寄付受付開始日:2018/11/01
更新日:2018/11/13
今、全国の公立学校に日本語がわからない、海外ルーツの子どもが増えています。その数、43,000人以上。これらの子ども達のうち10,000人以上が学校で日本語教育について何の支援も受けられずにいます。
「NICO|にほんご×こどもプロジェクト」は、こうした無支援状態の子ども達のために、子どもの日本語教育専門家による授業をオンラインで配信することで、支援のない地域に暮らしている子ども達でも、インターネット上で日本語を学ぶことができる取組みを2016年秋から続けています。
NICOプロジェクトでは東京都福生市に拠点を置くNPO法人青少年自立援助センターが海外にルーツを持つ子ども・若者のための専門教育支援事業として運営する「YSCグローバル・スクール」の日本語授業や、数学・英語など教科の授業を配信しています。スクールに通う生徒の一員としてNICOの受講生を受け入れており、学校や地域で孤立しがちな地方の日本語教育を必要とする子どもたちに「仲間と共に学ぶ」環境も合わせて提供しています。
Yahoo!基金では、YSCグローバルスクールが行う外国にルーツを持つ子どもへの活動、「NICO|にほんご×こどもプロジェクト」に賛同し、支援することを決定しました。
具体的な支援は以下の2点です。
・インターネットみらい募金から200万円の寄付の実施
・Yahoo! JAPANからのマッチング寄付の適用
(2019年9月末まで毎月200万円まで、最大で1200万円までマッチング寄付を行います)
皆さまのご支援、どうぞよろしくお願いいたします。
これまでにNICOプロジェクトでは、東京、千葉、神奈川、茨城、群馬、山口、滋賀など日本各地に暮らす子ども達に教育機会を提供してきました。中には海外から学習機会を求めて時差をやりくりしながら受講した生徒もいれば、地域に行き場がなく、自宅から毎日オンラインで学習し、高校進学を目指す若者もいます。
日本政府は2018年に入って以降、単純労働分野にも外国人雇用の道を拓こうとしており、数年後にはこうした方々が母国から家族を呼んでいっしょに日本で生活できるようになる可能性も高まっています。今後、外国人の大人が日本国内に増えることは、海外にルーツを持つ子ども達も増えることにつながりますが、多くの自治体では教育を含む「受入れ体制」が未整備のままです。
日本で働く中国人の両親に呼ばれ中学生で来日したある子どもは、自治体に何の支援もなく、日本語がわからないまま毎日学校に通ってはいたものの、友達もできず、勉強も理解することができませんでした。1年の後、支援現場にようやくつながった時でも、その子どもが話せたのは「ありがとう」という一言だけ。ひらがなの読み書きもままなりませんでした。
子どもだからと言って、日本語のシャワーを浴びるだけで日本語ができるようになるとは限りません。特に10代に入って来日した子ども達の場合は、第2言語(外国語)として日本語文法などを含む体系的な支援をしないと自由に日本語で表現できるようにはならないケースがほとんどで、場合によっては子ども達の心身の健全な発達にも影響を及ぼします。
NICOプロジェクトは、10,000人に上る無支援の子ども達や今後増えるであろう「受け皿のない子ども達」すべてに適切な日本語教育機会を提供する事を目指しています。この目標を達成するために、プロジェクト認知度の向上とより丁寧なサポートを目指し、専任担当者の配置による広報・サポート体制の強化を進めます。
また、NICOプロジェクト単体では1回に受講できる人数が限られており、10,000人すべての支援を必要とする子どもにサポートを届けることが難しい状況です。このため、NICOプロジェクトで培ってきたノウハウを公開し、全国各地の日本語支援を行っているNPOや国際交流協会等と連携をすることで、オンラインを通して子どものための授業を配信する拠点を増やす必要があり、そのための資金も必要です。
こうした運用面にかかる費用に加え、受講料の支払いが難しい外国人ひとり親家庭や困窮世帯の子ども達が無料で学べる「無償枠」の創出も重要です。経済的な格差が日本語教育機会へのアクセスを限定することがないよう、パソコンを持っていない家庭のために貸出機材の整備なども進めていきたいと考えています。
海外にルーツを持つ子どもたちの家庭では、日本への定住・長期滞在志向が高まっているといわれています。現に、私たちがこれまでに支援してきた600名を超える子どもたちの保護者うち、97%は今後日本以外の国に住むつもりはない、と答えています。つまり、子どもたちは日本の中で基本的な教育を受け、成長し、自立して行く「日本社会の一員」となる子ども達であると言えます。
将来にわたって日本で生きて行く子ども達が適切な日本語教育機会にアクセスできなければ、こうした子ども達の多くが持つ、バイリンガル・バイカルチャー人材としての可能性を潰してしまうことにもなりますが、逆に、きちんとした受入れ体制を整えれば、日本と海外とをつなぐ架け橋ともなる、日本社会の宝物になる子ども達です。
ぜひ、日本に生きるすべての海外ルーツの子ども達が安心して学び、日本社会へ巣立つことができるよう、プロジェクトへのご協力をお願いいたします!
当募金には、Yahoo! JAPANからのマッチング寄付が適用されます。あなたからのご支援を倍にして、支援先団体に届けます。
マッチング寄付は、Yahoo!基金の口座に入金した募金額に対して、同額をYahoo! JAPANが寄付する仕組みです。
マッチング寄付金額には上限があります。上限金額は2019年9月末まで毎月200万円最大で1200万円までです。
上限を超えても支援はおこなえますが、超過分のご支援はマッチング寄付の対象にはなりません。
また、Tポイントもマッチング寄付の対象です。
有効期限が間近の期間固定ポイントなどございましたら、この機会に社会貢献へお役立てください。
更新日:2018/11/13
2016年秋に正式にサポートをスタートしたNICOプロジェクトでは、2018年10月現在、6名の子どもたちが利用し、内3名は来年春の高校進学を目指して、毎日授業を受けています。また、現在制度と制度のはざまで日本の学校に就学していない子どもの利用もあり、「いつでも、どこでも学べる」仕組みの大切さを実感しています。
外国人人材の受入れ拡大が大きなニュースとなって以降は、子ども達の受入れ体制の整備も注目を集めるようになり、「ITを使った支援」の可能性に関心を示してくださる方々も増えています。
【これまでのNICOプロジェクトに関する報道(抜粋)】
・“NPO offers online Japanese-language classes for resident children from abroad” 2016年10月21日ジャパン・タイムズ
・『外国人の子供にネットで日本語授業 NPO支援』2016年10月24日 日経新聞
・『NPO:日本語教師オンライン授業 外国人の子向け配信 ‐ 2018年3月29日 毎日新聞』
・2013年ごろ 地方の外国人が少ない地域の子ども達の課題をなんとかしたい、とオンライン活用を思いつく
・2014年~2015年 さまざまなオンライン会議システムや動画配信サービスを試す
・2015年 現在の仕組みの原型ができあがり、試験運用をはじめる
・2016年 クラウドファンディングでホームページ制作費用を募り、277人から266万円の資金を集める
・2016年11月、ホームページが完成。正式な運用を開始する。
<受講生について(試験運用期間を含む)>
年齢:11才~20代
ルーツ:フィリピン、中国、インドネシア、ペルー、日本
居住地:東京都内、神奈川県、千葉県、茨城県、群馬県、山口県、滋賀県、インドネシア等
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