【ウクライナ危機緊急支援募金】
多くの人に緊急人道援助を
(ケア・インターナショナル ジャパン)

寄付受付開始日:2022/03/03

  • 領収書なし
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2022年2月28日、ウクライナ国境から数キロにあるポーランド南東部の町、プシェミシルの駅の様子

公益財団法人ケア・インターナショナル ジャパン

プロジェクト概要

更新日:2024/10/17

今、何百万人もの人々が人道援助を緊急に必要としています。
CAREは、ウクライナで活動するパートナー団体と協力し、直ちに緊急支援を行います。

ウクライナにおける人道危機をうけ、直ちに、緊急支援が必要です。CAREは、パートナー団体「People in Need」と連携し、この危機の影響を受けたウクライナの人々に対して、緊急支援を提供します。

ウクライナでは、インフラの損傷に加えて、水と食糧の不足が懸念されます。過去8年間に及ぶ紛争により、ウクライナ全土に重大な傷跡が残りました。ウクライナ東部には、既に、人道支援を緊急に必要としている人々が290万人います。そして、今回のロシア軍の侵攻により、この数は急激に増加しており、人道危機の程度を予測することは困難な状況です。

「世界は今、考えられない事態に直面しています。2月24日に始まった敵対行為の激化は、より広い地域へ影響を与えることに留まらず、ウクライナの人々に壊滅的な危機をもたらしています。その影響は、一般の人々にまでも及んでいます。すでに暖房や食糧などの基本的なニーズを満たすことが困難な状況に陥っており、今では安全な避難所を見つけることに必死です」と、CARE事務総長のソフィア・スプレッチマンは訴えています。

2022年2月28日 ウクライナと国境を接するポーランドの町、メディカの国境検問所の様子

【ウクライナでの緊急支援について】

CAREは、ウクライナで活動を行うパートナー団体「People in Need」と協力して、食糧、水、衛生キット、現金などの緊急に必要な緊急物資を配布し、日々のニーズに対応していきます。

「People in Need」は、東ヨーロッパで最大の非政府組織の1つであり、2014年の紛争開始以来、ウクライナの影響を受けた地域で人道援助を提供してきたことから、ウクライナの人々を支援するための豊富な経験と実績を有しています。

さらに、CAREは、専門スタッフによる心理社会的サポートを提供します。現在進行中の紛争によってもたらされるウクライナの人々への心理的影響とトラウマを、過小評価できません。

ウクライナの人々の命と未来を守るために、今、できることがあります。
どうか「ウクライナ危機緊急支援募金」へ、皆さまのご協力をよろしくお願いします。

<寄付受付期間延長のお知らせ>
長期化する戦争により今現在もウクライナの国内避難民は354万人以上、国外難民は655万人以上となっています。特に弱い立場におかれやすい女性と子どもに配慮した支援を継続していくために、寄付受付期間を延長いたします。(2024年8月16日更新)

寄付金の使いみち

「ウクライナ危機緊急支援事業」の活動費として使用させていただきます。

・現地パートナー団体と協力して、食糧、水、衛生キット、現金などの緊急に必要な緊急物資の配布
・専門スタッフによる心理社会的サポートを提供
・現地状況に応じた人道援助

"#ウクライナ緊急支援"

活動情報

更新日:2024/10/17

戦争は一瞬にして命を灰に変えてしまう(2024年10月17日更新)

72歳のオルハさんは、ウクライナ東部ドネツク州の都市、スラビャンスクで半世紀近く同じ場所に住んでいます。しかし現在、彼女の家は居心地の良い場所とは言えない状況です。

この1年半以上、彼女の部屋の窓は青いビニールシートで覆われています。このビニールシートは日光も遮るため、彼女の部屋は常に薄暗いです。オルハさんは昨年(2023年)の冬をこのビニールシートがある状態で過ごしましたが、近いうちにCAREのパートナー団体であるアヴァリストが新しい窓の取り付けを手伝ってくれることを心待ちにしています。

築92年、窓ガラスが割れたオルハさんの家(2024年10月25日、ウクライナ東部スラビャンスク)

「窓が取り付けられ次第、修理に取りかかります」
とオルハさんは穏やかだが悲しみを帯びた声で言います。

<戦争の痛み - 思い出と日々の生活の中で>
この家での48年間、オルハさんは多くのことを見てきました。平和な時代も、故郷スラビャンスクが戦場となった2014年に始まった戦争のことも。

