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合計で1,203,146円のご支援をいただきました。多くのご支援、ありがとうございました。

四国ツキノワグマ保護プログラム

寄付受付開始日:2017/06/27

  • 領収書なし
[四国ツキノワグマ保護プログラム]の画像
四国のツキノワグマが絶滅の危機にあります

日本自然保護協会

プロジェクト概要

更新日:2022/06/29

2017年より皆様からの支援を受けながら、四国のツキノワグマの広域調査と普及啓発を進めています。

2019年、新たに実施された遺伝子の解析によって、四国に生息するツキノワグマの個体数は多くても24頭であることが報告されました。現在3年目の調査を継続中ではありますが、安定した生息場所が限定的であることが明らかになっています。つまり、現状のままでは、四国からツキノワグマが絶滅してしまうことが、改めて裏付けられつつある状況です。

現在、絶滅させないためのプランを専門家の方々と検討を進めています。具体的なプランの作成と実行には皆様からのご支援が必要です。
引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。(2019年10月2日追記)

四国ツキノワグマ保護プログラム
SAVE THE ISLAND BEAR
ツキノワグマの生息する世界で一番小さな島

四国のクマが絶滅してしまうかもしれません!
近年、本州を中心に、人とツキノワグマとの軋轢(あつれき)に関するニュースを目にすることが多い一方で、九州ではすでに絶滅してしまったことや、四国で絶滅の危機にあることはあまり知られていません。今、私たちは、クマの存在そのものに価値を感じ、クマと共生する未来を選べるかどうかの岐路に立っています。

ツキノワグマは国際的にはアジアクロクマと呼ばれています。その名前のとおり、西アジアから、東アジアにかけての森林地帯に広く分布していました。
しかし、過剰な森林の利用に伴う生息地の減少や、さまざまな体部位を食肉や漢方薬として利用することを目的とした過剰な捕獲(密猟も含む)により、すでに絶滅した地域も多く、現在でも個体数の減少が進んでいるのが現状です。そのため、国際自然保護連合のレッドリストでは、絶滅の危険が増大している「危急種(絶滅危惧Ⅱ類)」として、保護の対象となっています。

ブナの新芽を食べるツキノワグマ

世界的に見れば、100万人を越える人々が住む街から遠くない自然にツキノワグマが生息しているという日本の状況は、驚異的といえます。

四国に生息するツキノワグマの生息確認数はわずか十数頭。20年後に絶滅する確率は6割以上とする研究結果もあります。四国では1986年以降捕獲記録はなく、1994年からは捕獲禁止の保護策もとられていますが、個体数が増加する兆しが見られません。

個体数が減少した原因は、高度成長期の木材需要の高まりによって多くの自然林がスギやヒノキなどの人工林に変えられたことと、ツキノワグマがスギの皮を剥いでしまう林業被害を防ぐために、捕獲が奨励されたことです。1974年には徳島県で1頭40万円の報奨金が出され、1970年代には10年間で60頭が捕獲されています。

これまでの調査で、現在の四国のツキノワグマは、わずかに残された奥山の自然林で、人目を避けるように生息していることがわかっています。

世界のツキノワグマ(アジアクロクマ)の分布図 ※IUCN『The IUCN Red List of Threatened Species. Versuib 2017-1.』より引用
徳島県那賀町で撮影されたツキノワグマ(写真提供:四国自然史科学研究センター)

この状況を解決するために、日本自然保護協会は、長年クマ類の保全と調査研究・普及啓発に取り組んでいる日本クマネットワーク(JBN)、地元で地道な調査を進めてきた四国自然史科学研究センターと連携して、今後3年間で以下の4つの取組を進めます。
(1)広域かつ詳細な生息状況の把握
(2)四国でのツキノワグマと人とのかかわりや意識の把握
(3)長期的な生息環境の保全
(4)普及・啓発

四国からクマが20年後にいなくなる確率は60%

これまでにツキノワグマの生息状況を十分調査が実施できていなかった地域を含めた広域調査を実施するとともに、人の意識調査や、ツキノワグマを理解してもらうためのさまざまな普及ツールの作成やシンポジウムの開催をしています。
・インターネットによる意識調査
-高知県と徳島県の人たちはツキノワグマにどんなイメージを持っている?
・『四国のツキノワグマを絶滅から救おう!』
発行:公益財団法人日本自然保護協会
『四国のツキノワグマ』
発行:日本クマネットワーク学生部会 2019年1月

四国のツキノワグマの紹介パンフレット
四国のツキノワグマの紹介パンフレット

<ツキノワグマが生息する世界で最も小さな島
-SAVE THE ISLAND BEAR>

四国はツキノワグマが生息する世界で最も小さな島です。その事実は、人と自然が共生した島のあかしです。なんとか絶滅の危機をのりこえ、それが地域の誇りになる日を目指していきたいと思います。

SAVE THE ISLAND BEAR 四国のツキノワグマを救え!

