寄付受付開始日:2019/01/30
更新日:2024/01/24
2011年の震災から13年がたとうとしています。
被災直後、多くの方から本会に寄せられたご寄付を、2,083人の遺児に特別一時金として給付しました。そこからつながった遺児と遺児家庭を対象に、各地でケア活動や交流会を開催しました。2014年には宮城県仙台市、石巻市、岩手県陸前高田市に「レインボーハウス」を建設、そこを拠点にグリーフサポートを継続してきました。
震災当時お母さんのおなかの中にいた子どもが、2024年4月には中学1年生。13年という時がたっても、「今」この瞬間に湧き上がる悲しみや寂しさ、怒りや無力感など、多様な思いに直面する子どもたちがいます。
2020年秋に実施したアンケートでは、子どもたちが成長するに伴いさまざまな場面で亡き人を思い出している様子が明らかになりました。死別によるグリーフ(喜怒哀楽などのさまざまな感情)は時間がたっても現在進行形で存在する、ということが良くわかります。
東日本大震災津波遺児の中には、一度に両親・兄弟・祖父母などを失うという体験をしている子もいます。行方不明のまま、未だご遺体と会えていない子もいます。「自分だけじゃないから」と気持ちを我慢し、「もしもあの時…」と生きている自分を責めてしまう子もいます。
街は復興しても悲しみが癒えることはありません。少しずつ受けとめ、そこから新たな一歩を踏み出すためには、継続した心のケアが必要です。
レインボーハウスは、このような子どもたちの心のケアの場所です。
「ピア(おなじような経験をした仲間)」がつどい、「シェア(お互いの心持ちを無理のない範囲で語り合い聞きあい)」、「エンパワーメント(お互いを支え合い)」、「モデル(誰かの歩みを参考にする)」という4つの要素を大事にしながらプログラムを運営しています。参加した子どもたちの多くが、プログラムでの出会いをきっかけに自分の進みたい方向へと歩み出してきました。
彼らがいつか親となり子育てをする時にも、戻ってこられる場所でありたいと思っています。
グリーフケアを積み重ねて-12回目の3.11に寄せて
いただいたご寄付は、仙台、石巻、陸前高田にある心のケア施設「レインボーハウス」で継続的に実施している心のケアプログラムの開催費用などのため使わせていただきます。
具体例:日帰りや宿泊プログラム(交流会)開催費、個別での相談対応に伴う費用、子どもたちを見守りサポートするボランティア(ファシリテーター)養成講座開催費、登録家庭へのお便りの送付代など
※寄付金の使いみちの表記を一部変更・削除しました。(2022年12月5日更新)
"#2023.311"
"#311企画これからもできること"
”#311いまわたしができること子どもたちを応援”
#311寄付はチカラになる
更新日:2024/01/24
2024年1月末をもって、Yahoo!ネット募金での「東日本大震災遺児支援」プロジェクトの受付を終了することになりました。これまでの間、Yahoo!ネット募金を通じてご支援くださった皆様に、心より御礼申し上げます。現在も継続寄付によるご支援をいただいている皆様に、直接のご連絡とご報告ができませんことをお詫びいたします。
一般財団法人あしなが育英会の公式ウェブサイトでは引き続きご寄付を承っております。また、東北レインボーハウスでの活動レポートは公式ウェブサイトの「あしながメディア」にてご紹介しています。本プロジェクトの受付終了後は、ぜひそちらから子どもたちの様子をご覧ください。
レインボーハウスの活動レポートを見る
ウェブサイトから寄付する
プログラムの開催
2020年秋に実施したアンケートから、継続的なグリーフサポートプログラムが子どもたちの育ちと学びの力となっていることが分かりました。そこで2021年からは子どもたちの「成長と学び」につなげられるような内容を取り入れたプログラムを開催しています。その一環として2021年にはレインボーハウス内に図書コーナーを設けました。
近年は長引くコロナ禍の影響により日帰りプログラムが中心となっていましたが、2022年は感染対策をしながら、ほぼすべてのプログラムを対面形式で開催することができました。2023年に入ってからは、2023年5月の終息宣言を受け、日帰りの「ワンデイプログラム」、「宿泊プログラム」、そして、ファシリテーター(ボランティア)養成講座などの各種プログラムをコロナ禍前と同頻度で実施できました。