「2014年、私たちはすぐに避難所を作りました。生後2カ月の赤ん坊を連れた母親もいました。年配の女性たちは、自分たちだけでは深い地下室に降りることもできず、何時間も、あるいはそれ以上そこにいなければならなかったからです」とオルハさんはふりかえります。

こうした思い出は、暗闇の中でも人々が諦めなかった時代に彼女を引き戻します。
しかし2022年、戦争が再開されると、若い住民のほとんどは逃げ出しました。

「当時はみんな、逃げられるところならどこへでも逃げました。今は行き場のない人たちだけが残り、互いに支え合っています。」

かつて30世帯あったこの建物には、現在6世帯しか住んでいません。残りは廃虚と化した家を捨てて出て行きました。窓ガラスは割れ、屋根は破損し、壁は爆発の衝撃で崩れています。

「自分たちでビニールシートを買って、できる限り家を守ろうとしました。自分たちの窓も、近所の人たちの家の窓も覆いました。彼らは家を離れましたが、私たちは今でも連絡を取り合っています」

1年半以上陽の当たらないアパートでのオルハさん(2024年10月25日、ウクライナ東部スラビャンスク)

<火薬庫の上の生活>
スラビャンスクではもう空襲警報のサイレンが鳴らないので、オルハさんと彼女の隣人たちは、近くの町から聞こえる遠くの爆発音を頼りにしています。

「爆発音が聞こえると、私たちは廊下に出ます」
地元の病院の近くにミサイルが落ちたときのことを、オルハさんは鮮明に覚えています。

「ベッドから放り出されました。ドアは吹き飛ばされ、窓は割れ、天井が落ちてきました。怖がる暇もなかったです。夢だったのか、何が起こったのか、理解できないまま起き上がりました」
近くのビルでは、若い女性のアパートにミサイルが墜落しました。彼女は一命を取り留めましたが、攻撃後、言葉を発しなくなりました。彼女はさらに6カ月間生き延びたが、トラウマが体に与えた影響によりこの世を去りました。

「人々は疲れ果て、平和を望んでいます」
とオルハさんはため息をつきます。彼女の声には痛みだけでなく、希望の光も感じられます。

「誰も戦争を誰も目の当たりにするべきではない」
オルハさんは賢明さと悲しみをもって戦争について語ります。彼女は死と破壊を目の当たりにし、戦争がいかに人々を破滅させ、その跡に迷いを残すかを見てきました。

「火薬庫の上の生活よ。今日生きていても、明日には消えてしまう。目の前で両親が死んでいくのを見ながら、子どもが恐怖で悲鳴を上げるのは恐ろしいことです。その後、子どもは周りの何にも反応しなくなります」

母として、祖母として、女性として、オルハさんは、生涯働き続けてきた高齢者が行き場を失い、子どもや若者の生活が戦争によって打ち砕かれるという現実を受け入れがたい状況です。

「戦争とは何なのか、誰も目の当たりにするべきではない。戦争は一瞬にして命を灰に変えてしまうのだから」

家のドアを開けるオルハさん (2024年10月25日、ウクライナ東部スラビャンスク)

オルハさんはより良い日々への希望を持ち続けているが、彼女の人生は、戦争が何百万人ものウクライナ人の運命をいかに変えたかを思い起こさせます。彼女の物語は、語られることのない多くの物語のひとつに過ぎません。

しかし、オルハさんのような人々を支援する人々がいます。CAREとそのパートナー団体により、建物の屋根は最近修理され、間もなく新しい窓が設置され、オルハさんの部屋に再び日光が差し込むようになります。この重要な支援は、来るべき冬に間に合い、戦争で疲弊した女性の生活に少しでも多くの光をもたらすものです。

このプロジェクトは、欧州連合の資金援助を受けて実施されています。

見捨てられていないという安心感と援助を必要としています(2024年9月5日更新)

物資の支援の様子(2024年8月、ドニプロペトロフスカ州)

<国内避難民は急増>
2024年8月20日以来、ウクライナ東部ドネツク州ポクロフスク市とその近郊の集落への継続的な砲撃があり、子どものいる家族の緊急避難が余儀なくされています。現地には59,000人以上が残っており、そのうち4,000人が子どもです。

