寄付受付開始日:2012/02/15
更新日:2024/05/14
10歳の彼女は、母親と弟2人の4人で、東南アジア最大の湖であるカンボジアのトンレサップ湖の上にある家で暮らしています。父親は亡くなってしまいました。
病気のため体が不自由な母親の代わりに船の先頭に座って、毎日魚を捕っています。生活を支えるために、一日中漁に出ていますが、一日150円程度の収入しか得られません。母親のために、家事を手伝ったり、小さい弟2人の面倒も見ています。
グッドネーバーズはカンボジアで、オーチュローブ、トマコール、エクプノン、タンゴール、スヌオル、カオー・ネックの6つの地域で活動しています。
働くために通学を諦めたり、貧困のために適切な教育を受けられない子どもたちのために教育支援などを実施しています。
保護者に教育の重要性を理解してもらうよう、ワークショップや家庭訪問をして働きかけたり、子どもたちに制服やカバンを提供しています。
これは子どもの学習意欲を高めると同時に、保護者の教育への関心を高める効果もあります。
また、栄養不良の多い地域の子どもたちに週5回、栄養たっぷりの給食を提供するほか、伝染病予防のための蚊帳配布や浄水器の支給・地域住民対象の衛生教育などで、子どもたちの生活環境の向上を図っています。
グッドネーバーズは、井戸や浄水設備・トイレ設置、衛生教育などの水・衛生事業のほか、教育や医療保健など、世界が抱えるさまざまな課題に多角的に取り組むことで、子どもが貧困の連鎖から抜け出すことができるよう支援しています。
本募金によるご寄付は、このようなカンボジアの子どもの環境を改善するための事業に使わせていただきます。
※1,000円で:子どもに学校の制服を提供できます。
※2,000円で:浄水器を一家庭に届けることができます。
※10,000円で:40人のクラス全員に、文房具セットを配ることができます。
※50,000円で:コンクリート製のトイレが1基建設できます。
更新日:2024/05/14
カンボジアの農村地域では十分な医療体制が整っておらず、保健教育も充実していません。そのため、多くの人々が健康の危機に直面しています。その中でも、大きな被害を受けやすいのが子どもたちと妊産婦さんたちです。例えば、感染病がまん延しやすい、出産環境の衛生状態が悪い、などの課題が挙げられます。新しい命にも危険がおよびざるを得ないような厳しい状況です。
まず、現地の方々から現状や課題をヒアリングしました。その後、現地の方々とグッドネーバーズのスタッフとの話し合いで、どのような施策ができるのかを検討しました。
グッドネーバーズは、「保護と予防」「健康的なライフスタイルの促進」「教育と発展」のキーワードを軸に、支援活動を行いました。
活動内容としては、医療施設の設立や、診療機会の提供、研修の実施など多様に及びます。
何か不安なことがあった時に頼るあてがあること、また健康的な習慣を身につけることで、心身ともに救われる人々がいます。
具体的な支援活動を紹介します。
●移動歯科診療車の施用
歯の健康を保つことは、体全体の健康を保つために大切なことです。
グッドネーバーズは現地の団体と協力し、子どもたちに歯に関する保健教育や、移動歯科診療車を通して検診を行いました。
これにより、約3,000人の子どもたちが恩恵を受けました。
日常的に歯の健康を意識することで、高い費用がかかり、長期間に及ぶ歯科治療の防止につながります。子どもたちの本来の任務である勉強や遊びに、より励むことができます。
●産院病棟の設立
カンボジアのバタンバン州では、産院の院数不足と衛生面が問題視されています。
グッドネーバーズは、産前産後ケアルームと外来患者待合室の改修を行いました。また、病院スタッフとボランティアスタッフへ、産前産後ケアや性教育に関する研修を行いました。
これにより、産前ルームでは1,038人、産後ルームでは245人、外来患者待合室では158人の女性たちが一年で利用されました。
●健康促進プロジェクト'Good Health Center'の立ち上げ
カンボジアのシェムリアップ州では、正期産の妊婦さんたちをケアする産科施設を支援しました。
施設の設立や診断の実施に加えて、人材育成に取り組みました。現地の人々への研修を通して、安全な出産や、正しい産前産後ケアの理解を目指しています。
以前、シェムリアップ州で妊婦出産を経験をしたPen Ninさんは、一度も産前ケアを受けることができず、大変な思いをしました。
しかし、プロジェクト促進後の二度目の妊婦生活の際には、たくさんの支援が提供されました。