仙台、石巻、陸前高田の各レインボーハウスで実施した「ワンデイプログラム」レインボーハウスのグリーフケアプログラムでは、自分の経験や気持ちを絵や言葉で表現したり、亡くなった人について語り合ったりする時間を設けています。2023年は特に、父の日、母の日、お盆など亡くなった親を思い出し心が揺れやすい時期や、入学、卒業、進級、夏休み明けの学校再開などの環境が変わる時期、また、節分、ハロウィーン、クリスマスや新年など季節イベントの時期に合わせたプログラムづくりを意識的に行いました。
仙台レインボーハウス、陸前高田レインボーハウスでは4年ぶりに「宿泊プログラム」を実施
2020年以降、1泊2日もしくは2泊3日で行われる「宿泊プログラム」は、コロナ禍の影響で休止を余儀なくされていました。その再開を最も強く望んでいたのは子どもたちでした。宿泊する、つまり寝食をともにすることで、日帰りプログラムよりもたくさんの体験と気持ちを共有することができるため、関係が深まり、気持ちが開きやすくなります。
それによって、自分自身の素直な気持ちに気づくことができたり、誰かに想いを吐き出したり、あるいは誰かにありのままの自分を受け止めてもらえたりという経験をするチャンスが増えます。日常生活から離れて過ごす時間は、子どもたちにとって大きな癒しとなっています。
近年は、参加する子どもたちの学齢が上がったことに伴い、学びの機会を増やしました。2023年も、企業や大学の協力によりワークショップを開催したほか、2021年に設置した「図書コーナー」を活用して、セルフケアと学びを目的とした「ブックデー」を継続開催しました。
ものづくり体験ワークショップ
2023年11月、仙台レインボーハウスでは、金沢美術工芸大学(以下、金沢美大)と三谷産業株式会社のご協力でものづくり体験ワークショップを行いました。2016年に始まったこのワークショップには、「親を亡くした子どもたちが、ワークショップを通してものづくりの楽しみを知り、その技術を自分のものとして活かしていけるようになってほしい」という願いが込められています。
2023年は「真空成型で照明作り」、「刺繍風フレーム作り」、「レインボーハウスの看板作り」という3種類のブースが用意されました。子どもたちは各ブースを行き来してちょっとずつ体験したり、一つの作業に集中したり、思い思いの過ごし方をして楽しんでいました。保護者からは「汚れることや、片づけることを気にして、普段は体験させてあげられないことができて助かります」との声もいただき、2023年のワークショップも大変好評でした。
またご家庭の状況に合わせた個別対応も引き続き行っています。子どもの成長に伴う進路選択や変更、家族とのあらたな死別についてなど、幅広いご相談を受け付けています。
ここ数年はレインボーハウスがある地域コミュニティーの“子ども支援拠点”となることを目指し、外部の学習支援団体や子どもサポート団体などに、子どもたちが安心安全に自分を表現できるレインボーハウスの環境を利用してもらう機会を増やしています。
数カ月に1回、社会に飛び立つ前の仲間づくりの場として、18歳以上を対象とした「にじカフェ」を開催しています。2022年は、新社会人としてあらたな環境になじもうと頑張っている人や、仕事や生活など自分の今後を模索中の人などが参加しました。お互いの近況を報告しながらこれまでの歩みを確認し、将来について語る姿がとても印象的でした。
今後も参加者のニーズに合わせてプログラムを工夫し、継続して開催していきたいと考えています。
あしなが育英会のホームページ「あしながメディア」でも東日本大震災支援の活動レポートをご紹介しています。ぜひご覧ください。
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病気や災害、自死などで親を亡くした子どもたちや、障がいなどで親が働けない家庭の子どもたちを奨学金、教育支援、心のケアで支える民間非営利団体です。
このプロジェクトでは領収書の発行をおこなっておりません。
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