新たな命令は、保健サービス、安全な水、食糧、栄養サービスといった必需品を人道支援団体に提供することを妨害し、市民にとって残されたライフラインを奪っています。

ガザに、市民にとって安全な場所はどこにもありません。ニーズの深刻さを考えれば、人道支援団体は、避難や軍事行動の脅威にさらされることなく、援助物資を配給し、活動を継続できなければなりません。以下に署名した援助団体は、すべての紛争当事者に対し、市民を保護する義務を守り、いつでも妨げられることのない人道的アクセスを促進するよう強く要請します。

国連は、40万人が北部に残っていると推定しています。2024年10月6日、イスラエルは住民に対し、危険なルートを通って南部のアル・マワシなどすでに過密状態にある地域に避難するよう命じました。これらの地域は、イスラエルによって一方的に 「人道地帯 」と指定されているにもかかわらず、活発な戦闘や日常的な空爆があり、依然として安全ではありません。移動の予告期間が短く、被災地の人口が多いことから、多くの人々が留まる可能性が高く、民間人がさらに犠牲になるリスクが高まっています。

署名した19の援助団体は、国際人道法に沿ってすべての民間人を保護することを要求し、特に子どもたち、合併症のある妊婦や妊娠初期の女性、そのほかの患者、高齢者、障がい者、そのほか立ち去ることができない人々を懸念しています。

新たな命令は、ネツァリム回廊の近くに住むパレスチナ人に影響を与えます。さらなる報告によれば、イスラエルはネツァリム回廊を拡張して南北の分離を強化するつもりであり、北への帰還を事実上阻止し、すでに壊滅的なレベルの飢餓に耐えている住民への援助物資の流れをさらに制限しようとしています。

その地域から立ち去らない民間人が、保護を受ける権利を失うことはありません。国際人道法上、イスラエルは占領国であると同時に紛争当事国でもあります。どちらの役割も、民間人の保護を保証し、人道援助への妨げのないアクセスを促進する義務を負っています。

国内避難民の人権に関する国連特別報告者であるポーラ・ガビリア・ベタンクール氏は、「イスラエルは、拡大し続ける避難命令と、民間人や民間インフラに対する広範かつ組織的な攻撃によって、ガザの人口構成を恒久的に変えようとしている」と述べ、国際人道法(IHL)に違反していると指摘しました。[*]

[*]ガザにおけるパレスチナ市民の強制移動は、ジュネーブ第4条約の重大な違反であり、許容される避難には当たらない。移転先では、安全、適切なシェルター、必要不可欠なサービスが提供されておらず、また、敵対行為が終了した後、避難民が帰還できる保証もない。

以下の援助団体は、恒久的な停戦、民間人の保護、人道援助の拡大を求めます。

署名者
1. アクションエイド
2. アクション・フォー・ヒューマニティ
3. ケア・インターナショナル
4. デンマーク難民評議会(DRC)
5. 平和と安全のためのジェンダー・アクション(GAPS)
6. ヘルプエイジ・インターナショナル
7. ヒューマニティ&インクルージョン/ハンディキャップ・インターナショナル(HI)
8. イスラム救援
9. パレスチナ人のための医療援助(MAP)
10. メドゥサン・デュ・モンド フランス、スペイン、スイス
11. 中東子ども同盟(MECA)
12. ノルウェー・ピープルズ・エイド(NPA)
13. オックスファム
14. プラン・インターナショナル
15. プルミエール・ウルジェンス・インターナショナル
16. セーブ・ザ・チルドレン
17. テル・デ・オム・イタリア
18. ノルウェー難民評議会(NRC)
19. ウォー・チャイルド

【ご参考:パレスチナにおけるCAREの活動】
ガザとヨルダン川西岸地区のパレスチナ人コミュニティーで75年以上の間活動してきたCAREは、人道支援と長期的な開発支援において、同地域で重要な役割を担ってきました。そして、グローバル基準のアプローチに基づき、現地パートナーとのネットワークを築いてきました。

これら現地パートナーとの強力な関係は、現在のガザでの活動にとって極めて重要となっています。信頼できる現地パートナー団体と協力することで、CAREは多くの国際組織がアクセス困難な地域を含む、ガザ全域のコミュニティーで支援を提供することができています。

ガザ、エルサレム、ラマラ、ジェニン、ヘブロンに事務所を構えるCAREは、国連機関、非政府組織(NGO)、政府当局、民間セクターと協力しながら、パレスチナ全土の人道戦略を調整する重要な役割を担っています。緊急ジェンダー分析など、CAREの調査・分析手法は、効果的な対応を計画するために、人道部門全体で頼りにされているものです。

CAREは国連機関やNGOの協力的なネットワークの中心にあり、互いに相乗効果を生かし、重複を避けながら、最も必要としている人々に確実に支援を届けていきます。同時に、国際的な連合体としてのCAREの組織構造により、私たちはエジプトやヨルダンなどの当地域の他のCAREチームとも連携して物資を事前に配置し、治安やアクセス状況が許す限り、対応の規模を拡大できるようにしていきます。

CAREのディープマラ・マフラがガザ地区全体の主なニーズと生活状況について説明しているガザ・レスポンス・チームと話をしている。(ガザ地区 2024年8月)

CARE人道支援局長が見たガザの現状(2024年9月19日更新)

「子どもたちが学校に通い、人々の暮らしがあった場所は今すべてがれきと化しています」

CARE人道支援局長ディプマラ・マーラさんはガザの現状をこう語りました。ガザでは、紛争により建物が倒壊し、人々は繰り返し避難を強いられています。

また生活に必要な水や食糧、生活用品の不足も相次いでおり、人々の健康・栄養状況も不安定になっています。
CAREは、60万人以上の人々に支援を届けましたが、それは十分ではありません。

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公益財団法人ケア・インターナショナル ジャパンは、世界100カ国で人道支援活動を行う国際NGOケア・インターナショナルの一員です。災害時の緊急・復興支援や「女性と女子」の自立支援を通して、貧困のない社会を目指しています。

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