寄付金の使いみち

(1)広域かつ詳細な生息状況の把握
効果的な保全対策を行うためには十分な現状把握が不可欠です。科学的な解析に十分な情報を収集するためには、50km四方に約150台のカメラトラップ(※1)と、ヘアトラップ(※2)、GPS発信機の装着(※3)が必要です。
※1カメラトラップ:ツキノワグマ等の動物に反応する自動撮影カメラによる調査※2ヘアトラップ:鉄線のトラップにより体毛を採取してDNAで個体識別を行う調査※3GPS発信機:捕獲したツキノワグマに装着して位置情報を記録する調査

(2)四国ツキノワグマと人とのかかわりや意識の把握
四国における人とツキノワグマのかかわりや意識について、過去と現状の把握を進め、普及啓発や、地域での教育活動への活用をおこないます。

(3)長期的な生息環境の保全
四国ツキノワグマはわずかに残された自然林に依存して生息していることが明らかになっています。ツキノワグマの生息環境を改善するためには、現在の主要な生息地の周辺で、ドングリ等がなる豊かな自然林を増すことが必要です。そのために、不採算な人工林を自然林に戻し、その過程で生産される木材を積極的に利用することを進めます。

(4)普及・啓発
四国ツキノワグマの危機的状況や、本プロジェクトの中で明らかになったことについて積極的に発信していきます。現在の生息地周辺の方々に理解を深めていただくとともに、四国及び全国の方々へ理解やご支援を求めていきます。

活動情報

更新日:2022/06/29

2018年は、まず動物園との協力から始まります!

2018年からもこれまでのご支援を活用した調査を継続しながら、新たな教育普及活動も展開します!

四国のツキノワグマが地域の良い隣人になれるように、2018年4月から、とくしま動物園(徳島県)・とべ動物園(愛媛県)・のいち動物公園(高知県)・わんぱーくこうちアニマルランド(高知県)の4カ所で、ツキノワグマの特別な看板を順次設置します。
設置の様子も随時ご報告します!

四国にツキノワグマが生息し続ける未来をつくるために、引き続きのご支援をよろしくお願いいたします!

******************
2017年7月~8月に実施したキャンペーンにご支援いただいた皆様、本当にありがとうございました。
Yahoo!ネット募金からのご支援と、日本自然保護協会への直接のご支援とを合計して目標とした500万円を超える支援をいただきました。
ご支援を活用して、広域な生息分布調査、ツキノワグマに対する住民意識調査、普及活動を実施しています。それらの結果は新聞等でも掲載されています。

朝日新聞デジタル
「四国のツキノワグマ、保全へ本腰 九州は絶滅…苦い歴史」
*調査結果の動画も紹介されています!

大好評だったオリジナルTシャツ。私たちも様々な夏休みのイベントで着用して支援を呼びかけました。
横倉山自然の森博物館(高知県)の企画展「四国のツキノワグマ」のぬり絵コーナーにはカラフルなぬり絵が並びました!
奥山の尾根ギリギリまで人工林に植え替えられ、ツキノワグマが住みにくい山になってしまいました。
向きや高さを決めて、仕掛けとカメラを設置しました。2日間で44カ所に自動撮影カメラを設置しました。
27日に開催したワークショップの様子。日本クマネットワークのトランクキットを使って、クマの生態や付き合い方を伝えます。
毛皮や頭骨にみんな興味津々!

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プロジェクトオーナー

[日本自然保護協会]の画像
日本自然保護協会

日本自然保護協会は、1949年、ダム開発によってなくなりそうだった群馬県の尾瀬を、開発から守り、後世に残す自然保護活動からはじまりました。それから60年以上に渡って、日本の豊かな自然とその恵みを、未来に引き継ぐための自然保護活動を続けてきました。

2016年からは絶滅危惧種とその生息地の保全を活動の柱として、山から海まで日本の自然の豊かさを象徴する野生動植物とその生息地を守る活動に力を入れています。

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パートナー

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    カロラータ株式会社

    カロラータは、生物・自然が持つ真の美しさ、あり方を正しく伝えていくことを“使命”とし、常に新しいフィールドにチャレンジを試み、“こだわり”を持って商品を創り続けている会社です。単なる満足を超えた「感動を沸き起こし、心踊る商品」を提供することによって、人間と生物たちが共存する豊かな暮らしを築いていく役割を担っていきます。

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