例えば、医療スタッフと定期的に話し合う機会があったり、尿検査や血液検査といった各種検査を受診できたり、医薬品が提供されたりといった支援が充実していました。その後も、産後ケアや子どもの健康診断が行われ、彼女にとって気軽に相談ができる、頼れる場となりました。彼女は大きな安心感にあふれています。
当院長からは、「妊娠ケアに興味を示す患者さんは増えています。妊産婦さんたちはサービスを喜んで受け入れ、満足されています。」と嬉しい声が聞かれました。
カンボジアのエクプノン地域では安全な水を供給する設備が整備されておらず、住民が汚染された川の水をそのまま使用しているため、免疫力が弱い子どもたちと地域住民は水系感染症などさまざまな病気にさらされていました。
そこで、グッドネーバーズはWASH Project※(以下WASHプロジェクト)を展開し、子どもたちが快適な環境で安全に勉強できるように、学校への水飲み場の設置やトイレの改修を行い、手洗いの重要性に関する衛生教育も行いました。
※WASH (Water, Sanitation and Hygiene) Project とは:水・トイレ・衛生習慣の改善を目指す事業のこと。国連組織や赤十字、NGOなどが実施している。
【WASHプロジェクトがカンボジアにもたらした変化】
●4つの浄水場の設置
エクプノン地域が抱えていた最大の問題は、安全な水を供給する設備が整備されておらず、住民たちが汚染された川の水をそのまま使用しているということでした。
WASHプロジェクトを通じて地域内に4つの浄水場が設けられ、約80世帯で安全な水が供給されるようになりました。地域住民は施設の運営と維持管理を自発的に行うことを目的に飲料水委員会を組織し、改善された環境を守るために力を合わせています。
「浄水されていない川の水をそのまま使用してさまざまな病気に苦しむ住民が多くいました。しかし、水を浄化する施設ができ、私たちの家族は今、安全できれいな飲料水を飲むことができるようになりました。」
ーキム・ビバンさん/エクプノン地域住民飲料水委員会
●「世界水の日」のキャンペーン運動
国連が定めた3月22日の「世界水の日」には、1,000人余りの学生と地域住民が河川の清掃活動をしてきれいな水の大切さを知らせるキャンペーンを行い、人々は村の一員としてきれいな環境づくりに参加し、地域住民と学生の双方が有意義な一日を過ごしました。
「WASHプロジェクトを通じて、学校できれいなトイレを使えるようになりました。
安全な水を飲むことと、きれいな環境の重要性も学びました!
私と家族の健康を守るため、教えてもらった内容を生活の中でしっかり実践します。」
ーマオマラさん/エクプノン地域の小学生
また、エクプノン地域には保健所が新しく建てられました。これはWASHプロジェクトの一環で、保健所では子どもの健診や地域住民の保健衛生キャンペーンなどさまざまなプログラムが進められています。
グッドネーバーズは、新型コロナウイルス感染症の影響が大きい貧困層など、特に脆弱(ぜいじゃく)な人々を対象に生活に必要不可欠なサービスを提供し、感染リスクから人々を守り、安心・安全な生活を取り戻せるように支援しています。
カンボジアでは、新型コロナウイルスの感染は落ち着いてきましたが(2020年10月現在)、多くの公立学校は休校が続いています。グッドネーバーズが支援している子どもたちの多くは、オンライン学習にアクセスすることができません。そのような子どもたちに、地域の先生たちと協力し、学習支援を行っています。
また、子どもたちとその家族が、ウイルスから身を守り、健康に過ごすことができるよう、啓発活動を行っています。
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グッドネーバーズ・ジャパンは、世界40カ国以上で活動する国際グッドネーバーズ・インターナショナルの一員です。グッドネーバーズは、1996年に国連経済社会理事会(UN ECOSOC)からNGO最高資格である総合協議資格を取得しています。
グッドネーバーズ・ジャパンは2004年に開設され、現在アジア・アフリカの7カ国で、子どもたちが笑顔で安心して暮らせるための支援活動を行っています。また、2013年より、公益性の高い団体である「認定NPO法人」として東京都から認可を受け、2017年9月からは新たに国内の子どもの貧困対策に取り組んでいます。
■ビジョン
子どもの笑顔にあふれ、誰もが人間らしく生きられる社会
■ミッション
国内外のパートナーとともに、貧困および差別の原因や災害・紛争による脅威を取り除く
このプロジェクトでは領収書の発行をおこなっておりません。
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