ポクロフクス市は前線から10km地点に位置しているため、避難の速度は著しく急増しており、以前は月に600人が避難していたのに対し、現在は毎日約600人が避難している状況です。ほとんどの人々は、近隣のドニプロ地方に避難しています。CAREは、新たに避難を余儀なくされた50,000人が支援を必要とすると見積もっています。

物資の支援の様子(2024年8月、ドニプロペトロフスカ州カミアンスケ市)

<物資そして心理的、社会的な継続支援の実施>
CAREとそのパートナー団体であるアバリストは、ポクロフスクで現在も活動をしています。高齢者や移動が困難な人々への1,300個の衛生キットの配布し、また、被災者に重要な心理的、法的支援を行っています。さらにCAREは、ポクロフスクから避難してきた人々への緊急の現金支援を準備しています。

ポクロフスクに住んでいる国内避難民のオルハさん(2024年8月、ポクロフスク市)

ポクロフスクに住んでいる国内避難民のオルハさんは次のように話しています。
「私の子どもたちは、支援センターでの心理カウンセリングの後、状態が改善しました。センターは安全性に配慮し、防爆シャッターを設置してくれたので、子どもたちの安全を安心して守ることができました。」

<現地からのメッセージ動画はこちら>

容赦ない砲撃に耐えているあらゆる年齢の女性や子どもたちは、この悲惨な状況でも見捨てられないという安心感と援助を切実に必要としています。多くの人が何度も避難を余儀なくされ、トラウマを深めています。現在支援スタッフたちは、スロビアンスクやドニプロといった代替地からの継続的な活動を確保するため、緊急時対応計画を積極的に策定しています。

CAREのパートナー団体アバリストのプロテクション・コーディネーターのアリョーナ・ピリプチュクはこう語ります。

「この困難な時期であっても、私たちは地元住民のための活動を続ける準備ができています。今こそ、人々は私たちの支援、そして心理的、法的なカウンセリングが必要です。人々が孤独に苦しむことがないよう、それが極めて重要なのです。」

活動報告:2023年7月~2024年3月(2024年8月16日更新)

皆様のお力添えのもと、私たちCAREは、今現在もウクライナ支援を継続することができています。改めて心より感謝申し上げます。

<CAREの支援活動状況>
この度は、CAREの支援活動状況についてご報告させていただきます。
CAREは2023年7月~2024年3月の期間で、ウクライナ国内の方239,000名、そしてウクライナから避難された方145,000名に対して支援を届けることができました。

SNAPSHOTS FROM THE GLOBAL HUMANITARIAN UPDATE FY24 Q3 (July 2024 – March 2024)より

CAREの支援活動はウクライナ周辺国でも実施しており、例えばドイツでは、ウクライナ難民の心理社会的ニーズに関する調査を活用して、CAREは難民に関わる個人を対象に、トラウマと心理社会教育に関するトレーニング・セッションの開発を行いました。

また、ハンガリーでは、特に社会的に疎外されたウクライナ出身のロマコミュニティーに注力し、GBV(ジェンダーに基づく暴力)やSRH(性と生殖に関する健康)サービスへ、直接アクセスできる機会を提供することを実現しました。

SNAPSHOTS FROM THE GLOBAL HUMANITARIAN UPDATE FY24 Q3 (July 2024 – March 2024)より

▼ウクライナのシェルターにて、CAREドイツCEOからのメッセージ

CAREドイツCEOからのメッセージ(2024年6月17日)

私たちCAREは、少なくとも2025年3月まで現地での支援活動を継続することを決定していますが、長期化する戦争により、支援ニーズは変化し拡大しています。このような状況の中、私たちは最も弱い立場に置かれる女性や女子への支援活動に励んで参ります。ぜひ私たちの活動をお見守りいただけますと幸いです。

私は自分のために何も望みません。ただ息子のために望むだけです。(2024年5月1日更新)

ビクトリアさん(25歳)と息子のセルヒイ(当時生後4カ月)(2024年1月15日、ウクライナオデーサの産科病棟)

ビクトリアさんは、東部地方からオデーサに逃れてきました。

「以前の場所で住むことはもう不可能で、私たちはぬれていて暗くて湿った地下室にいるだけでした」

彼女は国内避難民としてオデーサに住み、自分と息子を養うためには人道支援が頼りです。特に新生児用のオムツや食べ物は、彼女にとって高すぎます。

「私は自分のために何も望みません。ただ息子のために望むだけです」

CAREはパートナーとともに病院を支援し必要な資材を提供し、スタッフにトレーニングを行っています。

タチアナ院長(63歳)と女医(2024年1月18日、ウクライナオデーサの産科病棟)

ウクライナの女性や女子に対する持続的な人道支援の必要性を訴える(2024年4月25日更新)

(2024年1月18日、ウクライナ ドネツク州)

2024年4月16日に、欧州委員会人道問題担当上級事務局(ECHO)が主催するブリュッセルでの第4回人道問題担当上級事務局会議(SOM)に集うにあたり、CAREは、ウクライナの紛争の影響を受けているすべての人々に対する継続的な人道支援が緊急に必要であることを強調しています。さらにCAREは、活動をリードする存在であると同時に、危機による影響を最も受けやすい「女性や女子」への特別な配慮をもって、支援活動を行う必要性を訴えます。

ウクライナでの戦争は、性的暴力やジェンダーに基づく暴力(GBV)のリスクを高め、特に女性や女子に大きな影響を与えています。2024年の人道ニーズ・対応計画(HRP)によると、約250万人[*1]がGBVの予防や対応、リスク軽減を必要としています。しかし、HRPは、GBVサービスを必要とする人々のうち約3分の1、約81万1千人にしか資金提供を割り当てることができていません。

2023年当初の計画よりも、実際には多くの人々がGBVに対する支援を受けることができた一方で、支援に必要な資金調達は、わずか33%[*2]に留まっています。そのため、GBVに直面している人々が必要とするすべてのサービスが、本当に当人らのニーズを中心に据えた形で提供されているのだろうかと疑問が残ります。

[*1]Ukraine Humanitarian Needs and Response Plan 2024 (December 2023) [EN/UK]
[*2]Ukraine: Humanitarian Response and Funding Snapshot (January - December 2023) [EN/UK]

「現在、ウクライナの最前線と西部の両地域で、人道的ニーズが上昇し、民間インフラへの砲撃がますます頻発し、罪のない民間人の死亡につながっているにもかかわらず、ウクライナへの寄付による支援は減少しています。国内避難民の女性、子ども、高齢者は、避難先で安全かつ尊厳ある生活を送るための十分な援助を受けられないため、しばしば危険な地域にある自宅に戻らざるを得ない状況です。

基本的ニーズ(食料、宿泊施設、健康など)がますます満たされなくなり、既存の国内避難民や新たに国内避難民となった人々、そして帰還民、特に女性と女子は、紛争に関連した性的暴力を含む、保護とジェンダーに基づく暴力(GBV)のリスクの増大に直面しています」
と、CAREウクライナのフランツィスカ・ヨーンズ副代表は言います。

CAREは寄付者に対し、ジェンダーに基づく暴力の予防と対応サービス一式を含むウクライナの支援計画に全面的に資金を提供し、ニーズと提供されている援助との間に広がるギャップを埋め、GBVの最低基準を守るよう強く要請します。

「これを怠れば、性的搾取、虐待、ハラスメント(SEAH)などのリスクが増大し、2年以上にわたる暴力、移住、困窮によってすでに疲弊し、トラウマを抱えているGBV被害者にさらなる被害をもたらす可能性があります。これは、今後、ウクライナの女性主導組織(WLO)への資金提供の拡大がさらに必要になることを意味します。WLOはGBVへの対応を主導していますが、今は、少ない資金でより多くのことを行うことを余儀なくされ、多くの場合、わずかな資金で活動し、不合理なリスクを負っている状況です」と、ヨーンズは続けます。

再建のための資金は追加的なものでなければならず、保護やGBVを含め、現在増加している人道的ニーズへの対応は、待ったなしの状況です。

「男女を問わず、これほど多くのGBVの被害者がいまだにトラウマを抱えたまま、これから、どうやって国を再建できるのでしょうか?」このようにヨーンズは、問いかけます。

(2024年1月18日、ウクライナ ドネツク州)

GBV予防への対応に積極的に参加するよう、地元の組織、特に女性が主導し、女性の権利に重点を置く組織を支援する必要があります。これらの団体は、GBVを予防し、問題を対処する上で極めて重要であり、被害を受けたコミュニティーに不可欠な支援を提供しています。

しかし、彼らの声は人道支援の調整や復興のような重要なプロセスでしばしば軽視されます。これは資金へのアクセスが制限されているためです。

「資金がなければ、ウクライナの女性主導の団体 (以下、WLO) や女性の権利団体 (以下、WRO)はスタッフを増員することも、業務を効率化する機器を調達することもできません。しかし、必要性はますます増加しているため、WLOやWROのスタッフは自分自身を追い込んで、限界まで仕事をこなします。

また、WLOを率いる女性やそのスタッフは、しばしば家族の主要な収入源であり、世帯主でもありながら、コミュニティーのリーダー、ボランティア、カウンセラーなどであり、戦争から直接影響を受けながら、他の人々のニーズに応えるという二重の重荷に直面しています」
と、CAREのパートナー組織 "Girls "の副代表ダリア・チェカロワは、厳しい現状を伝えます。

各所からの支援はWLOのプログラムを支援するだけでなく、組織開発と組織強化を支援するために、WLOへの質の高い資金提供の量を増やさなければなりません。

スタッフのバーンアウト(燃え尽き)を回避し、あるいはそれに対処するための心理社会的支援のための予算や、関連する調整メカニズムへの女性リーダーの参加やWLO間のネットワーク強化のための予算が含まれるべきです。人道的な決定に女性組織を参加させないことは、単に女性と女子のニーズに応えないことを意味することが多いです。ジェンダーの正義は、人道支援フェーズから復旧・復興フェーズへの移行期においても、中心的なものであり続けなければなりません。

 CAREは、男女平等と連帯を含む包括性の原則を支持することの重要性を強調します。ウクライナ再建への道筋において、女性主導、女性の権利団体、疎外されたグループを代表する団体を含め、誰一人取り残されないようにすることが不可欠なのです。

女性と女子が「変化と平和への原動力」となり得る未来への投資を(2024年1月16日更新)

長期化するウクライナ紛争は、大規模な人道危機を引き起こしています。

(2023年11月発行、FACTSHEET CARE UKRAINEより)

人道危機が続くにつれ、男性は徴兵により、潜在的な死への恐怖や重傷に加えて、精神的苦痛にさらされています。一方で、女性たちも、収入の喪失、家族の離散、必要不可欠なサービスの提供が行き届かない中、たった一人で家族を養わなければならないなど、大変な状況に置かれています。

さらに、LGBTQI+や兵役に就いていない男性など、社会から疎外された人々は、基本的な支援サービスを受ける上で重大な困難に直面し、子どもたちは、安全への不安や教育・余暇活動の中断により、精神衛生上の問題に苦しんでいます。

このように戦争の長期化、深刻化により、支援ニーズは多様化し、ウクライナの人々の心に根深い影を落としています。そして、2024年の人道支援に必要な資金は膨れ上がり、39億5,000万米ドルと算出されています。

ウクライナ各地に配置されたCAREの活動拠点と支援実績

(2023年11月発行、FACTSHEET CARE UKRAINEより)

CAREがウクライナ危機緊急支援活動を開始して以来、私たちは32の国内外の団体と協力。これらパートナー団体との連携を通じて、ウクライナ全州の100万人以上に支援を届けてきました。特に、オデッサ、ドニプロ、リヴィウ、キーウなどの主要都市に戦略的に配置されたCARE事務所は、これら地域で活動するパートナー団体を支援することを通じて、直接的な人道支援を促進するための重要な拠点となっています。

今後も、私たちの支援活動の77%を、パートナー団体との戦略的な協力・連携をもとに行うことで、支援を必要とする人々へのより直接的な支援提供に努める方針です。

(2023年11月発行、FACTSHEET CARE UKRAINEより)

ウクライナ避難民の声

“最初のうちは、避難所での生活はとても非日常的なものでした。同じ空間に、大勢の人がいて……。初日の夜は、一睡もできませんでした。そして、その後、数日間はとても居心地が悪かったです。
でも、時間がたつにつれて慣れてきて、他の避難民とも知り合いになりました。子どもたちはこの避難所で友達ができ、交流するようにもなりました。生活に必要なものがすべてそろっていたのは、嬉しい驚きでした。今、私たちはリヴィウで新しい生活を始める準備ができており、避難所でのCAREからの援助とサポートにとても感謝しています。”

避難所で生活をしているアンジェラさんより

(2023年11月発行、FACTSHEET CARE UKRAINEより)

「独立後最悪の冬」を支えた冬対策プログラムの成果(2023年8月24日更新)

(C)CARE USA(2023年2月21日、ウクライナ)

2022年2月に紛争が激化して以来、緊急に人道支援と保護を必要としている人々は1,700万人と推定されています。破壊された家屋は80万戸以上、国内避難民は560万人以上にのぼるなど、長期化する紛争によって、人々は住宅や避難所での暮らしに困難を抱えていました。

さらに、エネルギー供給を含む重要なインフラに対する頻繁な攻撃により、多くの地域で生活環境が悪化しました。氷点下20度以上にもなる厳しいウクライナの冬を乗り越えるため、ウクライナの人々が必要としている暖かく、安全で、尊厳のある生活環境を提供し、避難所や衛生、心のケアに対するニーズに応えるため、CAREは「冬対策プログラム」を実施しました。

停電の中で、避難民登録を行うスタッフ(2022年12月20日、ウクライナ)(C)CARE/CFSSS

「冬対策プログラム」は、ウクライナ中央部(ドニプロペトロフカ、ハリコフスカ、ポルタブスカ、ザポリスカ地域)に居住または避難している人々に、回復力の構築と防寒対策を通じて包括的な人道支援を提供することを目的としました。

「冬対策プログラム」によって、CAREとパートナー団体は計3,191人(女性2,057人、男性1,134人)に支援を届けました。支援の内容別の内訳は、以下のとおりです。

■衛生キットの配布:1,569人
■シェルター修理ツールキット:721人
■軽度および中度の修理:351人
■心のケア:1,133人
■法的サポートおよび相談:279人

2023年6月上旬のカホフカ・ダム決壊による洪水被害の影響を受け、衛生キットなどの配布活動は予定より遅れが生じました。遅れた分については2023年7月に準備し、2023年8~9月で配布を完了する見込みです。

また、依然として不安定な安全保障状況は、支援活動における大きな懸念材料になっています。CARE は、パートナー団体を含む全スタッフを対象に、定期的なセキュリティに関する説明会を実施し、体系的なセキュリティ・ブリーフィングを行っています。

支援ニーズの変化・増加に対応する体制づくり(2023年8月18日更新)

ウクライナ危機が始まってから、まもなく1年半を迎えようとしています。私たちCAREは、これまでに98万9,700人以上の人々へ支援を届けてまいりました(2023年2月時点)。

避難生活の長期化によって、現地の人々のニーズは変化・増加していますが、それらに対応するため、ウクライナおよび周辺国では新たな試みや体制づくりを行いながら、支援活動を展開しています。

■スロバキア
ウクライナ難民を雇用し、必要とする人々に性と生殖に関する支援(SRH)を提供する「ウクライナ・クリニック」を展開。パートナー団体のEquitaは、言語サポートや、心のケア、生計を立てるための自立支援サポートサービスも提供しています。

■ハンガリー
パートナー団体であるEmma Associationと共に、弱い立場にあるロマのコミュニティーへ、ジェンダーに基づく暴力(GBV)や、性と生殖に関する健康(SRH)に関する支援を提供しています。

■ドイツ
法律相談と心理カウンセリングのサービスを実施する、新たなパートナー2社を獲得しました。また、ドイツにおけるウクライナからの難民の心理社会的ニーズと関係者の状況を特定するための調査を行い、その結果を踏まえて、トラウマおよび心理社会的サービスにおける新しい対策を開発しています。

■ウクライナ
アクセスが困難な地域へ支援を展開するため、2つの地域オフィス(ドニプロ、オデッサ)、3つのサブオフィス(ハリコフ、スロヴィアンスク、ミコラーイウ)を開設しました。

カホフカ・ダムの決壊時に対して迅速な支援を実施できたのは、地域ベースでパートナー団体と連携できていたためでした。このことから、さまざまな分野の専門家80人を採用し、パートナー団体へのサポートを強化して、今後の危機に対しても、迅速で適切な対応ができるような体制づくりに取り組んでいます。

(C)CARE(2023年7月12日、ウクライナ ノヴァシリウカ)

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公益財団法人ケア・インターナショナル ジャパンは、世界100カ国以上で人道支援活動を行う国際NGOケア・インターナショナルの一員です。災害時の緊急・復興支援や「女性と女子」の自立支援を通して、貧困のない社会を目指しています。

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